ツール・ド・フランスを主催するA.S.O.は12月21日、2024年大会の開幕地がイタリア・フィレンツェになることを発表した。本大会がイタリアを訪れるの2011年以来13年振りで、開幕地としては111回の歴史上初めてとなる。



2024年ツールの開幕地となるフィレンツェ2024年ツールの開幕地となるフィレンツェ photo:Kei Tsuji
第111回ツール・ド・フランスの開幕地が発表され、100年以上の歴史で初のイタリア・スタートとなることが明らかになった。グランデパールの舞台は世界遺産に登録されているイタリア中部トスカーナ州のフィレンツェで、サンマリノ共和国を経由しながらアドリア海沿岸の街リミニを目指す。

個人タイムトライアルや平坦ステージが多いツールの初日だが、2024年は205kmのロードレースで幕開ける。フィレンツェをスタートして僅か37kmで最初の山岳(距離12.5km/平均5.1%)が設定され、そこから短距離ながら急勾配の山岳が続き、獲得標高は3,700m以上に及ぶタフな丘陵ステージで最初のマイヨジョーヌ着用者が決定する。

6月29日(土)第1ステージ フィレンツェ〜リミニ 205km6月29日(土)第1ステージ フィレンツェ〜リミニ 205km photo:A.S.O.
6月30日(日)第2ステージ チェゼナティコ〜ボローニャ 200km6月30日(日)第2ステージ チェゼナティコ〜ボローニャ 200km photo:A.S.O.7月1日(月)第3ステージ ピアチェンツァ〜トリノ 225km7月1日(月)第3ステージ ピアチェンツァ〜トリノ 225km photo:A.S.O.

アドリア海にたどり着いた選手たちはその後、イタリアとフランスを分かつアルプス山脈を目指し西に進路を取る。

第2ステージは1998年大会の総合優勝者マルコ・パンターニの故郷であるチェゼナティコを出発してボローニャを目指す200km。ジロ・デッレミリアでお馴染み激坂サンルーカ(最大勾配20%)を2度登り、A.S.O.がジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップ・アルファヴィニル)の名前を挙げる通りパンチャー向けのステージだ。

そしてイタリア最終日の第3ステージでようやくスプリンターの出番がやってくる。ピアチェンツァを出発する225kmコースは平坦基調で、フィニッシュ地点であるトリノはイタリア史上最高のロードレーサーとして讃えられるファウスト・コッピが没した街としても知られている。
2024年ツール・ド・フランス第1〜3ステージ
6月29日(土):第1ステージ フィレンツェ〜リミニ 205km
6月30日(日):第2ステージ チェゼナティコ〜ボローニャ 200km
7月1日(月):第3ステージ ピアチェンツァ〜トリノ 225km
大会を主催するA.S.O.は「開幕からの3ステージでは、イタリアの都市部や田舎の雄大な景色をお届けします」とコメント。また既に2024年大会のフィニッシュ地点がパリ・シャンゼリゼではなくフランス南東部のニースになることは発表済み。大会終幕直後に開幕を迎えるパリ五輪の影響を受けてのことだが、開幕地も史上初のイタリアと、第111回大会は「初モノ尽くし」のツールとなる。

text:Sotaro.Arakawa

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