“南仏の巨人”モンヴァントゥーを2度登るピュアクライマーレース「モンヴァントゥー・チャレンジ」で、ロシア王者アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ)が圧勝。追走するリッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)を抑えた新鋭クライマーが大きな勝利を掴んだ。
ヴァントゥーを2度登るコースレイアウト。獲得標高は4000mだ (c)www.denivelechallenges.com今年第2回目開催を迎えたモンヴァントゥー・チャレンジ (UCI1.1)は、その名の通りツール・ド・フランスで幾多の名勝負を生み出してきたモンヴァントゥーへと登りつめるワンデーレース。開催2年目ながら“南仏の巨人”あるいは"魔の山"と呼ばれる名峰を舞台にしていることで注目を集め、特に今年はシーズン再開直後というタイミングも重なって強豪勢が多数エントリーし、一層の注目を集めた。
ヴァントゥー北西の街ヴェゾン=ラ=ロメーヌをスタート、山裾の渓谷に沿って時計回りにヴァントゥーの麓を半周。レース中盤を過ぎて南側から標高1417mのシャレー・レイナールまで登ってから一度下山し、麓からは1度目と同じルートをなぞって強風吹き付ける、標高1891mの頂上を目指す。
シャレー・レイナールを目指す1回目の登坂は距離13.2km/平均勾配8%で、頂上を目指す2回目は距離19.4km/平均勾配7.9%。距離179kmながら獲得標高4000mを叩き出す完全ピュアクライマー向けレースであり、ワールドチーム数が6のみであるにも関わらずスタートリストには豪華な顔ぶれが揃った。
ゼッケン1を付けるのは昨年大会覇者のヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス)で、ギヨーム・マルタン(フランス)ら一軍メンバーを伴ってチームとして連覇を目指す。
2月のツール・ド・ラ・プロヴァンスのクイーンステージで、シャレー・レイナールフィニッシュを制したナイロ・キンタナ(コロンビア、チーム アルケア・サムシック)は良いイメージを結果に繋げられるか。ルート・ド・オクシタニー連戦のリッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)はロンバルドを走ったジュリオ・チッコーネ(イタリア)とタッグを組む。さらにミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)、オクシタニーでベルナルに唯一喰らい付いたアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ)もラインアップされるほか、ここ最近精彩を欠いているファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ)のコンディションも気になるところだ。
また、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンスからは別府史之、中根英登、そして岡篤志と所属する日本人選手が多数顔を揃えた。エースを務めるのは好調の新鋭クライマー、レミ・ロシャス(フランス)だ。
独走でモンヴァントゥー山頂に辿り着いたアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ) (c)Astana Pro Team/Getty Images
(当然ながら)スプリンター勢皆無のこの日、逃げたのはジョセ・ゴンサルベス(スペイン、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)ら8名。トレック・セガフレードやアスタナがメイン集団をコントロールし、逃げから飛び出したガリコイツ・ブラボ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)一人を追う形で1度目のヴァントゥーを終えた。
頂上まで登りつめる2度目のヴァントゥーに入るとブラボは捕まり、40名程度に減っていたメイン集団からはピエール・ラトゥール(フランス、AG2Rラモンディアール)がアタック。暫く先頭を走ったラトゥールだがペースを維持する集団との差は広がらず、これを見たマルタンが単独で飛び出し合流する。脚を使っていたラトゥールは千切れ、マルタンはメイン集団から20秒差でシャレー・レイナール(残り5.5km)を通過した。
ハイペースを刻むメイン集団から飛び出したのはウラソフだった。「ライバルたちが疲れているように見えたのでアタック。後ろを振り返ったら誰もついて来ていなかったので一気にモチベーションが上がった」と言うウラソフは一気にマルタンを捕まえ、残り2.8km地点で独走に持ち込む。後ろからはキンタナを千切ったポートが差を縮めたものの、その動きを見たウラソフは更なるペースアップを図った。
大きな勝利を掴んだアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ) (c)Astana Pro Team/James Startt/Agence Zoom
"禿げ山"を象徴する風景の中ハイペースを刻み、ポートの合流を拒んだウラソフ。何度も後ろを振り返って距離を確認したロシア王者は最後の180度コーナーを周り、独走でフィニッシュ。24歳の新鋭クライマーがヴァントゥーで大きな勝利を掴んだ。
「この有名な山で勝てたことは最高に嬉しい。ファンタスティックだ!アスタナのチームメイトは素晴らしい働きをしてくれたし、最後は自分のベストを尽くした。素晴らしい勝利に満足している。脚のコンディションも絶好調だったんだ。チームメイトとスポンサーに感謝したい」と話すウラソフは、ガスプロム・ルスヴェロから今年アスタナに移籍昇格した24歳。昨年のロシア選手権でプロ初勝利を挙げ、プロヴァンスのシャレー・レイナールフィニッシュではアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)をアシストしながらステージ4位に食い込んでいたが、エースとして臨んだ今回、各チームのグランツールエースを相手にキャリア最大の勝利を掴むこととなった。
アスタナに所属するロシア王者のアレクサンドル・ウラソフ。今後名前を覚えて損は無いだろう。また、完走70名のレースで、中根は67位フィニッシュ。「1周目の上り麓からアスタナ勢のコントロールにより、常に350Wオーバー。。粘るが1周目の上りの頂上までラスト4kmのとこでドロップ。その瞬間に脚の痙攣。強烈にキツかった。OTL(タイムアウト)かと思ったけど完走。とにかく、強烈にキツかった」と自身のTwitterに綴っている。別府と岡は途中でレースを降りている。

