2023/02/13(月) - 09:45
アブダビの市街地を巡る第1回UAEツアー・ウィメン最終日。シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)が再びロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス)を下して大会2勝目を飾り、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が総合優勝を決めた。
第1回UAEツアー・ウィメンの最終第4ステージが2月12日(日)に行われた。前日の頂上フィニッシュを終え、最終日はアブダビの市街地を巡りアブダビ・ブレイクウォーター(防波堤)にフィニッシュする119km。起伏一つない平坦ステージで今大会3度目となるスプリンターの争いが繰り広げられた。
総合リーダージャージを着るエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)を先頭にスタートしたこの日、ワールドチームに昇格したフェニックス・ドゥクーニンクのペトラ・スティアスニー(スイス)を含む3名が逃げを打つ。一時はプロトンに6分差をつけたものの残り60kmを境に縮まっていき、トレック・セガフレードなどの牽引によって残り14kmでその差がゼロになった。
逃げ集団を捉える直前でリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)がエマセシル・ノルスゴー(デンマーク)と共にプロトンの虚を突きアタックを仕掛ける。前日は最終山岳を前に横風分断で遅れ、総合9位(2分35秒遅れ)に沈むドイツ王者リッパートら2人は区間優勝を狙ったものの、牽引がFDJ・スエズに代わったプロトンは振り切れない。2人を飲み込んだ大集団はそのまま向かい風の最終ストレートになだれ込んだ。
人数の揃わないチームDSMに対しSDワークスが先頭でトレインを組んだが、最終リードアウトが役割を終え下がっていってもロレーナ・ウィーベス(オランダ)は時期尚早と判断し、飛び出さない。そのためフィニッシュライン手前100mで牽制状態が生まれ、選手たちがコース幅いっぱいに拡がるなかミレーヌ・ドゥゾエテ(オランダ、セラティツィット・WNTプロサイクリング)が踏み込み先手を取った。
それを見たウィーベスがようやくスプリントを始め、チームメイトを失い番手を下げたシャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)がスルスルとウィーベスの背後につく。コールは残り50mでウィーベスをかわし先頭に出ると、キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ)も振り切り大会2勝目を掴み取った。
「混沌とした最終盤でファイファー(ジョルジ)を少しの間見失ってしまった。それを察した彼女は後ろにつくロレーナ(ウィーベス)の発射台になると思い、咄嗟に踏み込みを止めた。一方の私は我慢が大事だと思い、前に出る隙間を待ち続けた。そしてスペースができたので踏み込んだ。最終ステージを勝利で終えることができたなんて夢のよう」と、大会初日に続いて再びの勝利をコールはそう振り返った。
一方、コンソンニにも抜かれ3位に終わったウィーベスは「最後はチームメイトを見失いギャンブルのようなスプリントになった。今日の過ちはスプリント開始が早すぎたこと。負けはいつだって悔しいものだが、今後に向け良い学びとなった」とコメント。この結果、ウィーベスは勝利と共にポイント賞ジャージもコールに明け渡すこととなった。
そして総合優勝は前日勝者のロンゴボルギーニが獲得。「今シーズンはまだまだ続いていくものの、自分が正しい道を進み成長していることがわかった。トレック・セガフレードという素晴らしいチームの一員として走ることができ、最高の一日となった」と、幸先の良いスタートを切ったロンゴボルギーニは喜んだ。
また、與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)は98位でワールドツアー初戦を終えている。
第1回UAEツアー・ウィメンの最終第4ステージが2月12日(日)に行われた。前日の頂上フィニッシュを終え、最終日はアブダビの市街地を巡りアブダビ・ブレイクウォーター(防波堤)にフィニッシュする119km。起伏一つない平坦ステージで今大会3度目となるスプリンターの争いが繰り広げられた。
総合リーダージャージを着るエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)を先頭にスタートしたこの日、ワールドチームに昇格したフェニックス・ドゥクーニンクのペトラ・スティアスニー(スイス)を含む3名が逃げを打つ。一時はプロトンに6分差をつけたものの残り60kmを境に縮まっていき、トレック・セガフレードなどの牽引によって残り14kmでその差がゼロになった。
逃げ集団を捉える直前でリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)がエマセシル・ノルスゴー(デンマーク)と共にプロトンの虚を突きアタックを仕掛ける。前日は最終山岳を前に横風分断で遅れ、総合9位(2分35秒遅れ)に沈むドイツ王者リッパートら2人は区間優勝を狙ったものの、牽引がFDJ・スエズに代わったプロトンは振り切れない。2人を飲み込んだ大集団はそのまま向かい風の最終ストレートになだれ込んだ。
人数の揃わないチームDSMに対しSDワークスが先頭でトレインを組んだが、最終リードアウトが役割を終え下がっていってもロレーナ・ウィーベス(オランダ)は時期尚早と判断し、飛び出さない。そのためフィニッシュライン手前100mで牽制状態が生まれ、選手たちがコース幅いっぱいに拡がるなかミレーヌ・ドゥゾエテ(オランダ、セラティツィット・WNTプロサイクリング)が踏み込み先手を取った。
それを見たウィーベスがようやくスプリントを始め、チームメイトを失い番手を下げたシャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)がスルスルとウィーベスの背後につく。コールは残り50mでウィーベスをかわし先頭に出ると、キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ)も振り切り大会2勝目を掴み取った。
「混沌とした最終盤でファイファー(ジョルジ)を少しの間見失ってしまった。それを察した彼女は後ろにつくロレーナ(ウィーベス)の発射台になると思い、咄嗟に踏み込みを止めた。一方の私は我慢が大事だと思い、前に出る隙間を待ち続けた。そしてスペースができたので踏み込んだ。最終ステージを勝利で終えることができたなんて夢のよう」と、大会初日に続いて再びの勝利をコールはそう振り返った。
一方、コンソンニにも抜かれ3位に終わったウィーベスは「最後はチームメイトを見失いギャンブルのようなスプリントになった。今日の過ちはスプリント開始が早すぎたこと。負けはいつだって悔しいものだが、今後に向け良い学びとなった」とコメント。この結果、ウィーベスは勝利と共にポイント賞ジャージもコールに明け渡すこととなった。
そして総合優勝は前日勝者のロンゴボルギーニが獲得。「今シーズンはまだまだ続いていくものの、自分が正しい道を進み成長していることがわかった。トレック・セガフレードという素晴らしいチームの一員として走ることができ、最高の一日となった」と、幸先の良いスタートを切ったロンゴボルギーニは喜んだ。
また、與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)は98位でワールドツアー初戦を終えている。
UAEツアー・ウィメン2023第4ステージ
1位 | シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM) | 2:57:55 |
2位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) | |
3位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス) | |
4位 | エマセシル・ノルスゴー(デンマーク、モビスター) | |
5位 | ミレーヌ・ドゥゾエテ(オランダ、セラティツィット・WNTプロサイクリング) | |
6位 | マリア・コンファロニエーリ(イタリア、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
7位 | ジョージア・ベイカー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | |
8位 | サラ・ローイ(オーストラリア、キャニオン・スラム) | |
9位 | グラディス・ヴェルフルスト(フランス、FDJ・スエズ) | |
10位 | イラリア・サングイネティ(イタリア、トレック・セガフレード) |
個人総合成績
1位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | 12:08:48 |
2位 | ガイア・レアリーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | +0:07 |
3位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ) | +1:18 |
4位 | アンナ・シャクリー(イギリス、SDワークス) | +1:35 |
5位 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) | +1:58 |
6位 | ミケイラ・ハーヴェイ(ニュージーランド、UAEチームADQ) | +2:02 |
7位 | ソラヤ・パラディン(イタリア、キャニオン・スラム) | +2:06 |
8位 | エスミー・ペイパーカンプ(オランダ、チームDSM) | +2:22 |
9位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) | +2:35 |
10位 | マレイユ・メイリング(オランダ、ZAAFサイクリングチーム) | +2:37 |
その他の特別賞
ポイント賞 | シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM) |
ヤングライダー賞 | ガイア・レアリーニ(イタリア、トレック・セガフレード) |
チーム総合成績 | UAEチームADQ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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