極薄に"ハド”って愛車を守る　HardoLass for Bicycle

様々な分野で注目を集めるナノマテリアルコートの"ハドラスコーティング"が自転車に特化した"HardoLass for Bicycle"をリリース。既存のガラスコーティングと一線を画すハドラスコーティングの魅力についてCDJ TOKYOの村田店長のインプレと共に紹介していこう。

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HardoLass for Bicycle
愛車を綺麗に保ちたい。そんなサイクリスト普遍の欲求を叶えるため、ワックスやコーティング剤など、様々な手段が各種ケミカルメーカーから提案されてきた。その中でも、新車時の美しい光沢を保ち、傷を防ぎ、汚れを落としやすくするために、非常に効果的とされているのが、表面にガラス膜を形成する「ガラスコーティング」だ。

伝統的なワックスの他にもポリマーコーティング、ケイ素を含む「ガラス系」シリカコーティングなど、様々なコーティングが出回っているが、表面にガラスの層を形成するガラスコーティングは表面硬度や耐候性、耐久性といった性能では頭一つ抜けたパフォーマンスを発揮する。

極薄無機ガラス膜で愛車を守る　HardoLass for Bicycle
一方で、厚めのガラス層を形成する従来のガラスコーティングは、もともとの塗装の質感に影響を与えたり、重量が増加したりといったデメリットもあったという。そんなガラスコーティングのデメリットを打ち消し、メリットを最大限に引き出すのが、"HardoLass for Bicycle"だ。

ハドラスコーティング最大の特徴が、その膜厚の薄さ。ナノメートルの極薄無機ガラス被膜を形成するナノマテリアルコートとして、他のガラスコーティングとは全く異なる特性を有しているという。今回は、HardoLass for Bicycleの特長について、既に多くの施工を行っているCDJ TOKYOの村田店長のインプレッションを交えつつ、その魅力に迫ろう。

「超薄膜による違和感の少なさ、扱いやすさが最大の魅力」
「超薄膜による違和感の少なさ、扱いやすさが最大の魅力」
「とにかく、扱いやすいんですよね」。開口一番そう語ってくれた村田店長。「施工者目線という意味でもそうなんですが、ユーザー側としても扱いやすいと思います。他のガラスコーティングと比べても、様々な意味で気を使わずに済むと思いますよ」。

それは、ハドラス特有の超薄膜によるメリットが大きいのだという。「一般的なガラスコートは結構厚めの塗膜を形成します。保護機能という意味では、確かに安心感はありますが、一方で塗装の見え方も変わりますし、重量面でも変わってきます。更に、自転車フレームのようにしなりが発生するものでは、場合によってはヒビが入ったりすることもありますね。ハドラスは正真正銘ガラスコートでありながら、数μmの膜厚なので、そういったデメリットが無いんです」。

マットのカーボンリム、グロスのフレームへの施工例
グロス塗装に施工すれば美しい艶を引き出す 奥行きのある艶感がHardoLass for Bicycleの魅力


取材当日には、様々な施工事例を用意していただいていた。CDJでリペイントしハドラスコートを施工したフレームの奥行のある光沢感、カーボンリムのマット仕上げの質感を残し方は好対照。村田店長の言葉を証明する施工例だった。

その中でも目を惹いたのが、スマートウォッチへの施工例だ。ガラスコーティングと言えば、フレームがメインで、ホイールや各種コンポーネント、ヘルメットなど硬質な部位にのみ施工できるもの、というのがこれまでのイメージだろう。つまり、スマートウォッチなら、表示画面のみへの施工ということになるはずだ。

「実はこれ、シリコンバンドにも施工しているんです。非常に薄い被膜が素材に密着して形成されるので、柔軟性のある部位にも施工可能なんですよ。これには実際私も驚きましたが（笑）」。その言葉通り、シリコンバンドを曲げてみても何か被膜が割れて落ちるということも無い。それでいて、撥水や防汚性能は向上しているのだという。

シリコンバンドにも施工可能。これだけ曲げてもはがれないのはハドラスコートならでは
「これだけ薄く、しなやかなのでフレームなどに施工してもクラックが入るということは無いでしょう。もちろん、重量増加もわからないですね。実際、施工時に使う量も非常に少なくて済みますから」と村田店長。

ちなみに、一足先にハドラスが普及しているゴルフの世界でも、非常に大きくしなるシャフト部分や合成皮革を使用したシューズへの施工も人気があるのだという。わかりやすく言えば、液剤が沁み込まないものであれば、コーティング可能対象となる。

更に、長寿命であること、そして再コーティングもしやすさもハドラスの魅力だという。「メーカーの耐候性テストでは5年保つという結果も出ているそうですが、この密着性の高さなら納得です。一方で、メンテナンスも考慮して1～2年おきに施工することが推奨されているのですが、再施工も非常にやりやすいでしょう」

下準備が出来を左右。施工はハドラスコーティングをしている自転車プロショップにて。

まずは洗浄と脱脂から 保護の役割を担う厚膜のREDを先に施工


ムラなく塗布する
REDは霧吹きなどで水を掛ける。水分と反応し硬化が始まる しっかりと乾拭き。異なるウエスを使用する


様々なメリットがあるハドラスコーティングだが、施工は全国の自転車プロショップのみとなり、ユーザーの手では行えない。参考までに手順を紹介すると、フレーム保護を担う厚膜の"RED"を塗布し、霧吹きなどで水分を与えたのちに拭き上げ。その後に防汚・撥水を担う薄膜の"BLUE"を塗布し拭き上げる。これだけ書けば自分でも出来るのでは？と感じる方も多いだろう。それではなぜ自転車プロショップのみでの作業となるのだろうか。

「実際にコーティング自体の作業はそこまで難しくはないんです。作業手順も多くは無いですし、伸びも良いのでしっかり拭き上げればムラにもなりづらい。ですが、極薄膜なので、施工面の状態が非常に重要になるんです。下地が綺麗であればあるほど、美しい仕上がりになりますし、逆もまたしかりなんですよ」と村田店長。

REDの後には防汚・撥水効果に優れるBLUEを施工
再びむらなく塗っていく もう一度乾拭き。


実際に施工作業を見学させていただいたが、手の脂を付着させないために常時ゴム手袋を装着し、施工物品を洗浄、乾燥させたのち、徹底的に脱脂。更に、施工物の表面の状態や想定される使用例によっては、施工回数を調整するといった工夫も行われていた。

「例えば、アイウェアのレンズなどは保護効果を高めたいので、下地となる"RED"を2層にするなど、調整しています。他にも、多孔質な表面の物だと、その隙間を埋めるために何回か重ねて施工することもあります」

ハドラス施工済みの側は水をはじいているのが分かる 未施工の側はべったりと水が付く


施工後。左が未施工、右が施工済だ
カーボンプレートへの施工例　左が未施工、右が施工済 試しにフレームの検査で使用する超音波測定器を当ててみたが、施工面と未施工面で厚さの変化は検出できなかった


実際、ハドラス側もこういった現場でのフィードバックを得つつプロダクトの開発を進めているとも。早稲田大学や東北大学などと共同研究を行いR&Dを進めるハドラスだが、こういった足元からの要望もしっかりと掬い上げる体制になっているようだ。

施工・取扱店拡大中。法人向けサンプル配布キャンペーン実施中！
このように、様々なメリットのある"HardoLass for Bicycle"。現在、施工・取扱店を募集中とのことだ。ショップなどの法人を対象とし、無料サンプルを配布するキャンペーンも開催中となっている。詳しくは特設サイトへ。