日本人に大人気の「ホノルルセンチュリーライド」の裏番組的存在、4月25日に開催された「ハレイワ・メトリック・センチュリーライド」の参加レポートをお届けします。まだ知られざるこの大会を広~く知ってもらうために現地で徹底取材。隅から隅まで紹介しましょう。

ハレイワ市街をスタートして行く参加者たち。コースは一般公道で、交通規制等はされていないハレイワ市街をスタートして行く参加者たち。コースは一般公道で、交通規制等はされていない (c)Makoto.AYANO

サーフィンのメッカ、ノースショアの玄関口となるハレイワの街がスタートだサーフィンのメッカ、ノースショアの玄関口となるハレイワの街がスタートだ (c)Makoto.AYANOこのイベントには下見を兼ねてシクロワイアード編集部スタッフが実際に参加して取材。来年に向けて徹底的に紹介しちゃいましょうという企画意図だ。

ご存知の通り「ホノルルセンチュリーライド(リンクは2009記事のインデックスへ)」は9月下旬の開催で、近年1500~2000人の日本人参加者を集めてきた超人気イベントだ。

ホノルルセンチュリーのイベントとして重要な点は、サイクリング初心者・入門者が多く参加するということ。ハワイでのイベントという魅力からか、初めてのサイクリングイベントがこのホノルルセンチュリーという人は少なくない(むしろ大多数なのだ)。

そしてそのイベントで体験したサイクリングが好きになり、国内でもサイクリングイベントに参加するようになる人が本当に多い。そういった意味でとても大切なイベントなのだ。
編集部でも旅行会社トップツアーと協力して、参加ツアーの醸成に多少なりとも尽力してきた。アイデアを出し合い、今中大介さんや絹代さん、昨年度は鶴見辰吾さん夫妻にも参加して頂いて、数ある参加ツアーの中でも内容やサポート体制が非常に充実しているツアーとして一定の評価を得てきた(と思う)。

そして、今年も企画を詰めて行く段階で、担当者によるミーティングでひとつ浮かんだのが「ホノルルセンチュリーに代わるイベントってなんだろう?」ということ。
ホノルルセンチュリーが9月下旬という、日本のサラリーマンがちょっと休みにくい時期に開催されること、走る距離が自分で自由に選べるとはいえ、坂もそれなりにあるので、難易度もそれなりに高い(だからこそ達成感はあるのだが)という面は確かにあるので、違うイベントも探してみようということになった。

スタート風景。ユルさを証明するある点に気づく人はいますか~?(自転車のことではありません)スタート風景。ユルさを証明するある点に気づく人はいますか~?(自転車のことではありません) (c)Makoto.AYANO「ハレイワ・メトリック・センチュリーライド」は、同じHAWAII BICYCLING LEAGUE(ハワイ自転車協会)が主催するイベントなので、その存在自体は前から知っていたし、日本からも毎年ごく少人数のツアーや個人旅行で参加している人がいることも知っていた。そこで今回は、日本にしっかり紹介することで、日本からの参加者が増えたり、日本発の参加ツアーなどができないか、リサーチを兼ねて実走参加してみようというのが目的だ。

と、かなーり前置きが長くなってしまったが、そういう理由でこの記事が数回に渡り掲載されます。取材に行ったのはワタクシ、CW編集長。
「何?、ハワイに遊びに行くの? いいね~」という周囲の冷ややかな批判を浴びつつ、4月下旬に3泊5日で行ってまいりました、ハワイ。
「仕事ですから! 自腹ですから」なんて念押ししても、皆さん気持ちよく送り出してはくれません。そこで上のような大義名分が必要なワケです、ハイ。これから数回にわたり徹底取材の成果は記事でお伝えします(そこんとこ、くれぐれもヨロシクです)。

ハレイワ・メトリック・センチュリーライドってどんなイベント?

