豪華スプリンター、クラシックハンターが揃うツール・ド・ワロニーが開幕。新城幸也(バーレーン・マクラーレン)も出場する初日の雨中スプリントをカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)が制した。
スタート前に検温を受ける新城幸也(バーレーン・マクラーレン) (c)CorVos
オリバー・ナーセン(フランス、AG2Rラモンディアール)らクラシックハンターが多数出場した (c)CorVos
新城幸也(バーレーン・マクラーレン)が笑顔を見せる (c)CorVos
ツール・ド・ワロニー2020 コースマップ (c)www.trworg.be1980年に第1回大会が開催され、今年で41回目となるツール・ド・ワロニー(UCI2.Pro)が開幕した。ベルギー西部のワロン地方を4日間に渡って駆け巡り、細い道や石畳、短いながらも急勾配の丘が登場するためレースの雰囲気はベルギーワンデーレースのそれに似る。今年はツール・ド・フランスの開幕まで10日間というタイミングでの開催であり、前哨戦としての重要度が増している。
今年はスプリンター向け平坦ステージx2、パンチャー向け丘陵ステージx2というステージ構成が組まれ、同時期開催のクリテリウム・デュ・ドーフィネが完全な山岳レイアウトであったため、ワロニーには多くのトップスプリンターとパンチャーが集結した。
序盤の平坦ステージを狙うのはサム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)、アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)、カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)、ブライアン・コカール(フランス、B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト)、ナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック)といった面々。
後半の丘陵ステージでは来期AG2Rでタッグを組むグレッグ・ファンアーヴェルマート(べルギー、CCCチーム)とオリバー・ナーセン(フランス、AG2Rラモンディアール)、マッテオ・トレンティン(イタリア、CCCチーム)、フィリップ・ジルベール(ベルギー、ロット・スーダル)、怪我明けのニキ・テルプストラ(オランダ、トタル・ディレクトエネルジー)らクラシックレーサーに注目。新城幸也(バーレーン・マクラーレン)はマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)やフィル・バウハウス(ドイツ)といったスプリンターと共に出場だ。
逃げるクリース・デボント(ベルギー、アルペシン・フェニックス)やジュリアン・デュヴァル(フランス、AF2Rラモンディアール) (c)CorVos
怪我明け初レースに挑むニキ・テルプストラ(オランダ、トタル・ディレクトエネルジー) (c)CorVos
会話しながら走るマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、バーレーン・マクラーレン)とカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) (c)CorVos
ソワニエからタンプルーブまでの185.8kmで争われた開幕ステージは、途中に2級山岳2箇所(標高はわずか120mほど)を含む完全なスプリンターステージ。クリース・デボント(ベルギー、アルペシン・フェニックス)やジュリアン・デュヴァル(フランス、AF2Rラモンディアール)など5名が逃げ、メイン集団ではグルパマFDJらがコントロールを担った。
雨雲の下を走る後半戦に入ると早いタイミングで逃げグループは吸収され、合計2周回を走るタンプルーブの周回サーキットコースに突入。ファンアーヴェルマートを従えたCCCチームによる石畳区間でのペースアップは不発に終わったものの、濡れた路面がパンクや落車を誘発した。
サム・ベネット(アイルランド)で勝利を狙うドゥクーニンク・クイックステップが牽引 (c)CorVos
石畳区間でペースアップを図るCCCチーム (c)CorVos
最後の石畳区間でも集団分裂は起こらず、グルパマFDJ、バーレーン・マクラーレン、ロット・スーダルらが猛烈にペースアップを行いながらゴール前へ。肩をぶつけ合うカヴェンディッシュとブアニを尻目に、デマールのリードアウト役を務めるジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、グルパマFDJ)がペースメイク。しかしグルパマFDJはラモン・シンケルダム(オランダ)をパンクで失っていたため、デマールは残り350mという早すぎるタイミングでスプリントを強いられた。
「沈むよりは自ら仕掛ける方を採った」というデマールは徐々に失速し、サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)やアーヴィッド・デクレイン(オランダ、リワル・レディーネス サイクリングチーム)が横一線でスプリント。しかしその後方から、弾かれたように"ポケット・ロケット"が加速した。
サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)との接戦を制したカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) (c)CorVos
リーダージャージを手に入れたカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) (c)CorVos
「出遅れてしまったけれど、ライバルたちのスプリントが早すぎたので最終盤に先頭を奪い返すことができた。完璧なタイミングだった」と振り返るユアンがハンドルを投げ込み、熱中症で13分半遅れに終わったミラノ〜サンレモの悔しさを晴らす勝利。登りスプリントもこなせるユアンは黄色いリーダージャージも受け取った。
「チームが7月にヴォージュ山塊で行ったトレーニングキャンプでいい練習を積むことができたんだ。全員の調子が良いし、ライバルを倒すことができたので自信にも繋がる。ツールに向けても理想的な準備レースだ。ひとまずこのリーダージャージを明日、できれば明後日まで守り抜きたいと思う。第4ステージは僕にとって厳しすぎるのでジルベールがエースを担う予定だ」と、今季4勝目を掴んだユアンは語っている。
また、新城は集団内の91位でフィニッシュ。「ベルギーのレースはいつも通りだった(笑)道は荒れてて、障害物もたくさんで、石畳もあり、おまけに今日はスコールもあって。コーナー立ち上がりのインターバルトレーニングになってしまった。先週のチェコツアーとは違うリズムを取り戻すための1日となった。チームメイトのサンティアゴ(コロンビア)は今日のステージが人生初の石畳だったそうだ(笑) 終盤は全然前に居ることが出来なかったけど、ベルギーの道の走り方を思い出し、少し慣れてきたので、明日から(第2ステージから)スプリントのアシストが出来るようにしたいね」とコメントを残している。




