2022/09/15(木) - 10:50
ナミュール要塞の石畳登坂を駆け上がるGPワロニーでマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルぺシン・ドゥクーニンク)が勝利。ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)を打破し、世界選に向け弾みをつけた。
GP(グランプリ・ド・)ワロニー(UCI1.Pro)は、その名の通りベルギー内陸部のワロン地方を舞台にしたワンデーレース。1935年に第1回大会が開催された歴史あるレースであり、アップダウンのあるワロン特有の丘陵地帯を走る。ロード世界選手権を前にした秋のベルギークラシックの一つに数えられ、9月16日のカンピオンシップ・フラーンデレン(1.1)、9月17日プリムスクラシック(1.Pro)との連戦組も多い。
第62回大会はリエージュ近郊のブレニーを出発し、石畳が敷かれたナミュール要塞にフィニッシュする199.7kmコース。クリストフ・ラポルト(フランス)やヤスパー・ストゥイヴェン(ベルギー)といったパンチャーが勝利を挙げてきた伝統ある大会には、ツール・ド・フランス以降3レースしか走らず世界選手権に向けて調整を重ねるマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルぺシン・ドゥクーニンク)やチームメイトのヤスパー・フィリプセン(ベルギー)が参戦。
GPケベックで3位に入ったビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)、ジャパンカップ参戦が決まっているヤコブ・フルサン(デンマーク、イスラエル・プレミアテック)、過去優勝者グレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、AG2Rシトロエン)、引退へのカウントダウンが始まっているフィリップ・ジルベール(ベルギー、ロット・スーダル)といった豪華メンバーが集結した。
冷たい雨に濡れたこの日は5名の逃げに対し、アルぺシン・ドゥクーニンクがメイン集団を引っ張る形でコントロール。レース後半に入るとメイン集団からアタックが頻発したものの、ナミュール要塞の登坂バトルを狙う強豪チームに全て引き戻されている。
2025年までの3年契約をアルケア・サムシックと結び、8月1日からトレーニー(研修生)として活動する19歳のユーワン・コストゥ(フランス)は逃げグループを追いつき、そこから独走したものの残り4kmで飲み込まれる。各チームが激しい位置取りを繰り返しながら3kmに及ぶナミュール要塞の登坂区間に突入した。
序盤と終盤こそ緩斜面だが、つづら折れの中腹区間で8%に達するナミュール要塞の登坂。ギルマイで勝利を狙うアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオがメンバーを集めて主導権を握ったが、イスラエルがワールドチーム残留を懸けてシーズン途中移籍させたディラン・トゥーンス(ベルギー、イスラエル・プレミアテック)がアタック。ゴンサロ・セラノ(スペイン、モビスター)を引き連れて集団を抜け出した。
急勾配区間を抜け、トゥーンスとセラノは数秒のリードを維持したまま最終コーナーをクリア。しかし、アシストの力を借りて二人との差を詰めたファンデルプールが残り200mからスプリントを始め、残り100mで二人を一気に追い抜いていく。「最終コーナーでマチューから離れてしまった」と悔やむギルマイの目と鼻の先でファンデルプールがフィニッシュラインに先着した。
世界選手権を目指すファンデルプールが、シクロクロスワールドカップ開催地としても知られるナミュール要塞フィニッシュを攻略。「シクロクロスでは良く知る場所だけど、一般道を走ったことは無かったんだ。ヤスパーをリードアウトするつもりだったものの彼の調子が悪く、僕にはまだ力が残っていた。自分向きのレイアウトではあったけれど、雨が降り続いてたので気分は良くなかったんだ。強い者しか勝てないフィニッシュだったから勝てて嬉しい」と、世界選手権に向けて弾みをつけたファンデルプールは話している。
GP(グランプリ・ド・)ワロニー(UCI1.Pro)は、その名の通りベルギー内陸部のワロン地方を舞台にしたワンデーレース。1935年に第1回大会が開催された歴史あるレースであり、アップダウンのあるワロン特有の丘陵地帯を走る。ロード世界選手権を前にした秋のベルギークラシックの一つに数えられ、9月16日のカンピオンシップ・フラーンデレン(1.1)、9月17日プリムスクラシック(1.Pro)との連戦組も多い。
