2023/06/03(土) - 18:30
日本最大のステージレース、ツアー・オブ・ジャパンを走ったバイクをゼッケン順に紹介していくシリーズ第3弾。シマノ、マトリックスパワータグ、愛三工業、そしてブリヂストンのバイクを掘り下げて紹介します。
シマノレーシング ジャイアント PROPEL ADVANCED SL/TCR ADVANCED SL
2021年に創業100周年を迎えたシマノが保有する若手育成チームがシマノレーシング。今年のツアー・オブ・ジャパンは元全日本王者の入部正太朗をリーダーに戦い、中井唯晶が途中の山岳賞争いに加わり、最終東京ステージのスプリントでシングルリザルトを残している。
チームが駆るのはジャイアント。軽量モデルのTCR ADVANCED SLが主力だが、入部と中井の2人にはエアロモデルのPROPEL ADVANCED SLが供給されている。シマノのチームだけにコンポーネントやホイールなどは全てシマノDURA-ACE R9270 DI2、そしてPROの各種製品で固められている。写真は中井が乗車するPROPELで、ステムのみ専用モデル、ハンドルはVibe Aero Carbonという組み合わせだ。
シマノレーシングはチューブレス移行を果たしており、DURA-ACEの各種ホイールにヴィットリアのCORSA PRO(26c)を組み合わせる。そのほか、コンピュータはガーミン、ボトルケージはPROPELのオリジナル品。
マトリックスパワータグ タイム ALPE D’HUEZ 01
Jプロツアーの個人/チーム総合連覇記録を更新中のマトリックスパワータグ。このツアー・オブ・ジャパンでは新加入のギリシャ王者ゲオルギオス・バグラスが初日のクリテリウムと京都で2勝とトップ5合計4回獲得。小林海も信州飯田で9位、富士山で日本勢最高位の5位と大きく存在感を見せつけた。
写真は小林海のバイク。今年もチームはポディウムのサポートを受け、タイムのALPE D’HUEZ 01を駆る。組み合わせるコンポーネントはシマノDURA-ACE R9270 DI2で、フロントチェーンリングはプロトン標準の54/40T。リアカセットはULTEGRAの11-34Tがセットされていた。
ホイールはチームが長年パートナーシップを組むマヴィックで、チームカラーであるグリーンステッカーに張り替えられたCOSMIC SLR 45 DISCを使用。ハブにはジェイテクト製の「鬼ベアリング」が組み込まれているという。
タイヤはハッチンソン、ペダルとコンピュータはワフーでパワーメーター機能付きペダル「SPEEDPLAY POWRLINK ZERO」を使用する。コックピットはFSA/ヴィジョン(K-FORCEステム+METRONハンドル)。バーテープとボトルケージはスパカズと、ブランドバリエーションに富んだ構成だ。
愛三工業レーシング ディアー MA
スプリンターの岡本隼をトップ10に4回、そのうち東京ステージで2位に送り込んだ愛三工業レーシングチーム。今年はフジから台湾のハイエンドロードバイクブランド「DARE(ディアー)」にスイッチし、全メンバーが軽量オールラウンドモデルの「MA」を駆る。
愛三工業のMAは、パールホワイトをベースに、コーポレートカラーであるブルーをグラデーションで加えた特別カラーモデル。メタリックのブランドロゴも見どころの一つだ。
写真は元全日本王者である草場啓吾のバイク(第7ステージで撮影)。シマノDURA-ACE R9270 DI2にCEMAのセラミックベアリングBBを組み合わせるほか、トライピークのビッグプーリーを組み合わせたバイクも確認できた。足回りはファストフォワードのRYOT 33ホイールにコンチネンタルのGRANDPRIX 5000S TRタイヤを組み合わせていた。全日本選手権優勝の際はクリンチャータイヤを使っていた草場もチューブレス移行を果たしている。
コックピットやシートポストはPRO。Vibe Aero Carbonハンドルとステム、太く巻かれたXTRM製バーテープは全日本制覇時と同じセッティング。サドルはセラサンマルコ、コンピュータはiGPSPORTのiGS630、ボトルケージはトピーク。
チームブリヂストンサイクリング アンカー RP9
トラック競技を主軸に、そこで培われたパワーを武器にロードレースでも大きな活躍を見せるチームブリヂストンサイクリング。現実的にパリオリンピック出場・メダル獲得を目標とするチームは、最終ステージでゴール前を支配し、元全日本王者である窪木一茂を勝利に導いた。
写真はトラックとロードを兼業する河野翔輝のアンカーRP9。シマノDURA-ACE R9270 DI2で、56/44Tという大きなチェーンリングは、ジャパンカップクリテリウムに出場した際「海外トップスプリンターと渡り合えるように」準備して以降気に入って使っているもの(本人談)。
ホイールはDURA-ACE各種で、タイヤはヴィットリアのCORSA N.EXT。新しいCORSA PROよりも、ひとまず使用実績のある方を鑑みて、とのことだという。ステムはRP9のオリジナル、ハンドルはPRO。スピードマンながらエアロハンドルを使わないのは個人的な好みだという。ステムクランプぎりぎりまで巻かれたバーテープや、下ハンドルのスプリンタースイッチなど、そのセットアップには特徴あり。ボトルケージがアランデルというのもポイントの一つだろう。
