2022/08/05(金) - 12:17
超級山岳ピコン・ブランコ登場のブエルタ・ア・ブルゴス3日目で、プロ1年目のバスティアン・トロンション(フランス、AG2Rシトロエン)が逃げ切り勝利。2位のパヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)が総合首位に浮上した。
全5日間の行程で開催されているステージレース「ブエルタ・ア・ブルゴス(UCI2.Pro)」は中日である第3ステージを迎えた。この日は昨年大会や直後のブエルタ・ア・エスパーニャにも登場した超級山岳ピコン・ブランコ(距離7.9km/平均9.2%)を越える。しかし設定されたのが残り45km地点に加え、頂上からは下りと平坦路と低難易度の3級山岳しかないため単純な山岳ステージとはならず、勝負の行方を複雑にした。
前日のステージ終盤での大落車で舟状骨骨折を負ったオールイス・アウラール(ベネズエラ、カハルラル・セグロスRGA)など8名の選手が未出走となったこの日、109名の選手たちがキンタナ・マルティン・ガリンデスの街を出発。序盤からエドアルド・アッフィニ(イタリア、ユンボ・ヴィスマ)ら5名が逃げ切りを目指し飛び出した。
日本王者ジャージを着る新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)が先頭でペースメイクするプロトンに対し、3分半というタイム差で逃げ集団が超級山岳ピコン・ブランコ(距離7.9km/平均9.2%)に突入する。今年が現役ラストイヤーであるアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ・カザフスタン)らもメイン集団先頭付近で様子を伺い続けた。
バーレーンのエースを務めるミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)が山岳の中腹で早くも遅れ、EFエデュケーション・イージーポストの牽引に代わったプロトンからはフアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)らも脱落していく。逃げ集団から溢れてくる選手を吸収していくメイン集団から、重いギヤを踏むパヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)が静かに飛び出した。
シヴァコフの加速に唯一くらいついたのはミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン)だけで、霧が覆うピコン・ブランコの頂上を逃げ集団から25秒遅れで通過。しかしシヴァコフは約17kmに渡る下り区間でロペスを引き離し、逃げを捉えながらレース先頭に立った。
低難易度の3級山岳を越えフィニッシュまで続く平坦路を飛ばすシヴァコフ。これに追従したジョエル・ニコラウ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)が脱落すると、先頭はシヴァコフとレース序盤から逃げに乗り、今年下部チームから昇格を果たしたスタジエ(研修生)のバスティアン・トロンション(フランス、AG2Rシトロエン)というフランスの2人に。
EFとボーラ・ハンスグローエが組織的かつ懸命に追走したものの、タイム差が最後までゼロになることはなかった。最後はシヴァコフとトロンションの一騎打ちに持ち込まれ、総合優勝を目指すシヴァコフの背後で脚を溜めていたトロンションがスプリントで勝利を挙げた。
「実感がわかないほど信じられない勝利。言葉が出てこないほど素晴らしい日となった。下りはとてもテクニカルだったものの、なんとか最後までパヴェル・シヴァコフに食らいつくことができた。小さな成長を積み重ね、スタジエとして1年目で勝利を挙げることができた。残りのシーズンもチームの期待に応えられるよう頑張りたい」と、プロ1年目で早速の勝利を挙げたトロンションは語った。
また、バルベルデが先着したメイン集団は28秒遅れでフィニッシュしたため、リーダージャージは狙い通りシヴァコフの手に。「この結果に満足しているものの、やはり勝利は欲しかった。しかしリーダージャージ獲得は嬉しく、良い順位でこの週末のレースに臨むことができる」とシヴァコフはコメントしている。
集団スプリントが予想される翌日第4ステージを経て、最終日は大会は超級山岳ラグナス・デ・ネイラ(距離11.8km/平均勾配6.3%)の山頂に登り詰める。
全5日間の行程で開催されているステージレース「ブエルタ・ア・ブルゴス(UCI2.Pro)」は中日である第3ステージを迎えた。この日は昨年大会や直後のブエルタ・ア・エスパーニャにも登場した超級山岳ピコン・ブランコ(距離7.9km/平均9.2%)を越える。しかし設定されたのが残り45km地点に加え、頂上からは下りと平坦路と低難易度の3級山岳しかないため単純な山岳ステージとはならず、勝負の行方を複雑にした。
前日のステージ終盤での大落車で舟状骨骨折を負ったオールイス・アウラール(ベネズエラ、カハルラル・セグロスRGA)など8名の選手が未出走となったこの日、109名の選手たちがキンタナ・マルティン・ガリンデスの街を出発。序盤からエドアルド・アッフィニ(イタリア、ユンボ・ヴィスマ)ら5名が逃げ切りを目指し飛び出した。
