ツールを見据えるナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)らが出場した山岳ステージレース、ルート・ド・オクシタニー(UCI2.1)が閉幕。クイーンステージを制したマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)がツールへ弾みを付ける総合優勝を飾った。
ツール・ド・フランスを見据え2ヶ月振りのレースとなるナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック) photo:La Route d'Occitanie
現役ラストシーズンのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)も出場した photo:La Route d'Occitanie
フランス南部のオクシタニー地域圏を舞台に、6月16日〜19日までの4日間開催された「ルート・ド・オクシタニー(UCI2.1)」。2017年まで「ルート・ドゥ・スッド」という名称で呼ばれてきた、ピレネー山脈の山岳コースを組み込んだ本格的なステージレースだ。
ツール・ド・フランス直前に開催されるため、UCIの1クラス(上から3番目)にもかかわらず毎年その前哨戦として有力クライマーたちが集結。今年も総合エースとしてツールに出場予定のマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)やナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)、スプリンターとしてはエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)やアルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ)らがメンバーリストに名を連ねた。
セメアックからリル=ジュルダンを目指す174.4kmの大会初日は、終盤に3級山岳が登場する平坦ステージ。予想通りのスプリント勝負に持ち込まれると、ブラム・ウェルテン(オランダ、グルパマ・エフデジ)の完璧なリードアウトからデマールが勝利。ジロ・デ・イタリアでステージ3勝とマリアチクラミーノを獲得した勢いそのままに、デマールが初日勝者に輝いた。
大会初日を制したアルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) photo:La Route d'Occitanie
距離が34.3kmに短縮された2日目を制したロジャー・アドリア(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) photo:La Route d'Occitanie
熱波警報により34.3kmに短縮された第2ステージ。約40分のレースはフラムルージュ(残り1km)から来季アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)の加入が噂されるウノエックス・プロサイクリング チームが集団先頭で主導権を握る。パンチャーや登れるスプリンター、クライマーなどが入り乱れた混沌のスプリントをロジャー・アドリア(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)が制した。
1級山岳ザル峠(距離11km/平均5.9%)から緩斜面を経て、3級山岳レ・ザングル(距離2.8km/平均6.5%)にフィニッシュする大会3日目。このクイーンステージで21歳の若きエースであるカルロス・ロドリゲス(スペイン)のためにイネオス・グレナディアーズが展開をコントロールした。
イネオスのペースメイクにより逃げ集団したプロトンからは1級山岳でライバルたちが続々と遅れていく。頂上直前でロドリゲスがアタックすると、これに唯一反応できたウッズとは反対にキンタナがドロップ。最終3級山岳の登坂に入る頃に追走集団に1分をつけた先頭の2人からウッズがアタックした。後続に1分以上の差をつけ、総合優勝に王手を掛けた。
大会4日目の本格山岳ステージはマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)が制す photo:La Route d'Occitanie
最終第4ステージでスプリント勝利したニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、トタルエネルジー) photo:La Route d'Occitanie
前日のフィニッシュ地点であるレ・ザングルをスタートする最終第4ステージは、オートリーヴに向けて徐々に標高を下げる平坦ステージ。残り70km地点でウノエックス・プロサイクリング チームやイスラエル・プレミアテックの攻撃により横風分断によって約20名による先鋭グループが形成された。総合首位ウッズやロドリゲスなど総合上位勢に加え、ヴィヴィアーニやマックス・カンター(ドイツ、モビスター)などのスプリンターなどを含む集団がレース序盤から逃げていた6名を飲み込まれながら突き進んだ。
残り10km地点で追走集団に1分40秒差をつけ、勝負は先頭集団に絞り込まれた。キム・ハイドゥク(ドイツ、イネオス・グレナディアーズ)のリードアウトからヴィヴィアーニがスプリントを開始し、その右からニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、トタルエネルジー)が、左からはマッテオ・モスケッティ(イタリア、トレック・セガフレード)とカンターが並ぶ。そしてこの4名がハンドルを投げた接戦をボニファツィオが制した。
自身初となるステージレース総合優勝を果たしたマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック) photo:La Route d'Occitanie
そしてトップと同タイムでフィニッシュしたウッズが総合優勝に輝いた。「僕にとってキャリア初のステージレースの総合優勝だ。この結果がとても嬉しいし、チームメイトの働きに感謝している。大会を通して常に守られている気持ちがしていたからね。嬉しさと同時に、ツール・ド・フランスが楽しみでしょうがないよ」と、優勝の喜びと共にツールへの意気込みを語った。
一方、落車リタイアした4月のツアー・オブ・ターキー以来となるレースを走り終えたキンタナは「レースに復帰して、争うリズムが戻ってきた。今大会は地獄のように暑くてとても疲れたよ」とコメント。総合7位という結果に対してロジャー・トレヒン監督は「表彰台に上がることができれば最高だったが、ツール2週間前にしてナイロの調子は上々だよ」と話している。


