2023/03/24(金) - 12:00
トップスプリンターが集ったクラシック・ブルッヘ〜デパンヌ女子レースで、先鋭集団から飛び出したファイファー・ジョルジ(イギリス、チームDSM)が独走。過去の覇者であるウィーベスやバルサモを振り切ってワールドツアー初勝利を挙げた。
ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が勝利を飾った男子レースの翌日、その女子レースであるクラシック・ブルッヘ〜デパンヌ(UCIウィメンズワールドツアー)が開催された。コースはブルッヘを出発してデパンヌに設定された47.9kmコースを2周する163.1km。女子レースとしては長距離だが、終始平坦路が続くためトップスプリンターたちが集結した。
それぞれが過去に優勝経験のあるロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス)とエリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)や、UAEツアーで区間2勝を挙げたシャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)に注目が集まるレースがスタートを切る。序盤は横風でナーバスになる選手たちに加え、狭いフランドルの道で落車が多発。何人もの選手が早々とレースを去る混沌とした展開となった。
アタックと吸収を繰り返す集団は逃げが生まれず、デパンヌの周回コースに突入するとチームDSMの仕掛けによって横風分断が発生する。しかしこの分断でDSMのエーススプリンターであるコールが遅れ、11名の先頭集団には共に単独でウィーベスとバルサモの2人が入った。
後方に取り残された追走集団は選手を送り込むことができなかったUAEチームADQが先導する。約20秒差のまま推移した展開を打開すべく、UAEのエーススプリンターであるキアラ・コンソンニ(イタリア)が単独で先頭を目指すものの届かない。そして6名に絞られた先頭集団から、唯一チームから2名を残したチームDSMのファイファー・ジョルジ(イギリス)がアタックした。
イギリスの元ロード王者かつ、現U23の国内TT王者であるジョルジはその独走力をいかんなく発揮して、その差は瞬く間に1分まで拡大する。一方の追走集団はそれぞれが単騎のため協調が取れず、またメーガン・ジャストラブ(アメリカ、チームDSM)が巧みにローテーションを阻害。その結果、最後まで一定のリズムで踏み続けた22歳のジョルジがワールドツアー初勝利を掴みとった。
「ワールドツアー初勝利はこの上ない嬉しさがある。このレースではチーム全体として積極的に攻めようと決め、その走りがこの勝利に繋がった。横風による集団の分断は皆が想像していたこと。先頭集団には強いスプリンターがいたこともあり、できるだけ展開を厳しくしようと試みた。私が飛び出し、メーガン(ジャストラブ)が集団に蓋をする。あとは私がフィニッシュを目指し踏み続けるだけだった」と、ジョルジは喜びとともにレースを振り返った。
1分10秒遅れでやってきた追走集団は、バルサモがウィーベスに競り勝ち2位でフィニッシュ。昨年まで所属していたチームDSMの戦略に屈したウィーベスは3位で表彰台に上がった。
ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が勝利を飾った男子レースの翌日、その女子レースであるクラシック・ブルッヘ〜デパンヌ(UCIウィメンズワールドツアー)が開催された。コースはブルッヘを出発してデパンヌに設定された47.9kmコースを2周する163.1km。女子レースとしては長距離だが、終始平坦路が続くためトップスプリンターたちが集結した。
それぞれが過去に優勝経験のあるロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス)とエリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)や、UAEツアーで区間2勝を挙げたシャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)に注目が集まるレースがスタートを切る。序盤は横風でナーバスになる選手たちに加え、狭いフランドルの道で落車が多発。何人もの選手が早々とレースを去る混沌とした展開となった。
アタックと吸収を繰り返す集団は逃げが生まれず、デパンヌの周回コースに突入するとチームDSMの仕掛けによって横風分断が発生する。しかしこの分断でDSMのエーススプリンターであるコールが遅れ、11名の先頭集団には共に単独でウィーベスとバルサモの2人が入った。
後方に取り残された追走集団は選手を送り込むことができなかったUAEチームADQが先導する。約20秒差のまま推移した展開を打開すべく、UAEのエーススプリンターであるキアラ・コンソンニ(イタリア)が単独で先頭を目指すものの届かない。そして6名に絞られた先頭集団から、唯一チームから2名を残したチームDSMのファイファー・ジョルジ(イギリス)がアタックした。
イギリスの元ロード王者かつ、現U23の国内TT王者であるジョルジはその独走力をいかんなく発揮して、その差は瞬く間に1分まで拡大する。一方の追走集団はそれぞれが単騎のため協調が取れず、またメーガン・ジャストラブ(アメリカ、チームDSM)が巧みにローテーションを阻害。その結果、最後まで一定のリズムで踏み続けた22歳のジョルジがワールドツアー初勝利を掴みとった。
「ワールドツアー初勝利はこの上ない嬉しさがある。このレースではチーム全体として積極的に攻めようと決め、その走りがこの勝利に繋がった。横風による集団の分断は皆が想像していたこと。先頭集団には強いスプリンターがいたこともあり、できるだけ展開を厳しくしようと試みた。私が飛び出し、メーガン(ジャストラブ)が集団に蓋をする。あとは私がフィニッシュを目指し踏み続けるだけだった」と、ジョルジは喜びとともにレースを振り返った。
1分10秒遅れでやってきた追走集団は、バルサモがウィーベスに競り勝ち2位でフィニッシュ。昨年まで所属していたチームDSMの戦略に屈したウィーベスは3位で表彰台に上がった。
クラシック・ブルッヘ〜デパンヌ女子レース2023結果
1位 | ファイファー・ジョルジ(イギリス、チームDSM) | 4:17:12 |
2位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード) | +1:10 |
3位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス) | |
4位 | メーガン・ジャストラブ(アメリカ、チームDSM) | |
5位 | シャリ・ボサイツ(ベルギー、キャニオン・スラム) | |
6位 | アマリー・ディデリクセン(デンマーク、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
7位 | マイケ・ファンデルダイン(オランダ、キャニオン・スラム) | +1:38 |
8位 | クリスティーナ・シュヴァインバーガー(オーストリア、フェニックス・ドゥクーニンク) | +1:39 |
9位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) | +4:14 |
10位 | イラリア・サングイネティ(イタリア、トレック・セガフレード) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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