国内シクロクロスシーズンが本格的に開幕。茨城県土浦市で行われた泥のJCXシリーズ開幕戦で、副島達海(大阪産業大学)と石田唯が男女エリートカテゴリーを制した。



泥のキャンバー区間に手を焼く選手たち photo:Satoshi Oda/AJOCC

国内シクロクロスレースの最高峰シリーズ戦であるJCXシリーズが開幕した。今シーズンは昨年と異なり、AJOCC(一般社団法人日本シクロクロス競技主催者協会)が主催するJCXシリーズ全戦がJCF公認レース(JCFシクロクロスランキング対象大会)となり、全日本選手権を含めてポイントランキングが形成される。

2023-2024シーズンのJCXシリーズ対象レースは、開幕戦の茨城シクロクロス土浦ステージに始まり、東北シクロクロス第1戦わたり(宮城県亘理郡亘理町)、幕張クロス(千葉県千葉市)、野辺山シクロクロス2連戦(長野県南佐久郡南牧村)、関西シクロクロス琵琶湖グランプリ(滋賀県草津市)、能登クロスDay2(仮称、石川県羽咋郡志賀町)、東海シクロクロス愛知牧場Day2(愛知県日進市)と連戦し、最後は関西シクロクロス二色の浜グランプリDay1(大阪府貝塚市)で終わる合計9戦。うちUCIレースは野辺山と琵琶湖の2戦だ。
JCXシリーズ2023-2024対象レース
第1戦 2023年10月9日(月) 茨城シクロクロス 土浦ステージ supported by お米の田島屋 茨城県土浦市
第2戦 2023年10月29日(日) 東北シクロクロス 第1戦 わたりラウンド 宮城県亘理郡亘理町
第3戦 2023年11月5日(日) 幕張クロス 千葉県千葉市美浜区
第4戦 2023年11月18日(土) 野辺山シクロクロス Day1 長野県南佐久郡南牧村
第5戦 2023年11月19日(日) 野辺山シクロクロス Day2 長野県南佐久郡南牧村
第6戦 2023年11月26日(日) 関西シクロクロス 琵琶湖グランプリ 滋賀県草津市
第7戦 2023年12月17日(日) (仮称) 能登クロス Day2 石川県羽咋郡志賀町
第8戦 2024年1月21日(日) 東海シクロクロス 第6戦 愛知牧場 Day2 愛知県日進市
第9戦 2024年2月11日(日) 関西シクロクロス 二色の浜グランプリ Day1 大阪府貝塚市
第1戦の舞台となったのは、2021-2022シーズンの全日本選手権会場となった茨城県土浦市のりんりんポート土浦。隣接する「J:COMフィールド土浦」陸上競技場の敷地と組み合わせたフラットコースが特徴で、この日は折からの冷たい雨。コースは一面泥に覆われパワーが問われることはもちろん、小さな土手を登り降りする区間などは非常にスリッピーな状態に仕上がった。

78名出走の男子エリート。柚木伸元(日本大学)がホールショットを奪う photo:Satoshi Oda/AJOCC

かつてこの場所で全日本王者に輝いた小坂光(宇都宮ブリッツェン) photo:Satoshi Oda/AJOCC
落車での後退からポジションを上げる柚木伸元(日本大学) photo:Satoshi Oda/AJOCC


JCX開幕戦を制した副島達海(大阪産業大学) photo:Satoshi Oda/AJOCC

JCXレース開幕戦だけに、かつてこの場所で全日本王者に輝いた小坂光(宇都宮ブリッツェン)や、着実に力を伸ばすU23チャンピオン柚木伸元(日本大学)、副島達海(大阪産業大学)といった注目の若手勢、欧州から戻った與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)など出場選手も豪華な顔ぶれが揃った。

男子レースでホールショットを奪ったのは柚木だったが、アスファルトからダートに移るコーナーで転倒してポジションダウン。代わって先頭に立ったのは全日本選手権で柚木に敗れた副島達海(大阪産業大学)だった。

副島はその後もペースを落とすことなく泥コースを周り、一度も先頭を譲る事なくフィニッシュしてJCXシリーズ戦初優勝。2番手以降はラップごとに順位が入れ替わり、最終的には追い上げを見せた柚木が2位でフィニッシュ。3位には安定した走りを見せた松田賢太郎(SUPACAZ)が入った。出走78名中、完走者は22名だった。

エリート女子:小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が序盤リード photo:Satoshi Oda/AJOCC

序盤から先頭に立ち、そのまま独走した石田唯 photo:Satoshi Oda/AJOCC
2番手を走る與那嶺恵理(Human Powered Health) photo:Satoshi Oda/AJOCC


独走で泥レースを制した石田唯 photo:Satoshi Oda/AJOCC

若手が揃った女子エリートレースは、今年からMTBレースにも出場する石田唯が序盤からレースを引っ張り続けた。その後ろにアジア大会を終えた小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)と渡部春雅(明治大学)が続き、さらにアジア大会後に一時帰国中の與那嶺が続く。ラップを重ねる毎に石田のリードは広がり、それに與那嶺、小林の順で続く。そのまま上位の順位の入れ替わりはなく石田がJCXシリーズ戦初優勝を飾った。2位には與那嶺。3位には小林が入った。このレースには17名が出走。完走者は5名だった。

エリート男子(ME1)表彰台 photo:Satoshi Oda/AJOCC

エリート女子(WE1)表彰台 photo:Satoshi Oda/AJOCC
エリート男子(ME1)リザルト
1位 副島 達海(大阪産業大学) 57:48.240
2位 柚木 伸元(日本大学) +00:42
3位 松田 賢太郎(SUPACAZ) +01:02
エリート女子(WE1)リザルト
1位 石田唯 47:43.490
2位 與那嶺恵理(Human Powered Health) +00:53
3位 小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) +01:28
男子ジュニア(MJ)リザルト
1位 野嵜然新(弱虫ペダルサイクリングチーム) 27:19
2位 田島綾人 +00:59
3位 福島愛都(TCKR) +01:43
男子マスターズ 40+(MM40)リザルト
1位 石川正道(sbcdirtunion) 28:11.830
2位 池本真也(和光機器) +00:10
3位 中島由裕 +00:26
男子マスターズ50+リザルト
1位 生田目修(イナーメ信濃山形&大幸ハーネス) 28:37.130
2位 賀来成能(AX cyclocross team) +01:21
3位 矢野大介(Yatsugatake Cycling Club) +01:30
男子マスターズ60+(MM60)リザルト
1位 中谷聡(HOKURIKU DOROTABOU) 31:35.460
2位 増田謙一(SHIDO WORKS) +00:00
3位 久馬逸志(今日も押しまs) +01:35

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