2023/02/17(金) - 10:00
タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)の勢い止まらず。ブエルタ・ア・アンダルシア2日目の登りフィニッシュをポガチャルが制し、区間2連勝と共に開幕レースから土付かずの3連続勝利をマークした。
温暖な気候と山岳ステージが続くことから強豪クライマーが多く出場するブエルタ・ア・アンダルシア(UCI2.Pro)。スペイン南部のアンダルシア地方を舞台とする大会2日目は、標高1,200mのディエスマから内陸地を進みアルカラ・ラ・レアルに至る156.1kmで争われた。
この日選手たちが越えるカテゴリー山岳は3つ。序盤と中盤に3級山岳をクリアして、残り36kmから2級山岳を登坂。最後は石畳の路面に距離943m/平均勾配11.5%の急勾配を駆け上がるレイアウトだ。長い登りが登場しないので総合順位は大きく動きそうにないものの、区間優勝者に与えられるボーナスタイム-10秒は総合勢にとって魅力的だ。
晴天の空のもとアクチュアルスタートが切られると、マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)が0km地点でアタックを決める。それにディラン・トゥーンス(ベルギー、イスラエル・プレミアテック)やクリストファー・ユールイェンセン(デンマーク、ジェイコ・アルウラー)など経験豊かな選手たちが反応し、9名が逃げグループを形成した。
プロトンのコントロールは新加入のドメン・ノヴァク(スロベニア)とシュールト・バックス(オランダ)が献身的に引くUAEチームエミレーツが担当。強力なメンバーを擁する逃げ集団だったが、打倒ポガチャルに鼻息荒いバーレーン・ヴィクトリアスも集団牽引に力を貸したため、わずか1分差で2級山岳に突入した。
トゥーンスら4名に絞られた逃げグループに対し、それを追うプロトンから総合2位のミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)が飛び出す。もちろんこの動きにはポガチャルが反応し、カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)らライバルたちが遅れを喫した。
先頭交代をしながらレース先頭を追う2人だったが、その差が30秒まで縮まるとポガチャルの登坂スピードにランダが遅れる。しかしポガチャルが先頭4名に合流を果たすとそのペースは落ち着き、ランダを飲み込んだ追走グループが合流を果たす。それによりモホリッチとランダに加え、サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)と3名を揃えたバーレーン・ヴィクトリアスやエンリク・マス(スペイン、モビスター)を含む9名の先頭集団が2級山岳の頂上を通過した。
15kmに渡る下りでモホリッチが仕掛けたものの決まらず、アタックが繰り返される慌ただしい展開のまま距離943m/平均勾配11.5%の急坂に突入する。石畳に切り替わる瞬間を狙い、加速したのはマス。この動きにポガチャルが冷静に反応し、シッティングのままマスを抜き先頭へ。残り100mでダンシングに切り替えたポガチャルはマスを引き離し、アンダルシアで連勝、そしてシーズン開幕戦から土付かずの三連勝を手に入れた。
「皆が逃げに乗りたがったため、スタートからレースは高強度な展開となった。最後から2つ目の登りでバーレーン(ランダ)が仕掛け、反応して自らアタックしたんだ。完璧なシナリオとなったよ」とポガチャルは語った。
区間2位には4秒遅れでマスが入り、3位にはブイトラゴが入りボーナスタイム-4秒を獲得。その結果ブイトラゴが総合2位(48秒遅れ)まで順位を上げている。
翌日はポガチャルが「リラックスできるレースにしたく、できるだけ力を使わずフィニッシュまでたどり着きたい」と語るように、3級山岳が一つの平坦路。しかしフィニッシュ手前7kmから短くも急勾配の登りが2連続で登場するため、単純なスプリントステージになる可能性は低い。
温暖な気候と山岳ステージが続くことから強豪クライマーが多く出場するブエルタ・ア・アンダルシア(UCI2.Pro)。スペイン南部のアンダルシア地方を舞台とする大会2日目は、標高1,200mのディエスマから内陸地を進みアルカラ・ラ・レアルに至る156.1kmで争われた。
この日選手たちが越えるカテゴリー山岳は3つ。序盤と中盤に3級山岳をクリアして、残り36kmから2級山岳を登坂。最後は石畳の路面に距離943m/平均勾配11.5%の急勾配を駆け上がるレイアウトだ。長い登りが登場しないので総合順位は大きく動きそうにないものの、区間優勝者に与えられるボーナスタイム-10秒は総合勢にとって魅力的だ。
晴天の空のもとアクチュアルスタートが切られると、マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)が0km地点でアタックを決める。それにディラン・トゥーンス(ベルギー、イスラエル・プレミアテック)やクリストファー・ユールイェンセン(デンマーク、ジェイコ・アルウラー)など経験豊かな選手たちが反応し、9名が逃げグループを形成した。
プロトンのコントロールは新加入のドメン・ノヴァク(スロベニア)とシュールト・バックス(オランダ)が献身的に引くUAEチームエミレーツが担当。強力なメンバーを擁する逃げ集団だったが、打倒ポガチャルに鼻息荒いバーレーン・ヴィクトリアスも集団牽引に力を貸したため、わずか1分差で2級山岳に突入した。
トゥーンスら4名に絞られた逃げグループに対し、それを追うプロトンから総合2位のミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)が飛び出す。もちろんこの動きにはポガチャルが反応し、カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)らライバルたちが遅れを喫した。
先頭交代をしながらレース先頭を追う2人だったが、その差が30秒まで縮まるとポガチャルの登坂スピードにランダが遅れる。しかしポガチャルが先頭4名に合流を果たすとそのペースは落ち着き、ランダを飲み込んだ追走グループが合流を果たす。それによりモホリッチとランダに加え、サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)と3名を揃えたバーレーン・ヴィクトリアスやエンリク・マス(スペイン、モビスター)を含む9名の先頭集団が2級山岳の頂上を通過した。
15kmに渡る下りでモホリッチが仕掛けたものの決まらず、アタックが繰り返される慌ただしい展開のまま距離943m/平均勾配11.5%の急坂に突入する。石畳に切り替わる瞬間を狙い、加速したのはマス。この動きにポガチャルが冷静に反応し、シッティングのままマスを抜き先頭へ。残り100mでダンシングに切り替えたポガチャルはマスを引き離し、アンダルシアで連勝、そしてシーズン開幕戦から土付かずの三連勝を手に入れた。
「皆が逃げに乗りたがったため、スタートからレースは高強度な展開となった。最後から2つ目の登りでバーレーン(ランダ)が仕掛け、反応して自らアタックしたんだ。完璧なシナリオとなったよ」とポガチャルは語った。
区間2位には4秒遅れでマスが入り、3位にはブイトラゴが入りボーナスタイム-4秒を獲得。その結果ブイトラゴが総合2位(48秒遅れ)まで順位を上げている。
翌日はポガチャルが「リラックスできるレースにしたく、できるだけ力を使わずフィニッシュまでたどり着きたい」と語るように、3級山岳が一つの平坦路。しかしフィニッシュ手前7kmから短くも急勾配の登りが2連続で登場するため、単純なスプリントステージになる可能性は低い。
ブエルタ・ア・アンダルシア2023第2ステージ結果
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 3:40:10 |
2位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +0:04 |
3位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
4位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
5位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | |
6位 | ロレンツォ・ロータ(イタリア、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | +0:17 |
7位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、イスラエル・プレミアテック) | +0:21 |
8位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:24 |
9位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:33 |
10位 | ゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | +0:36 |
個人総合成績
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 8:44:19 |
2位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:48 |
3位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:52 |
4位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | |
5位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +1:47 |
6位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +2:12 |
7位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +2:22 |
8位 | ラファウ・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) | +2:51 |
9位 | パヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | +2:52 |
10位 | ジャック・ヘイグ(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
その他の特別賞
ポイント賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
山岳賞 | ゴツォン・マルティン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) |
チーム総合成績 | バーレーン・ヴィクトリアス |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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