2021/05/31(月) - 14:01
中根英登 (EFエデュケーションNIPPO)が出場する第73回クリテリウム・デュ・ドーフィネが開幕。丘陵ステージの初日はブレント・ファンムール(ベルギー、ロット・スーダル)が逃げ切りでプロ初勝利を掴み取った。
フランス南東部のドーフィネ地方を舞台にするクリテリウム・デュ・ドーフィネ photo:A.S.O.
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2021第1ステージ photo:A.S.O.1947年に第1回大会が開催され、長年地元新聞紙のドーフィネ・リベレ社によって運営されてきたクリテリウム・デュ・ドーフィネ(2.UWT)。フランス南東部のドーフィネ地方(ローヌ=アルプ地域圏)を舞台にするステージレースは、2010年からツール・ド・フランスと同じA.S.O.(アモリー・スポール・オルガニザシオン)が主催したことあり、1ヶ月後に控えるツール・ド・フランスの前哨戦として知られている。
「クリテリウム」の名前がついているもののレース形式はクリテリウムではなく、第4ステージの個人TTを除く全ステージにカテゴリー山岳が登場する内容の濃い8日間だ。
ドーフィネの総合優勝者がここ10年で5度もツールの総合優勝に輝いているため、今大会もマイヨジョーヌを狙う豪華な選手たちがスタートに名を連ねた。昨年のツールを争ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)やプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)は不在ながらも、2018年に同大会とツールを制したゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が、昨年のジロ覇者テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とともに出場。その他にもナイロ・キンタナ(コロンビア、チーム アルケア・サムシック)や、クリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション)などが高地トレーニングの成果を確かめるべく集った。
序盤から逃げたシリル・ゴティエ(フランス、B&Bホテルズ KTM)たち photo:A.S.O.
UAEチームエミレーツが集団を牽引するメイン集団 photo:A.S.O.
レース中盤からピュイ・ド・ドーム県のイソワールに設定された周回コースを3周する初日は、7つのカテゴリー山岳を越える丘陵ステージ。パンチャーや登りの得意なスプリンターに向きであるこの日、パトリック・ガンパー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)、ブレント・ファンムール(ベルギー、ロット・スーダル)、シリル・ゴティエ(フランス、B&Bホテルズ KTM)の3人が逃げ、メイン集団に対して4分前後のタイム差を持って4級山岳と3級山岳を含む周回コースに突入していった。
集団スプリントの持ち込みたいUAEチームエミレーツやバーレーン・ヴィクトリアスなどがメイン集団をコントロールする中、同じく牽引役を務めたトレック・セガフレードからは元世界王者マッズ・ピーダスン(デンマーク)がフィニッシュまで50kmを残してドロップ。登りに耐えきれなくなった選手たちの中には怪我からの復帰後3戦目となったファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)の姿もあった。
後方とのタイム差が2分を切った逃げ集団では、残り16km地点でついに3人の協調体制が崩れた。最後から2つ目の3級山岳ビュロン峠の登りでファンムールがペースを上げると、2人を置き去りにしながら山頂をトップで通過。一方のメイン集団ではトーマスを擁するイネオス・グレナディアーズに牽引が代わり、ショーン・ベネット(アメリカ、クベカ・アソス)やヴァランタン・マデュアス(フランス、グルパマFDJ)がそれぞれ単独で飛び出すが、先頭をハイペースで引くディラン・ファンバーレ(オランダ、イネオス・グレナディアーズ)によって吸収される。
残り16km地点から独走体制を作ったブレント・ファンムール(ベルギー、ロット・スーダル) photo:A.S.O.
プロ初勝利を挙げたブレント・ファンムール(ベルギー、ロット・スーダル) photo:A.S.O.
先頭ファンムールとメイン集団の差は、残り12kmの4級山岳クロワ・デ・ガルデ頂上で約1分。この日のカテゴリー山岳全てを先頭通過したファンムールは、フィニッシュまでの下りを含む平坦を、2018年世界選手権U23個人TTで2位に入った独走力で駆け抜けた。
がむしゃらにペダルを踏みつけたファンムールは、人数の減った集団を抑え、そのままフィニッシュへ。23歳のファンムールがプロ初勝利を挙げると共に、総合リーダージャージ、山岳賞、ポイント賞、ヤングライダー賞を独占した。
「信じられない勝利だ。これほど大きな大会でプロ初勝利を挙げられるなんて思わなかった。だがここで自分の力を見せ、勝てることを証明したかった。有力選手が集まるドーフィネで挙げた勝利は格別に嬉しい」と、ティレーノ~アドリアティコ第6ステージ2位の勢いをそのままにワールドツアーで大金星を挙げた191cmのTTスペシャリストは喜んでいる。
また、25秒遅れでやってきた2位争いの集団スプリントは、ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)がクレモン・ヴァントゥリーニ(フランス、AG2Rシトロエン)や パトリック・ガンパー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)を抑え先着した。
イエロージャージを手にしたブレント・ファンムール(ベルギー、ロット・スーダル) photo:A.S.O.