フランス南部のオクシタニー地域圏を舞台に、6月16日〜19日までの4日間開催された「ルート・ド・オクシタニー(UCI2.1)」。2017年まで「ルート・ドゥ・スッド」という名称で呼ばれてきた、ピレネー山脈の山岳コースを組み込んだ本格的なステージレースだ。
ツール・ド・フランス直前に開催されるため、UCIの1クラス(上から3番目)にもかかわらず毎年その前哨戦として有力クライマーたちが集結。今年も総合エースとしてツールに出場予定のマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)やナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)、スプリンターとしてはエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)やアルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ)らがメンバーリストに名を連ねた。
セメアックからリル=ジュルダンを目指す174.4kmの大会初日は、終盤に3級山岳が登場する平坦ステージ。予想通りのスプリント勝負に持ち込まれると、ブラム・ウェルテン(オランダ、グルパマ・エフデジ)の完璧なリードアウトからデマールが勝利。ジロ・デ・イタリアでステージ3勝とマリアチクラミーノを獲得した勢いそのままに、デマールが初日勝者に輝いた。


熱波警報により34.3kmに短縮された第2ステージ。約40分のレースはフラムルージュ(残り1km)から来季アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)の加入が噂されるウノエックス・プロサイクリング チームが集団先頭で主導権を握る。パンチャーや登れるスプリンター、クライマーなどが入り乱れた混沌のスプリントをロジャー・アドリア(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)が制した。
1級山岳ザル峠(距離11km/平均5.9%)から緩斜面を経て、3級山岳レ・ザングル(距離2.8km/平均6.5%)にフィニッシュする大会3日目。このクイーンステージで21歳の若きエースであるカルロス・ロドリゲス(スペイン)のためにイネオス・グレナディアーズが展開をコントロールした。
イネオスのペースメイクにより逃げ集団したプロトンからは1級山岳でライバルたちが続々と遅れていく。頂上直前でロドリゲスがアタックすると、これに唯一反応できたウッズとは反対にキンタナがドロップ。最終3級山岳の登坂に入る頃に追走集団に1分をつけた先頭の2人からウッズがアタックした。後続に1分以上の差をつけ、総合優勝に王手を掛けた。


前日のフィニッシュ地点であるレ・ザングルをスタートする最終第4ステージは、オートリーヴに向けて徐々に標高を下げる平坦ステージ。残り70km地点でウノエックス・プロサイクリング チームやイスラエル・プレミアテックの攻撃により横風分断によって約20名による先鋭グループが形成された。総合首位ウッズやロドリゲスなど総合上位勢に加え、ヴィヴィアーニやマックス・カンター(ドイツ、モビスター)などのスプリンターなどを含む集団がレース序盤から逃げていた6名を飲み込まれながら突き進んだ。
残り10km地点で追走集団に1分40秒差をつけ、勝負は先頭集団に絞り込まれた。キム・ハイドゥク(ドイツ、イネオス・グレナディアーズ)のリードアウトからヴィヴィアーニがスプリントを開始し、その右からニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、トタルエネルジー)が、左からはマッテオ・モスケッティ(イタリア、トレック・セガフレード)とカンターが並ぶ。そしてこの4名がハンドルを投げた接戦をボニファツィオが制した。

そしてトップと同タイムでフィニッシュしたウッズが総合優勝に輝いた。「僕にとってキャリア初のステージレースの総合優勝だ。この結果がとても嬉しいし、チームメイトの働きに感謝している。大会を通して常に守られている気持ちがしていたからね。嬉しさと同時に、ツール・ド・フランスが楽しみでしょうがないよ」と、優勝の喜びと共にツールへの意気込みを語った。
一方、落車リタイアした4月のツアー・オブ・ターキー以来となるレースを走り終えたキンタナは「レースに復帰して、争うリズムが戻ってきた。今大会は地獄のように暑くてとても疲れたよ」とコメント。総合7位という結果に対してロジャー・トレヒン監督は「表彰台に上がることができれば最高だったが、ツール2週間前にしてナイロの調子は上々だよ」と話している。
第1ステージ(6月16日) セメアック〜リル=ジュルダン
1位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) | 4:13:55 |
2位 | ピエール・バルビエ(フランス、B&Bホテルズ KTM) | |
3位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) |
第2ステージ(6月17日) ベルモン=シュル=ランス〜ロックフォール=シュル=スールゾン
1位 | ロジャー・アドリア(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) | 0:42:42 |
2位 | ミケル・ヴァルグレン(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
3位 | ジュリアン・シモン(フランス、トタルエネルジー) |
第3ステージ(6月18日) シジャン〜レ・ザングル
1位 | マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック) | 5:23:35 |
2位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | 1:11 |
3位 | ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス) | 1:12 |
第4ステージ(6月19日) レ・ザングル〜オートリーヴ
1位 | ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、トタルエネルジー) | 4:13:49 |
2位 | マッテオ・モスケッティ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
3位 | マックス・カンター(ドイツ、モビスター) |
個人総合成績
1位 | マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック) | 14:33:48 |
2位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | 1:16 |
3位 | ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス) | 1:21 |
その他の特別賞
山岳賞 | ウィネル・アナコナ(コロンビア、アルケア・サムシック) |
ポイント賞 | マックス・カンター(ドイツ、モビスター) |
ヤングライダー賞 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) |
チーム総合成績 | アルケア・サムシック |
text:Sotaro.Arakawa
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