2023/06/27(火) - 18:30
スーダル・クイックステップの活躍を支えるイタリアのハイエンドウェアブランド、カステリ。そのラインアップからレース系ビブショーツの最高峰"SUPERLEGGERA（スーパーレッジェーラ）"をピックアップして紹介しよう。このビブショーツのために生地から開発を行い軽量性、耐久性、フィット性を高めた1着だ。
カステリ SUPERLEGGERA BIBSHORT
2011年よりカステリはハイエンドビブショーツ"SUPERLEGGERA"の軽量化の限界に挑戦し続けており、常に軽く快適なビブショーツを生み出し、プロ選手をはじめ多くのアスリートのライドをサポートを行ってきた。一方で軽量化を突き詰めることは、トレードオフの関係にある耐久面での課題が現実的なものとなる。相反する軽量性と耐久性どちらも進化するための開発がスタートした。
カステリはビブショーツに求められる機能を再検討し、1：パッドを確実に保持すること、2：生地が透けることなく軽さがあること、3：ハードユースに耐えられることを改めて確認。30％の軽量化を実現しつつ耐久性を備えた生地を実現するべく、世界中の工場とともに開発をスタートさせた。
肌が透けて見えるようなほど密度が薄い太もも部分
そして生まれた生地は、ビブショーツの形にした時に腰から足先にかけてグラデーションするような織り生地。通常の生地が約220g/m²に対して、脚部分の先端はわずか90g/m²という重量となることが特徴で、全体で48gの軽量化を実現する。これは生地に汗が溜まりにくくなることにも繋がっており、約30％少ない湿気を吸収する生地だという。カステリはこれをアルプ・デュエズで着用すると150g分の汗が生地に残りにくくなると説明している。
また軽量生地であるために適切な耐久性と優れた耐摩耗性も実現。サドルとの擦れに強く作られているため、トレーニングからレースまででハードユースしたいアスリートの定番となってくれそうだ。
生地自体にグリッパーが織り込まれている
レッグ部分のグリッパーは非常に幅広かつライクラを織り込んでおり、適切なグリップ力とホールド力を実現した。肩紐部分もFree Aero Race 4 Bibshortで使用されているストライプメッシュビブを採用することで、カステリのフラッグシップパッドProgetto X² Airの優れた性能を引き出すホールド性を備えた。
薄く軽量かつ通気性に優れた設計のSUPERLEGGERAは対応気温20℃〜40℃までと幅広い。重量はLサイズで141g。カラーはBLACKとSAVILE BLUE、BELGIAN BLUEの3色が用意される。価格は30,470円（税込）。
編集部インプレッション
カステリ SUPERLEGGERA BIBSHORT
SuperLeggeraのテストを行ったのは普段からカステリのウェアを愛用する編集部員の高木。気温が33度に昇る日のトレーニングライドで試着を行い、全体的に軽くて涼しいという点を特に感じるビブショーツという印象を受けた。生地の中に熱がこもり、じめっとするビブショーツもある中で、Super Leggeraは肌面がカラッとした状態が170kmのライドを通して続くほど吸汗速乾性に優れていることも特筆すべき性能の一つ。加えて薄手生地の肌触りも良好で、着用していて常に快適さを感じられる1着だ。
今作の注目ポイントでもある太ももの特殊な生地は見た目からわかる密度の変化の通り、膝に近い部分の低密度部分で特に通気性を実感する。一方で腰回りは一般的な素材と同じような通気性の感覚があるため、カステリの設計はしっかりと機能していると言っても良い。軽量性にも貢献している設計でもあり、選手目線としては軽さは常に追求するもののため、ウェアも軽量であるのは嬉しいところ。
新しいこの生地はカステリの他モデルよりも硬質であるため、着用する時はエアロソックスのように皺を一つひとつ伸ばしながら履く必要があるが、脚を完全に通してしまえば生地が持つ伸縮性によって、脚にぴたりとフィットしてくれる。ただ硬質というのは他の柔らかな生地と比較してというだけであり、不快に感じるような硬さではなく、ダンシングなど体の動きを妨げるほどではない。レッグ部分のグリッパーもガッチリと脚を捉えてくれるのもこのビブショーツのポイントだ。
弾力性のある肩紐が採用される
背中部分は非常に柔軟性に富むメッシュとされた
脚部分が硬質である一方、肩紐の腰部分は非常に柔軟な作りとされており深い前傾姿勢時でも硬めの生地が突っ張ることはない。同時に肩紐の前側は弾力性を備えているため、ちょうど良いバランスでビブショーツのホールド力を実現している。独特な生地を使いながらも、選手がライドに集中できる快適性を確保する設計にカステリの開発力が窺えよう。
アセンブルされるパッドもカステリのフラッグシップのため、その性能に疑いはない。サドルのどこに座っても、姿勢を深い前傾にしてもパッドのクッション性を感じることができ、長時間のライドでも問題ない。通気性も申し分なく、ライド全体を通してパッド内が蒸れてしまうストレスから解放される素晴らしいパッドだと感じている。
軽量性と通気性の高さから日本の夏にもぴったりフィットする作りであるし、ヒルクライマーにうってつけのSuperLeggera。身長175cm、体重60kgの高木が今回試着したのはSサイズ。ややタイトめに感じたものの、概ねぴたりとフィットしていると言える。特殊な生地のため試着する機会があるのならば、一度脚を通してみることをおすすめしたい。
