2022/09/08(木) - 17:28
9月3日に栃木県栃木市の藤岡渡良瀬運動公園内にある「わたらせサイクルパーク」で開催された第3回わたらせクリテリウムで女子QリーグとジュニアNリーグの第7戦が開催された。Qリーグは根本香織が初戦「春のしもふさクリテ」以来のアメジストジャージを獲得した。主催者からのレポートで紹介する。
9月3日(土)、栃木県栃木市・藤岡渡良瀬運動公園のわたらせサイクルパークで「第3回わたらせクリテリウム」が開催され、各カテゴリーとも熱戦を繰り広げた。
前日まで悪天候の天気予報であった会場は、当日の朝こそ曇り空だったが風は穏やかで雨予報消えてコンディションは良好。午前はビギナーやスポーツなど18才以上の実力別カテゴリー、昼に女子とキッズ、午後は主催である宇都宮ブリッツェンの意向で国際基準に合わせカテゴリー分けをしたエスポワールレース、ラストは今大会最上位カテゴリーのエキスパートという、3回目大会ということもありスケジュールもお馴染みになってきた。
このように育成と強化を考えた大会で、リーグシリーズ戦としては「女子スポーツ(8 周)」をQリーグ、「エスポワールA」と「エスポワールB」をNリーグ中学生男子Nと中学生女子NWの各対象レースとした。特に中学生が2つのカテゴリーに分かれる今大会では、それぞれのカテゴリーにリーグポイントを付与することにした。これにより中学1年でも「エスポワールB」の成績でポイント大量獲得のチャンスが生まれる「わたらせクリテリウム」だけの特典だ。
コースは今春、渡良瀬川の河川敷に開設されたばかりの自転車公園「わたらせサイクルパーク」の周回コースを利用し、今大会も前回と同じく1周回1.1kmの設定。そのため普段からトレーニングで走れる会場で開催する、この「わたらせクリテリウム」が今後も続くことで、出場する選手達には新たな世界に繋がる聖地となる日を夢見て、この日も果敢にレースに挑んでいた。
今大会は豪華なゲストライダーも魅力の1つ。今回は大会アンバサダーチームの宇都宮ブリッツェンからゲスト来場の予定が、前日になり急遽、那須ブラーゼンの新開隆人と金子大介に決定。解説やレース前のニュートラル走行の先導を務めるだけでなく、特に金子選手がコミカルな魅力も発揮し会場を和ませていた。
レースは9時30分からの男子ビギナーからスタートし、Qリーグ対象レースの「女子スポーツ」は11時50分からのスタート。エントリーは今回も3名と女子選手の参加数が伸び悩んでいるが、現在Qリーグのポイントランキング同率2位で、今レースでのリーダー奪還を狙うTeam一匹狼の根本香織、そして昨年のQリーグ総合ポイントリーダーであり、前回大会で見事に優勝を決めた廣瀬博子(さいたまサイクルプロジェクト)が参戦した。
ブラーゼン金子選手のエスコートでニュートラル走行を1周、回ってきてから改めてスタートラインに整列し、コースを8周回するレースは定刻スタート。3名ということもあり、お互いをマークした集団のままで進行。若干、ゴールストレートに入った時のみ廣瀬がペースを上げる程度で、先頭を交代しながら集団は崩れずに残り1周回へ。
その残り1周回に入る手前のゴールストレート前コーナーで、先ずは根本がアタック。しかし決定打とならなかったうえに、カウンターアタックで廣瀬が先行。これが見事に決まってゴールまで逃げ切り2連覇を果たした。
一方で最初にアタックした根本は力を使い果たしたのか、残り1周でもう1人の選手にも抜かれて惜しくも3位に沈んだ。だがQリーグではトップポイントを獲得し、初戦「春のしもふさクリテ」以来のアメジストジャージとポイントリーダーの座を掴み取った。
レース後に根本から「残り1周を目前に思い切ってアタックしてみたけど、思ったより引き離せなかった。もっと早く仕掛けたかったが動けなかった。とても難しかった!」と語り、更に午前の部の表彰式の後、ポイントリーダー授与式で根本は「完敗でした。でも次回のしもうさでリベンジしたい」と悔しさとともに、1週間後の次戦「秋のしもふさクリテリウム」への意気込みも込めて語ってくれた。
午後からはエスポワールの各クラスがスタート。Nリーグ対象レースでは、先ず14名のエントリーのエスポワールBが午後2時20分からスタート。全6周回のレースは序盤からNリーグ登録の中学1年生、前回大会で3位となった成瀬謙汰(ウィンディー筑波)が単独で抜け出し、更にその後を1名が追う。この動きに反応できた選手達がまとまり6名の集団となる。
このままで先行がNリーグ成瀬、そして大塚翔太が2名で逃げ続け、後続6名のまま残り2周回へ。この時の逃げと追う6名の集団とのタイム差は約15秒となっていた。この後も逃げの2名は脚を緩めることがなく、逆に追う6名の集団が崩壊、2名と4名に分かれてしまう。残り1周は逃げの2名から成瀬が単独で抜け出してゴール、優勝とNリーグのトップポイント28P獲得を果たしNリーグランキング4位に浮上した。
