2022/08/31(水) - 09:00
ブエルタは第2週目に突入。30.9kmの個人タイムトライアルでレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)が圧勝し、マイヨロホのリードを2分41秒まで広げることに成功した。
8月30日(火)第10ステージ
エルチェ〜アリカンテ 30.9km(個人タイムトライアル)
休息日と900kmの長距離移動を挟み、第77回ブエルタ・ア・エスパーニャの第2週目がバレンシア州で再始動。そのオープニングステージは、総合成績にも直接的に響く距離30.9kmの個人タイムトライアル。エルチェからまっすぐ東進し、海岸線で90度左に進行方向を変えた後はアリカンテまでバレアス海を右手に見ながら北上する。
第9ステージを終えた時点で総合首位レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)から総合2位エンリク・マス(スペイン、モビスター)は1分12秒差、総合3位プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)までは1分53秒差。完全フラットのパワーコースで、タイムトライアルを得意とするエヴェネプールとログリッチ、さらには総合6位サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)らが、どのような走りを見せるかが焦点となった。
前半戦に好タイムをマークしたのは、元フランスTT/現フランスロード王者のレミ・カヴァニャ(クイックステップ・アルファヴィニル)だった。第1中間計測を11分26秒25(54.557km/h)、第2中間計測を22分47秒(55.304km/h)で駆け抜けたカヴァニャは、最終的に43分18秒(54.052km/h)でフィニッシュ。ここからカヴァニャはTTスペシャリスト揃いの総合上位陣がフィニッシュするまで、長くホットシートに座り続けることとなる。
飛ぶような走りを披露したカヴァニャを脅かす選手は一向に現れず、いよいよ総合上位陣がスタートしていく。総合10位パヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)はカヴァニャから27秒遅れ、ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)は最終盤のコースミスで約20秒を失い1分13秒遅れ、そして近年TT能力をめきめきと向上させるSイェーツは42秒遅れと好タイムでフィニッシュが、TT巧者でステージ優勝候補の2位が異次元の走りを披露した。
「今日はいいタイムトライアルができた。自分の走りを誇りに思う」と言うログリッチは、第1、第2中間計測こそカヴァニャから遅れたものの、後半区間でペースアップを行いフィニッシュで12秒上回ってフィニッシュ(34分06秒47/平均54.4km/h)。タイムトライアルを得意としないピュアクライマーの総合2位マスが1分03秒遅れに沈むその後ろで、マイヨロホを着る最終走者エヴェネプールが飛んできた。
「レミの走りが鍵となるセクションでどのようにペーシングすればいいのかとても役に立った。特に長い下り区間を含む第2区間で多くのライバルがタイムを失っていることに気づいた」と振り返るエヴェネプールは、第1中間計測時点でカヴァニャを11秒上回るハイペースを刻み、その後も暫定首位タイムを更新しながらフィニッシュへ。ゴールスプリントのようなダンシングでもがき倒しながらフィニッシュしたマイヨロホのタイムは、なんと33分18秒。ログリッチを48秒も上回ってステージ優勝を掴み取った。
自身2度目のグランツールで早速マイヨロホを着用中のエヴェネプールが、ログリッチのブエルタ個人TT連勝記録を止めると共に、リーダージャージを着用してのキャリア初ステージ優勝を達成。「夢であり、目標だったことを叶えることができて素晴らしい気分だ。プレッシャーから解放されて、モチベーションはより高くなっている。次のステージもこのままの調子で攻めていきたい」と言うエヴェネプールは、マスを追い抜き総合2位に浮上したログリッチに対するリードを2分41秒まで広げることに成功している。
休息日明けの個人タイムトライアルを終え、総合2位マスと総合3位ログリッチの成績が、そして総合5位フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)と6位Sイェーツの成績が入れ替わる。総合9位だったジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)は失速し、総合13位まで転落している。
なお、マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)とマイヨプントス争いを繰り広げていたサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)は新型コロナ感染によってレースをリタイア。明日はベネット不在のスプリントステージが行われる予定だ。
8月30日(火)第10ステージ
エルチェ〜アリカンテ 30.9km(個人タイムトライアル)
休息日と900kmの長距離移動を挟み、第77回ブエルタ・ア・エスパーニャの第2週目がバレンシア州で再始動。そのオープニングステージは、総合成績にも直接的に響く距離30.9kmの個人タイムトライアル。エルチェからまっすぐ東進し、海岸線で90度左に進行方向を変えた後はアリカンテまでバレアス海を右手に見ながら北上する。
第9ステージを終えた時点で総合首位レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)から総合2位エンリク・マス(スペイン、モビスター)は1分12秒差、総合3位プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)までは1分53秒差。完全フラットのパワーコースで、タイムトライアルを得意とするエヴェネプールとログリッチ、さらには総合6位サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)らが、どのような走りを見せるかが焦点となった。
前半戦に好タイムをマークしたのは、元フランスTT/現フランスロード王者のレミ・カヴァニャ(クイックステップ・アルファヴィニル)だった。第1中間計測を11分26秒25(54.557km/h)、第2中間計測を22分47秒(55.304km/h)で駆け抜けたカヴァニャは、最終的に43分18秒(54.052km/h)でフィニッシュ。ここからカヴァニャはTTスペシャリスト揃いの総合上位陣がフィニッシュするまで、長くホットシートに座り続けることとなる。
飛ぶような走りを披露したカヴァニャを脅かす選手は一向に現れず、いよいよ総合上位陣がスタートしていく。総合10位パヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)はカヴァニャから27秒遅れ、ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)は最終盤のコースミスで約20秒を失い1分13秒遅れ、そして近年TT能力をめきめきと向上させるSイェーツは42秒遅れと好タイムでフィニッシュが、TT巧者でステージ優勝候補の2位が異次元の走りを披露した。