第62回大会はリエージュ近郊のブレニーを出発し、石畳が敷かれたナミュール要塞にフィニッシュする199.7kmコース。クリストフ・ラポルト(フランス)やヤスパー・ストゥイヴェン(ベルギー)といったパンチャーが勝利を挙げてきた伝統ある大会には、ツール・ド・フランス以降3レースしか走らず世界選手権に向けて調整を重ねるマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルぺシン・ドゥクーニンク)やチームメイトのヤスパー・フィリプセン(ベルギー)が参戦。
GPケベックで3位に入ったビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)、ジャパンカップ参戦が決まっているヤコブ・フルサン(デンマーク、イスラエル・プレミアテック)、過去優勝者グレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、AG2Rシトロエン)、引退へのカウントダウンが始まっているフィリップ・ジルベール(ベルギー、ロット・スーダル)といった豪華メンバーが集結した。
冷たい雨に濡れたこの日は5名の逃げに対し、アルぺシン・ドゥクーニンクがメイン集団を引っ張る形でコントロール。レース後半に入るとメイン集団からアタックが頻発したものの、ナミュール要塞の登坂バトルを狙う強豪チームに全て引き戻されている。
2025年までの3年契約をアルケア・サムシックと結び、8月1日からトレーニー(研修生)として活動する19歳のユーワン・コストゥ(フランス)は逃げグループを追いつき、そこから独走したものの残り4kmで飲み込まれる。各チームが激しい位置取りを繰り返しながら3kmに及ぶナミュール要塞の登坂区間に突入した。
序盤と終盤こそ緩斜面だが、つづら折れの中腹区間で8%に達するナミュール要塞の登坂。ギルマイで勝利を狙うアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオがメンバーを集めて主導権を握ったが、イスラエルがワールドチーム残留を懸けてシーズン途中移籍させたディラン・トゥーンス(ベルギー、イスラエル・プレミアテック)がアタック。ゴンサロ・セラノ(スペイン、モビスター)を引き連れて集団を抜け出した。
急勾配区間を抜け、トゥーンスとセラノは数秒のリードを維持したまま最終コーナーをクリア。しかし、アシストの力を借りて二人との差を詰めたファンデルプールが残り200mからスプリントを始め、残り100mで二人を一気に追い抜いていく。「最終コーナーでマチューから離れてしまった」と悔やむギルマイの目と鼻の先でファンデルプールがフィニッシュラインに先着した。
世界選手権を目指すファンデルプールが、シクロクロスワールドカップ開催地としても知られるナミュール要塞フィニッシュを攻略。「シクロクロスでは良く知る場所だけど、一般道を走ったことは無かったんだ。ヤスパーをリードアウトするつもりだったものの彼の調子が悪く、僕にはまだ力が残っていた。自分向きのレイアウトではあったけれど、雨が降り続いてたので気分は良くなかったんだ。強い者しか勝てないフィニッシュだったから勝てて嬉しい」と、世界選手権に向けて弾みをつけたファンデルプールは話している。
グランプリ・ド・ワロニー2022結果
1位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルぺシン・ドゥクーニンク) | 4:55:26 |
2位 | ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
3位 | ゴンサロ・セラノ(スペイン、モビスター) | |
4位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、イスラエル・プレミアテック) | +0:01 |
5位 | コービン・ストロング(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック) | |
6位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルぺシン・ドゥクーニンク) | |
7位 | マライン・ファンデンベルグ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
8位 | アクセル・ザングル(フランス、コフィディス) | |
9位 | ヤスパー・デブイスト(ベルギー、ロット・スーダル) | |
10位 | ワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック) |
text:So Isobe