ゴール後のコメントでは、ゲストライダーの金子選手から「最初から逃げて、思わず憧れる良い走りだった。スタート前から決めていたの?」と聞かれた成瀬が「こう走ろう、と決めて走った。本当は最初から1人で逃げたかった」と今後の活躍も期待できる強さを語った。
続くレースはエスポワールA。こちらは8周回のレースが10名でスタート。最初の1周目は嵐の前
の静けさであったが、2周目から早速、動きが出る。先ずは N リーグ登録の井上 湧心ともう1 名が先行すると、それに続いて7名が動き周回ごとにペースが上がる展開に。そのため、周回の度に1名、また1名と集団から脱落し、5名までに絞られる。
残り2周回で一旦、先行集団5名のペースが落ち着き、残り1周までキープ。ゴールスプリントで早めの駆け出しに成功した宇田川瀬那(スミタエイダイ・パールイズミ・ラバネロ)が優勝、N リーグのトップポイント28P獲得し、合計81Pでランキング2位まで上昇した。
更に2位に入った宮嵜博己(チーム BM レーシング)が合計80Pでランキング3位に。そしてスタ
ート前にバトルマリンジャージで登場しリーダー死守を賭けた工藤健太(ブラウ・ブリッツェンU15)はレース4位で合計83Pとなり、リーダーの座の防衛に成功した。なおレース3位に序盤で動いた井上が入り、エスポワールAの表彰台はNリーグ登録選手が独占するなど、午後のレースも大いに盛り上げてくれた。
締めの男子エスポワールレース後でおこなわれた表彰式に続く、N リーグポイントリーダー授与式を前に工藤は、残り1周回でお互いに睨み合い状態となった中で「出来れば(集団から抜け出て)逃げたかった。ゴールスプリントの形にする前に自分で何とかしたかった」と反省。しかし来週のリーグ次戦を目指して「次回は優勝を目指して、しっかりと調整していきます!」と力強いコメントをくれた。
最後はプレゼンターとして臨席いただいたゲストライダーやMC達、そしてジュニア選手達とともに笑顔で記念撮影。両リーグとも2位以降のポイント差が拮抗し今後のシリーズ戦への楽しみも残した大会は無事に終了した。
また、QNリーグシリーズ戦は今後、9月10日(土)に千葉県成田市・下総運動公園にて開催の「秋のしもふさクリテリウム」で第8戦が開催される。各リーグのポイントリーダージャージ争いにも注目していきたい。日程など詳しい情報はQNリーグHP内の紹介ページを参照してほしい。
レポートは主催者より
9月3日(土)、栃木県栃木市・藤岡渡良瀬運動公園のわたらせサイクルパークで「第3回わたらせクリテリウム」が開催され、各カテゴリーとも熱戦を繰り広げた。
前日まで悪天候の天気予報であった会場は、当日の朝こそ曇り空だったが風は穏やかで雨予報消えてコンディションは良好。午前はビギナーやスポーツなど18才以上の実力別カテゴリー、昼に女子とキッズ、午後は主催である宇都宮ブリッツェンの意向で国際基準に合わせカテゴリー分けをしたエスポワールレース、ラストは今大会最上位カテゴリーのエキスパートという、3回目大会ということもありスケジュールもお馴染みになってきた。
このように育成と強化を考えた大会で、リーグシリーズ戦としては「女子スポーツ(8 周)」をQリーグ、「エスポワールA」と「エスポワールB」をNリーグ中学生男子Nと中学生女子NWの各対象レースとした。特に中学生が2つのカテゴリーに分かれる今大会では、それぞれのカテゴリーにリーグポイントを付与することにした。これにより中学1年でも「エスポワールB」の成績でポイント大量獲得のチャンスが生まれる「わたらせクリテリウム」だけの特典だ。
コースは今春、渡良瀬川の河川敷に開設されたばかりの自転車公園「わたらせサイクルパーク」の周回コースを利用し、今大会も前回と同じく1周回1.1kmの設定。そのため普段からトレーニングで走れる会場で開催する、この「わたらせクリテリウム」が今後も続くことで、出場する選手達には新たな世界に繋がる聖地となる日を夢見て、この日も果敢にレースに挑んでいた。
今大会は豪華なゲストライダーも魅力の1つ。今回は大会アンバサダーチームの宇都宮ブリッツェンからゲスト来場の予定が、前日になり急遽、那須ブラーゼンの新開隆人と金子大介に決定。解説やレース前のニュートラル走行の先導を務めるだけでなく、特に金子選手がコミカルな魅力も発揮し会場を和ませていた。
レースは9時30分からの男子ビギナーからスタートし、Qリーグ対象レースの「女子スポーツ」は11時50分からのスタート。エントリーは今回も3名と女子選手の参加数が伸び悩んでいるが、現在Qリーグのポイントランキング同率2位で、今レースでのリーダー奪還を狙うTeam一匹狼の根本香織、そして昨年のQリーグ総合ポイントリーダーであり、前回大会で見事に優勝を決めた廣瀬博子(さいたまサイクルプロジェクト)が参戦した。