まずはイベントの概要をご紹介しましょう。現地でコーディネイトをつとめるスポナビハワイやJALの紹介文によれば次のようなイベントだということです。
「オアフ島ノースショアにあるハレイワという町から時計回りで南へ向かい、クアロア・ランチのあるスワンジー・ビーチ・パークで折り返す、往復100キロのファンライド。メトリックとはメートル法のこと。昨年は、約800名のサイクリストたちが参加しました。ハレイワの古い町並みを抜け、サーフィンの大会で有名なサンセットビーチ(25キロ折り返し地点)、養殖エビで有名なカフクの町(50キロ折り返し地点)などを駆け抜けるコースは、海岸線を走り、美しい景色が続くためサイクリストを飽きさせません。また25キロ、50キロなど距離を自分で選ぶことができるので、女性や子供のサイクリストも多く参加するファミリー参加型のイベントです」(サイトの紹介文から丸ごと引用)。

本格的スタイルのロコ(地元人)が多い本格的スタイルのロコ(地元人)が多い (c)Makoto.AYANO美しい海岸線を走る。すごそこが海だ美しい海岸線を走る。すごそこが海だ (c)Makoto.AYANO
ノースショアの海岸線を走るのは気持ちいい!ノースショアの海岸線を走るのは気持ちいい! (c)Makoto.AYANOフレンドリーなロコ・サイクリストたちフレンドリーなロコ・サイクリストたち (c)Makoto.AYANO

センチュリーライドといえど、距離は100kmが最高。本来の意味で100マイル(160km)=センチュリーライドではありません。そのためメトリック(メートル法)が名前に冠されているようです。

走るところはホノルル発着ではなく、北海岸「ノースショア」の海岸線。ホノルルセンチュリーに出場した人にはピンとくるでしょうが、最長160マイルの折り返し点であるスワンジービーチパークが共通点の折り返しスポットです。
コースはすべて海岸沿い道路。つまり、ホノルルセンチュリーだと最長160kmに向かった人だけが後半に味わえる海岸沿い道路(しかも区間としてはけっこう短い)を、ずっと走る続けるコースだと言えます。

折り返し地点のスワンジービーチパーク HCRより格段にのんびりしてる!折り返し地点のスワンジービーチパーク HCRより格段にのんびりしてる! (c)Makoto.AYANOコースの特徴としては、ほとんど真平らの往復コースということで、距離は短く、やさしいといえそうです。
そんなことから、ハレイワメトリックは通称「ゆるいセンチュリーライド」と言われています。日本から参加した経験者に聞けば、10人中10人がそう言います。参加者もゆるい人が多いようです。

スタート地点のハレイワまではどうやっていくか? 距離にして60km程度なので、たいていはスタートの朝にホノルルからクルマで向かうのが現実的です。前日にハレイワに泊まれればいいのですが、ホテルが少ないこと、あっても(観光客が泊まれるのは)ちょっとお高い超高級リゾートホテルしかないということ、「泊まるならホノルルでしょ」という日本人的前提もあって、やはり当日朝ホノルルからクルマで向かうのが一般的な判断です。つまりはレンタカーとか、参加ツアーのサポートカーなどで。

走る距離が自分で<走りながら>選べるのもホノルルセンチュリーと同じスタイルです。25キロ、50キロ、100キロと、おもに3つから選べます。別に中途半端なところで折り返しても誰も何も言わない気はしますが、一応そのようになっています。

ずっと美しい海を眺めながら走るずっと美しい海を眺めながら走る (c)Makoto.AYANO

エントリーは日本のネット「スポーツエントリー」からも可能で、スポーツエントリー経由で前述のスポナビハワイによる現地の送迎サポート付きコースなどに申込むことができます。
現在のところ日本からの参加パッケージツアーは催行されていない状況で、航空券やホテルは各自手配して、現地のアシストをお願いするというスタイルしかありません。自転車の空輸に関しては日本航空を利用する人に限り自転車無料搬送サービスを受けることができます。
ちなみに今回は、4月23日出発の27日帰国の現地3泊5日の旅程で参加してきました。

ということで、今回の記事は前振りだけで終わってしまいましたが、次回から数回に分けて参加レポートをお届けします。ついでにハワイでの自転車ツーリングに役立つ取材もいろいろしてきましたので、興味を持った方はぜひご注目ください。


text&photo:MakotoAYANO

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