2021/08/15(日) - 09:34
ヤコブセンの落車という苦い記憶の残るカトヴィツェでドゥクーニンク・クイックステップが躍進。ツール・ド・ポローニュ6日目の19km個人タイムトライアルでレミ・カヴァニャ(フランス)が優勝し、ジョアン・アルメイダ(ポルトガル)がステージ2位に入り総合優勝に王手をかけた。
ツール・ド・ポローニュ最終日前日の第6ステージは、ポーランド南部の工業都市カトヴィツェを時計回りに巡る19.1kmの個人タイムトライアル。ストレートの多い平坦基調のコースではあるが、中盤は鋭角コーナーが連続するテクニカルなレイアウトになっている。
気温が30度を越えるなか、第1出走者のマルセル・シーベルグ(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス)のスタートによって幕が上がる。序盤に出走したステイン・ステールス(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)とトム・ボーリ(スイス、コフィディス)が同じ最終コーナーで落車した。
注意すべき区間の情報が各選手に共有されるなか、前半に出走した選手の中で22分28秒の暫定トップでフィニッシュしたのはミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)。平均時速が51kmを越えるこのタイムが後半に登場する総合上位勢の基準となった。その後、前日のステージ優勝者ニキアス・アルント(ドイツ、チームDSM)が気を吐く走りで10秒差まで迫るも届かない。するとこの日の優勝候補レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)が全体の98番目でスタートを切った。
カヴァニャが8km地点に設定された中間計測でトップタイムを叩き出すと、先にスタートしていたマチェイ・ボドナル(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)がビョーグのタイムを2秒上回る22分26秒でフィニッシュ。しかし、そのボドナルより16秒早い22分10秒、平均時速51.7kmの快走で大きく記録を塗り替えたカヴァニャがステージ優勝に輝いた。
「言葉にできないほど嬉しい。タイムトライアルスペシャリストとして、個人TTでの優勝は毎回大きな満足感がある。完璧なレース運びができなかったのにもかかわらず、練習の成果が現れた勝利は格別だ。今日は全力で踏み、自信を持って臨むことができた。次なる目標である9月の欧州選手権に向けて弾みがついたよ」と、4日前に26歳の誕生日を迎えたカヴァニャは語る。
一方、その後に登場した総合優勝を争う選手たちのなかで、もっとも良いタイムでフィニッシュしたのはリーダージャージを着用するジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)だった。カヴァニャから13秒遅れのステージ2位に入った最終出走のアルメイダは、これで僅か2秒差で総合2位につけていたマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)を20秒差まで引き離すことに成功した。
明日は平坦ステージであることから、総合優勝をほぼ確実なものにしたアルメイダ。「レミの勝利は嬉しいし、僕はリーダージャージを守ることができた。今日のコースは少しテクニカルで、なるべくリスクを取らない走りを心がけた。少し緊張していたが脚の調子は良く、日曜(最終日)を総合首位で迎えられることが嬉しいよ」と、昨年チームメイトのファビオ・ヤコブセン(オランダ)が大怪我を負ったカトヴィツェで喜びと安堵を語った。
最終日である明日第7ステージはザブジェからクラクフまでの145km。序盤に3級山岳を1つ越え、フィニッシュまでは完全な平坦が続くため、大会3日目で見られたような激しい集団スプリントが予想される。
ツール・ド・ポローニュ最終日前日の第6ステージは、ポーランド南部の工業都市カトヴィツェを時計回りに巡る19.1kmの個人タイムトライアル。ストレートの多い平坦基調のコースではあるが、中盤は鋭角コーナーが連続するテクニカルなレイアウトになっている。
気温が30度を越えるなか、第1出走者のマルセル・シーベルグ(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス)のスタートによって幕が上がる。序盤に出走したステイン・ステールス(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)とトム・ボーリ(スイス、コフィディス)が同じ最終コーナーで落車した。
注意すべき区間の情報が各選手に共有されるなか、前半に出走した選手の中で22分28秒の暫定トップでフィニッシュしたのはミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)。平均時速が51kmを越えるこのタイムが後半に登場する総合上位勢の基準となった。その後、前日のステージ優勝者ニキアス・アルント(ドイツ、チームDSM)が気を吐く走りで10秒差まで迫るも届かない。するとこの日の優勝候補レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)が全体の98番目でスタートを切った。
カヴァニャが8km地点に設定された中間計測でトップタイムを叩き出すと、先にスタートしていたマチェイ・ボドナル(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)がビョーグのタイムを2秒上回る22分26秒でフィニッシュ。しかし、そのボドナルより16秒早い22分10秒、平均時速51.7kmの快走で大きく記録を塗り替えたカヴァニャがステージ優勝に輝いた。
「言葉にできないほど嬉しい。タイムトライアルスペシャリストとして、個人TTでの優勝は毎回大きな満足感がある。完璧なレース運びができなかったのにもかかわらず、練習の成果が現れた勝利は格別だ。今日は全力で踏み、自信を持って臨むことができた。次なる目標である9月の欧州選手権に向けて弾みがついたよ」と、4日前に26歳の誕生日を迎えたカヴァニャは語る。
一方、その後に登場した総合優勝を争う選手たちのなかで、もっとも良いタイムでフィニッシュしたのはリーダージャージを着用するジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)だった。カヴァニャから13秒遅れのステージ2位に入った最終出走のアルメイダは、これで僅か2秒差で総合2位につけていたマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)を20秒差まで引き離すことに成功した。
明日は平坦ステージであることから、総合優勝をほぼ確実なものにしたアルメイダ。「レミの勝利は嬉しいし、僕はリーダージャージを守ることができた。今日のコースは少しテクニカルで、なるべくリスクを取らない走りを心がけた。少し緊張していたが脚の調子は良く、日曜(最終日)を総合首位で迎えられることが嬉しいよ」と、昨年チームメイトのファビオ・ヤコブセン(オランダ)が大怪我を負ったカトヴィツェで喜びと安堵を語った。
最終日である明日第7ステージはザブジェからクラクフまでの145km。序盤に3級山岳を1つ越え、フィニッシュまでは完全な平坦が続くため、大会3日目で見られたような激しい集団スプリントが予想される。
ツール・ド・ポローニュ2021 第6ステージ結果
1位 | レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 22:11 |
2位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:13 |
3位 | マチェイ・ボドナル(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:16 |
4位 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) | 0:18 |
5位 | ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ) | |
6位 | マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、クベカ・ネクストハッシュ) | 0:21 |
7位 | ニキアス・アルント(ドイツ、チームDSM) | 0:27 |
8位 | ミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:28 |
9位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:31 |
10位 | マティアス・ブレンドレ(オーストリア、イスラエル・スタートアップネイション) | 0:32 |
114位 | 別府史之(EFエデュケーション・NIPPO) | 2:23 |
個人総合成績
1位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 23:17:07 |
2位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:20 |
3位 | ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ) | 0:27 |
4位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:37 |
5位 | ミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:53 |
6位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:57 |
7位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストリア、チームDSM) | 1:06 |
8位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・ヴィクトリアス) | 1:25 |
9位 | ベン・トゥレット(イギリス、アルペシン・フェニックス) | 1:28 |
10位 | パスカル・エーンコーン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 1:30 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) |
山岳賞 | ルーカス・オウシアン(ポーランド、ポーランドナショナルチーム) |
チーム総合成績 | ドゥクーニンク・クイックステップ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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