text&photo:So Isobe
シマノレーシング ジャイアント PROPEL ADVANCED SL/TCR ADVANCED SL
2021年に創業100周年を迎えたシマノが保有する若手育成チームがシマノレーシング。今年のツアー・オブ・ジャパンは元全日本王者の入部正太朗をリーダーに戦い、中井唯晶が途中の山岳賞争いに加わり、最終東京ステージのスプリントでシングルリザルトを残している。
チームが駆るのはジャイアント。軽量モデルのTCR ADVANCED SLが主力だが、入部と中井の2人にはエアロモデルのPROPEL ADVANCED SLが供給されている。シマノのチームだけにコンポーネントやホイールなどは全てシマノDURA-ACE R9270 DI2、そしてPROの各種製品で固められている。写真は中井が乗車するPROPELで、ステムのみ専用モデル、ハンドルはVibe Aero Carbonという組み合わせだ。
シマノレーシングはチューブレス移行を果たしており、DURA-ACEの各種ホイールにヴィットリアのCORSA PRO(26c)を組み合わせる。そのほか、コンピュータはガーミン、ボトルケージはPROPELのオリジナル品。
マトリックスパワータグ タイム ALPE D’HUEZ 01
Jプロツアーの個人/チーム総合連覇記録を更新中のマトリックスパワータグ。このツアー・オブ・ジャパンでは新加入のギリシャ王者ゲオルギオス・バグラスが初日のクリテリウムと京都で2勝とトップ5合計4回獲得。小林海も信州飯田で9位、富士山で日本勢最高位の5位と大きく存在感を見せつけた。
写真は小林海のバイク。今年もチームはポディウムのサポートを受け、タイムのALPE D’HUEZ 01を駆る。組み合わせるコンポーネントはシマノDURA-ACE R9270 DI2で、フロントチェーンリングはプロトン標準の54/40T。リアカセットはULTEGRAの11-34Tがセットされていた。
ホイールはチームが長年パートナーシップを組むマヴィックで、チームカラーであるグリーンステッカーに張り替えられたCOSMIC SLR 45 DISCを使用。ハブにはジェイテクト製の「鬼ベアリング」が組み込まれているという。
タイヤはハッチンソン、ペダルとコンピュータはワフーでパワーメーター機能付きペダル「SPEEDPLAY POWRLINK ZERO」を使用する。コックピットはFSA/ヴィジョン(K-FORCEステム+METRONハンドル)。バーテープとボトルケージはスパカズと、ブランドバリエーションに富んだ構成だ。
愛三工業レーシング ディアー MA
スプリンターの岡本隼をトップ10に4回、そのうち東京ステージで2位に送り込んだ愛三工業レーシングチーム。今年はフジから台湾のハイエンドロードバイクブランド「DARE(ディアー)」にスイッチし、全メンバーが軽量オールラウンドモデルの「MA」を駆る。
愛三工業のMAは、パールホワイトをベースに、コーポレートカラーであるブルーをグラデーションで加えた特別カラーモデル。メタリックのブランドロゴも見どころの一つだ。
写真は元全日本王者である草場啓吾のバイク(第7ステージで撮影)。シマノDURA-ACE R9270 DI2にCEMAのセラミックベアリングBBを組み合わせるほか、トライピークのビッグプーリーを組み合わせたバイクも確認できた。足回りはファストフォワードのRYOT 33ホイールにコンチネンタルのGRANDPRIX 5000S TRタイヤを組み合わせていた。全日本選手権優勝の際はクリンチャータイヤを使っていた草場もチューブレス移行を果たしている。
コックピットやシートポストはPRO。Vibe Aero Carbonハンドルとステム、太く巻かれたXTRM製バーテープは全日本制覇時と同じセッティング。サドルはセラサンマルコ、コンピュータはiGPSPORTのiGS630、ボトルケージはトピーク。
チームブリヂストンサイクリング アンカー RP9
トラック競技を主軸に、そこで培われたパワーを武器にロードレースでも大きな活躍を見せるチームブリヂストンサイクリング。現実的にパリオリンピック出場・メダル獲得を目標とするチームは、最終ステージでゴール前を支配し、元全日本王者である窪木一茂を勝利に導いた。
写真はトラックとロードを兼業する河野翔輝のアンカーRP9。シマノDURA-ACE R9270 DI2で、56/44Tという大きなチェーンリングは、ジャパンカップクリテリウムに出場した際「海外トップスプリンターと渡り合えるように」準備して以降気に入って使っているもの(本人談)。
ホイールはDURA-ACE各種で、タイヤはヴィットリアのCORSA N.EXT。新しいCORSA PROよりも、ひとまず使用実績のある方を鑑みて、とのことだという。ステムはRP9のオリジナル、ハンドルはPRO。スピードマンながらエアロハンドルを使わないのは個人的な好みだという。ステムクランプぎりぎりまで巻かれたバーテープや、下ハンドルのスプリンタースイッチなど、そのセットアップには特徴あり。ボトルケージがアランデルというのもポイントの一つだろう。
text&photo:So Isobe
Amazon.co.jp