ブラーゼン金子選手のエスコートでニュートラル走行を1周、回ってきてから改めてスタートラインに整列し、コースを8周回するレースは定刻スタート。3名ということもあり、お互いをマークした集団のままで進行。若干、ゴールストレートに入った時のみ廣瀬がペースを上げる程度で、先頭を交代しながら集団は崩れずに残り1周回へ。
その残り1周回に入る手前のゴールストレート前コーナーで、先ずは根本がアタック。しかし決定打とならなかったうえに、カウンターアタックで廣瀬が先行。これが見事に決まってゴールまで逃げ切り2連覇を果たした。
一方で最初にアタックした根本は力を使い果たしたのか、残り1周でもう1人の選手にも抜かれて惜しくも3位に沈んだ。だがQリーグではトップポイントを獲得し、初戦「春のしもふさクリテ」以来のアメジストジャージとポイントリーダーの座を掴み取った。
レース後に根本から「残り1周を目前に思い切ってアタックしてみたけど、思ったより引き離せなかった。もっと早く仕掛けたかったが動けなかった。とても難しかった!」と語り、更に午前の部の表彰式の後、ポイントリーダー授与式で根本は「完敗でした。でも次回のしもうさでリベンジしたい」と悔しさとともに、1週間後の次戦「秋のしもふさクリテリウム」への意気込みも込めて語ってくれた。
午後からはエスポワールの各クラスがスタート。Nリーグ対象レースでは、先ず14名のエントリーのエスポワールBが午後2時20分からスタート。全6周回のレースは序盤からNリーグ登録の中学1年生、前回大会で3位となった成瀬謙汰(ウィンディー筑波)が単独で抜け出し、更にその後を1名が追う。この動きに反応できた選手達がまとまり6名の集団となる。
このままで先行がNリーグ成瀬、そして大塚翔太が2名で逃げ続け、後続6名のまま残り2周回へ。この時の逃げと追う6名の集団とのタイム差は約15秒となっていた。この後も逃げの2名は脚を緩めることがなく、逆に追う6名の集団が崩壊、2名と4名に分かれてしまう。残り1周は逃げの2名から成瀬が単独で抜け出してゴール、優勝とNリーグのトップポイント28P獲得を果たしNリーグランキング4位に浮上した。
ゴール後のコメントでは、ゲストライダーの金子選手から「最初から逃げて、思わず憧れる良い走りだった。スタート前から決めていたの?」と聞かれた成瀬が「こう走ろう、と決めて走った。本当は最初から1人で逃げたかった」と今後の活躍も期待できる強さを語った。
続くレースはエスポワールA。こちらは8周回のレースが10名でスタート。最初の1周目は嵐の前
の静けさであったが、2周目から早速、動きが出る。先ずは N リーグ登録の井上 湧心ともう1 名が先行すると、それに続いて7名が動き周回ごとにペースが上がる展開に。そのため、周回の度に1名、また1名と集団から脱落し、5名までに絞られる。
残り2周回で一旦、先行集団5名のペースが落ち着き、残り1周までキープ。ゴールスプリントで早めの駆け出しに成功した宇田川瀬那(スミタエイダイ・パールイズミ・ラバネロ)が優勝、N リーグのトップポイント28P獲得し、合計81Pでランキング2位まで上昇した。
更に2位に入った宮嵜博己(チーム BM レーシング)が合計80Pでランキング3位に。そしてスタ
ート前にバトルマリンジャージで登場しリーダー死守を賭けた工藤健太(ブラウ・ブリッツェンU15)はレース4位で合計83Pとなり、リーダーの座の防衛に成功した。なおレース3位に序盤で動いた井上が入り、エスポワールAの表彰台はNリーグ登録選手が独占するなど、午後のレースも大いに盛り上げてくれた。
締めの男子エスポワールレース後でおこなわれた表彰式に続く、N リーグポイントリーダー授与式を前に工藤は、残り1周回でお互いに睨み合い状態となった中で「出来れば(集団から抜け出て)逃げたかった。ゴールスプリントの形にする前に自分で何とかしたかった」と反省。しかし来週のリーグ次戦を目指して「次回は優勝を目指して、しっかりと調整していきます!」と力強いコメントをくれた。
最後はプレゼンターとして臨席いただいたゲストライダーやMC達、そしてジュニア選手達とともに笑顔で記念撮影。両リーグとも2位以降のポイント差が拮抗し今後のシリーズ戦への楽しみも残した大会は無事に終了した。
また、QNリーグシリーズ戦は今後、9月10日(土)に千葉県成田市・下総運動公園にて開催の「秋のしもふさクリテリウム」で第8戦が開催される。各リーグのポイントリーダージャージ争いにも注目していきたい。日程など詳しい情報はQNリーグHP内の紹介ページを参照してほしい。
レポートは主催者より
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