ヴァントゥー北西の街ヴェゾン=ラ=ロメーヌをスタート、山裾の渓谷に沿って時計回りにヴァントゥーの麓を半周。レース中盤を過ぎて南側から標高1417mのシャレー・レイナールまで登ってから一度下山し、麓からは1度目と同じルートをなぞって強風吹き付ける、標高1891mの頂上を目指す。
シャレー・レイナールを目指す1回目の登坂は距離13.2km/平均勾配8%で、頂上を目指す2回目は距離19.4km/平均勾配7.9%。距離179kmながら獲得標高4000mを叩き出す完全ピュアクライマー向けレースであり、ワールドチーム数が6のみであるにも関わらずスタートリストには豪華な顔ぶれが揃った。
ゼッケン1を付けるのは昨年大会覇者のヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス)で、ギヨーム・マルタン(フランス)ら一軍メンバーを伴ってチームとして連覇を目指す。
2月のツール・ド・ラ・プロヴァンスのクイーンステージで、シャレー・レイナールフィニッシュを制したナイロ・キンタナ(コロンビア、チーム アルケア・サムシック)は良いイメージを結果に繋げられるか。ルート・ド・オクシタニー連戦のリッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)はロンバルドを走ったジュリオ・チッコーネ(イタリア)とタッグを組む。さらにミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)、オクシタニーでベルナルに唯一喰らい付いたアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ)もラインアップされるほか、ここ最近精彩を欠いているファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ)のコンディションも気になるところだ。
また、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンスからは別府史之、中根英登、そして岡篤志と所属する日本人選手が多数顔を揃えた。エースを務めるのは好調の新鋭クライマー、レミ・ロシャス(フランス)だ。

(当然ながら)スプリンター勢皆無のこの日、逃げたのはジョセ・ゴンサルベス(スペイン、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)ら8名。トレック・セガフレードやアスタナがメイン集団をコントロールし、逃げから飛び出したガリコイツ・ブラボ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)一人を追う形で1度目のヴァントゥーを終えた。
頂上まで登りつめる2度目のヴァントゥーに入るとブラボは捕まり、40名程度に減っていたメイン集団からはピエール・ラトゥール(フランス、AG2Rラモンディアール)がアタック。暫く先頭を走ったラトゥールだがペースを維持する集団との差は広がらず、これを見たマルタンが単独で飛び出し合流する。脚を使っていたラトゥールは千切れ、マルタンはメイン集団から20秒差でシャレー・レイナール(残り5.5km)を通過した。
ハイペースを刻むメイン集団から飛び出したのはウラソフだった。「ライバルたちが疲れているように見えたのでアタック。後ろを振り返ったら誰もついて来ていなかったので一気にモチベーションが上がった」と言うウラソフは一気にマルタンを捕まえ、残り2.8km地点で独走に持ち込む。後ろからはキンタナを千切ったポートが差を縮めたものの、その動きを見たウラソフは更なるペースアップを図った。

"禿げ山"を象徴する風景の中ハイペースを刻み、ポートの合流を拒んだウラソフ。何度も後ろを振り返って距離を確認したロシア王者は最後の180度コーナーを周り、独走でフィニッシュ。24歳の新鋭クライマーがヴァントゥーで大きな勝利を掴んだ。
「この有名な山で勝てたことは最高に嬉しい。ファンタスティックだ!アスタナのチームメイトは素晴らしい働きをしてくれたし、最後は自分のベストを尽くした。素晴らしい勝利に満足している。脚のコンディションも絶好調だったんだ。チームメイトとスポンサーに感謝したい」と話すウラソフは、ガスプロム・ルスヴェロから今年アスタナに移籍昇格した24歳。昨年のロシア選手権でプロ初勝利を挙げ、プロヴァンスのシャレー・レイナールフィニッシュではアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)をアシストしながらステージ4位に食い込んでいたが、エースとして臨んだ今回、各チームのグランツールエースを相手にキャリア最大の勝利を掴むこととなった。
アスタナに所属するロシア王者のアレクサンドル・ウラソフ。今後名前を覚えて損は無いだろう。また、完走70名のレースで、中根は67位フィニッシュ。「1周目の上り麓からアスタナ勢のコントロールにより、常に350Wオーバー。。粘るが1周目の上りの頂上までラスト4kmのとこでドロップ。その瞬間に脚の痙攣。強烈にキツかった。OTL(タイムアウト)かと思ったけど完走。とにかく、強烈にキツかった」と自身のTwitterに綴っている。別府と岡は途中でレースを降りている。
モンヴァントゥー・チャレンジ2020結果
1位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ) | 4:56:39 |
2位 | リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード) | 0:18 |
3位 | ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ) | 0:59 |
4位 | ピエール・ラトゥール(フランス、AG2Rラモンディアール) | 1:29 |
5位 | ファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 1:38 |
6位 | アロルド・テハダ(コロンビア、アスタナ) | 1:43 |
7位 | ケニー・エリッソンド(フランス、トレック・セガフレード) | 1:51 |
8位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、チーム アルケア・サムシック) | 1:57 |
9位 | ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス・ソルシオンクレディ) | 2:15 |
10位 | ヴァランタン・マデュアス(フランス、グルパマFDJ) | 2:32 |
67位 | 中根英登(日本、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) | 29'58 |
DNF | 別府史之(日本、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) | |
DNF | 岡篤志(日本、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) |
text:So.Isobe
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