1929年に初開催された歴史あるスペインのステージレース「ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ」が開幕。初日の丘陵ステージで、残り22kmから飛び出したマイルズ・スコットソン(オーストラリア、グルパマFDJ)が勝利した。
4つのカテゴリー峠を越える山岳基調のステージで争われた第1ステージ (c)Volta a la Comunitat Valenciana 2021
4月14日から18日までスペイン・バレンシア地方を舞台にした第72回ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ(UCI2.Pro)が開幕した。例年は2月上旬開催とシーズン初戦の役割を担ってきたステージレースだが、今年はコロナ禍により4月に延期。名物の厳しい山岳も消え、2年振りに個人TT(第4ステージ)が戻ってくるなど大きく変更が加えられた。
そのためワールドチームが昨年の12から4チームに減り、参加チームも21から15チームにサイズダウン。そんな中でもスタートリストにはカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)やアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)といったスプリンターを筆頭に、ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル)やシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)、エンリク・マス(スペイン、モビスター)など多様な選手たちが名を連ねた。
レース終盤には雨がコースを濡らし落車を誘発した (c)Volta a la Comunitat Valenciana 2021
第1ステージはエルチェから4つのカテゴリー山岳を越えオンダラに向かう169km。残り43km地点の2級山岳サ・クレウエタ(距離6km/平均4.1%)を越えると、そのまま平坦路フィニッシュへと続く長い下りが、逃げ切りを含めたあらゆる展開を可能にする。
バレンシアナ地方らしからぬ寒さのなかプロチームを中心にした逃げ集団が早々に吸収されると、メイン集団はモビスターがコントロール。残り24km地点に設定されたスプリントポイントまでのテクニカルな下りに入ると、集団先頭にいたデゲンコルプやキュング、マスを含む約20名が飛び出るようにグループが形成された。
しかし意図的な動きではなかったため、後方集団を待とうとペースが緩んだ隙をつき、マイルズ・スコットソン(オーストラリア、グルパマFDJ)がアタック。約2kmの緩い登りと降り出した雨がコースを濡らす条件の中、メイン集団との差を広げていた。
22kmを逃げ切るマイルズ・スコットソン(オーストラリア、グルパマFDJ) (c)Volta a la Comunitat Valenciana 2021
集団スプリントに持ち込みたい追走だったが、牽引に名乗り出るチームは現れず、単独走行するスコットソンとの差は開いていくばかり。タイムギャップが50秒前後を推移しながら距離が進んでいくと、残り4kmのラウンドアバウトでスコットソンがスリップダウンしてしまう。しかしすぐさま起き上がり、30秒差を守ったまま独走勝利を決めた。
「スーパーハッピーだよ。アルノー(デマール)でステージ勝利するのが目標だった。自分の勝利なんて思っていなかったが、今日は脚があったのでチャンスを掴んだ」と喜ぶスコットソン。「元々はスプリント勝負に持ち込む予定だったが先頭集団にデゲンコルプがいたんだ。僕がアタックして捕まったとしても、ステファン(キュング)が行けると思っていた。明日はアルノーのスプリントの為、最後にアシストする予定だ」と語った。
落車を乗り越え勝利したマイルズ・スコットソン(オーストラリア、グルパマFDJ) (c)Volta a la Comunitat Valenciana 2021
黄色の総合リーダージャージも獲得したマイルズ・スコットソン(オーストラリア、グルパマFDJ) (c)Volta a la Comunitat Valenciana 2021
スコットソンは2016年にワンティでプロデビューを果たすと、BMCレーシングを経て2019年にグルパマFDJに移籍した27歳。今回の勝利は2017年のオーストラリアロード国内選手権でサイモン・ゲランスを破ったことに続くキャリア2勝目だった。
翌日は地中海沿いのアリカンテから2級山岳を越えて、再びアリカンテに戻ってくる丘陵ステージの177km。初日は出番のなかったユアンやデマールといったピュアスプリンターたちの戦いが期待される。

4月14日から18日までスペイン・バレンシア地方を舞台にした第72回ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ(UCI2.Pro)が開幕した。例年は2月上旬開催とシーズン初戦の役割を担ってきたステージレースだが、今年はコロナ禍により4月に延期。名物の厳しい山岳も消え、2年振りに個人TT(第4ステージ)が戻ってくるなど大きく変更が加えられた。
そのためワールドチームが昨年の12から4チームに減り、参加チームも21から15チームにサイズダウン。そんな中でもスタートリストにはカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)やアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)といったスプリンターを筆頭に、ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル)やシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)、エンリク・マス(スペイン、モビスター)など多様な選手たちが名を連ねた。

