2022/12/31(土) - 15:02
今年は「3年ぶり」という言葉を幾度使っただろうか。2022年プレイバック国内レース後編は、コロナ禍で途絶えていた大会の復活もあった国内UCIロードレースと、全日本選手権ロードレースを振り返る。
5月19日〜22日 ツアー・オブ・ジャパン(UCI2.2)
2019年以来の開催となった長野県飯田市でのツアー・オブ・ジャパン photo:Satoru Kato
第1ステージはネイサン・アールが優勝 ベンジャミン・ダイボール2位 photo:Kensaku SAKAI
第2ステージはベンジャミン・ダイボールとネイサン・アールが抜け出して2日連続の1-2フィニッシュ photo:Satoru Kato
2022年のツアー・オブ・ジャパンは、信州飯田、富士山、相模原、東京の4日間4ステージ。2021に引き続き海外チームの招聘を断念し、大学2校とクラブチームを含む計16チームが出場してUCI2.2クラスのステージレースとして開催された(アメリカ籍のEFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチームは日本人のみ出場)。
第1ステージは、ネイサン・アールが1位、ベンジャミン・ダイボールが2位となってチーム右京が1-2フィニッシュ。第2ステージの富士山では、ダイボール1位、アール2位で、チーム右京が再び1-2フィニッシュ。一方で、前年総合優勝の増田成幸(宇都宮ブリッツェン)は2分以上の差をつけられ、連覇は絶望的になった。
岡篤志(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)が第3ステージ優勝 photo:Satoru Kato
最終日はレイモンド・クレダー(チーム右京)がスプリントを制した photo:Satoru Kato
ツアー・オブ・ジャパン2022 各賞ジャージ photo:Satoru Kato
第3ステージは、大雨の中序盤に容認された集団が逃げ切り、岡篤志(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)が2019年以来2度目のステージ優勝を挙げた。大井埠頭での最終日第4ステージは、集団スプリントを制したレイモンド・クレダーが優勝。アールの個人総合優勝に華を添えた。
5月27日〜29日 ツール・ド・熊野(UCI2.2)
3日間晴天に恵まれたツール・ド・熊野 photo:Satoru Kato
三重県と和歌山県にまたがる熊野地域を舞台に開催されるツール・ド・熊野は、2019年以来3年ぶりの開催となった。今年の大会ではプロローグの個人タイムトライアルが無くなり、3日間3ステージで行われた。この大会もアメリカ籍のEFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチームが日本人のみで出場したことを除いて海外チームの招聘はなく、国内18チームが出場した。
窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が第1ステージ優勝 photo:Satoru Kato
レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)が第2ステージ優勝 photo:Satoru Kato
第1ステージはチームブリヂストンサイクリングが組んだ完璧な列車から発車された窪木一茂が優勝。第2ステージは最後に残った小集団でのスプリント勝負をレオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)が制して優勝。2位となったネイサン・アールが総合首位に立った。
ライアン・カバナ(ヴィクトワール広島)が優勝 photo:Satoru Kato
ネイサン・アール(チーム右京)が個人総合首位を守った photo:Satoru Kato
6秒差に7名がひしめく状態で迎えた最終日第3ステージは、序盤に先行した集団が逃げ切り、ライアン・カバナ(ヴィクトワール広島)が優勝。バーチャルリーダーが横山航太(シマノレーシング)に移る場面もあったものの、チーム右京がタイム差を詰めてアールのリーダージャージを死守した。
ツール・ド・熊野2022 各賞ジャージ photo:Satoru Kato
6月11日〜12日 ニセコクラシック
ニセコクラシック150kmのスタート photo:Satoru Kato
UCIグランフォンド世界選手権の出場権が得られるタイムトライアルも行われた photo:Satoru Kato
レース終盤 はっきりと姿を見せた羊蹄山 photo:Satoru Kato
UCIグランフォンドのニセコクラシックも3年ぶりに開催された。グランフォンド世界選手権の出場権が得られる大会であると同時に、今年から10km伸びて150kmとなったクラスは、ツール・ド・おきなわ市民210kmと並び称されるレースでもある。
レースは終盤に抜け出した石井祥平(アーティファクトレーシングチーム)が逃げ切って150km全体のトップでフィニッシュした。
独走でフィニッシュを目指す石井祥平(アーティファクトレーシングチーム) photo:Satoru Kato
6月24日〜26日 全日本選手権ロードレース
U23ロードレースは仮屋和駿(キナンレーシングチーム)が優勝 photo: Yuichiro Hosoda
個人TT女子エリート+U23は樫木祥子(チームイルミネート)が連覇 photo:Satoru Kato
男子エリート個人TT 前走者4人を抜くハイペースで走り切った金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)が優勝 photo:Satoru Kato
スプリントで先行した新城雄大(キナンレーシングチーム)を差し返し、3度目の全日本ロード優勝を飾った新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) photo: Yuichiro Hosoda
2022年の全日本選手権ロードレースは、3年ぶりに6月最終週での開催となった。男子エリート個人タイムトライアルは金子宗平(群馬グリフィン)が初優勝。ロードレースは新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)がスプリントで新城雄大(キナンレーシングチーム)を下し、2013年以来3度目の優勝を決めた。
女子エリート+U23のロードレースは、チームカー運用をめぐる大会特別規則についての日本スポーツ仲裁機構の裁定を受け、延期されることになった。
9月9日〜11日 ツール・ド・北海道(UCI2.2)
「蝦夷富士」とも呼ばれる羊蹄山周辺のコースで開催されたツール・ド・北海道 photo:Satoru Kato
2020年に予定されていた道央でのレースが今年やっと実現したツール・ド・北海道。他のUCI2.2クラスのレース同様、国内チームと大学チームを中心に15チームの出場が予定されていたが、ツアー・オブ・ジャパンとツール・ド・熊野を制したチーム右京が大会直前に出場キャンセルしたため、計14チームの出場となった。
