2023/07/14(金) - 11:45
壮絶なアタック合戦の末、形成された逃げ集団から勝利を掴んだヨン・イサギレは「これまでの経験が活きた勝利」と喜ぶ。「気持ちに身体がついてこなかった」と語るファンデルプールなど、ツール第12ステージを選手のコメントで振り返ります。
区間優勝 ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス)
特別な感情だよ。故郷バスクで開幕したこのツール・ド・フランスは僕たちのモチベーションを高めてくれた。それにヴィクトル・ラフェによる勝利も僕らの闘争心に火をつけ、全力を出すことに繋がった。逃げに乗るべく争い、その後は自分の運を天に任せた。そしてアタックによってチャンスを掴み、それを決して離さなかった。34歳という経験が勝利を引き寄せる貴重な要素となった。
ラスト30kmはとても長く、勝利に足る力があるのか分からなかった。しかし自分を信じ、懸命にペダルに力を込めた。最後の数kmは力がみなぎるのを感じていたよ。この素晴らしい勝利をチームの皆と分かち合いたい。
区間3位 マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、モビスター)
再び目前で勝利を逃し、フラストレーションが溜まっている。勝利に足る脚があったものの、僕自身が集団で最もマークされる存在だった。上手くいかず腹立たしいよ。(集団スプリントでは不利な脚質のため)集団から飛び出す必要があり、最終山岳の前の下りで仕掛けた。だがティボー(ピノ)に追従され、僕らは追走集団に捉えられてしまった。
その後の動きは何故かティボーが執拗に封じてきて、ヨン(イザギレ)が抜け出してしまった。逃げに乗った選手全員が力を使うタフな展開だった。(イザギレへの追走が機能しなかったのは)集団に乗組員(マルタン)がいたせいだ。また、ウノエックスの少年(トビアス・ヨハンネセン)も何故だか協力を拒み、ティボーも総合順位を上げることに満足していたみたい。本当にフラストレーションが溜まるレースだった。
今日は今大会で最も僕に適したステージだった。このステージを反省し、この後も諦めることなく勝利を狙っていくよ。
区間4位 ティシュ・ベノート (ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
先頭集団の中で自分が最も強い選手の1人だと感じていた。だがそこから抜け出すことは難しかった。逃げ集団のリードが4分に達し、逃げ切り勝利が確定したことは分かっていた。そしてコフィディスが素晴らしい走りを見せた。4位よりも上の結果も可能だっただろうが、そのためには運も必要だ。
区間10位 ヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー、ロット・デスティニー)
逃げ集団が成立するまでとても長い時間を要した。そんな時は大抵強い選手が逃げに乗る。自分のペースを守り、最終山岳で集団内に残りたいと思ったが、そうはならなかたった。そして僕にできたのはステージ10位を目指して1人タイムトライアルをするだけ。今日のような日は、最も苦しんだ者が勝つんだ。
区間6位&総合10位 ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)
調子が良くない中でも持てる力を出し尽くしたので後悔はない。このステージは多くの選手を疲れさせただろうね。レース先頭にいた選手たちは激しく戦い、またこの暑さの中では回復力が勝負を分けるものだ。また、僕の目標はあくまでもステージ優勝だ。
レース後半に単独先頭に立ち、敢闘賞を獲得したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)
それほど落ち込んではいない。体調は万全ではなかったものの、それまでの数日に比べれば悪くなかった。限界の中アタックを仕掛けたものの、気持ちに身体がついてこなかった。もちろん勝利が欲しかったが、今日は迫ることすらできなかった。体調が良くないなか今日が第2週で最後のチャンスと思い仕掛けた。最終山岳で十分なリードを得たかったのだが、その時点で脚は空っぽだった。今後、コンディションが回復することを願っている。
総合2位&マイヨブラン(ヤングライダー賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
”クレイジーなほど厳しいツール”という意見には同意するよ。ここまで楽なステージが2つしかないからね。今日も激しい展開のレースになると予想していたから、スタート直後から続くアタック合戦にも驚きはなかった。チームとしてそれに対する準備もしていたからね。
明日に臨むグラン・コロンビエールは難しい山岳だが、良い脚があることを願う。
レースを去ったファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)
第4ステージで落車してチームと話し合った結果、ここでレースを降りることにした。回復が進まないこの身体ではパリまでたどり着くことは不可能だからだ。もちろん大きな目標を掲げやってきたレースを去ることは悲しい。この後は回復に努め、頭を整理してシーズン後半に向けて準備を進めたい。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
区間優勝 ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス)
特別な感情だよ。故郷バスクで開幕したこのツール・ド・フランスは僕たちのモチベーションを高めてくれた。それにヴィクトル・ラフェによる勝利も僕らの闘争心に火をつけ、全力を出すことに繋がった。逃げに乗るべく争い、その後は自分の運を天に任せた。そしてアタックによってチャンスを掴み、それを決して離さなかった。34歳という経験が勝利を引き寄せる貴重な要素となった。
ラスト30kmはとても長く、勝利に足る力があるのか分からなかった。しかし自分を信じ、懸命にペダルに力を込めた。最後の数kmは力がみなぎるのを感じていたよ。この素晴らしい勝利をチームの皆と分かち合いたい。
区間3位 マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、モビスター)
再び目前で勝利を逃し、フラストレーションが溜まっている。勝利に足る脚があったものの、僕自身が集団で最もマークされる存在だった。上手くいかず腹立たしいよ。(集団スプリントでは不利な脚質のため)集団から飛び出す必要があり、最終山岳の前の下りで仕掛けた。だがティボー(ピノ)に追従され、僕らは追走集団に捉えられてしまった。
その後の動きは何故かティボーが執拗に封じてきて、ヨン(イザギレ)が抜け出してしまった。逃げに乗った選手全員が力を使うタフな展開だった。(イザギレへの追走が機能しなかったのは)集団に乗組員(マルタン)がいたせいだ。また、ウノエックスの少年(トビアス・ヨハンネセン)も何故だか協力を拒み、ティボーも総合順位を上げることに満足していたみたい。本当にフラストレーションが溜まるレースだった。
今日は今大会で最も僕に適したステージだった。このステージを反省し、この後も諦めることなく勝利を狙っていくよ。
区間4位 ティシュ・ベノート (ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
先頭集団の中で自分が最も強い選手の1人だと感じていた。だがそこから抜け出すことは難しかった。逃げ集団のリードが4分に達し、逃げ切り勝利が確定したことは分かっていた。そしてコフィディスが素晴らしい走りを見せた。4位よりも上の結果も可能だっただろうが、そのためには運も必要だ。
区間10位 ヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー、ロット・デスティニー)
逃げ集団が成立するまでとても長い時間を要した。そんな時は大抵強い選手が逃げに乗る。自分のペースを守り、最終山岳で集団内に残りたいと思ったが、そうはならなかたった。そして僕にできたのはステージ10位を目指して1人タイムトライアルをするだけ。今日のような日は、最も苦しんだ者が勝つんだ。
区間6位&総合10位 ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)
調子が良くない中でも持てる力を出し尽くしたので後悔はない。このステージは多くの選手を疲れさせただろうね。レース先頭にいた選手たちは激しく戦い、またこの暑さの中では回復力が勝負を分けるものだ。また、僕の目標はあくまでもステージ優勝だ。
レース後半に単独先頭に立ち、敢闘賞を獲得したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)
それほど落ち込んではいない。体調は万全ではなかったものの、それまでの数日に比べれば悪くなかった。限界の中アタックを仕掛けたものの、気持ちに身体がついてこなかった。もちろん勝利が欲しかったが、今日は迫ることすらできなかった。体調が良くないなか今日が第2週で最後のチャンスと思い仕掛けた。最終山岳で十分なリードを得たかったのだが、その時点で脚は空っぽだった。今後、コンディションが回復することを願っている。
総合2位&マイヨブラン(ヤングライダー賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
”クレイジーなほど厳しいツール”という意見には同意するよ。ここまで楽なステージが2つしかないからね。今日も激しい展開のレースになると予想していたから、スタート直後から続くアタック合戦にも驚きはなかった。チームとしてそれに対する準備もしていたからね。
明日に臨むグラン・コロンビエールは難しい山岳だが、良い脚があることを願う。
レースを去ったファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)
第4ステージで落車してチームと話し合った結果、ここでレースを降りることにした。回復が進まないこの身体ではパリまでたどり着くことは不可能だからだ。もちろん大きな目標を掲げやってきたレースを去ることは悲しい。この後は回復に努め、頭を整理してシーズン後半に向けて準備を進めたい。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
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