2022/03/06(日) - 10:52
ストラーデビアンケ女子は2名によるスプリントで決着。レース終盤を制圧したSDワークスのロッタ・コペッキー(ベルギー)がファンフルーテンを破り、初のビッグレース勝利を掴み取った。
男子より約3時間早い午前9時にスタートが切られたストラーデビアンケ女子レース。カデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレースが今年も中止になったため、2022年のUCIウィメンズ・ワールドツアーの開幕戦として行われた。
コースはシエナを発着点とする136kmで、「白い道」こと未舗装路区間は合計8ヶ所/総距離31.6kmに及ぶ。男子レースと同じルートを辿る終盤には「セクター6 モンテ・アペルティ(全長0.8km)」、「セクター7 コッレ・ピンツート(全長2.4km)」、「セクター8 レ・トルフェ(全長1.1km)」というグラベル登坂が登場し、最後はサンタカテリーナ通りの石畳坂からカンポ広場へとフィニッシュする。
この日は序盤から21歳のレベッカ・クーネル(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム)と38歳エミリー・ニューソン(アメリカ、EDFエデュケーション・TIBCO-SVB)の2名が逃げ、5つある未舗装路区間を先頭で通過していく。だが残り50kmでメイン集団に吸収されると、レース先頭はアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)をエースに据えるモビスターに代わり、セクター6「モンテ・アペルティ(残り24km地点/全長0.8km)」でのペースアップによって集団は16名まで縮小。ここからSDワークスによる波状攻撃が始まった。
ベルギー国内王者ジャージを着るロッタ・コペッキー(SDワークス)が飛び出し、追走集団に20秒差をつけながらセクター7「コッレ・ピンツート(残り19km/全長2.4km)」の最大勾配15%を駆け上がる。しかしカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が得意の登坂で引き戻すと、今度はゼッケン1をつける前回王者シャンタル・ブラーク(オランダ、SDワークス)が仕掛けた。
セクター8「レ・トルフェ(残り12km/全長1.1km)」で踏みが緩まったブラークをファンフルーテンが自ら捉え、「SDワークスに数で負けていたので賢く立ち回る必要があった」と語るファンフルーテンが加速して集団を引き離しにかかる。それにコペッキーが反応。2人による先頭集団が形成されるものの、コペッキーは追走集団にアシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)を含むチームメイト2名が入っていたためローテーションを拒否。ペースの上がらない先頭2人に、現シクロクロス王者マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)や昨年2位のエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が前を引く追走集団が合流を果たした。
集団はひと塊のままフラムルージュ(1km)を越え、今大会の最後の勝負どころであるサンタカテリーナ通りの石畳坂に突入すると、ファンフルーテンが再び仕掛ける。この加速にフォスやモールマンは遅れ、勝負から脱落。しかしこのアタックに唯一、そして再びコペッキーが食らいつき、2人は横並びで道幅の狭い旧市街に入っていく。残り100mの最終右コーナーでインを取ったコペッキーがリードを奪うと、そのまま下りフィニッシュに飛び込んだコペッキーが勝利を掴み取った。
「作戦通りの勝利。最後の登り(サンタカテリーナ通り)には自信があった。爆発力が必要な坂を越えなければならないフィニッシュは自分に向いていると分かっていた。ファンフルーテンが(最終セクター)レ・トルフェで私を引き離せなかった時点で、勝利への自信が湧いてきたんだ」。東京五輪ロードで4位と悔し涙を流したコペッキーは、キャリアハイとなる勝利をそう振り返った。
一方、敗れたファンフルーテンは「最終コーナーを先に通過した方が勝つと分かっていた。もちろん3度目の勝利が欲しかったが、今季はすでに2勝している。この2位は調子が良い証拠だ」と次のレースに向けての抱負を語った。
男子より約3時間早い午前9時にスタートが切られたストラーデビアンケ女子レース。カデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレースが今年も中止になったため、2022年のUCIウィメンズ・ワールドツアーの開幕戦として行われた。
コースはシエナを発着点とする136kmで、「白い道」こと未舗装路区間は合計8ヶ所/総距離31.6kmに及ぶ。男子レースと同じルートを辿る終盤には「セクター6 モンテ・アペルティ(全長0.8km)」、「セクター7 コッレ・ピンツート(全長2.4km)」、「セクター8 レ・トルフェ(全長1.1km)」というグラベル登坂が登場し、最後はサンタカテリーナ通りの石畳坂からカンポ広場へとフィニッシュする。
この日は序盤から21歳のレベッカ・クーネル(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム)と38歳エミリー・ニューソン(アメリカ、EDFエデュケーション・TIBCO-SVB)の2名が逃げ、5つある未舗装路区間を先頭で通過していく。だが残り50kmでメイン集団に吸収されると、レース先頭はアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)をエースに据えるモビスターに代わり、セクター6「モンテ・アペルティ(残り24km地点/全長0.8km)」でのペースアップによって集団は16名まで縮小。ここからSDワークスによる波状攻撃が始まった。
ベルギー国内王者ジャージを着るロッタ・コペッキー(SDワークス)が飛び出し、追走集団に20秒差をつけながらセクター7「コッレ・ピンツート(残り19km/全長2.4km)」の最大勾配15%を駆け上がる。しかしカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が得意の登坂で引き戻すと、今度はゼッケン1をつける前回王者シャンタル・ブラーク(オランダ、SDワークス)が仕掛けた。
セクター8「レ・トルフェ(残り12km/全長1.1km)」で踏みが緩まったブラークをファンフルーテンが自ら捉え、「SDワークスに数で負けていたので賢く立ち回る必要があった」と語るファンフルーテンが加速して集団を引き離しにかかる。それにコペッキーが反応。2人による先頭集団が形成されるものの、コペッキーは追走集団にアシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)を含むチームメイト2名が入っていたためローテーションを拒否。ペースの上がらない先頭2人に、現シクロクロス王者マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)や昨年2位のエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が前を引く追走集団が合流を果たした。
集団はひと塊のままフラムルージュ(1km)を越え、今大会の最後の勝負どころであるサンタカテリーナ通りの石畳坂に突入すると、ファンフルーテンが再び仕掛ける。この加速にフォスやモールマンは遅れ、勝負から脱落。しかしこのアタックに唯一、そして再びコペッキーが食らいつき、2人は横並びで道幅の狭い旧市街に入っていく。残り100mの最終右コーナーでインを取ったコペッキーがリードを奪うと、そのまま下りフィニッシュに飛び込んだコペッキーが勝利を掴み取った。
「作戦通りの勝利。最後の登り(サンタカテリーナ通り)には自信があった。爆発力が必要な坂を越えなければならないフィニッシュは自分に向いていると分かっていた。ファンフルーテンが(最終セクター)レ・トルフェで私を引き離せなかった時点で、勝利への自信が湧いてきたんだ」。東京五輪ロードで4位と悔し涙を流したコペッキーは、キャリアハイとなる勝利をそう振り返った。
一方、敗れたファンフルーテンは「最終コーナーを先に通過した方が勝つと分かっていた。もちろん3度目の勝利が欲しかったが、今季はすでに2勝している。この2位は調子が良い証拠だ」と次のレースに向けての抱負を語った。
ストラーデビアンケ2022女子レース結果
1位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス) | 3:59:14 |
2位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | |
3位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス) | 0:10 |
4位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 0:19 |
5位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | 0:24 |
6位 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) | 0:28 |
7位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 0:29 |
8位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
9位 | シリン・ファンアンローイ(オランダ、トレック・セガフレード) | 0:34 |
10位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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