第1ステージ優勝の今村駿介(チームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Kato
第2ステージの登りフィニッシュを制した谷順成(那須ブラーゼン) photo:Satoru Kato
個人総合優勝は門田祐輔(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム) photo:Satoru Kato
第1ステージは増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、山本大喜(キナンレーシングチーム)、今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)の3名での勝負となり、今村が優勝。登りフィニッシュとなった第2ステージは、谷順成(那須ブラーゼン)が優勝。2位の門田祐輔(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)が総合首位に立った。第3ステージは小集団が逃げ切り、僅差のスプリント勝負を今村が制してステージ2勝目を挙げた。総合首位は門田が守り切り、初のUCIステージレース総合優勝を決めた。
10月2日 おおいたアーバンクラシック(UCI1.2)
前日のクリテリウムでは沢田桂太郎(スパークルおおいた)が地元大会初優勝をもたらす photo:Satoru Kato
スパークルおおいたレーシングチームを先頭に昭和電工ドーム大分前からスタート photo:Satoru Kato
宇賀隆貴(チーム右京)がおおいたアーバンクラシックを制する photo:Satoru Kato
2020年Jプロツアーとしての開催を挟み、コロナ禍でも開催が続けられてきたおおいたアーバンクラシックは、コロナ禍以降初の海外チームを招聘しての開催となった。レースは中盤に逃げ集団へのブリッジを成功させた宇賀隆貴(チーム右京)が、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)と小出樹(キナンレーシングチーム)を下して優勝。プロ初勝利を挙げた。
10月14日〜16日 ジャパンカップ(UCI.Pro)
3年ぶりに古賀志林道へと向かうプロトンが見られたジャパンカップ photo:Makoto AYANO
フリーランを走った別府史之さん photo:Makoto AYANO
コロナ禍以前より少なめながら多くの観客が集まった photo:Makoto AYANO
コロナ禍以前と同様の規模で開催されたジャパンカップ。2021年は他のUCIレース同様に国内チームのみでクラスを落としての開催も検討されたそうだが、やはりワールドチーム抜きのジャパンカップは考えられない。プロチームとコンチネンタルチームもあわせると計11もの海外チームが出場したレースは、やはり「ジャパンカップはこうあるべき」と再認識された方も多かったのではなかろうか。
ジャパンカップクリテリウムはエドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)が連覇 photo: Yuchiro Hosoda
ジャパンカップはニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)が独走逃げ切りで優勝 photo:Makoto AYANO
宇都宮市街で行われたジャパンカップ・クリテリウムでは、エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)が2019年以来の連覇を達成。例年にないハイスピードで展開したジャパンカップ本戦は、残り2周で抜け出したニールソン・ポーレスが逃げ切りで優勝。アンドレア・ピッコロが2位に入り、EFエデュケーション・イージーポストが1-2フィニッシュとなった。
10/24 全日本選手権ロードレース 女子エリート・U23
女子の全日本選手権はU23の7人を含む18人がスタート photo:Makoto AYANO
樫木祥子(チームイルミネイト)が勝利する後方で3位の金子広美(イナーメ信濃山形)が喜びのガッツポーズ photo:Makoto AYANO
延期されていた女子の全日本選手権は、6月と同じ広島県中央森林公園で開催された。女子エリートは與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)、金子広美(イナーメ信濃山形)、樫木祥子(チームイルミネイト)の勝負となり、樫木が優勝。連覇した個人タイムトライアルとあわせて2冠を達成した。U23は、全体の4位に入った小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が、渡部春雅(明治大学)を下して優勝した。
11月13日 ツール・ド・おきなわ(UCI1.2)
南国の青空が広がった海岸線を行くメイン集団 photo:Satoru Kato
男子チャンピオンレース優勝 ベンジャミ・プラデス(チーム右京) photo:Satoru Kato
女子国際ロードレース 金子広美(イナーメ信濃山形・バイクサンド・R×L) photo:Satoru Kato
国内ロードレース最終戦となったツール・ド・おきなわ。UCI2クラスのワンデーレースとして行われる男子チャンピオンレースは、国内チームのみ14チームが出場した。残り50kmから動き出したレースは終盤に向けて人数が絞られていき、最後の登り区間で飛び出したベンジャミ・プラデス(チーム右京)が逃げ切って優勝した。女子国際レースは、金子博美(イナーメ信濃山形)が2014年以来8年ぶりの優勝を決めた。
75kmに及ぶ独走で前人未到の7勝目を挙げた高岡亮寛(Roppong Express) photo:Makoto AYANO
そして、ツール・ド・おきなわで最も集める市民レース210kmは、75kmを独走した高岡亮寛(Roppong Express)が7度目の優勝を決めた。
新たに発足するJCLチーム右京について語る片山右京チェアマン photo:Satoru Kato
新プロジェクト「ロード・トゥ・ラヴニール」をスタートさせる浅田顕氏 photo:Yuichiro Hosoda
2023年は世界を目指す新たな動きがスタートする。ジャパンサイクルリーグ(JCL)のトップ選手を集めて海外レースに参戦する「JCLチーム右京」と、次世代選手輩出プロジェクト「ロード・トゥ・ラヴニール」だ。世界のトップを目指すという目標は同じだが、トップダウン的に進めるJCLチーム右京に対し、選手を発掘・育成していくボトムアップ方式のロード・トゥ・ラヴニールと、アプローチ方法はまったく異なる。これらプロジェクトの行く末に注目していきたい。
text:Satoru Kato
5月19日〜22日 ツアー・オブ・ジャパン(UCI2.2)



2022年のツアー・オブ・ジャパンは、信州飯田、富士山、相模原、東京の4日間4ステージ。2021に引き続き海外チームの招聘を断念し、大学2校とクラブチームを含む計16チームが出場してUCI2.2クラスのステージレースとして開催された(アメリカ籍のEFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチームは日本人のみ出場)。
第1ステージは、ネイサン・アールが1位、ベンジャミン・ダイボールが2位となってチーム右京が1-2フィニッシュ。第2ステージの富士山では、ダイボール1位、アール2位で、チーム右京が再び1-2フィニッシュ。一方で、前年総合優勝の増田成幸(宇都宮ブリッツェン)は2分以上の差をつけられ、連覇は絶望的になった。



第3ステージは、大雨の中序盤に容認された集団が逃げ切り、岡篤志(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)が2019年以来2度目のステージ優勝を挙げた。大井埠頭での最終日第4ステージは、集団スプリントを制したレイモンド・クレダーが優勝。アールの個人総合優勝に華を添えた。
5月27日〜29日 ツール・ド・熊野(UCI2.2)

三重県と和歌山県にまたがる熊野地域を舞台に開催されるツール・ド・熊野は、2019年以来3年ぶりの開催となった。今年の大会ではプロローグの個人タイムトライアルが無くなり、3日間3ステージで行われた。この大会もアメリカ籍のEFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチームが日本人のみで出場したことを除いて海外チームの招聘はなく、国内18チームが出場した。


第1ステージはチームブリヂストンサイクリングが組んだ完璧な列車から発車された窪木一茂が優勝。第2ステージは最後に残った小集団でのスプリント勝負をレオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)が制して優勝。2位となったネイサン・アールが総合首位に立った。


6秒差に7名がひしめく状態で迎えた最終日第3ステージは、序盤に先行した集団が逃げ切り、ライアン・カバナ(ヴィクトワール広島)が優勝。バーチャルリーダーが横山航太(シマノレーシング)に移る場面もあったものの、チーム右京がタイム差を詰めてアールのリーダージャージを死守した。

6月11日〜12日 ニセコクラシック



UCIグランフォンドのニセコクラシックも3年ぶりに開催された。グランフォンド世界選手権の出場権が得られる大会であると同時に、今年から10km伸びて150kmとなったクラスは、ツール・ド・おきなわ市民210kmと並び称されるレースでもある。
レースは終盤に抜け出した石井祥平(アーティファクトレーシングチーム)が逃げ切って150km全体のトップでフィニッシュした。

6月24日〜26日 全日本選手権ロードレース




2022年の全日本選手権ロードレースは、3年ぶりに6月最終週での開催となった。男子エリート個人タイムトライアルは金子宗平(群馬グリフィン)が初優勝。ロードレースは新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)がスプリントで新城雄大(キナンレーシングチーム)を下し、2013年以来3度目の優勝を決めた。
女子エリート+U23のロードレースは、チームカー運用をめぐる大会特別規則についての日本スポーツ仲裁機構の裁定を受け、延期されることになった。
9月9日〜11日 ツール・ド・北海道(UCI2.2)

2020年に予定されていた道央でのレースが今年やっと実現したツール・ド・北海道。他のUCI2.2クラスのレース同様、国内チームと大学チームを中心に15チームの出場が予定されていたが、ツアー・オブ・ジャパンとツール・ド・熊野を制したチーム右京が大会直前に出場キャンセルしたため、計14チームの出場となった。



第1ステージは増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、山本大喜(キナンレーシングチーム)、今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)の3名での勝負となり、今村が優勝。登りフィニッシュとなった第2ステージは、谷順成(那須ブラーゼン)が優勝。2位の門田祐輔(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)が総合首位に立った。第3ステージは小集団が逃げ切り、僅差のスプリント勝負を今村が制してステージ2勝目を挙げた。総合首位は門田が守り切り、初のUCIステージレース総合優勝を決めた。
10月2日 おおいたアーバンクラシック(UCI1.2)



2020年Jプロツアーとしての開催を挟み、コロナ禍でも開催が続けられてきたおおいたアーバンクラシックは、コロナ禍以降初の海外チームを招聘しての開催となった。レースは中盤に逃げ集団へのブリッジを成功させた宇賀隆貴(チーム右京)が、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)と小出樹(キナンレーシングチーム)を下して優勝。プロ初勝利を挙げた。
10月14日〜16日 ジャパンカップ(UCI.Pro)



コロナ禍以前と同様の規模で開催されたジャパンカップ。2021年は他のUCIレース同様に国内チームのみでクラスを落としての開催も検討されたそうだが、やはりワールドチーム抜きのジャパンカップは考えられない。プロチームとコンチネンタルチームもあわせると計11もの海外チームが出場したレースは、やはり「ジャパンカップはこうあるべき」と再認識された方も多かったのではなかろうか。


宇都宮市街で行われたジャパンカップ・クリテリウムでは、エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)が2019年以来の連覇を達成。例年にないハイスピードで展開したジャパンカップ本戦は、残り2周で抜け出したニールソン・ポーレスが逃げ切りで優勝。アンドレア・ピッコロが2位に入り、EFエデュケーション・イージーポストが1-2フィニッシュとなった。
10/24 全日本選手権ロードレース 女子エリート・U23


延期されていた女子の全日本選手権は、6月と同じ広島県中央森林公園で開催された。女子エリートは與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)、金子広美(イナーメ信濃山形)、樫木祥子(チームイルミネイト)の勝負となり、樫木が優勝。連覇した個人タイムトライアルとあわせて2冠を達成した。U23は、全体の4位に入った小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が、渡部春雅(明治大学)を下して優勝した。
11月13日 ツール・ド・おきなわ(UCI1.2)



国内ロードレース最終戦となったツール・ド・おきなわ。UCI2クラスのワンデーレースとして行われる男子チャンピオンレースは、国内チームのみ14チームが出場した。残り50kmから動き出したレースは終盤に向けて人数が絞られていき、最後の登り区間で飛び出したベンジャミ・プラデス(チーム右京)が逃げ切って優勝した。女子国際レースは、金子博美(イナーメ信濃山形)が2014年以来8年ぶりの優勝を決めた。

そして、ツール・ド・おきなわで最も集める市民レース210kmは、75kmを独走した高岡亮寛(Roppong Express)が7度目の優勝を決めた。


2023年は世界を目指す新たな動きがスタートする。ジャパンサイクルリーグ(JCL)のトップ選手を集めて海外レースに参戦する「JCLチーム右京」と、次世代選手輩出プロジェクト「ロード・トゥ・ラヴニール」だ。世界のトップを目指すという目標は同じだが、トップダウン的に進めるJCLチーム右京に対し、選手を発掘・育成していくボトムアップ方式のロード・トゥ・ラヴニールと、アプローチ方法はまったく異なる。これらプロジェクトの行く末に注目していきたい。
text:Satoru Kato
Amazon.co.jp