UCI2.2クラスのステージレース「ツール・ド・北海道」が、9月8日に開幕。今年は大雪山のまわりを1周する532kmで開催される。日程とコース、出場チームをプレビューする。



今年のツール・ド・北海道は、道北・道東地域が舞台。旭川市をスタートし、大雪山を中心に反時計回りに周回。帯広市、北見市を経て、最終日は旭川市の北に隣接する当麻町にフィニッシュする。各ステージの日程は以下の通り。
ツール・ド・北海道2023 日程
日程 ステージ 距離
9月8日(金) 第1ステージ 旭川市〜新得町 174km
9月9日(土) 第2ステージ 帯広市〜置戸町 183km
9月10日(日) 第3ステージ 北見市〜当麻町 175km
基本的には2019年大会と同様のコース設定だが、一部スタート地点とフィニッシュ地点が変更されている。

第1ステージスタート地点の旭川総合防災センター photo:Satoru Kato
第1ステージ とうもろこし畑が広がる美瑛町の丘 photo:Satoru Kato


第1ステージは、旭川市をスタートし、大雪山の西側を南下。美瑛町、富良野市などを通って新得町にフィニッシュする。コース前半、57km地点の美瑛町、69.8km地点の十勝岳が1級山岳に指定され、後半にホットスポット(スプリントポイント)が2回設定される。ラスト約10kmは下りが続き、最終コーナーからフィニッシュまで残り500mは緩い登りとなる。登りフィニッシュには指定されていないが、最後の長い下りで集団がまとまり、登りスプリントに持ち込まれるか?

第2ステージ 1級山岳三国峠へ向かう登り 天気が良ければ異世界のような風景が広がるが・・・ photo:Satoru Kato

第2ステージ 二つめの山岳ポイントとなる石北峠頂上 photo:Satoru Kato
第2ステージ フィニッシュ手前の最終コーナーにある置戸町図書館 photo:Satoru Kato


第2ステージは、ばんえい競馬の帯広競馬場前をスタートし、大雪山の東側にある上士幌町を北上。三国峠を越え、置戸町にフィニッシュする。前半にホットスポット2ヶ所、後半は標高1138mの1級山岳三国峠、同1042mの2級山岳石北峠、さらに終盤の置戸町に入るところで2級山岳と、3つの峠を越える今大会のクイーンステージだ。三国峠への長い登りもさることながら、最後の2級山岳を越えるとフィニッシュまでは平坦。ここで抜け出した選手が逃げ切る可能性もありそうだ。

第3ステージ コース終盤は大雪山をバックに走る(写真は6月撮影) photo:Satoru Kato
第3ステージ 当麻町のフィニッシュ前は2km以上の直線道路 photo:Satoru Kato


第3ステージは北見市をスタートし、大雪山の北側を西に進む。遠軽町、上川町などを通って当麻町にフィニッシュする。前半に4級山岳1ヶ所、後半に2級山岳の北見峠が設定され、終盤は平坦基調。北見峠を越えてからフィニッシュまでは60km以上あり、逃げを吸収してまとまる可能性が高い。当麻町スポーツセンターへのフィニッシュは、2km以上の直線。大集団でのスプリント勝負が見られるか。



大学生を含む国内外20チームが出場

出場チームは以下の通り。海外チーム5、国内チーム8、大学チーム7の、計20チーム。各チーム5名、計99名が出場する(早稲田大学のみ4名出走)。JCLチーム右京、マトリックスパワータグは出場しない一方、大学チームが近年最多の7校出場する。海外チームの出場は2019年以来4年ぶりで、EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチームをはじめ、アジアツアーでお馴染みのチーム名が並ぶ。

EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチームは、日本人5名で出場する(写真は2023年ツアー・オブ・ジャパン) photo:Satoru Kato
ツール・ド・北海道2023 出場チーム
海外チーム
EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム(アメリカ)
トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム(マレーシア)
セントジョージ・コンチネンタルサイクリングチーム(オーストラリア)
セブンイレブン-CLIQQ AIR21 BY ロードバイクフィリピンズ(フィリピン)
ソウルサイクリングチーム(韓国)
国内チーム 大学チーム
愛三工業レーシングチーム 日本大学
キナンレーシングチーム 早稲田大学
さいたま那須サンブレイブ 東京大学
シマノレーシング 中央大学
チームブリヂストンサイクリング 明治大学
宇都宮ブリッツェン 法政大学
ヴィクトワール広島 京都産業大学
北海道地域選抜
台風が接近しているが、今のところ影響は限定的となりそう。とは言え、期間中は天気急変の可能性もあり、あるいはレース展開に影響を及ぼすことも予想される。



スタート・フィニッシュと表彰式をライブ中継

スタートとフィニッシュ、表彰式の模様は、YouTubeでライブ配信。2008年、2009年大会で総合優勝した宮澤崇史氏が解説する。また、各ステージのダイジェスト映像が毎日公開される予定だ。その他、レースの模様は公式SNSで随時アップされるので、下記リンクより合わせてご確認頂きたい。


text&photo:Satoru Kato

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