「今日はいいタイムトライアルができた。自分の走りを誇りに思う」と言うログリッチは、第1、第2中間計測こそカヴァニャから遅れたものの、後半区間でペースアップを行いフィニッシュで12秒上回ってフィニッシュ(34分06秒47/平均54.4km/h)。タイムトライアルを得意としないピュアクライマーの総合2位マスが1分03秒遅れに沈むその後ろで、マイヨロホを着る最終走者エヴェネプールが飛んできた。
「レミの走りが鍵となるセクションでどのようにペーシングすればいいのかとても役に立った。特に長い下り区間を含む第2区間で多くのライバルがタイムを失っていることに気づいた」と振り返るエヴェネプールは、第1中間計測時点でカヴァニャを11秒上回るハイペースを刻み、その後も暫定首位タイムを更新しながらフィニッシュへ。ゴールスプリントのようなダンシングでもがき倒しながらフィニッシュしたマイヨロホのタイムは、なんと33分18秒。ログリッチを48秒も上回ってステージ優勝を掴み取った。
自身2度目のグランツールで早速マイヨロホを着用中のエヴェネプールが、ログリッチのブエルタ個人TT連勝記録を止めると共に、リーダージャージを着用してのキャリア初ステージ優勝を達成。「夢であり、目標だったことを叶えることができて素晴らしい気分だ。プレッシャーから解放されて、モチベーションはより高くなっている。次のステージもこのままの調子で攻めていきたい」と言うエヴェネプールは、マスを追い抜き総合2位に浮上したログリッチに対するリードを2分41秒まで広げることに成功している。
休息日明けの個人タイムトライアルを終え、総合2位マスと総合3位ログリッチの成績が、そして総合5位フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)と6位Sイェーツの成績が入れ替わる。総合9位だったジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)は失速し、総合13位まで転落している。
なお、マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)とマイヨプントス争いを繰り広げていたサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)は新型コロナ感染によってレースをリタイア。明日はベネット不在のスプリントステージが行われる予定だ。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2022第10ステージ結果
1位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | 33:18 |
2位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | +0:48 |
3位 | レミ・カヴァニャ(クイックステップ・アルファヴィニル) | +1:00 |
4位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +1:22 |
5位 | パヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | +1:27 |
6位 | ローソン・クラドック(アメリカ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | +1:37 |
7位 | サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | +1:42 |
8位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +1:46 |
9位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン) | +1:47 |
10位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +1:51 |
マイヨロホ 個人総合成績
1位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | 34:35:50 |
2位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | +2:41 |
3位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +3:03 |
4位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +3:55 |
5位 | サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | +4:50 |
6位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | +4:53 |
7位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | +6:45 |
8位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン) | +6:50 |
9位 | パヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | +7:06 |
10位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +7:37 |
マイヨプントス(ポイント賞ジャージ)
1位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | 147pts |
2位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | 85pts |
3位 | マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ) | 81pts |
マイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)
1位 | ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク) | 40pts |
2位 | ロバート・スタナード(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク) | 21pts |
3位 | ジミー・ヤンセンス(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | 17pts |
マイヨブランコ(ヤングライダー賞ジャージ)
1位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | 34:35:50 |
2位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +3:55 |
3位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | +4:33 |
チーム総合成績
1位 | イネオス・グレナディアーズ | 103:14:01 |
2位 | UAEチームエミレーツ | +0:29 |
3位 | バーレーン・ヴィクトリアス | +11:31 |
text:So Isobe
photo:Unipublic, CorVos
photo:Unipublic, CorVos
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