2023/04/29(土) - 09:30
新型コロナによりコフィディスの2名がレースを去ったツール・ド・ロマンディ第3ステージ。テクニカルな下りが勝負を分けた個人タイムトライアルで、長期離脱していたフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)が復活勝利。総合でも首位に浮上した。
第76回ツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)の第3ステージは、シャテル・サン・ドニを舞台にした18.75kmの個人タイムトライアル。スタートして6kmまでは平坦だが、コース中盤から距離4.3km/平均勾配5.7%の丘を登り、フィニッシュ地点はそこから約8kmの平坦〜下り坂の先にある。
この日はコフィディスのヨン・イサギレ(スペイン)とアントニー・ペレス(フランス)が、新型コロナウイルス感染症の検査で陽性反応が出たため未出走。第1ステージではアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・カザフスタン)も陽性で棄権し、他にも体調不良でリタイアする選手が続出するなど、パンデミックはいまだ予断を許さない状況が続いている。
前半に出走し、25分45秒のトップタイムをマークしたのは20歳の若きオールラウンダー、マルコ・ブレンナー(ドイツ、チームDSM)。しかしこの記録を過去にU23TT世界選手権3連覇しているミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)が6秒更新し、更にそれをウィリアム・バルタ(アメリカ、モビスター)が5秒上回るタイムでフィニッシュ。そしていよいよ総合上位勢がスタートを切った。
この時点で唯一平均時速44km台でコースを駆け抜けたバルタのタイムは25分34秒。それをマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、モビスター)とアダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)が立て続けてに更新。特にヨルゲンソンは25分20秒と圧巻の走りを披露し、このタイムには続々と出走する総合上位陣も届かない。
しかし、このステージを制したのは最後から4番目にスタートしたフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)だった。アユソは登りの中腹にある第1計測こそ3位の通過タイムだったものの、その後の下りで飛ばして25分15秒でフィニッシュ。このタイムにはアルカンシエルを着るトビアス・フォス(ノルウェー、ユンボ・ヴィスマ)も及ばず、弱冠20歳のアユソが区間優勝とリーダージャージを手に入れた。
「この結果がにわかに信じられないが、嬉しいことには間違いない。これがワールドツアー初勝利で、しかもそれがタイムトライアルだなんて信じられない。(怪我から復帰後)3週間半しか練習することができなかったのに!」と驚きを語ったアユソ。昨年のブエルタ・ア・エスパーニャで総合3位に入ったUAEの注目株が、長期に渡る怪我からの復帰戦で完全復活をアピールした。
区間2位だったヨルゲンソンも総合2位まで順位を上げ、反対にフォスは区間8位で総合3位と順位を一つ下げた。またUAEは総合で5位(30秒遅れ)にイェーツ、7位(34秒遅れ)にフィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド)とトップ10に3名を入れることに成功している。
翌日は1級山岳ティオン2000(距離20.7km/平均7.6%)に登り詰めるクイーンステージ。総合順位がほぼ決定するステージに向け、アユソは「ベストを尽くすが、明日のコンディションがどうなるかは分からない。だが僕らには総合上位につけるアダム(イェーツ)がいる」と語っている。
第76回ツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)の第3ステージは、シャテル・サン・ドニを舞台にした18.75kmの個人タイムトライアル。スタートして6kmまでは平坦だが、コース中盤から距離4.3km/平均勾配5.7%の丘を登り、フィニッシュ地点はそこから約8kmの平坦〜下り坂の先にある。
この日はコフィディスのヨン・イサギレ(スペイン)とアントニー・ペレス(フランス)が、新型コロナウイルス感染症の検査で陽性反応が出たため未出走。第1ステージではアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・カザフスタン)も陽性で棄権し、他にも体調不良でリタイアする選手が続出するなど、パンデミックはいまだ予断を許さない状況が続いている。
前半に出走し、25分45秒のトップタイムをマークしたのは20歳の若きオールラウンダー、マルコ・ブレンナー(ドイツ、チームDSM)。しかしこの記録を過去にU23TT世界選手権3連覇しているミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)が6秒更新し、更にそれをウィリアム・バルタ(アメリカ、モビスター)が5秒上回るタイムでフィニッシュ。そしていよいよ総合上位勢がスタートを切った。
この時点で唯一平均時速44km台でコースを駆け抜けたバルタのタイムは25分34秒。それをマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、モビスター)とアダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)が立て続けてに更新。特にヨルゲンソンは25分20秒と圧巻の走りを披露し、このタイムには続々と出走する総合上位陣も届かない。
しかし、このステージを制したのは最後から4番目にスタートしたフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)だった。アユソは登りの中腹にある第1計測こそ3位の通過タイムだったものの、その後の下りで飛ばして25分15秒でフィニッシュ。このタイムにはアルカンシエルを着るトビアス・フォス(ノルウェー、ユンボ・ヴィスマ)も及ばず、弱冠20歳のアユソが区間優勝とリーダージャージを手に入れた。
「この結果がにわかに信じられないが、嬉しいことには間違いない。これがワールドツアー初勝利で、しかもそれがタイムトライアルだなんて信じられない。(怪我から復帰後)3週間半しか練習することができなかったのに!」と驚きを語ったアユソ。昨年のブエルタ・ア・エスパーニャで総合3位に入ったUAEの注目株が、長期に渡る怪我からの復帰戦で完全復活をアピールした。
区間2位だったヨルゲンソンも総合2位まで順位を上げ、反対にフォスは区間8位で総合3位と順位を一つ下げた。またUAEは総合で5位(30秒遅れ)にイェーツ、7位(34秒遅れ)にフィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド)とトップ10に3名を入れることに成功している。
翌日は1級山岳ティオン2000(距離20.7km/平均7.6%)に登り詰めるクイーンステージ。総合順位がほぼ決定するステージに向け、アユソは「ベストを尽くすが、明日のコンディションがどうなるかは分からない。だが僕らには総合上位につけるアダム(イェーツ)がいる」と語っている。
ツアー・オブ・ジ・アルプス2023第3ステージ結果
1位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | 0:25:15 |
2位 | マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、モビスター) | +0:05 |
3位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | +0:17 |
4位 | ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター) | +0:18 |
5位 | ウィリアム・バルタ(アメリカ、モビスター) | +0:19 |
6位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:20 |
7位 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) | +0:24 |
8位 | トビアス・フォス(ノルウェー、ユンボ・ヴィスマ) | |
9位 | ジーノ・メーダー(スイス、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:25 |
10位 | マックス・プール(イギリス、チームDSM) | +0:27 |
個人総合成績
1位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | 8:33:40 |
2位 | マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、モビスター) | +0:18 |
3位 | トビアス・フォス(ノルウェー、ユンボ・ヴィスマ) | +0:19 |
4位 | ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター) | +0:22 |
5位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | +0:30 |
6位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:32 |
7位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、UAEチームエミレーツ) | +0:34 |
8位 | ジョナタン・カストロビエホ(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +0:36 |
9位 | マックス・プール(イギリス、チームDSM) | +0:37 |
10位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:38 |
その他の特別賞
ポイント賞 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) |
山岳賞 | ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード) |
ヤングライダー賞 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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