「ダニー(ファンポッペル)の職人的なリードアウトのおかげ」とサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)は2日連続で挙げた区間優勝の要因を語った。再び2位に沈んだピーダスンや逃げに乗ったデヘントなど、ブエルタ3日目を選手のコメントで振り返ります。



区間優勝&ポイント賞 サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)

オランダで誕生したミッフィーを手に2日連続の勝利を喜ぶサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)オランダで誕生したミッフィーを手に2日連続の勝利を喜ぶサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) photo:Unipublic
皆が僕の背後を取ろうとしていたので簡単なスプリントではなかった。それに両サイドから選手が上がり、僕が囲まれることも(昨日勝利したことを考えれば)当たり前だったのだろう。そのため僕はリードアウトであるダニー(ファンポッペル)に必死についていかなければならなかった。

ヨナス(コッホ)が1日を通して集団先頭を牽き、他のチームメイトも僕をずっと守ってくれた。コーナーで集団のスピードが上下する緊張感のあるステージだった。最終盤ではあれだけ仕事をしたヨナスが再び先頭に戻ってリードアウトに加わってくれたんだ。ライアン(ミューレン)、そしてダニーのリードアウトはまるで職人技だったよ。2日連続の勝利はとても嬉しく、これ以上に自信に繋がる結果はない。

区間2位 マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)

2日連続で2位に沈んだマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)2日連続で2位に沈んだマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) photo:CorVos
サム(ベネット)がスプリントを開始し、向かい風だったので「これは完璧な条件が揃った」と思った。少し遅れて腰を上げたのだが、コースの右側という間違った選択をしてしまった。その結果マクレーとサムに囲まれてしまったんだ。そのため一瞬踏むのを止めてブレーキを握らなければならなかった。せっかくの勝利のチャンスが台無しになってしまったが、ブエルタで2位は良い結果。まだチャンスはあるので諦めず狙っていきたい。

区間3位 ダニエル・マクレー(イギリス、アルケア・サムシック)

残り10kmからチームのおかげで良い位置取りができた。そしてラスト2kmからは予定通りクレモン(ルッソ)がリードアウトしてくれた。最後はスプリントの開始が少し早すぎたのかもしれない。ベネットは最も強く、ピーダスンも適切なタイミングで飛び出した。次のチャンスにまた挑戦したい。

区間13位&ヤングライダー賞 イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

今日は集団先頭に位置取ることができた。残り20km地点でリチャル・カラパスが落車したものの、チームメイトの助けにより集団に復帰することができた。彼の状態は心配ないと思うよ。スプリントではバイクエクスチェンジの背後についた。だが(バイクエクスチェンジと同じく)僕にもリードアウトがいなかったので、リスクを取らずにフィニッシュすることを選んだ。

区間14位&脳震盪で棄権したマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)について語るイタマル・アインホルン(イスラエル)

脳震盪でリタイアを強いられたマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)脳震盪でリタイアを強いられたマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック) photo:CorVos
僕とウッズは共にメイン集団の前方を走っていた。落車が発生したのはスタートして80kmぐらい。車輪が接触してウッズがハイスピードで地面に叩きつけられ、彼のすぐ後ろを走っていた僕も止まることができず落車してしまった。僕は無事だったものの、その後にウッズのリタイアを知った。とても残念なニュースだよ。

区間20位&マイヨロホ エドアルド・アッフィニ(イタリア、ユンボ・ヴィスマ)

テウニッセンからマイヨロホを引き継いだエドアルド・アッフィニ(イタリア、ユンボ・ヴィスマ)テウニッセンからマイヨロホを引き継いだエドアルド・アッフィニ(イタリア、ユンボ・ヴィスマ) photo:Unipublic
この素晴らしい瞬間を皆と共有することができ、最高の気持ちだよ。グランツールのリーダージャージだ。ほんの数人しか経験できないこと。僕に着用のチャンスを与えてくれたチームメイトに感謝したい。

逃げに乗ったトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)

平坦ステージにもかかわらず逃げに乗ったトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)平坦ステージにもかかわらず逃げに乗ったトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) photo:CorVos
実は今日は逃げる予定ではなかったんだ。だが6名による集団が形成されそうなのを見て、自分も入ってみようと思ったんだ。プロトンより逃げ集団の中で走ったほうが、途中の小さな街を通過しやすいからね。また山岳賞ジャージも狙っていたんだ。それは叶わなかったが今日という日を楽しむことができたよ。

母国オランダをマイヨロホを着て走ったマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)

マイヨロホのマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がアシストとして走るマイヨロホのマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がアシストとして走る photo:CorVos
幸せなステージとなった。沢山の人が沿道で応援してくれ、とても良い経験になった。今日は可能ならばエドアルド(アッフィニ)にマイヨロホを引き渡したいと思っていた。チームメイトがこうして順番にマイヨロホを味わえることができ、本当に素晴らしい。僕たちはこのために努力を重ねてきたので、この栄光にはふさわしいと思っている。ロベルト(ヘーシンク)と僕が体験した喜びを、エドアルドも味わうことができて本当に嬉しいよ。

text:Sotaro.Arakawa

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