2021/08/15(日) - 07:09
第76回ブエルタ・ア・エスパーニャの開幕を告げる第1ステージ7.1km個人タイムトライアルで、東京五輪個人TT金メダリストのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)が勝利。初日からライバルたちをリードする走りで、大会連覇に向けて好スタートを切った。
8月14日(土)第1ステージ
ブルゴス大聖堂〜ブルゴス大聖堂 7.1km(個人TT)
第76回ブエルタの開幕地はカスティーリャ・イ・レオン州のブルゴス。1221年の建設開始(完成は1567年)から800周年を祝福し、ブルゴス大聖堂で3週間/3,417kmの戦いがスタートする。初日はブルゴス大聖堂の前をスタートし、大聖堂の真横にフィニッシュする7.1kmの個人タイムトライアルだ。
まずは3級山岳アルト・デル・カスティーリョ(全長2.5km・平均3.2%)まで駆け上がるのがステージ前半。登坂タイム(スタートから3級山岳までの2.5km)によって青玉のマイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)の持ち主が決まるため、登坂力自慢の選手は後半の平坦路を度外視して前半の登りだけに注力する。下り区間を終えてからの後半はほぼ平坦だが、ブルゴス大聖堂横のフィニッシュラインまでいくつものテクニカルコーナーをこなさなければならない。
登坂力やコーナー出口のダッシュ力を要求するコースは決してTTスペシャリスト向きとは言えない。このレース時間8〜9分の短距離走で、金色のヘルメットを被ったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)が圧倒的なパフォーマンスを披露した。
フレームやフォークだけでなく、シューズカバーやスキンスーツの袖口にまで金色をあしらった東京五輪個人タイムトライアル金メダリストのログリッチ。ディフェンディングチャンピオンとして最後にブルゴス大聖堂のスタート台を駆け下りたログリッチが、長時間暫定トップタイムを維持したアレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック)に6秒差をつけてフィニッシュした。
「再び初日に勝つなんてクレイジーだ。スタートからフィニッシュまで全開走行の7kmはとてもハードだった。フィニッシュラインを切った時、もう何も力は残っていなかったよ」。登りや街中のコーナーを含むテクニカルコースをログリッチは平均スピード49.922km/hで駆け抜けた。
3級山岳アルト・デル・カスティーリョを最速(タイム3分42秒・平均スピード40.541km/h)で駆け上がったチームメイトのセップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)が山岳賞トップに。ログリッチは2年連続となる大会初日ステージ優勝&マイヨロホ獲得&マイヨプントス獲得、そしてクスも2年連続の大会初日マイヨモンターニャ獲得。ユンボ・ヴィスマは2年連続でチーム総合成績トップスタートを切っている。
「今日はとにかく登りを全開で走って、コーナリングをミスすることなくフィニッシュするのが肝だった。このレッドジャージをいつまで着続けることができるかはわからないけど、美しいスタートを切ることができた。これからもチームでブエルタを楽しんでいきたい」。2020年大会でログリッチは初日から第5ステージまでマイヨロホを着続け、第6ステージでリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)に首位を明け渡している。その後、第13ステージで首位奪回。そこから最終日マドリードまでマイヨロホを着続けた。
アランブルやマイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)は初日のマイヨロホ獲得を逃したものの、まだタイム差が小さいため今後のスプリントステージでボーナスタイムによる首位浮上は可能。この2人は最終的なマイヨプントス争いにも絡むことが予想される。
マイヨロホ候補の中では、アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ・プレミアテック)やロマン・バルデ(フランス、チームDSM)らがタイムロスを抑えた一方で、前年度総合2位カラパスやエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)、前年度総合3位ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・NIPPO)らは30秒前後の遅れ。ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)は39秒遅れと、ライバルたちから少し出遅れている。自身15回目のグランツールを迎えた新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)は初日ステージ151位だった。
8月14日(土)第1ステージ
ブルゴス大聖堂〜ブルゴス大聖堂 7.1km(個人TT)
第76回ブエルタの開幕地はカスティーリャ・イ・レオン州のブルゴス。1221年の建設開始(完成は1567年)から800周年を祝福し、ブルゴス大聖堂で3週間/3,417kmの戦いがスタートする。初日はブルゴス大聖堂の前をスタートし、大聖堂の真横にフィニッシュする7.1kmの個人タイムトライアルだ。
まずは3級山岳アルト・デル・カスティーリョ(全長2.5km・平均3.2%)まで駆け上がるのがステージ前半。登坂タイム(スタートから3級山岳までの2.5km)によって青玉のマイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)の持ち主が決まるため、登坂力自慢の選手は後半の平坦路を度外視して前半の登りだけに注力する。下り区間を終えてからの後半はほぼ平坦だが、ブルゴス大聖堂横のフィニッシュラインまでいくつものテクニカルコーナーをこなさなければならない。
登坂力やコーナー出口のダッシュ力を要求するコースは決してTTスペシャリスト向きとは言えない。このレース時間8〜9分の短距離走で、金色のヘルメットを被ったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)が圧倒的なパフォーマンスを披露した。
フレームやフォークだけでなく、シューズカバーやスキンスーツの袖口にまで金色をあしらった東京五輪個人タイムトライアル金メダリストのログリッチ。ディフェンディングチャンピオンとして最後にブルゴス大聖堂のスタート台を駆け下りたログリッチが、長時間暫定トップタイムを維持したアレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック)に6秒差をつけてフィニッシュした。