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「クリテリウム」の名前がついているもののレース形式はクリテリウムではなく、第4ステージの個人TTを除く全ステージにカテゴリー山岳が登場する内容の濃い8日間だ。
ドーフィネの総合優勝者がここ10年で5度もツールの総合優勝に輝いているため、今大会もマイヨジョーヌを狙う豪華な選手たちがスタートに名を連ねた。昨年のツールを争ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)やプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)は不在ながらも、2018年に同大会とツールを制したゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が、昨年のジロ覇者テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とともに出場。その他にもナイロ・キンタナ(コロンビア、チーム アルケア・サムシック)や、クリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション)などが高地トレーニングの成果を確かめるべく集った。
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レース中盤からピュイ・ド・ドーム県のイソワールに設定された周回コースを3周する初日は、7つのカテゴリー山岳を越える丘陵ステージ。パンチャーや登りの得意なスプリンターに向きであるこの日、パトリック・ガンパー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)、ブレント・ファンムール(ベルギー、ロット・スーダル)、シリル・ゴティエ(フランス、B&Bホテルズ KTM)の3人が逃げ、メイン集団に対して4分前後のタイム差を持って4級山岳と3級山岳を含む周回コースに突入していった。
集団スプリントの持ち込みたいUAEチームエミレーツやバーレーン・ヴィクトリアスなどがメイン集団をコントロールする中、同じく牽引役を務めたトレック・セガフレードからは元世界王者マッズ・ピーダスン(デンマーク)がフィニッシュまで50kmを残してドロップ。登りに耐えきれなくなった選手たちの中には怪我からの復帰後3戦目となったファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)の姿もあった。
後方とのタイム差が2分を切った逃げ集団では、残り16km地点でついに3人の協調体制が崩れた。最後から2つ目の3級山岳ビュロン峠の登りでファンムールがペースを上げると、2人を置き去りにしながら山頂をトップで通過。一方のメイン集団ではトーマスを擁するイネオス・グレナディアーズに牽引が代わり、ショーン・ベネット(アメリカ、クベカ・アソス)やヴァランタン・マデュアス(フランス、グルパマFDJ)がそれぞれ単独で飛び出すが、先頭をハイペースで引くディラン・ファンバーレ(オランダ、イネオス・グレナディアーズ)によって吸収される。
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先頭ファンムールとメイン集団の差は、残り12kmの4級山岳クロワ・デ・ガルデ頂上で約1分。この日のカテゴリー山岳全てを先頭通過したファンムールは、フィニッシュまでの下りを含む平坦を、2018年世界選手権U23個人TTで2位に入った独走力で駆け抜けた。
がむしゃらにペダルを踏みつけたファンムールは、人数の減った集団を抑え、そのままフィニッシュへ。23歳のファンムールがプロ初勝利を挙げると共に、総合リーダージャージ、山岳賞、ポイント賞、ヤングライダー賞を独占した。
「信じられない勝利だ。これほど大きな大会でプロ初勝利を挙げられるなんて思わなかった。だがここで自分の力を見せ、勝てることを証明したかった。有力選手が集まるドーフィネで挙げた勝利は格別に嬉しい」と、ティレーノ~アドリアティコ第6ステージ2位の勢いをそのままにワールドツアーで大金星を挙げた191cmのTTスペシャリストは喜んでいる。
また、25秒遅れでやってきた2位争いの集団スプリントは、ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)がクレモン・ヴァントゥリーニ(フランス、AG2Rシトロエン)や パトリック・ガンパー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)を抑え先着した。
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クリテリウム・デュ・ドーフィネ2021第1ステージ結果
1位 | ブレント・ファンムール(ベルギー、ロット・スーダル) | 4:13:00 |
2位 | ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:25 |
3位 | クレモン・ヴァントゥリーニ(フランス、AG2Rシトロエン) | |
4位 | ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) | |
5位 | カーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) | |
6位 | ニルス・ポリッツ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
7位 | ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ) | |
8位 | カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
9位 | アレックス・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | |
10位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | |
135位 | 中根英登 (EFエデュケーションNIPPO) | 12:00 |
個人総合成績
1位 | ブレント・ファンムール(ベルギー、ロット・スーダル) | 4:12:49 |
2位 | ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:30 |
3位 | クレモン・ヴァントゥリーニ(フランス、AG2Rシトロエン) | 0:32 |
4位 | パトリック・ガンパー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:33 |
5位 | ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) | 0:36 |
6位 | カーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) | |
7位 | ニルス・ポリッツ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ) | |
9位 | カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
10位 | アレックス・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック) |
その他の特別賞
ポイント賞 | ブレント・ファンムール(ベルギー、ロット・スーダル) |
山岳賞 | ブレント・ファンムール(ベルギー、ロット・スーダル) |
ヤングライダー賞 | ブレント・ファンムール(ベルギー、ロット・スーダル) |
チーム総合成績 | ロット・スーダル |
text:Sotaro Arakawa
photo:A.S.O.
photo:A.S.O.
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