2022/02/07(月) - 10:19
世界選手権から1週間。ベルギーで開催されたX2Oトロフェー第7戦でトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が圧勝。シリーズランキングのリードを積み重ねた。
アメリカで開催された世界選手権から1週間。シクロクロストップ選手たちはヨーロッパに戻り、およそ1ヶ月弱続くシーズン終盤戦を消化する。ベルギー、トゥルンハウトに近い小さな湖畔コースを使ったX2Oトロフェー第7戦に、ルシンダ・ブラントやラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)といった面々が再集結した。
1周2,980mのコースのうち、1/3が湖畔の砂浜区間。この日は折からの低温と雨によって森林区間のライン上には深い轍が刻まれ、例年よりもそれを使いこなすテクニックが重要視されるレースとなった。なお新世界王者のトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)はX2Oトロフェーに参戦をしていない。
女子レースを圧倒したルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) photo:CorVos
女子レース(エリート+U23)では序盤からセイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)とルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が先頭グループを組み、後続勢を突き放していく。発熱によって世界選手権出場を逃したデニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)がリズムに乗れず後方に沈んでしまった。
やがて先頭グループでは「下見で予想したよりも楽なレース展開に持ち込むことができた」と言うブラントが独走に持ち込み、遅れたアルバラードを「幾つかのセクションでセイリン(アルバラード)との差を詰められると気づいていた」というアンマリー・ワースト(オランダ、777)が捉え、激しい一騎打ちの末に打破。ブラントが独走勝利し、その57秒後にワーストが2位フィニッシュ。アルバラードはそこから1分遅れた3位でフィニッシュしている。
男子エリート:シリーズランキングリーダーのアールツが圧勝
トーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が独走。後続を突き放した photo:CorVos
男子エリートレースでライバル勢を置き去りにし、リードを築いたのはトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)だった。各レースのフィニッシュタイムの合計で争われるシリーズランキングで首位に立つアールツは、不本意な成績に終わった世界選手権の借りを返すかのようにハイペースを刻んだ。
「レース序盤は脚が回らなかった」と言うラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)や世界選手権3位のエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)は思うようにペースを上げられず、序盤単独2位を走ったローレンス・スウェーク(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)もやがて失速。21歳ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が2位争いに加わった時、既に先頭アールツは揺るぎないリードを積み重ねていた。
大会スポンサーのアヒルを掲げてフィニッシュするトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) photo:CorVos
X2Oバドカマートロフェー2021-2022第7戦男子エリート表彰台 photo:CorVos
加熱する2位グループ争いを尻目に、誰も寄せ付けないペースで走りきったアールツがフィニッシュラインへ。観客の持っていた応援グッズ(大会スポンサーのアヒル)を取り、総合優勝を手中に収めたことをアピールするかのように掲げた。
「これはずっと僕のために働いてくれている人たちの勝利でもある。メカニックやマッサーなど、この1週間ずっとともに過ごし、シーズン終盤でも手厚いケアをしてくれる彼らの勝利だ。今日は弟のタイスも強い走りを見せてくれた。来年もプロ選手として活動を続けてくれることを願っているよ」とアールツは話している。
アメリカで開催された世界選手権から1週間。シクロクロストップ選手たちはヨーロッパに戻り、およそ1ヶ月弱続くシーズン終盤戦を消化する。ベルギー、トゥルンハウトに近い小さな湖畔コースを使ったX2Oトロフェー第7戦に、ルシンダ・ブラントやラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)といった面々が再集結した。
1周2,980mのコースのうち、1/3が湖畔の砂浜区間。この日は折からの低温と雨によって森林区間のライン上には深い轍が刻まれ、例年よりもそれを使いこなすテクニックが重要視されるレースとなった。なお新世界王者のトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)はX2Oトロフェーに参戦をしていない。
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女子レース(エリート+U23)では序盤からセイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)とルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が先頭グループを組み、後続勢を突き放していく。発熱によって世界選手権出場を逃したデニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)がリズムに乗れず後方に沈んでしまった。
やがて先頭グループでは「下見で予想したよりも楽なレース展開に持ち込むことができた」と言うブラントが独走に持ち込み、遅れたアルバラードを「幾つかのセクションでセイリン(アルバラード)との差を詰められると気づいていた」というアンマリー・ワースト(オランダ、777)が捉え、激しい一騎打ちの末に打破。ブラントが独走勝利し、その57秒後にワーストが2位フィニッシュ。アルバラードはそこから1分遅れた3位でフィニッシュしている。
男子エリート:シリーズランキングリーダーのアールツが圧勝
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男子エリートレースでライバル勢を置き去りにし、リードを築いたのはトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)だった。各レースのフィニッシュタイムの合計で争われるシリーズランキングで首位に立つアールツは、不本意な成績に終わった世界選手権の借りを返すかのようにハイペースを刻んだ。
「レース序盤は脚が回らなかった」と言うラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)や世界選手権3位のエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)は思うようにペースを上げられず、序盤単独2位を走ったローレンス・スウェーク(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)もやがて失速。21歳ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が2位争いに加わった時、既に先頭アールツは揺るぎないリードを積み重ねていた。
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加熱する2位グループ争いを尻目に、誰も寄せ付けないペースで走りきったアールツがフィニッシュラインへ。観客の持っていた応援グッズ(大会スポンサーのアヒル)を取り、総合優勝を手中に収めたことをアピールするかのように掲げた。
「これはずっと僕のために働いてくれている人たちの勝利でもある。メカニックやマッサーなど、この1週間ずっとともに過ごし、シーズン終盤でも手厚いケアをしてくれる彼らの勝利だ。今日は弟のタイスも強い走りを見せてくれた。来年もプロ選手として活動を続けてくれることを願っているよ」とアールツは話している。
X2Oバドカマートロフェー2021-2022第7戦女子結果
1位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 46:00 |
2位 | アンマリー・ワースト(オランダ、777) | +0:57 |
3位 | セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス) | +1:51 |
4位 | マノン・バッカー(オランダ、IKOクレラン) | +2:11 |
5位 | アニック・ファンアルフェン(オランダ、777) | +2:12 |
6位 | アリシア・フランク(ベルギー、プロキシムス・アルファモーターホーム・ドルチーニCT) | +2:17 |
7位 | デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +2:24 |
8位 | マリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、IKOクレラン) | +3:11 |
9位 | マリー・シュレイバー(ルクセンブルク、トルマンス・サーカスCXチーム) | +3:36 |
10位 | レベッカ・ガリボルディ(イタリア) | +3:41 |
X2Oバドカマートロフェー2021-2022第7戦男子エリート結果
1位 | トーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 58:08 |
2位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | +0:48 |
3位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +1:00 |
4位 | トム・メーウセン(ベルギー、CXチームデスシャフト・グループヘンス・マースコンテナーズ) | +1:00 |
5位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +1:11 |
6位 | イェンス・アダムス(ベリギー、ホルベークホーフ) | +1:19 |
7位 | タイス・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +1:34 |
8位 | ダーン・ソエテ(ベルギー、CXチームデスシャフト・グループヘンス・マースコンテナーズ) | +1:35 |
9位 | ケヴィン・クーン(スイス、トルマンス・サーカスCXチーム) | +1:36 |
10位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +1:39 |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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