ルーマニアで開催されたシビウ・サイクリングツアー最終日。午前中の登りTTで勝利したグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)が逆転総合優勝。午後のスプリントステージではパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が大会2勝目を掴んだ。
第3aステージ 12kmの登坂個人タイムトライアル (c)Turul Ciclist Al Sibiului/Focus Photo Agency
第3aステージ コースプロフィール (c)Turul Ciclist Al Sibiuluルーマニアを舞台に4日間開催されてきたシビウ・サイクリングツアー(UCI2.1)もいよいよ最終日。この日は午前中に12.5kmの登坂個人タイムトライアルが、そして午後にはアップダウンを含む109kmのスプリントステージが行われた。特に午前中の登坂TTは総合成績を狙う上で最後のチャンスだ。
登坂距離12.7km、平均斜度5.3%、獲得標高634mという登坂コースでは、昨晩歯痛で眠れず歯科医の手術提案を断り走ったというルーマニアTTチャンピオンのセルゲイ・トヴェトコフ(ルーマニアナショナルチーム)がベストタイムを叩き出したものの、後半スタートの総合上位勢が相次いで記録を塗り替える。
第3aステージ 総合首位パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)はステージ3位フィニッシュ (c)Turul Ciclist Al Sibiului/Focus Photo Agency
総合4位のレミ・ロシャス(フランス、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)が暫定首位に立ち、続いてグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)がトップタイムをマーク。好走したマッテオ・バディラッティ(スイス、イスラエル・スタートアップネイション)と総合首位パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)もミュールベルガーから1分遅れ、ミュールベルガーのステージ優勝が確定。同時にリーダージャージをチームメイトのコンラッドから引き継ぐことに成功した。
また、このステージではミュールベルガーのタイムから 大きく遅れた選手たちが足切りとなり、前日2位のルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・スタートアップネイション)やマッテオ・ペルッキ(イタリア、バルディアーニCSF・ファイザネ)、アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ジョッティ・ヴィクトリア)ら18名が午後の3bステージを出走できなくなった。
第3bステージ 石畳が敷かれた旧市街をスタートしていく (c)Turul Ciclist Al Sibiului/Focus Photo Agency
第3bステージ コースプロフィール (c)Turul Ciclist Al Sibiulu降り出した雨の中開催された3bステージ。激しいアタック合戦の末に3名が抜け出したものの、短距離レースゆえに集団スプリントを狙うチームがタイム差を1分ほどで固定する。アベレージ45.4km/hで展開する中、リーダーチームのボーラ・ハンスグローエやイスラエル・スタートアップネイション、そしてNIPPOデルコ・ワンプロヴァンスの中根英登も集団牽引に加わった。
逃げグループを吸収し、他チームを圧倒するスピードで集団を支配したのはボーラ・ハンスグローエだった。残り1kmを切って石畳&テクニカルコーナーが続く旧市街に入るとそのリードは鉄壁のものとなり、「完璧なリードアウトを得たので落ち着いてスプリントできた」と言うパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が余裕の先頭フィニッシュ。リードアウトを担ったミヒャエル・シュヴァルツマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が2位、エドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)が3位に入り、ボーラがまたしてもステージワンツーフィニッシュを達成した。
第3bステージ ボーラ・ハンスグローエやイスラエル・スタートアップネイションが集団を牽引する (c)Turul Ciclist Al Sibiului/Focus Photo Agency
第3bステージ パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が圧勝 (c)Turul Ciclist Al Sibiului/Focus Photo Agency
また、総合上位陣はタイム差無しでフィニッシュし、ミュールベルガーの総合優勝が確定。4ステージ連続勝利&総合ワンツー&山岳賞+ポイント賞と、ボーラがチーム力を見せつける結果となった。
「素晴らしい結果を得た1週間だった。長いレース休止期間があったにも関わらず脚が動いたので本当に嬉しい。特に個人TTの調子がとても良かったんだ。これから本格化するレースカレンダーに向けチームとして準備が整っている。6月というとても早いタイミングからオーストリアで高地合宿を重ねてきたことが結果に現れたと思う」と、イエロージャージを持ち帰ったミュールベルガーは語っている。
第3bステージ 総合優勝を決めたグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) (c)Turul Ciclist Al Sibiului/Focus Photo Agency
第3bステージ グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)が総合優勝 (c)Turul Ciclist Al Sibiului/Focus Photo Agency
また、集団牽引役を担った中根はこの日の最終完走者としてフィニッシュ。総合42位でシーズン再開初戦を終えている。「終日のステージBは45.5km/hのハイスピードレース。アタック合戦に参加しつつ逃げを容認してからBORA、イスラエル、自分とルカで集団コントロール。ラスト25kmから全開。残り10km切ってから逃げをキャッチしお役御免。スプリンター軍団に託してグロちゃん3位表彰台!ありがとう!チーム総合も3位」とTwitterで振り返っている。次なる参戦予定は7月28日に開幕するブエルタ・ア・ブルゴスだ。


登坂距離12.7km、平均斜度5.3%、獲得標高634mという登坂コースでは、昨晩歯痛で眠れず歯科医の手術提案を断り走ったというルーマニアTTチャンピオンのセルゲイ・トヴェトコフ(ルーマニアナショナルチーム)がベストタイムを叩き出したものの、後半スタートの総合上位勢が相次いで記録を塗り替える。

総合4位のレミ・ロシャス(フランス、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)が暫定首位に立ち、続いてグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)がトップタイムをマーク。好走したマッテオ・バディラッティ(スイス、イスラエル・スタートアップネイション)と総合首位パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)もミュールベルガーから1分遅れ、ミュールベルガーのステージ優勝が確定。同時にリーダージャージをチームメイトのコンラッドから引き継ぐことに成功した。
また、このステージではミュールベルガーのタイムから 大きく遅れた選手たちが足切りとなり、前日2位のルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・スタートアップネイション)やマッテオ・ペルッキ(イタリア、バルディアーニCSF・ファイザネ)、アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ジョッティ・ヴィクトリア)ら18名が午後の3bステージを出走できなくなった。


逃げグループを吸収し、他チームを圧倒するスピードで集団を支配したのはボーラ・ハンスグローエだった。残り1kmを切って石畳&テクニカルコーナーが続く旧市街に入るとそのリードは鉄壁のものとなり、「完璧なリードアウトを得たので落ち着いてスプリントできた」と言うパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が余裕の先頭フィニッシュ。リードアウトを担ったミヒャエル・シュヴァルツマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が2位、エドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)が3位に入り、ボーラがまたしてもステージワンツーフィニッシュを達成した。


また、総合上位陣はタイム差無しでフィニッシュし、ミュールベルガーの総合優勝が確定。4ステージ連続勝利&総合ワンツー&山岳賞+ポイント賞と、ボーラがチーム力を見せつける結果となった。
「素晴らしい結果を得た1週間だった。長いレース休止期間があったにも関わらず脚が動いたので本当に嬉しい。特に個人TTの調子がとても良かったんだ。これから本格化するレースカレンダーに向けチームとして準備が整っている。6月というとても早いタイミングからオーストリアで高地合宿を重ねてきたことが結果に現れたと思う」と、イエロージャージを持ち帰ったミュールベルガーは語っている。


また、集団牽引役を担った中根はこの日の最終完走者としてフィニッシュ。総合42位でシーズン再開初戦を終えている。「終日のステージBは45.5km/hのハイスピードレース。アタック合戦に参加しつつ逃げを容認してからBORA、イスラエル、自分とルカで集団コントロール。ラスト25kmから全開。残り10km切ってから逃げをキャッチしお役御免。スプリンター軍団に託してグロちゃん3位表彰台!ありがとう!チーム総合も3位」とTwitterで振り返っている。次なる参戦予定は7月28日に開幕するブエルタ・ア・ブルゴスだ。
シビウツアー2020第3aステージ結果
1位 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 26:11 |
2位 | マッテオ・バディラッティ(スイス、イスラエル・スタートアップネイション) | 1:02 |
3位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 1:04 |
4位 | レミ・ロシャス(フランス、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) | 1:30 |
5位 | ピオトル・ブロズニャ(ポーランド、フォスターATSチーム) | 1:47 |
シビウツアー2020第3bステージ結果
1位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 2:15:38 |
2位 | ミヒャエル・シュヴァルツマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
3位 | エドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) | |
4位 | アダム・トゥパリック(チェコ、エルコフ・カスパー) | |
5位 | ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア、アモーレ&ヴィータ・プロディール) |
個人総合成績
1位 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 11:36:44 |
2位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 1:01 |
3位 | マッテオ・バディラッティ(スイス、イスラエル・スタートアップネイション) | 1:52 |
4位 | レミ・ロシャス(フランス、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) | 2:47 |
5位 | ピオトル・ブロズニャ(ポーランド、フォスターATSチーム) | 5:22 |
その他特別賞
その他特別賞 | |
山岳賞 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) |
ポイント賞 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) |
ヤングライダー賞 | エリック・ベルグストローム(スウェーデン、バイクエイド) |
チーム総合成績 | エルコフ・カスパー |
text:So.Isobe
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