2022/06/19(日) - 17:34
「富士ヒル」を2週間後に控えた5月最後の週末に、檜原都民の森に突撃取材を敢行した第3弾。続々と頂上にやってくるサイクリストの中でも、特にその個性が際立っていたバイクとオーナーを紹介します。
小嶋一洋さん(奥武蔵 Cycloline) スペシャライズド S-Works Roubaix
「エスワ(S-Works)おじさんですよ(笑)」と自称するほどスペシャライズド一筋の小嶋さん。「TARMAC SL5が発売された頃は他のブランドに比べてハイエンドバイクが少し安かったんですよね。その時に購入して以来ずっとターマックを乗り継いでいます」と語る小嶋さんのバイクは、ロングライド用に購入したというスペシャライズド S-Works Roubaixだ。
「つい最近ロングライドイベントで260kmを走ったのですが何の問題なく走り切ることができました」と、その乗り心地を絶賛する小嶋さん。過酷な石畳レース”パリ~ルーベ”のために開発されたこのバイクの特徴は、ステアリングコラム内側に挿入されたサスペンション”Future Shock”。「衝撃を吸収してくれるのにトルクをかけても力が逃げない。すごく不思議な感覚です」とその効果を語ってくれた。
5年ほど前に自らが立ち上げたチームでの練習はTarmac SL7に乗り、お仲間とのサイクリングはルーベを選ぶのだという小嶋さん。しかし特徴の違う2台を乗り分ける苦労もあるようで、「Roubaixでは路面の裂け目なども関係なく走ることができるので、その後にTARMACに乗ると運転が下手になった気がするんですよね(笑)」と、それそれは贅沢な悩みを話してくれました。
西尾佳明さん(奥武蔵 Cycloline) サーヴェロ S5
「登っている時にシクロワイアードって書かれた車に抜かれて、頂上にいるんじゃないかと探してました!」と嬉しい言葉を掛けてくれたのは、小嶋さんの友人かつチームメイトである西尾さん。実業団レースE2で活躍する社会人レーサーだ。
そんな西尾さんの相棒はワールドチームのユンボ・ヴィスマがメインバイクとして使用するサーヴェロ S5。「試乗してみたら進みが良く、登りも十分こなせるバイクだったので購入を決めました。剛性もダンシングの時に硬すぎて振れないほどではないですね」と大満足なのだとか。
「もちろんこのままでも十分速いのですが」と前置きをしながらも、E2入賞を目指しカスタムしたいと語るのはクランクの軽量化。「でもそうするとパワーメーターをどうしたものかなと。一体型クリートもいいけどシマノペダルも好きだし、最近話題のASSIOMAとかもいいですよね。でも行き着く先はガーミンのVectorなのですかね。でも高いよな〜。迷うな〜」と何とも楽しそうに語ってくれました。自転車大好きかよ!
加藤夏生さん(ミシュマシュ) スコット Addict
「今日はどちら(お住まい)から?」と伺ったところ「(超激坂で有名な)風張峠ルートからです」と斜め上の答えが返ってきたのがこちらの加藤さん。更にその隣にいた佐藤勇介さんが「しかも彼女今週4回目なんですよ」と、即座には理解しがたい情報も…いやこれはぜひ取材させてください!と登場のオファーを出したのでした。
1週間で4度目の登頂、しかも全て風張林道からだという加藤さん。富士ヒル女子選抜の選手か何かですか?と尋ねてみると「レースは一切興味ない」のだとか。「とにかく距離を走るのが好きで、北海道を縦断した昨年は総距離が1万2千kmまでいきました。今年の目標はそれを超えること。3月には沖縄を一周してきて今日(5月下旬)で7千kmを超えました!」と、言葉を失う情報のラッシュ!しかも、ロードバイクに乗りはじめてまだ1年なのだとか…??
