シヴァコフがUAEへ移籍　ツール奪還へ強力クライマーを補強

UAEチームエミレーツがパヴェル・シヴァコフ（フランス、イネオス・グレナディアーズ）の獲得を発表した。契約期間は3年間。タデイ・ポガチャルのツール・ド・フランス総合優勝に向け、チームは強力なクライマーを手に入れた。

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UCI（国際自転車競技連合）が定める8月1日の移籍解禁日を過ぎ、複数のチームが2024年に向けた新加入選手を発表した。その中でもUAEチームエミレーツは、パヴェル・シヴァコフ（フランス、イネオス・グレナディアーズ）と2026年までの3年契約を結んだことを明らかにした。

シヴァコフはチームスカイ（現イネオス・グレナディアーズ）で2018年にプロデビューした26歳。2019年に初出場したジロ・デ・イタリアでは総合9位に入り、2022年のブエルタ・ア・ブルゴスでは総合優勝を果たしたクライマーだ。

プレスリリースの中でシヴァコフは「来年からUAEチームエミレーツに加入することができ、心が高鳴っている。6年間過ごしたイネオスを離れ、これは自分の選手キャリアにおける新しい章のはじまりとなる。大きな変化ではあるが、UAEの計画に参加できることが楽しみだ。このチームがここ数年成長してきた姿を見ており、そこに加わることができることに喜びを感じている。レースでの勝利とその貢献がしたい」とコメントしている。

先日のツール・ド・フランスで総合優勝を逃したタデイ・ポガチャル（スロベニア）の山岳アシストが期待されるシヴァコフ。UAEの代表であるマウロ・ジャネッティ氏は「パヴェルは勝者とアシストとしての実力を見せており、我々のチームにピッタリとフィットしてくれるだろう。彼はまだ若く、成長の余地を残している。また彼のトップレベルで積み重ねた経験を、来年活かしてくれると信じている」と語っている。

34歳のトレンティンがチューダーへ移籍

また、UAEチームエミレーツからは今年のツールに出場したマッテオ・トレンティン（イタリア）がチューダー・プロサイクリングチームに移籍する。チューダーはファビアン・カンチェラーラがオーナーを務め、今年プロチームに昇格したスイス籍のチームだ。

現在34歳のトレンティンと異例とも言える3年契約を結んだチューダー。その他にも2021年のブエルタ・ア・エスパーニャで山岳賞を獲得したマイケル・ストーラー（オーストラリア、グルパマFDJ）や今年のジロ・デ・イタリアで区間1勝したアルベルト・ダイネーゼ（イタリア、DSM・フィルメニッヒ）を含め、ワールドチームから6名の獲得を発表している。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos