今年ドイツで行われる最後のプロシリーズ「シュパルカッセン・ミュンスターラント・ジロ」が開催。強豪スプリンターによる争いの末、圧巻のスピードを披露したオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が勝利した。
ヨーロッパ王者チャンピオンジャージを着て臨むファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル) photo:CorVos
クライマーやパンチャーたちがイル・ロンバルディア(10月8日)への準備を進める一方で、トップスプリンターたちはパリ〜トゥール(10月9日)を見据え調整する。その前哨戦でもあるシュパルカッセン・ミュンスターラント・ジロ(UCI1.Pro)はドイツで開催される平坦レース。初開催の2006年から、東西ドイツ統一を記念した10月3日開催という意味でも親しまれてきた。
レースにはヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)やオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)など豪華スプリンター陣が出場。またディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)や、フルーネウェーヘンとの和解が囁かれているファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)もスタート地点に並んだ。
この日は5名が序盤から逃げグループを形成した photo:CorVos
プロトンはアルペシン・ドゥクーニンクやクイックステップ・アルファヴィニルが牽引した photo:CorVos
地元ドイツのコンチネンタルチームであるバイクエイド勢を含む、計5名の選手が先行する形でレースは進行した。追うプロトンはクイックステップやバイクエクスチェンジが牽引を担当。短い未舗装路区間を含む4.4kmのコース(計4周回)に突入し、プロトンは思惑通り逃げ集団を飲み込んだ。
コーイを擁するユンボ・ヴィスマが先頭に人数を揃えたが、最終周回に入って194cmの長身フレデリック・フリソン(ベルギー、ロット・スーダル)が飛び出す。しかし2016年覇者ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チームDSM)らの追走により残り1.7kmで引き戻され、勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)とマキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、コフィディス)が先んじて腰を上げ、その後ろからスルスルと番手を上げたコーイが一気に加速し先頭へ。フィニッシュ手前100mで先頭に立ったコーイは更にスピードアップ。もがくヴァルシャイドらに1車身差をつけ、圧巻の勝利を飾った。
パリ〜トゥールへの出場を予定しているジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チームDSM) photo:CorVos
先頭に立ち後続を引き離すオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
トップスプリンターたちを圧倒するスピードを披露したオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
「勝利はいつだって嬉しいけれど、特に世界トップクラスの選手たちを破っての勝利は特別だ。彼らは皆、グランツールで勝利を挙げたことのある選手たち。僕も早くその仲間に入りたい」とコーイは勝利を喜ぶ。「オーストラリアでの世界選手権の後、休息を取る余裕がなかったのでどんな走りができるのか分からなかった。だけど今日は脚に力を感じ、最終盤ではギヤを重くすることができるほど調子が良かった」とも。
今年の勝利数を10に伸ばしたコーイは、この後10月6日のグラン・プエモンテ(UCI1.Pro)を挟んでパリ〜トゥールに臨む予定だ。
今シーズン10勝目を挙げたオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos

クライマーやパンチャーたちがイル・ロンバルディア(10月8日)への準備を進める一方で、トップスプリンターたちはパリ〜トゥール(10月9日)を見据え調整する。その前哨戦でもあるシュパルカッセン・ミュンスターラント・ジロ(UCI1.Pro)はドイツで開催される平坦レース。初開催の2006年から、東西ドイツ統一を記念した10月3日開催という意味でも親しまれてきた。
レースにはヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)やオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)など豪華スプリンター陣が出場。またディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)や、フルーネウェーヘンとの和解が囁かれているファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)もスタート地点に並んだ。


地元ドイツのコンチネンタルチームであるバイクエイド勢を含む、計5名の選手が先行する形でレースは進行した。追うプロトンはクイックステップやバイクエクスチェンジが牽引を担当。短い未舗装路区間を含む4.4kmのコース(計4周回)に突入し、プロトンは思惑通り逃げ集団を飲み込んだ。
コーイを擁するユンボ・ヴィスマが先頭に人数を揃えたが、最終周回に入って194cmの長身フレデリック・フリソン(ベルギー、ロット・スーダル)が飛び出す。しかし2016年覇者ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チームDSM)らの追走により残り1.7kmで引き戻され、勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)とマキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、コフィディス)が先んじて腰を上げ、その後ろからスルスルと番手を上げたコーイが一気に加速し先頭へ。フィニッシュ手前100mで先頭に立ったコーイは更にスピードアップ。もがくヴァルシャイドらに1車身差をつけ、圧巻の勝利を飾った。



「勝利はいつだって嬉しいけれど、特に世界トップクラスの選手たちを破っての勝利は特別だ。彼らは皆、グランツールで勝利を挙げたことのある選手たち。僕も早くその仲間に入りたい」とコーイは勝利を喜ぶ。「オーストラリアでの世界選手権の後、休息を取る余裕がなかったのでどんな走りができるのか分からなかった。だけど今日は脚に力を感じ、最終盤ではギヤを重くすることができるほど調子が良かった」とも。
今年の勝利数を10に伸ばしたコーイは、この後10月6日のグラン・プエモンテ(UCI1.Pro)を挟んでパリ〜トゥールに臨む予定だ。

シュパルカッセン・ミュンスターラント・ジロ2022結果
1位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 4:36:35 |
2位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
3位 | マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、コフィディス) | |
4位 | イタマル・アインホルン(イスラエル、イスラエル・プレミアテック) | |
5位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp