2021/03/07(日) - 12:52
合計31.6kmに及ぶ未舗装路を走るストラーデビアンケ女子レースを、SDワークスが圧倒。元世界王者シャンタル・ブラーク(オランダ)が現イタリア王者エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)を破り初勝利した。與那嶺恵理(チームティブコSBV)は後半遅れ、47位だった。
男子レースと並行して行われたストラーデビアンケ女子レース。コース距離こそ136kmと男子レースよりも50kmほど短いものの、激しい起伏を持つトスカーナの丘陵地帯を駆け巡る、レースカレンダー屈指の難易度は共通だ。
未舗装路区間は合計8セクター(イタリア語でセットーレ)、距離にして31.6km。「モンテアペルティ(セクター6)」、「コッレ・ピンツート(セクター7)」、「レ・トルフェ(セクター8)」という終盤の3連続未舗装路区間を経て、サンタカテリーナ通りの石畳坂からカンポ広場へとフィニッシュする。
女子UCIワールドツアーの開幕戦となるこの日、スタートラインには世界王者のアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)を筆頭に、史上初の3年連続勝利を目指すアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)、自国イタリアチャンピオンのエリーザ・ロンゴボルギーニ(トレック・セガフレード)、先日のル・サミンを制したベルギー王者ロッタ・コペッキー(ベルギー、リブレーシング)、新規立ち上がったユンボ・ヴィズマ女子チームでロードデビューを飾るマリアンヌ・フォス(オランダ)といったトップ選手がフル集結。2019年大会で13位という結果を残している與那嶺恵理(チームティブコSBV)を先頭に、4時間弱に渡る激しいレースが幕明けた。
スタートフラッグが振られると同時に激しくアタックが掛かるものの、決定的なリードを奪う選手は現れない。スピーディーに距離を消化して、集団ひと塊りのまま「セクター1 ヴィドリッタ 全長2.1km」に突入。101kmを残してエレーナ・ピローネ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス)が独走に持ち込んだ。
「セクター5 サンマルティーノ・イン・グラニア 全長9.5km」に入るとペースを上げた集団がピローネを飲み込み、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)のアタックにコペッキーが同調する。有力チームの二人が先手を打ち、45秒リードを与えた集団内で與那嶺も「集団が伸びて縮むグラベルセクターでは自分でもびっくりするぐらい位置取りがうまくいって、今日はいけるな。と思いながらレースを進めました」と好調のままフィニッシュを目指した。
フィニッシュまで40kmを切って2人は捕まり、続いて昨年は逃げ切りが叶わなかったマビ・ガルシア(スペイン、アレBTVリュブリャナ)やシャンタル・ブラーク(オランダ、SDワークス)、エレン・ファンダイク(オランダ、トレック・セガフレード)など各チームのエース/サブエースばかりが含まれた8名が先行する。続く全長0.8kmながら急勾配の「セクター6 モンテアペルティ」で先頭8名が分裂すると、先頭、追走、そしてメイン集団がそれぞれペースアップを行いながら突入した「セクター7 コッレ・ピンツート 全長2.4km」で、フォスがメイン集団を飛び立った。
大会初制覇を狙うフォスはすぐ先頭グループまで追いつき、間髪入れずファンフルーテンや、過去4度の表彰台経験を持つカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が合流。さらにファンデルブレッヘンやロンゴボルギーニも追いつき役者が揃ったが、その中に與那嶺の姿はなかった。
「上手くトラブルを避けながらレースを進めましたが、終盤に入ると身体に力が入らず。パワーも低下してメイン集団に残るのが精一杯。エースのローレンとクリスティンをフォローしながらでしたが、力が入らず」と、メイン集団から残り15km、もっともきつい最後のグラベルセクションでドロップ」とその時の様子を振り返っている。
こうして超強力な12名が抜け出し、この中に4名(ファンデルブレッヘン、ブラーク、ムールマン、フォラーリング)を送り込んだSDワークスがチームプレーに打って出る。ファンフルーテンによる「セクター8 レ・トルフェ 全長1.1km」でのアタックを封じこめ、激しいアタック合戦の末に残り6kmでブラークが再びアタック。追従したロンゴボルギーニと共に後続グループを引き離しに掛かった。
SDワークスが追走グループの足並みを乱し、先頭のブラークとロンゴボルギーニは20秒リードで最後のサンタカテリーナ通りの石畳坂に突入する。平均勾配12.5%のシエナ旧市街地への登坂を進み、残り500mでブラークが渾身のアタックを繰り出した。
「普段私よりも彼女の方が登りで強く、このレースにかける彼女の想いを知っていたのでかなり怖かった。残り1kmで彼女が苦しんでいた一方、私にはまだ脚が残っていた」と振り返る2017年のロード世界チャンピオンが独走。今季限りでの引退を表明しているブラークが勝利した。
追走グループの先頭を抑え3位フィニッシュしたファンデルブレッヘンと、そしてSDワークスのチームメイトたちと抱擁したブラークは、「事前に話し合った作戦全てを実行し、チームとして強い走りを見せることができた」とチーム力をアピール。ファンフルーテンは最後の登坂でファンデルブレッヘンの先行を許し、4位でレースを終えている。
また、與那嶺は5分半遅れの47位でフィニッシュし、「私が一番残念です。レースシーズンが始まって8日目。3レースを行い少し修正が必要な感じ。周りが昨年に比べてとても強い。ちょっとショックです」とコメント。以下のように問題点と修正点を話している。與那嶺の次戦は1週間後のベルギーレースだ。
「今回の問題は、長時間の陸路移動。今週はチームハウス滞在で十分なトレーニングが出来なかった必要な栄養の不足。分かっているのですが、今回は仕方がない環境もあります。けどこのチームには自由と安全がある。
今日のレースデータを分析しました。火曜日のレースの後半1時間で出せているデータに比べ今日のレースでは後半1時間で大きくデータが落ちていました。その理由を今コーチが分析しています。すぐに修正をして、トレーニングブロックを再構築して次のレースへ。シーズンは始まったばかりです」。
男子レースと並行して行われたストラーデビアンケ女子レース。コース距離こそ136kmと男子レースよりも50kmほど短いものの、激しい起伏を持つトスカーナの丘陵地帯を駆け巡る、レースカレンダー屈指の難易度は共通だ。
未舗装路区間は合計8セクター(イタリア語でセットーレ)、距離にして31.6km。「モンテアペルティ(セクター6)」、「コッレ・ピンツート(セクター7)」、「レ・トルフェ(セクター8)」という終盤の3連続未舗装路区間を経て、サンタカテリーナ通りの石畳坂からカンポ広場へとフィニッシュする。
女子UCIワールドツアーの開幕戦となるこの日、スタートラインには世界王者のアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)を筆頭に、史上初の3年連続勝利を目指すアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)、自国イタリアチャンピオンのエリーザ・ロンゴボルギーニ(トレック・セガフレード)、先日のル・サミンを制したベルギー王者ロッタ・コペッキー(ベルギー、リブレーシング)、新規立ち上がったユンボ・ヴィズマ女子チームでロードデビューを飾るマリアンヌ・フォス(オランダ)といったトップ選手がフル集結。2019年大会で13位という結果を残している與那嶺恵理(チームティブコSBV)を先頭に、4時間弱に渡る激しいレースが幕明けた。
スタートフラッグが振られると同時に激しくアタックが掛かるものの、決定的なリードを奪う選手は現れない。スピーディーに距離を消化して、集団ひと塊りのまま「セクター1 ヴィドリッタ 全長2.1km」に突入。101kmを残してエレーナ・ピローネ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス)が独走に持ち込んだ。
「セクター5 サンマルティーノ・イン・グラニア 全長9.5km」に入るとペースを上げた集団がピローネを飲み込み、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)のアタックにコペッキーが同調する。有力チームの二人が先手を打ち、45秒リードを与えた集団内で與那嶺も「集団が伸びて縮むグラベルセクターでは自分でもびっくりするぐらい位置取りがうまくいって、今日はいけるな。と思いながらレースを進めました」と好調のままフィニッシュを目指した。
フィニッシュまで40kmを切って2人は捕まり、続いて昨年は逃げ切りが叶わなかったマビ・ガルシア(スペイン、アレBTVリュブリャナ)やシャンタル・ブラーク(オランダ、SDワークス)、エレン・ファンダイク(オランダ、トレック・セガフレード)など各チームのエース/サブエースばかりが含まれた8名が先行する。続く全長0.8kmながら急勾配の「セクター6 モンテアペルティ」で先頭8名が分裂すると、先頭、追走、そしてメイン集団がそれぞれペースアップを行いながら突入した「セクター7 コッレ・ピンツート 全長2.4km」で、フォスがメイン集団を飛び立った。