Stravaのログでチームメイトを日々ドン引きさせているという加藤さんの愛車は、ロードバイク1台目として昨年5月に購入したスコットのエンデュランスロード Addict。カスタムについて尋ねると「サドルの高さからホイール、ウェアまで仲間の言いなりです。このバイクも皆の意見によって出来上がったようなものです」と大変素敵なコメント。
ちなみにパワーメーターはおろかサイクルコンピュータもつけておらず、ライド後の楽しみは家に帰って分かる(スマホのStravaアプリに表示された)その日の走行距離なのだとか。
佐藤勇介さん(ミシュマシュ) キャノンデール CAAD12
一方の佐藤勇介さんはこの日風張峠初登頂。189cmの長身が羨ましいビックサイズのバイクはアルミロードの名盤キャノンデールのCAAD12で、「自分に合うサイズが見つからないなかようやく見つけたのがこのバイクでした」というサイズは日本では珍しい56だ。
加藤さんと同じくパワーメーターを付けない感覚派の佐藤さん。しかし「たまに一緒に走る仲間にワット数や斜度を聞いたりします。聞くなら買えよって話なんですけどね」と、全く興味ないわけではないのだそう(笑)。見事初登頂した風張峠の感想を聞くと、「いままで登った坂の中でダントツに辛かったです。しかも暑くて(それなのにロングスリーブ)途中息が出来なくて…とにかく大変でした」。そんなキツい峠を週4回も登る加藤さんのクレイジーさが際立つ感想になりました(笑)。
本格的にロードバイクに乗りはじめて3年目だという佐藤さん。その楽しさを聞くと「気軽にどこにでも行けますし、旅のツールとしては最適かつ最高ですね」と。また「仲間からあれこれ変えろと言われますが、僕は大事に乗って壊れた時に変えればいいかかなって感じです」と決してブレない楽しみ方がとても素敵でございました。
取材の最後には「雨女&雨男なので予定が何度か流れてしまって…。今日は本当に晴れてよかったです。てかむしろ暑い!」と、念願叶った2人ライドの感想を頂きました。
奥村和正さん(サイクルショップミツイキ) ピナレロ DOGMA F12
Vol.2にご登場頂いたサイクルショップミツイキのメンバーである奥村さん。その愛車はサイクリストが思わず振り向く限定カラーのピナレロ DOGMA F12だ。このカラーリングの何が特別か(羨ましいか)と言うと、チームスカイがイネオスにスポンサーを変えた2019年、グレナディアーズの名がつく前の半年間限定で使われた色だからだ。
そのF12を「戦闘機かな?と思いました」とキャッチーなフレーズで表現してくれた奥村さんは、「車重自体は軽くないですがトップスピードが速く、何よりも見た目がめちゃくちゃカッコいいのでお気に入りです!」と熱弁。リアディレイラー以外はデュラエースでまとめ、機械式105から乗り換えた電動シフトを「初めて使った時は驚きました」と語ってくれた。
周囲の評判と抜群のコストパフォーマンスに惹かれ購入に至ったというホイールはシマノのULTEGRA C36。またそこに合わせたアジリストのDURO(耐久性や耐パンク性能を向上させたモデル)も好感触なのだとか。
仲間たちとグルメライドを楽しむ一方でヒルクライムにも精を出す奥村さん。目下の目標は今年も参加すると言う富士ヒルクライムのシルバーだ。
text: Sotaro.Arakawa
photo:So.Isobe
小嶋一洋さん(奥武蔵 Cycloline) スペシャライズド S-Works Roubaix
「エスワ(S-Works)おじさんですよ(笑)」と自称するほどスペシャライズド一筋の小嶋さん。「TARMAC SL5が発売された頃は他のブランドに比べてハイエンドバイクが少し安かったんですよね。その時に購入して以来ずっとターマックを乗り継いでいます」と語る小嶋さんのバイクは、ロングライド用に購入したというスペシャライズド S-Works Roubaixだ。
「つい最近ロングライドイベントで260kmを走ったのですが何の問題なく走り切ることができました」と、その乗り心地を絶賛する小嶋さん。過酷な石畳レース”パリ~ルーベ”のために開発されたこのバイクの特徴は、ステアリングコラム内側に挿入されたサスペンション”Future Shock”。「衝撃を吸収してくれるのにトルクをかけても力が逃げない。すごく不思議な感覚です」とその効果を語ってくれた。
5年ほど前に自らが立ち上げたチームでの練習はTarmac SL7に乗り、お仲間とのサイクリングはルーベを選ぶのだという小嶋さん。しかし特徴の違う2台を乗り分ける苦労もあるようで、「Roubaixでは路面の裂け目なども関係なく走ることができるので、その後にTARMACに乗ると運転が下手になった気がするんですよね(笑)」と、それそれは贅沢な悩みを話してくれました。
西尾佳明さん(奥武蔵 Cycloline) サーヴェロ S5
「登っている時にシクロワイアードって書かれた車に抜かれて、頂上にいるんじゃないかと探してました!」と嬉しい言葉を掛けてくれたのは、小嶋さんの友人かつチームメイトである西尾さん。実業団レースE2で活躍する社会人レーサーだ。
そんな西尾さんの相棒はワールドチームのユンボ・ヴィスマがメインバイクとして使用するサーヴェロ S5。「試乗してみたら進みが良く、登りも十分こなせるバイクだったので購入を決めました。剛性もダンシングの時に硬すぎて振れないほどではないですね」と大満足なのだとか。
「もちろんこのままでも十分速いのですが」と前置きをしながらも、E2入賞を目指しカスタムしたいと語るのはクランクの軽量化。「でもそうするとパワーメーターをどうしたものかなと。一体型クリートもいいけどシマノペダルも好きだし、最近話題のASSIOMAとかもいいですよね。でも行き着く先はガーミンのVectorなのですかね。でも高いよな〜。迷うな〜」と何とも楽しそうに語ってくれました。自転車大好きかよ!