日本王者ジャージを着る新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)が先頭でペースメイクするプロトンに対し、3分半というタイム差で逃げ集団が超級山岳ピコン・ブランコ(距離7.9km/平均9.2%)に突入する。今年が現役ラストイヤーであるアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ・カザフスタン)らもメイン集団先頭付近で様子を伺い続けた。
バーレーンのエースを務めるミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)が山岳の中腹で早くも遅れ、EFエデュケーション・イージーポストの牽引に代わったプロトンからはフアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)らも脱落していく。逃げ集団から溢れてくる選手を吸収していくメイン集団から、重いギヤを踏むパヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)が静かに飛び出した。
シヴァコフの加速に唯一くらいついたのはミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン)だけで、霧が覆うピコン・ブランコの頂上を逃げ集団から25秒遅れで通過。しかしシヴァコフは約17kmに渡る下り区間でロペスを引き離し、逃げを捉えながらレース先頭に立った。
低難易度の3級山岳を越えフィニッシュまで続く平坦路を飛ばすシヴァコフ。これに追従したジョエル・ニコラウ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)が脱落すると、先頭はシヴァコフとレース序盤から逃げに乗り、今年下部チームから昇格を果たしたスタジエ(研修生)のバスティアン・トロンション(フランス、AG2Rシトロエン)というフランスの2人に。
EFとボーラ・ハンスグローエが組織的かつ懸命に追走したものの、タイム差が最後までゼロになることはなかった。最後はシヴァコフとトロンションの一騎打ちに持ち込まれ、総合優勝を目指すシヴァコフの背後で脚を溜めていたトロンションがスプリントで勝利を挙げた。
「実感がわかないほど信じられない勝利。言葉が出てこないほど素晴らしい日となった。下りはとてもテクニカルだったものの、なんとか最後までパヴェル・シヴァコフに食らいつくことができた。小さな成長を積み重ね、スタジエとして1年目で勝利を挙げることができた。残りのシーズンもチームの期待に応えられるよう頑張りたい」と、プロ1年目で早速の勝利を挙げたトロンションは語った。
また、バルベルデが先着したメイン集団は28秒遅れでフィニッシュしたため、リーダージャージは狙い通りシヴァコフの手に。「この結果に満足しているものの、やはり勝利は欲しかった。しかしリーダージャージ獲得は嬉しく、良い順位でこの週末のレースに臨むことができる」とシヴァコフはコメントしている。
集団スプリントが予想される翌日第4ステージを経て、最終日は大会は超級山岳ラグナス・デ・ネイラ(距離11.8km/平均勾配6.3%)の山頂に登り詰める。
ブエルタ・ア・ブルゴス2022第3ステージ結果
1位 | バスティアン・トロンション(フランス、AG2Rシトロエン) | 3:42:17 |
2位 | パヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | |
3位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 0:28 |
4位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
5位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) |
個人総合成績
1位 | パヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | 11:14:36 |
2位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:23 |
3位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFエデュケーション・イージーポスト) | 0:26 |
4位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
5位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) |
その他の特別賞
山岳賞 | ヴォイチェフ・レパ(チェコ、エキポ・ケルンファルマ) |
ポイント賞 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFエデュケーション・イージーポスト) |
ヤングライダー賞 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro.Arakawa
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