iRCのグラベルタイヤ、BOKENシリーズの中でも、最もオールラウンドに活躍するDOUBLECROSS。国内においては38Cと42Cのみの展開であったが、今回アメリカで販売される33Cが逆輸入モデルとして限定販売される。専用トレッドでグラベルはもちろんシクロクロスにも対応する懐の深い1本を紹介しよう。



iRC BOKEN DOUBLECROSS 33C (c)IRC

MTBやシクロクロス、そしてグラベルといったオフロードシーンにおいて、大きな存在感を見せるiRC。国産ブランドでありながら世界最高峰のグラベルイベントであるアンバウンドグラベルのオフィシャルスポンサーを務め、グラベルカルチャーのトレンドをいち早く掴んできた稀有な存在だ。

そんな同社が送り出すグラベルタイヤがBOKENシリーズ。ピーター・ステティナをはじめ、世界トップレベルのグラベルレーサーから厚い信頼を寄せられるタイヤとして、その地位を絶対的なものとしてきた。舗装路からまとわりつくような深い泥路面まで、非常に幅広いコンディションが登場するグラべルライドに対応するべく、BOKENシリーズは4モデルを取り揃えている。その中で、舗装路と未舗装路が適度にミックスしたコースで活躍するオールラウンドモデルがBOKEN DOUBLECROSSだ。

グラベルのレジェンドライダーであるピーター・ステティナとiRCの開発&サポートスタッフの皆さん photo:Makoto AYANO

"DOUBLECROSS”という名前が示すのは、舗装路と未舗装路のどちらでもパフォーマンスを発揮できるタイヤであるということ。そして、もう一つの隠された意味が、グラベルだけでなくシクロクロスでも使えるというマルチパーパスモデルであるということ。

これまで、国内においてはシクロクロス専用モデルであるSERAC CXを主力としていた関係もあり、BOKEN DOUBLECROSSは38Cと42Cのみの展開となっていた。一方で、アメリカ市場では、シクロクロスでも使用できる33Cモデルがラインアップされていたのだ。今回、アメリカでのみ展開されていたBOKEN DOUBLECROSS 33Cが逆輸入モデルとして数量限定で国内販売されることが発表された。

従来展開されていた太さとは異なるトレッドパターンを有している (c)IRC

33Cモデルが38C/42Cモデルと異なるのは太さだけではない。シクロクロスに向いたトレッド設計とされており、正面から見ればほぼ別モデルだと言えるほど。転がりとトラクションのバランスに優れたセンタートレッドに対し、サイドには小さなノブが多く配置されており、バイクを倒した状態で非常に高いトラクションを発揮するよう設計されている。ノブ間には適度な距離が取られ、泥や砂が溜まることのないようにデザインされた。

トレッド以外のタイヤ構造、ケーシングやビードといった設計については38C/42Cモデルと共通の設計。頑丈さとしなやかさのバランスに優れた60TPIケーシングに加え、タイヤサイド部に補強材を加えている。この構造により、トレッド面のしなやかさを残しつつサイド剛性を強化し、低圧でもコーナーでタイヤがよれないサポート性能を実現。また、サイドカットにも強いタイヤとなっている。

国内初入荷となるBOKEN DOUBLECROSSの33Cモデル。シクロクロスシーズンに向けて準備を進める方、シクロクロスとグラベルを一本のタイヤで楽しみたい方など、ぜひチェックしてみては。



iRC BOKEN DOUBLECROSS TLR 33C
サイズ(重量):700×33C(410g)
価格:6,820円(税込)

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