「再び初日に勝つなんてクレイジーだ。スタートからフィニッシュまで全開走行の7kmはとてもハードだった。フィニッシュラインを切った時、もう何も力は残っていなかったよ」。登りや街中のコーナーを含むテクニカルコースをログリッチは平均スピード49.922km/hで駆け抜けた。
3級山岳アルト・デル・カスティーリョを最速(タイム3分42秒・平均スピード40.541km/h)で駆け上がったチームメイトのセップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)が山岳賞トップに。ログリッチは2年連続となる大会初日ステージ優勝&マイヨロホ獲得&マイヨプントス獲得、そしてクスも2年連続の大会初日マイヨモンターニャ獲得。ユンボ・ヴィスマは2年連続でチーム総合成績トップスタートを切っている。
「今日はとにかく登りを全開で走って、コーナリングをミスすることなくフィニッシュするのが肝だった。このレッドジャージをいつまで着続けることができるかはわからないけど、美しいスタートを切ることができた。これからもチームでブエルタを楽しんでいきたい」。2020年大会でログリッチは初日から第5ステージまでマイヨロホを着続け、第6ステージでリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)に首位を明け渡している。その後、第13ステージで首位奪回。そこから最終日マドリードまでマイヨロホを着続けた。
アランブルやマイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)は初日のマイヨロホ獲得を逃したものの、まだタイム差が小さいため今後のスプリントステージでボーナスタイムによる首位浮上は可能。この2人は最終的なマイヨプントス争いにも絡むことが予想される。
マイヨロホ候補の中では、アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ・プレミアテック)やロマン・バルデ(フランス、チームDSM)らがタイムロスを抑えた一方で、前年度総合2位カラパスやエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)、前年度総合3位ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・NIPPO)らは30秒前後の遅れ。ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)は39秒遅れと、ライバルたちから少し出遅れている。自身15回目のグランツールを迎えた新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)は初日ステージ151位だった。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2021第1ステージ結果
マイヨロホ 個人総合成績
1位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | 0:08:32 |
2位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 0:00:06 |
3位 | ヤン・トラトニク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:00:08 |
4位 | トーマス・スクーリー(ニュージーランド、EFエデュケーション・NIPPO) | 0:00:10 |
5位 | ヨセフ・チェルニー(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
6位 | ディラン・ファンバーレ(オランダ、イネオス・グレナディアーズ) | 0:00:11 |
7位 | アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:00:12 |
8位 | ローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーション・NIPPO) | 0:00:13 |
9位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) | 0:00:14 |
10位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ・プレミアテック) |
マイヨプントス(ポイント賞ジャージ)
1位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | 20pts |
2位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 17pts |
3位 | ヤン・トラトニク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 15pts |
マイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)
1位 | セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ) | 3pts |
2位 | セップ・ファンマルク(ベルギー、イスラエル・スタートアップネイション) | 2pts |
3位 | ルイ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | 1pt |
マイヨブランコ(ヤングライダー賞ジャージ)
1位 | アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:08:44 |
2位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ・プレミアテック) | 0:00:02 |
3位 | クレモン・シャンプッサン(フランス、アージェードゥーゼール・シトロエン) | 0:00:08 |
チーム総合成績
1位 | ユンボ・ヴィスマ | 0:26:13 |
2位 | アスタナ・プレミアテック | 0:00:06 |
3位 | ドゥクーニンク・クイックステップ | 0:00:10 |
text:Kei Tsuji
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