2023/02/04(土) - 09:30
1級山岳を越えるボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ第3ステージ。逃げ切った3名によるスプリントをシモーネ・ヴェラスコ(イタリア、アスタナ・カザフスタン)が制した。
欧州でのプロシリーズ開幕戦ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナは折返しの3日目を迎えた。コースはベテラから歴史深いサグントを目指す145.1kmで、終盤に2級山岳と1級山岳エル・ガルビ(距離4.6km/平均6.9%)を立て続けに越え、フィニッシュ地点は頂上から30km下った先にある。そのためスプリンターやクライマーまであらゆる脚質の選手にチャンスのあるレイアウトだ。
気温16度で快晴の中スタートが切られ、ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ボーラ・ハンスグローエ)やローソン・クラドック(アメリカ、ジェイコ・アルウラー)といった強力な5名が逃げを打つ。逃げ切りも考えられるレイアウトゆえ、プロトンはモビスターやアンテルマルシェ・サーカス・ワンティが4分差以上を許さないタイトなコントロールを遂行した。
2級山岳を越え、逃げグループは残り33km地点から始まる1級山岳エル・ガルビ(距離4.6km/平均6.9%)に突入。スプリンターが続々と脱落するメイン集団からネオプロのトーマス・グローグ(イギリス、ユンボ・ヴィスマ)がアタックする一方で、逃げ集団からはクラドックが飛び出した。
クラドックがエル・ガルビの頂上を通過する頃に、メイン集団との差は30秒。しかしユンゲルスとアレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター)、ヨナス・グレゴー(デンマーク、ウノエックス・プロサイクリングチーム)の3名が下りで合流。バーレーン・ヴィクトリアスが決死の牽引を見せるプロトンに対し、逃げ集団がサグントのフィニッシュラインを目指し突き進んだ。
牽引にモビスターも加わったメイン集団は残り15kmで1分差、7kmで30秒差、1kmで10秒差まで逃げに迫ったものの、捉えることはできない。登りで力を使い果たしたクラドックが脱落し、第3ステージの区間優勝は3名に絞り込まれた。
先頭で最終ストレートに突入したグレゴーのスプリントはメカトラで伸びず、加速で出遅れたユンゲルスを尻目にスピードを伸ばしたグレゴーが勝利。ガスプロム・ルスヴェロから2022年にアスタナ加入後、グレゴーがチームに初勝利をもたらした。
「勝つことができてとても嬉しい。監督と共に逃げを狙う計画を立て、最後の山岳を越えた辺りで勝利を意識していた。良い協力体制を築くことができた。そしてこの勝利を数日前に亡くなった僕たちのマッサー、アンベルト・インセルヴィー二と彼の家族に捧げたい」とグレゴーは語っている。
翌日はボリアナから5つのカテゴリー山岳を越え、2級山岳アルト・デ・コヴァ・サンタナ(距離8.1km/平均4.8%)にフィニッシュする181.6km。ラスト3kmは7%を越え、最終第5ステージは低難易度レイアウトのためここで総合優勝の行方がほぼ決する。
欧州でのプロシリーズ開幕戦ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナは折返しの3日目を迎えた。コースはベテラから歴史深いサグントを目指す145.1kmで、終盤に2級山岳と1級山岳エル・ガルビ(距離4.6km/平均6.9%)を立て続けに越え、フィニッシュ地点は頂上から30km下った先にある。そのためスプリンターやクライマーまであらゆる脚質の選手にチャンスのあるレイアウトだ。
気温16度で快晴の中スタートが切られ、ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ボーラ・ハンスグローエ)やローソン・クラドック(アメリカ、ジェイコ・アルウラー)といった強力な5名が逃げを打つ。逃げ切りも考えられるレイアウトゆえ、プロトンはモビスターやアンテルマルシェ・サーカス・ワンティが4分差以上を許さないタイトなコントロールを遂行した。
2級山岳を越え、逃げグループは残り33km地点から始まる1級山岳エル・ガルビ(距離4.6km/平均6.9%)に突入。スプリンターが続々と脱落するメイン集団からネオプロのトーマス・グローグ(イギリス、ユンボ・ヴィスマ)がアタックする一方で、逃げ集団からはクラドックが飛び出した。
クラドックがエル・ガルビの頂上を通過する頃に、メイン集団との差は30秒。しかしユンゲルスとアレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター)、ヨナス・グレゴー(デンマーク、ウノエックス・プロサイクリングチーム)の3名が下りで合流。バーレーン・ヴィクトリアスが決死の牽引を見せるプロトンに対し、逃げ集団がサグントのフィニッシュラインを目指し突き進んだ。
牽引にモビスターも加わったメイン集団は残り15kmで1分差、7kmで30秒差、1kmで10秒差まで逃げに迫ったものの、捉えることはできない。登りで力を使い果たしたクラドックが脱落し、第3ステージの区間優勝は3名に絞り込まれた。
先頭で最終ストレートに突入したグレゴーのスプリントはメカトラで伸びず、加速で出遅れたユンゲルスを尻目にスピードを伸ばしたグレゴーが勝利。ガスプロム・ルスヴェロから2022年にアスタナ加入後、グレゴーがチームに初勝利をもたらした。
「勝つことができてとても嬉しい。監督と共に逃げを狙う計画を立て、最後の山岳を越えた辺りで勝利を意識していた。良い協力体制を築くことができた。そしてこの勝利を数日前に亡くなった僕たちのマッサー、アンベルト・インセルヴィー二と彼の家族に捧げたい」とグレゴーは語っている。
翌日はボリアナから5つのカテゴリー山岳を越え、2級山岳アルト・デ・コヴァ・サンタナ(距離8.1km/平均4.8%)にフィニッシュする181.6km。ラスト3kmは7%を越え、最終第5ステージは低難易度レイアウトのためここで総合優勝の行方がほぼ決する。
ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ2023第3ステージ結果
1位 | シモーネ・ヴェラスコ(イタリア、アスタナ・カザフスタン) | 3:13:47 |
2位 | ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ボーラ・ハンスグローエ) | |
3位 | ヨナス・グレゴー(デンマーク、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
4位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) | +0:03 |
5位 | ホセ・ロハス(スペイン、モビスター) | |
6位 | フレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
7位 | クーン・ボウマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
8位 | ルイ・コスタ(ポルトガル、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | |
9位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
10位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) |
個人総合成績
1位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) | 12:30:50 |
2位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:03 |
3位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:06 |
4位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) | +0:10 |
5位 | アントン・チャーム(デンマーク、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
6位 | トーマス・グローグ(イギリス、ユンボ・ヴィスマ) | |
7位 | ルイ・コスタ(ポルトガル、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | |
8位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
9位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
10位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +0:16 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) |
山岳賞 | サムエーレ・ゾッカラート(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ) |
ヤングライダー賞 | アントン・チャーム(デンマーク、ウノエックス・プロサイクリングチーム) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos