2023/12/09(土) - 14:15
100年の歴史を誇る老舗ブランドのシリカ。ポンプやチタンケージがお馴染みだが、近年はチェーンオイルなどケミカル類にも力を入れており、そのラインアップにタイヤシーラントが加わる。カーボン繊維を配合することで、シーリング性能を高めたUltimate Tubeless Sealantを紹介しよう。
シリカ Ultimate Tubeless Sealant
高圧ポンプの製造に成功した世界初のブランドとして名高いシリカ。1917年の創業当時はイタリア、現在はアメリカに拠点を移しており、伝統のイタリアンクラフトマンシップへのリスペクトとアメリカの革新性を融合させたブランドとして、ポンプのみならずケミカルを展開している。
今回はタイヤシーラントのUltimate Tubeless Sealantをピックアップする。空気保持やパンクホールの修復を担うマテリアルは発泡ラテックスで、高圧でも機能するシール力を実現している。またパンク修復能力とトレードオフの関係となる持続力を確保するために、カーボン繊維を配合し修復能力と持続性のバランスを整えられている。
さらさらとした液体にカーボン繊維が含まれている
Ultimate Tubeless Sealantに配合されるカーボンはまつ毛のような細い繊維で、かつ6mm、9mm、12mmと長さが異なっており、最大7.5mmのパンクホールを塞ぐ能力を実現した。ラテックスの液体に異なる素材を加えて修復能力を高める手法はポピュラーであるが、シリカが細長いカーボン繊維を選んだ理由は液中に繊維が均一に分散され、パンクホールに素早く届かせるため。
実際のラテックス液は非常にサラサラとしておりタイヤ内での流動性は高く、その液中カーボン繊維が流れている。さらにタイヤの中でシーラントがケーシングやリムにべったりとこべりつきにくく、かつ繊維もダマとなりにくいため、いざという時にもしっかりと機能してくれる期待感は大きい。
そしてUltimate Tubeless Sealantは耐久性が120日から180日と長く、対応最低気温は-12℃と低く設定されている。もちろん天候や使用状況によって使用可能期間は変動するが、この性能を発揮する範囲が広いため使い勝手に優れるシーラントを実現していると言えるだろう。
シリカ Ultimate Tubeless Sealant
シリカはカーボン繊維が配合された通常モデル（STEP1）と、繊維が配合されないラテックスのみの（STEP2）という2種類を用意する。これは初回のみSTEP1の通常ボトルからカーボン繊維をタイヤ内に送り込み、2度め以降はSTEP2のラテックス液のみを補充するもの。初回のシーラント液が乾いたとしてもカーボン繊維はタイヤ内に残るため、2回目以降はラテックス液のみだけで十分というシリカの発想だ。
また、2種類に分けることはメンテナンス性を高めるメリットにも繋がっている。初回のカーボン繊維配合版はバルブから注入すると詰まる可能性もあるため、ビードを外した状態での作業が必要となる。しかし、一度カーボン繊維をタイヤ内に届けておけば、2度目以降は液体のみバルブからの注入が可能で、耐パンク性とのバランスを維持したまま作業性が高められている。
千枚通しで穴をあけてシーラントの実力を探った
何度か突き刺してみたが全てシーラントで補修された 
さらっとした液体が噴出して穴を塞ぐ
実際に今回シーラントを入れて走行テストを行なってみたがパンクに見舞われなかったため、千枚通しを突き刺してパンクさせてシーラントの実力を確かめてみた。単純に突き刺しただけの場合は、シーラント液がパンク箇所に到達したら瞬く間にパンクホールを埋めてしまった。千枚通しを突き刺した後にグリグリと穴を広げるようにすると、先述の状態よりシーラント液が勢いよく噴き出して、修復までに若干時間は伸びるものの確実に空気漏れが止まった。
Ultimate Tubeless Sealantはゴム状の個体へ変化するスピードが早く、シーラント液単体だけでもパンク修復能力は高そう。今回のテストではカーボン繊維がパンクホールに流れ込んだのか確認することは難しかったのだが、液体と繊維の両面からパンク修復を行うTUBELESS SEALANTの性能には期待しても良さそうだ。
カーボン素材入りのUltimate Tubeless Sealant WITH FIBERは236ml（2,970円）、473ml（3,960円）、946ml（6,160円）という3つのボトルが用意されている。補充剤のUltimate Tubeless Sealant REPLENISHERは118ml（1,980円、いずれも税込）。
シリカ Ultimate Tubeless Sealant WITH FIBER
236ml（8oz）：2,970円（税込）
473ml（16oz）： 3,960円（税込）
946ml（32oz）： 6,160円（税込）
シリカ Ultimate Tubeless Sealant REPLENISHER
118ml（4oz）：1,980円（税込）
高圧ポンプの製造に成功した世界初のブランドとして名高いシリカ。1917年の創業当時はイタリア、現在はアメリカに拠点を移しており、伝統のイタリアンクラフトマンシップへのリスペクトとアメリカの革新性を融合させたブランドとして、ポンプのみならずケミカルを展開している。
今回はタイヤシーラントのUltimate Tubeless Sealantをピックアップする。空気保持やパンクホールの修復を担うマテリアルは発泡ラテックスで、高圧でも機能するシール力を実現している。またパンク修復能力とトレードオフの関係となる持続力を確保するために、カーボン繊維を配合し修復能力と持続性のバランスを整えられている。
Ultimate Tubeless Sealantに配合されるカーボンはまつ毛のような細い繊維で、かつ6mm、9mm、12mmと長さが異なっており、最大7.5mmのパンクホールを塞ぐ能力を実現した。ラテックスの液体に異なる素材を加えて修復能力を高める手法はポピュラーであるが、シリカが細長いカーボン繊維を選んだ理由は液中に繊維が均一に分散され、パンクホールに素早く届かせるため。
実際のラテックス液は非常にサラサラとしておりタイヤ内での流動性は高く、その液中カーボン繊維が流れている。さらにタイヤの中でシーラントがケーシングやリムにべったりとこべりつきにくく、かつ繊維もダマとなりにくいため、いざという時にもしっかりと機能してくれる期待感は大きい。
そしてUltimate Tubeless Sealantは耐久性が120日から180日と長く、対応最低気温は-12℃と低く設定されている。もちろん天候や使用状況によって使用可能期間は変動するが、この性能を発揮する範囲が広いため使い勝手に優れるシーラントを実現していると言えるだろう。
シリカはカーボン繊維が配合された通常モデル（STEP1）と、繊維が配合されないラテックスのみの（STEP2）という2種類を用意する。これは初回のみSTEP1の通常ボトルからカーボン繊維をタイヤ内に送り込み、2度め以降はSTEP2のラテックス液のみを補充するもの。初回のシーラント液が乾いたとしてもカーボン繊維はタイヤ内に残るため、2回目以降はラテックス液のみだけで十分というシリカの発想だ。
また、2種類に分けることはメンテナンス性を高めるメリットにも繋がっている。初回のカーボン繊維配合版はバルブから注入すると詰まる可能性もあるため、ビードを外した状態での作業が必要となる。しかし、一度カーボン繊維をタイヤ内に届けておけば、2度目以降は液体のみバルブからの注入が可能で、耐パンク性とのバランスを維持したまま作業性が高められている。
実際に今回シーラントを入れて走行テストを行なってみたがパンクに見舞われなかったため、千枚通しを突き刺してパンクさせてシーラントの実力を確かめてみた。単純に突き刺しただけの場合は、シーラント液がパンク箇所に到達したら瞬く間にパンクホールを埋めてしまった。千枚通しを突き刺した後にグリグリと穴を広げるようにすると、先述の状態よりシーラント液が勢いよく噴き出して、修復までに若干時間は伸びるものの確実に空気漏れが止まった。
Ultimate Tubeless Sealantはゴム状の個体へ変化するスピードが早く、シーラント液単体だけでもパンク修復能力は高そう。今回のテストではカーボン繊維がパンクホールに流れ込んだのか確認することは難しかったのだが、液体と繊維の両面からパンク修復を行うTUBELESS SEALANTの性能には期待しても良さそうだ。
カーボン素材入りのUltimate Tubeless Sealant WITH FIBERは236ml（2,970円）、473ml（3,960円）、946ml（6,160円）という3つのボトルが用意されている。補充剤のUltimate Tubeless Sealant REPLENISHERは118ml（1,980円、いずれも税込）。
シリカ Ultimate Tubeless Sealant WITH FIBER
236ml（8oz）：2,970円（税込）
473ml（16oz）： 3,960円（税込）
946ml（32oz）： 6,160円（税込）
シリカ Ultimate Tubeless Sealant REPLENISHER
118ml（4oz）：1,980円（税込）
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