大会初制覇を狙うフォスはすぐ先頭グループまで追いつき、間髪入れずファンフルーテンや、過去4度の表彰台経験を持つカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が合流。さらにファンデルブレッヘンやロンゴボルギーニも追いつき役者が揃ったが、その中に與那嶺の姿はなかった。
「上手くトラブルを避けながらレースを進めましたが、終盤に入ると身体に力が入らず。パワーも低下してメイン集団に残るのが精一杯。エースのローレンとクリスティンをフォローしながらでしたが、力が入らず」と、メイン集団から残り15km、もっともきつい最後のグラベルセクションでドロップ」とその時の様子を振り返っている。
こうして超強力な12名が抜け出し、この中に4名(ファンデルブレッヘン、ブラーク、ムールマン、フォラーリング)を送り込んだSDワークスがチームプレーに打って出る。ファンフルーテンによる「セクター8 レ・トルフェ 全長1.1km」でのアタックを封じこめ、激しいアタック合戦の末に残り6kmでブラークが再びアタック。追従したロンゴボルギーニと共に後続グループを引き離しに掛かった。
SDワークスが追走グループの足並みを乱し、先頭のブラークとロンゴボルギーニは20秒リードで最後のサンタカテリーナ通りの石畳坂に突入する。平均勾配12.5%のシエナ旧市街地への登坂を進み、残り500mでブラークが渾身のアタックを繰り出した。
「普段私よりも彼女の方が登りで強く、このレースにかける彼女の想いを知っていたのでかなり怖かった。残り1kmで彼女が苦しんでいた一方、私にはまだ脚が残っていた」と振り返る2017年のロード世界チャンピオンが独走。今季限りでの引退を表明しているブラークが勝利した。
追走グループの先頭を抑え3位フィニッシュしたファンデルブレッヘンと、そしてSDワークスのチームメイトたちと抱擁したブラークは、「事前に話し合った作戦全てを実行し、チームとして強い走りを見せることができた」とチーム力をアピール。ファンフルーテンは最後の登坂でファンデルブレッヘンの先行を許し、4位でレースを終えている。
また、與那嶺は5分半遅れの47位でフィニッシュし、「私が一番残念です。レースシーズンが始まって8日目。3レースを行い少し修正が必要な感じ。周りが昨年に比べてとても強い。ちょっとショックです」とコメント。以下のように問題点と修正点を話している。與那嶺の次戦は1週間後のベルギーレースだ。
「今回の問題は、長時間の陸路移動。今週はチームハウス滞在で十分なトレーニングが出来なかった必要な栄養の不足。分かっているのですが、今回は仕方がない環境もあります。けどこのチームには自由と安全がある。
今日のレースデータを分析しました。火曜日のレースの後半1時間で出せているデータに比べ今日のレースでは後半1時間で大きくデータが落ちていました。その理由を今コーチが分析しています。すぐに修正をして、トレーニングブロックを再構築して次のレースへ。シーズンは始まったばかりです」。
ストラーデビアンケ2021女子レース結果
1位 | シャンタル・ブラーク(オランダ、SDワークス) | 3:54:40 |
2位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | 0:07 |
3位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) | 0:09 |
4位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | 0:11 |
5位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | |
6位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | |
7位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 0:23 |
8位 | マルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | 0:27 |
9位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 0:30 |
10位 | エレン・ファンダイク(オランダ、トレック・セガフレード) | 0:32 |
47位 | 與那嶺恵理(チームティブコSBV) | 5:28 |
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