今年はスプリンター向け平坦ステージx2、パンチャー向け丘陵ステージx2というステージ構成が組まれ、同時期開催のクリテリウム・デュ・ドーフィネが完全な山岳レイアウトであったため、ワロニーには多くのトップスプリンターとパンチャーが集結した。
序盤の平坦ステージを狙うのはサム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)、アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)、カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)、ブライアン・コカール(フランス、B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト)、ナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック)といった面々。
後半の丘陵ステージでは来期AG2Rでタッグを組むグレッグ・ファンアーヴェルマート(べルギー、CCCチーム)とオリバー・ナーセン(フランス、AG2Rラモンディアール)、マッテオ・トレンティン(イタリア、CCCチーム)、フィリップ・ジルベール(ベルギー、ロット・スーダル)、怪我明けのニキ・テルプストラ(オランダ、トタル・ディレクトエネルジー)らクラシックレーサーに注目。新城幸也(バーレーン・マクラーレン)はマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)やフィル・バウハウス(ドイツ)といったスプリンターと共に出場だ。



ソワニエからタンプルーブまでの185.8kmで争われた開幕ステージは、途中に2級山岳2箇所(標高はわずか120mほど)を含む完全なスプリンターステージ。クリース・デボント(ベルギー、アルペシン・フェニックス)やジュリアン・デュヴァル(フランス、AF2Rラモンディアール)など5名が逃げ、メイン集団ではグルパマFDJらがコントロールを担った。
雨雲の下を走る後半戦に入ると早いタイミングで逃げグループは吸収され、合計2周回を走るタンプルーブの周回サーキットコースに突入。ファンアーヴェルマートを従えたCCCチームによる石畳区間でのペースアップは不発に終わったものの、濡れた路面がパンクや落車を誘発した。


最後の石畳区間でも集団分裂は起こらず、グルパマFDJ、バーレーン・マクラーレン、ロット・スーダルらが猛烈にペースアップを行いながらゴール前へ。肩をぶつけ合うカヴェンディッシュとブアニを尻目に、デマールのリードアウト役を務めるジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、グルパマFDJ)がペースメイク。しかしグルパマFDJはラモン・シンケルダム(オランダ)をパンクで失っていたため、デマールは残り350mという早すぎるタイミングでスプリントを強いられた。
「沈むよりは自ら仕掛ける方を採った」というデマールは徐々に失速し、サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)やアーヴィッド・デクレイン(オランダ、リワル・レディーネス サイクリングチーム)が横一線でスプリント。しかしその後方から、弾かれたように"ポケット・ロケット"が加速した。


「出遅れてしまったけれど、ライバルたちのスプリントが早すぎたので最終盤に先頭を奪い返すことができた。完璧なタイミングだった」と振り返るユアンがハンドルを投げ込み、熱中症で13分半遅れに終わったミラノ〜サンレモの悔しさを晴らす勝利。登りスプリントもこなせるユアンは黄色いリーダージャージも受け取った。
「チームが7月にヴォージュ山塊で行ったトレーニングキャンプでいい練習を積むことができたんだ。全員の調子が良いし、ライバルを倒すことができたので自信にも繋がる。ツールに向けても理想的な準備レースだ。ひとまずこのリーダージャージを明日、できれば明後日まで守り抜きたいと思う。第4ステージは僕にとって厳しすぎるのでジルベールがエースを担う予定だ」と、今季4勝目を掴んだユアンは語っている。
また、新城は集団内の91位でフィニッシュ。「ベルギーのレースはいつも通りだった(笑)道は荒れてて、障害物もたくさんで、石畳もあり、おまけに今日はスコールもあって。コーナー立ち上がりのインターバルトレーニングになってしまった。先週のチェコツアーとは違うリズムを取り戻すための1日となった。チームメイトのサンティアゴ(コロンビア)は今日のステージが人生初の石畳だったそうだ(笑) 終盤は全然前に居ることが出来なかったけど、ベルギーの道の走り方を思い出し、少し慣れてきたので、明日から(第2ステージから)スプリントのアシストが出来るようにしたいね」とコメントを残している。
ツール・ド・ワロニー2020 第1ステージ結果
1位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) | 4:17:20 |
2位 | サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
3位 | ティム・メルリエ(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | |
4位 | アーヴィッド・デクレイン(オランダ、リワル・レディーネス サイクリングチーム) | |
5位 | ナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック) | |
6位 | イタマル・アインホルン(イスラエル、イスラエル・スタートアップネイション) | |
7位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) | |
8位 | マヌエル・ペニャルベル(スペイン、ブルゴスBH) | |
9位 | シルヴァン・ディリエ(スイス、AG2Rラモンディアール) | |
10位 | クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、AG2Rラモンディアール) |
個人総合成績
1位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) | 4:17:10 |
2位 | クリース・デボント(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | 0:02 |
3位 | イェンス・レインダース(ベルギー、ハーゲンスバーマン・アクセオン) | 0:03 |
4位 | サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:04 |
5位 | ティム・メルリエ(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | 0:06 |
6位 | アーヴィッド・デクレイン(オランダ、リワル・レディーネス サイクリングチーム) | 0:10 |
7位 | ナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック) | |
8位 | イタマル・アインホルン(イスラエル、イスラエル・スタートアップネイション) | |
9位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) | |
10位 | マヌエル・ペニャルベル(スペイン、ブルゴスBH) |
その他の特別賞
山岳賞 | トム・パコ(ベルギー、ビンゴール・ワロニーブリュッセル) |
ポイント賞 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) |
ヤングライダー賞 | イェンス・レインダース(ベルギー、ハーゲンスバーマン・アクセオン) |
チーム総合成績 | AG2Rラモンディアール |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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