加藤夏生さん(ミシュマシュ) スコット Addict
「今日はどちら(お住まい)から?」と伺ったところ「(超激坂で有名な)風張峠ルートからです」と斜め上の答えが返ってきたのがこちらの加藤さん。更にその隣にいた佐藤勇介さんが「しかも彼女今週4回目なんですよ」と、即座には理解しがたい情報も…いやこれはぜひ取材させてください!と登場のオファーを出したのでした。
1週間で4度目の登頂、しかも全て風張林道からだという加藤さん。富士ヒル女子選抜の選手か何かですか?と尋ねてみると「レースは一切興味ない」のだとか。「とにかく距離を走るのが好きで、北海道を縦断した昨年は総距離が1万2千kmまでいきました。今年の目標はそれを超えること。3月には沖縄を一周してきて今日(5月下旬)で7千kmを超えました!」と、言葉を失う情報のラッシュ!しかも、ロードバイクに乗りはじめてまだ1年なのだとか…??
Stravaのログでチームメイトを日々ドン引きさせているという加藤さんの愛車は、ロードバイク1台目として昨年5月に購入したスコットのエンデュランスロード Addict。カスタムについて尋ねると「サドルの高さからホイール、ウェアまで仲間の言いなりです。このバイクも皆の意見によって出来上がったようなものです」と大変素敵なコメント。
ちなみにパワーメーターはおろかサイクルコンピュータもつけておらず、ライド後の楽しみは家に帰って分かる(スマホのStravaアプリに表示された)その日の走行距離なのだとか。
佐藤勇介さん(ミシュマシュ) キャノンデール CAAD12
一方の佐藤勇介さんはこの日風張峠初登頂。189cmの長身が羨ましいビックサイズのバイクはアルミロードの名盤キャノンデールのCAAD12で、「自分に合うサイズが見つからないなかようやく見つけたのがこのバイクでした」というサイズは日本では珍しい56だ。
加藤さんと同じくパワーメーターを付けない感覚派の佐藤さん。しかし「たまに一緒に走る仲間にワット数や斜度を聞いたりします。聞くなら買えよって話なんですけどね」と、全く興味ないわけではないのだそう(笑)。見事初登頂した風張峠の感想を聞くと、「いままで登った坂の中でダントツに辛かったです。しかも暑くて(それなのにロングスリーブ)途中息が出来なくて…とにかく大変でした」。そんなキツい峠を週4回も登る加藤さんのクレイジーさが際立つ感想になりました(笑)。
本格的にロードバイクに乗りはじめて3年目だという佐藤さん。その楽しさを聞くと「気軽にどこにでも行けますし、旅のツールとしては最適かつ最高ですね」と。また「仲間からあれこれ変えろと言われますが、僕は大事に乗って壊れた時に変えればいいかかなって感じです」と決してブレない楽しみ方がとても素敵でございました。
取材の最後には「雨女&雨男なので予定が何度か流れてしまって…。今日は本当に晴れてよかったです。てかむしろ暑い!」と、念願叶った2人ライドの感想を頂きました。
奥村和正さん(サイクルショップミツイキ) ピナレロ DOGMA F12
Vol.2にご登場頂いたサイクルショップミツイキのメンバーである奥村さん。その愛車はサイクリストが思わず振り向く限定カラーのピナレロ DOGMA F12だ。このカラーリングの何が特別か(羨ましいか)と言うと、チームスカイがイネオスにスポンサーを変えた2019年、グレナディアーズの名がつく前の半年間限定で使われた色だからだ。
そのF12を「戦闘機かな?と思いました」とキャッチーなフレーズで表現してくれた奥村さんは、「車重自体は軽くないですがトップスピードが速く、何よりも見た目がめちゃくちゃカッコいいのでお気に入りです!」と熱弁。リアディレイラー以外はデュラエースでまとめ、機械式105から乗り換えた電動シフトを「初めて使った時は驚きました」と語ってくれた。
周囲の評判と抜群のコストパフォーマンスに惹かれ購入に至ったというホイールはシマノのULTEGRA C36。またそこに合わせたアジリストのDURO(耐久性や耐パンク性能を向上させたモデル)も好感触なのだとか。
仲間たちとグルメライドを楽しむ一方でヒルクライムにも精を出す奥村さん。目下の目標は今年も参加すると言う富士ヒルクライムのシルバーだ。
text: Sotaro.Arakawa
photo:So.Isobe
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