カステリ SUPERLEGGERA BIBSHORT
カステリ SUPERLEGGERA BIBSHORT
カラー：BLACK、SAVILE BLUE、BELGIAN BLUE
サイズ：XS-3XL
価格：30,470円（税込）
2011年よりカステリはハイエンドビブショーツ"SUPERLEGGERA"の軽量化の限界に挑戦し続けており、常に軽く快適なビブショーツを生み出し、プロ選手をはじめ多くのアスリートのライドをサポートを行ってきた。一方で軽量化を突き詰めることは、トレードオフの関係にある耐久面での課題が現実的なものとなる。相反する軽量性と耐久性どちらも進化するための開発がスタートした。
カステリはビブショーツに求められる機能を再検討し、1：パッドを確実に保持すること、2：生地が透けることなく軽さがあること、3：ハードユースに耐えられることを改めて確認。30％の軽量化を実現しつつ耐久性を備えた生地を実現するべく、世界中の工場とともに開発をスタートさせた。
そして生まれた生地は、ビブショーツの形にした時に腰から足先にかけてグラデーションするような織り生地。通常の生地が約220g/m²に対して、脚部分の先端はわずか90g/m²という重量となることが特徴で、全体で48gの軽量化を実現する。これは生地に汗が溜まりにくくなることにも繋がっており、約30％少ない湿気を吸収する生地だという。カステリはこれをアルプ・デュエズで着用すると150g分の汗が生地に残りにくくなると説明している。
また軽量生地であるために適切な耐久性と優れた耐摩耗性も実現。サドルとの擦れに強く作られているため、トレーニングからレースまででハードユースしたいアスリートの定番となってくれそうだ。
レッグ部分のグリッパーは非常に幅広かつライクラを織り込んでおり、適切なグリップ力とホールド力を実現した。肩紐部分もFree Aero Race 4 Bibshortで使用されているストライプメッシュビブを採用することで、カステリのフラッグシップパッドProgetto X² Airの優れた性能を引き出すホールド性を備えた。
薄く軽量かつ通気性に優れた設計のSUPERLEGGERAは対応気温20℃〜40℃までと幅広い。重量はLサイズで141g。カラーはBLACKとSAVILE BLUE、BELGIAN BLUEの3色が用意される。価格は30,470円（税込）。
編集部インプレッション
SuperLeggeraのテストを行ったのは普段からカステリのウェアを愛用する編集部員の高木。気温が33度に昇る日のトレーニングライドで試着を行い、全体的に軽くて涼しいという点を特に感じるビブショーツという印象を受けた。生地の中に熱がこもり、じめっとするビブショーツもある中で、Super Leggeraは肌面がカラッとした状態が170kmのライドを通して続くほど吸汗速乾性に優れていることも特筆すべき性能の一つ。加えて薄手生地の肌触りも良好で、着用していて常に快適さを感じられる1着だ。
今作の注目ポイントでもある太ももの特殊な生地は見た目からわかる密度の変化の通り、膝に近い部分の低密度部分で特に通気性を実感する。一方で腰回りは一般的な素材と同じような通気性の感覚があるため、カステリの設計はしっかりと機能していると言っても良い。軽量性にも貢献している設計でもあり、選手目線としては軽さは常に追求するもののため、ウェアも軽量であるのは嬉しいところ。
新しいこの生地はカステリの他モデルよりも硬質であるため、着用する時はエアロソックスのように皺を一つひとつ伸ばしながら履く必要があるが、脚を完全に通してしまえば生地が持つ伸縮性によって、脚にぴたりとフィットしてくれる。ただ硬質というのは他の柔らかな生地と比較してというだけであり、不快に感じるような硬さではなく、ダンシングなど体の動きを妨げるほどではない。レッグ部分のグリッパーもガッチリと脚を捉えてくれるのもこのビブショーツのポイントだ。
脚部分が硬質である一方、肩紐の腰部分は非常に柔軟な作りとされており深い前傾姿勢時でも硬めの生地が突っ張ることはない。同時に肩紐の前側は弾力性を備えているため、ちょうど良いバランスでビブショーツのホールド力を実現している。独特な生地を使いながらも、選手がライドに集中できる快適性を確保する設計にカステリの開発力が窺えよう。
アセンブルされるパッドもカステリのフラッグシップのため、その性能に疑いはない。サドルのどこに座っても、姿勢を深い前傾にしてもパッドのクッション性を感じることができ、長時間のライドでも問題ない。通気性も申し分なく、ライド全体を通してパッド内が蒸れてしまうストレスから解放される素晴らしいパッドだと感じている。
軽量性と通気性の高さから日本の夏にもぴったりフィットする作りであるし、ヒルクライマーにうってつけのSuperLeggera。身長175cm、体重60kgの高木が今回試着したのはSサイズ。ややタイトめに感じたものの、概ねぴたりとフィットしていると言える。特殊な生地のため試着する機会があるのならば、一度脚を通してみることをおすすめしたい。
カステリ SUPERLEGGERA BIBSHORT
カラー：BLACK、SAVILE BLUE、BELGIAN BLUE
サイズ：XS-3XL
価格：30,470円（税込）
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