第1ステージはエルチェから4つのカテゴリー山岳を越えオンダラに向かう169km。残り43km地点の2級山岳サ・クレウエタ(距離6km/平均4.1%)を越えると、そのまま平坦路フィニッシュへと続く長い下りが、逃げ切りを含めたあらゆる展開を可能にする。
バレンシアナ地方らしからぬ寒さのなかプロチームを中心にした逃げ集団が早々に吸収されると、メイン集団はモビスターがコントロール。残り24km地点に設定されたスプリントポイントまでのテクニカルな下りに入ると、集団先頭にいたデゲンコルプやキュング、マスを含む約20名が飛び出るようにグループが形成された。
しかし意図的な動きではなかったため、後方集団を待とうとペースが緩んだ隙をつき、マイルズ・スコットソン(オーストラリア、グルパマFDJ)がアタック。約2kmの緩い登りと降り出した雨がコースを濡らす条件の中、メイン集団との差を広げていた。

集団スプリントに持ち込みたい追走だったが、牽引に名乗り出るチームは現れず、単独走行するスコットソンとの差は開いていくばかり。タイムギャップが50秒前後を推移しながら距離が進んでいくと、残り4kmのラウンドアバウトでスコットソンがスリップダウンしてしまう。しかしすぐさま起き上がり、30秒差を守ったまま独走勝利を決めた。
「スーパーハッピーだよ。アルノー(デマール)でステージ勝利するのが目標だった。自分の勝利なんて思っていなかったが、今日は脚があったのでチャンスを掴んだ」と喜ぶスコットソン。「元々はスプリント勝負に持ち込む予定だったが先頭集団にデゲンコルプがいたんだ。僕がアタックして捕まったとしても、ステファン(キュング)が行けると思っていた。明日はアルノーのスプリントの為、最後にアシストする予定だ」と語った。


スコットソンは2016年にワンティでプロデビューを果たすと、BMCレーシングを経て2019年にグルパマFDJに移籍した27歳。今回の勝利は2017年のオーストラリアロード国内選手権でサイモン・ゲランスを破ったことに続くキャリア2勝目だった。
翌日は地中海沿いのアリカンテから2級山岳を越えて、再びアリカンテに戻ってくる丘陵ステージの177km。初日は出番のなかったユアンやデマールといったピュアスプリンターたちの戦いが期待される。
ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ2021第1ステージ結果
1位 | マイルズ・スコットソン(オーストラリア、グルパマFDJ) | 4:14:57 |
2位 | ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル) | 0:28 |
3位 | アラン・リウー(フランス、アルケア・サムシック) | |
4位 | コリン・ジョイス(アメリカ、ラリーサイクリング) | |
5位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、コフィディス) | |
6位 | ティボー・フェラス(フランス、B&Bホテルズ KTM) | |
7位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) | |
8位 | フランク・ボナムール(フランス、B&Bホテルズ KTM) | |
9位 | ヨナタン・ラストラ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | |
10位 | レミー・メルツ(ベルギー、ビンゴール・ワロニーブリュッセル) |
個人総合成績
1位 | マイルズ・スコットソン(オーストラリア、グルパマFDJ) | 4:14:47 |
2位 | ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル) | 0:32 |
3位 | アラン・リウー(フランス、アルケア・サムシック) | 0:34 |
4位 | コリン・ジョイス(アメリカ、ラリーサイクリング) | 0:35 |
5位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、コフィディス) | 0:36 |
6位 | ティボー・フェラス(フランス、B&Bホテルズ KTM) | 0:37 |
7位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) | 0:38 |
8位 | フランク・ボナムール(フランス、B&Bホテルズ KTM) | |
9位 | ヨナタン・ラストラ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | |
10位 | レミー・メルツ(ベルギー、ビンゴール・ワロニーブリュッセル) |
特別賞
ポイント賞 | マイルズ・スコットソン(オーストラリア、グルパマFDJ) |
山岳賞 | イボン・ルイス(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) |
ヤングライダー賞 | アラン・リウー(フランス、アルケア・サムシック) |
チーム総合成績 | グルパマFDJ |
text:Sotaro.Arakawa
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