2022/01/17(月) - 10:54
フランスで開催されたCXワールドカップ第14戦。世界選手権が2週間後に迫る中、パウェルスサウゼン・ビンゴールのエリ・イゼルビット(ベルギー)とフェム・ファンエンペル(オランダ)が男女レースを制した。
アメリカで開催されるシクロクロス世界選手権が2週間後に迫る中、フランスはノルマンディー地方のフラマンヴィルでUCIワールドカップ第14戦が開催された。
世界選手権が控えているタイミングでの長距離移動となるため、5000人の有観客レースとなった今大会の参加選手層はやや薄め。女子エリートは36名、男子エリートは31名の選手によって争われた。
女子:次代を担う若手選手が表彰台を分け合う
先行するパック・ピーテルス(オランダ、アルペシン・フェニックス)を追い抜くフェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) photo:CorVos
今季ワールドカップ2勝目を掴んだフェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) photo:CorVos
ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)やマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)、デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)らが不参加となった女子(エリート+U23)レースは、大方の予想通り若き選手たちがレースを支配。雪のヴァルディソーレ(W杯第9戦)で勝利したフェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)と、U23ランキングリーダーのパック・ピーテルス(オランダ、アルペシン・フェニックス)が熾烈な一騎打ちを繰り広げた。
17世紀に作られたシャトー(城)の周囲を巡るコース上では、先頭グループにカータ・ヴァス(ハンガリー、SDワークス)が追いついたものの「シーズン途中に休息を挟んだので世界選手権に向けて仕上げ直さないといけない」と話すハンガリーチャンピオンは、2人の戦いが激化すると脱落。ピーテルスはレース中盤に5秒ほどのリードを稼いだが、ファンエンペルも再合流に成功している。
共にオランダの次代を担い、このフランス遠征でルームメイトだった2人は互いの様子を探りながらレースを進めたものの、決定的な差がつくことはなく連続コーナーを抜けた先にあるフィニッシュラインへ。ロングスパートするピーテルスの背後でタイミングを待ち、フィニッシュ手前で急加速したファンエンペルが先着。得意のスプリントで今季W杯2勝目を決めてみせた。
UCIシクロクロスワールドカップ2021-2022第14戦 女子エリート表彰台 photo:CorVos
「私にとって大きな意味のある2勝目。シーズンイン前はこんな成績を残せるとは思ってなかった」と、現U23世界女子チャンピオンは言う。「まだ世界選手権の予想はしていないけれど、来週のホーヘルハイデを走ってから考えたい」と話している。
男子エリート:イゼルビットが圧勝、今季W杯6勝目をマーク
トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)やラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) 不在の男子エリートレースではトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)がホールショット。しかし、すぐにローレンス・スウェークやエリ・イゼルビット(ベルギー)など、パウェルスサウゼン勢が先頭集団を掌握した。
圧倒的な走りで独走勝利を挙げたエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) photo:CorVos
「小刻みな加速が求められる僕向きのコース」と事前に話していたイゼルビットがペースアップを図り、アールツとマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)の2番手グループを徐々に引き離していく。先週の国内選手権でフランスチャンピオンに輝いたばかりのジョシュア・ドゥバウは5番手グループ内で健闘を続けた。
レース前半戦でリードを稼ぎ出したイゼルビットは、1周ごとに約10秒を積み重ね続け、そのままフィニッシュ。今季W杯6勝目を飾ると共に、ランキングポイントをさらに積み重ねることに成功した。
UCIシクロクロスワールドカップ2021-2022第14戦 男子エリート表彰台 photo:CorVos
「今日はワンミスで3〜5秒を失ってしまう場所があったので、遅くても丁寧に走ることを心がけたんだ。調子が良く直線では高いパワーを出せていた。序盤から調子が良かったので全開で踏んだ。世界選手権に向けて良い感触をつかむことができたので、来週末の2連戦でも調子をキープできるようしっかり休みたい」と、イゼルビットは優勝インタビューで話している。
アメリカで開催されるシクロクロス世界選手権が2週間後に迫る中、フランスはノルマンディー地方のフラマンヴィルでUCIワールドカップ第14戦が開催された。
世界選手権が控えているタイミングでの長距離移動となるため、5000人の有観客レースとなった今大会の参加選手層はやや薄め。女子エリートは36名、男子エリートは31名の選手によって争われた。
女子:次代を担う若手選手が表彰台を分け合う


ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)やマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)、デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)らが不参加となった女子(エリート+U23)レースは、大方の予想通り若き選手たちがレースを支配。雪のヴァルディソーレ(W杯第9戦)で勝利したフェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)と、U23ランキングリーダーのパック・ピーテルス(オランダ、アルペシン・フェニックス)が熾烈な一騎打ちを繰り広げた。
17世紀に作られたシャトー(城)の周囲を巡るコース上では、先頭グループにカータ・ヴァス(ハンガリー、SDワークス)が追いついたものの「シーズン途中に休息を挟んだので世界選手権に向けて仕上げ直さないといけない」と話すハンガリーチャンピオンは、2人の戦いが激化すると脱落。ピーテルスはレース中盤に5秒ほどのリードを稼いだが、ファンエンペルも再合流に成功している。
共にオランダの次代を担い、このフランス遠征でルームメイトだった2人は互いの様子を探りながらレースを進めたものの、決定的な差がつくことはなく連続コーナーを抜けた先にあるフィニッシュラインへ。ロングスパートするピーテルスの背後でタイミングを待ち、フィニッシュ手前で急加速したファンエンペルが先着。得意のスプリントで今季W杯2勝目を決めてみせた。

「私にとって大きな意味のある2勝目。シーズンイン前はこんな成績を残せるとは思ってなかった」と、現U23世界女子チャンピオンは言う。「まだ世界選手権の予想はしていないけれど、来週のホーヘルハイデを走ってから考えたい」と話している。
男子エリート:イゼルビットが圧勝、今季W杯6勝目をマーク
トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)やラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) 不在の男子エリートレースではトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)がホールショット。しかし、すぐにローレンス・スウェークやエリ・イゼルビット(ベルギー)など、パウェルスサウゼン勢が先頭集団を掌握した。

「小刻みな加速が求められる僕向きのコース」と事前に話していたイゼルビットがペースアップを図り、アールツとマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)の2番手グループを徐々に引き離していく。先週の国内選手権でフランスチャンピオンに輝いたばかりのジョシュア・ドゥバウは5番手グループ内で健闘を続けた。
レース前半戦でリードを稼ぎ出したイゼルビットは、1周ごとに約10秒を積み重ね続け、そのままフィニッシュ。今季W杯6勝目を飾ると共に、ランキングポイントをさらに積み重ねることに成功した。

「今日はワンミスで3〜5秒を失ってしまう場所があったので、遅くても丁寧に走ることを心がけたんだ。調子が良く直線では高いパワーを出せていた。序盤から調子が良かったので全開で踏んだ。世界選手権に向けて良い感触をつかむことができたので、来週末の2連戦でも調子をキープできるようしっかり休みたい」と、イゼルビットは優勝インタビューで話している。
UCIシクロクロスワールドカップ2021-2022第14戦 女子結果
1位 | フェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | 53:39 |
2位 | パック・ピーテルス(オランダ、アルペシン・フェニックス) | +0:00 |
3位 | カータ・ヴァス(ハンガリー、SDワークス) | +0:23 |
4位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、777) | +1:29 |
5位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア) | +1:33 |
6位 | エレーヌ・クラウツェル(フランス、A.Sバイククロスチーム) | +1:50 |
7位 | マノン・バッカー(オランダ、IKOクレラン) | +1:53 |
8位 | エヴァ・リヒナー(イタリア) | +2:00 |
9位 | マリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、スターカジノCXチーム) | +2:05 |
10位 | アリシア・フランク(ベルギー、プロキシムス・アルファモーターホーム・ドルチーニCT) | +2:35 |
UCIシクロクロスワールドカップ2021-2022第14戦 男子エリート結果
1位 | エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | 1:01:51 |
2位 | トーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:59 |
3位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +1:12 |
4位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +1:39 |
5位 | ケヴィン・クーン(スイス、トルマンス・サーカスCXチーム) | +1:44 |
6位 | イェンス・アダムス(ベルギー、ホルベークホーフ) | +1:46 |
7位 | コルネ・ファンケッセル(オランダ、トルマンス・サーカスCXチーム) | +1:46 |
8位 | トーン・ファンデボッシュ(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +2:10 |
9位 | ジョシュア・ドゥバウ(フランス) | +2:13 |
10位 | ティモン・リュエッグ(スイス、クロスチームレジェンドル) | +2:17 |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp