2020/07/24(金) - 01:30
2020年Jプロツアーの開幕戦「JBCF東日本ロードクラシック群馬大会 Day-1」が、群馬サイクルスポーツセンターで開催され、終盤に抜け出した3名のスプリント勝負を制したキナンサイクリングチームの山本元喜が優勝した。
長い長いオフシーズンを経てようやく開幕した国内ロードレース。Jプロツアー開幕戦となる「東日本ロードクラシック群馬大会」は、本来4月に予定されていた。しかしご存知の通り、折からの「コロナ禍」により延期され、本来であれば東京オリンピックの開会式とロードレースが開催されるはずだった時期・・・7月23日から25日の3日間に渡り開催されることになった。
従来と違うのは、「新型コロナウィルス感染拡大防止対策」を施しての開催という点。出場選手やチームスタッフ、大会役員、報道など、当日会場に出入りする全ての人は、大会前14日分の体温記録などを含めた健康状態の申告を義務付けし、当日は入場者全員の検温を行うなど、独自に定めたガイドラインに則った対策が行われた。
そして何より会場の雰囲気を違うものにしたのは、無観客開催であること。群馬サイクルスポーツセンターは交通の便がそれほど良くないこともあって観客数は決して多くはないものの、観戦ポイントとなる心臓破りの登りに報道関係者以外誰もいない光景は初めて見るものだった。
朝から断続的に雨が降り続いていた群馬サイクルスポーツセンターだが、Jプロツアーのスタートに合わせるように雨はやみ、レースの進行と共に急速に回復。濡れていた路面は乾き、フィニッシュの頃には太陽が顔を見せるまでになった。
初日のDay-1のレースは20周120km。ローリングスタートからリアルスタートが切られるとペースが上がり、Jプロツアー16チームにJCF強化指定選抜チームを加えた17チーム110名の集団は縦長に伸びる。3周目終了時に設定された最初の中間スプリントポイントを取ったのは、マトリックスパワータグに今年加入したレオネル・アレクサンダー・キンテロ・アートアーガ。この動きをきっかけに、15名が先行。その後2人が遅れて13名の先頭集団が形成され、メイン集団に最大で3分40秒の差をつける。
メンバーは、小森亮平(マトリックスパワータグ)、増田成幸、小野寺玲(以上宇都宮ブリッツェン)、山本元喜、トマ・ルバ、新城雄大(以上キナンサイクリングチーム)、織田聖、前田公平(以上弱虫ペダルサイクリングチーム)、佐野淳哉、海野晋作(以上レバンテフジ静岡)、草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)、柴田雅之、佐藤大志(那須ブラーゼン)。
メイン集団では、先頭集団にメンバーを送り込めなかったチームが中心となってコントロールを開始。レース中盤からはチーム右京のメンバーが集団先頭に集まってペースアップを図る。レース後半に入るとマトリックスパワータグも加勢し、先頭集団との差を2分台に縮める。しかし残り5周を切っても差は2分以下にならず、先頭集団の逃げ切りが濃厚に。
残り2周、9名まで減った先頭集団から増田がアタック。山本と織田が追走して追いつき、3名となって最終周回に入る。増田はさらにアタックするが山本と織田を振り切れず、最後の心臓破りの登りでは山本がアタックするが決まらない。最後は3名でのスプリント勝負となり、山本が制して優勝。2020年最初の勝者となった。
「2018年の全日本選手権以来、2年ぶりの優勝ですね」と言う山本。「チームとしては逃げに誰かを乗せてメイン集団に残ったメンバーが足を温存して勝負というつもりだったのですが、強力なメンバーが前に行ったので行く必要があると思い、ブリッジをかけて合流しました。レースの流れで自分で勝負することになり、トマ(・ルバ)と(新城)雄大が回してくれたので、自分は最後まで足を温存することができました。最後に増田選手がアタックした時にはトマがうまくコントロールしてくれ、自分のタイミングでブリッジをかけていきましたが、頂上までに追いつけず、そこに織田選手がついてきてくれたので2人でなんとか追いつきました。最後はスプリント勝負にするつもりはなく、登りで一気に離すつもりだったのですが、その前に増田選手が仕掛けたカウンターではやめに行ってしまったので、登りで踏み切れずに追いつかれてしまいました。それは今日の反省点です。
今シーズンはレース数が少ないので一戦一戦が重要なので、その最初のレースで優勝出来たのは嬉しいですし、今回のようなレース展開で勝てたことはチームとしてもステップアップ出来たと思います。明日、明後日はまた違うレースが展開されると思いますが、今日は自分でしたけれど他のメンバーでも勝負出来るようにうまくやっていきたいです」
長い長いオフシーズンを経てようやく開幕した国内ロードレース。Jプロツアー開幕戦となる「東日本ロードクラシック群馬大会」は、本来4月に予定されていた。しかしご存知の通り、折からの「コロナ禍」により延期され、本来であれば東京オリンピックの開会式とロードレースが開催されるはずだった時期・・・7月23日から25日の3日間に渡り開催されることになった。
従来と違うのは、「新型コロナウィルス感染拡大防止対策」を施しての開催という点。出場選手やチームスタッフ、大会役員、報道など、当日会場に出入りする全ての人は、大会前14日分の体温記録などを含めた健康状態の申告を義務付けし、当日は入場者全員の検温を行うなど、独自に定めたガイドラインに則った対策が行われた。
そして何より会場の雰囲気を違うものにしたのは、無観客開催であること。群馬サイクルスポーツセンターは交通の便がそれほど良くないこともあって観客数は決して多くはないものの、観戦ポイントとなる心臓破りの登りに報道関係者以外誰もいない光景は初めて見るものだった。
朝から断続的に雨が降り続いていた群馬サイクルスポーツセンターだが、Jプロツアーのスタートに合わせるように雨はやみ、レースの進行と共に急速に回復。濡れていた路面は乾き、フィニッシュの頃には太陽が顔を見せるまでになった。
初日のDay-1のレースは20周120km。ローリングスタートからリアルスタートが切られるとペースが上がり、Jプロツアー16チームにJCF強化指定選抜チームを加えた17チーム110名の集団は縦長に伸びる。3周目終了時に設定された最初の中間スプリントポイントを取ったのは、マトリックスパワータグに今年加入したレオネル・アレクサンダー・キンテロ・アートアーガ。この動きをきっかけに、15名が先行。その後2人が遅れて13名の先頭集団が形成され、メイン集団に最大で3分40秒の差をつける。
メンバーは、小森亮平(マトリックスパワータグ)、増田成幸、小野寺玲(以上宇都宮ブリッツェン)、山本元喜、トマ・ルバ、新城雄大(以上キナンサイクリングチーム)、織田聖、前田公平(以上弱虫ペダルサイクリングチーム)、佐野淳哉、海野晋作(以上レバンテフジ静岡)、草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)、柴田雅之、佐藤大志(那須ブラーゼン)。
メイン集団では、先頭集団にメンバーを送り込めなかったチームが中心となってコントロールを開始。レース中盤からはチーム右京のメンバーが集団先頭に集まってペースアップを図る。レース後半に入るとマトリックスパワータグも加勢し、先頭集団との差を2分台に縮める。しかし残り5周を切っても差は2分以下にならず、先頭集団の逃げ切りが濃厚に。
残り2周、9名まで減った先頭集団から増田がアタック。山本と織田が追走して追いつき、3名となって最終周回に入る。増田はさらにアタックするが山本と織田を振り切れず、最後の心臓破りの登りでは山本がアタックするが決まらない。最後は3名でのスプリント勝負となり、山本が制して優勝。2020年最初の勝者となった。
「2018年の全日本選手権以来、2年ぶりの優勝ですね」と言う山本。「チームとしては逃げに誰かを乗せてメイン集団に残ったメンバーが足を温存して勝負というつもりだったのですが、強力なメンバーが前に行ったので行く必要があると思い、ブリッジをかけて合流しました。レースの流れで自分で勝負することになり、トマ(・ルバ)と(新城)雄大が回してくれたので、自分は最後まで足を温存することができました。最後に増田選手がアタックした時にはトマがうまくコントロールしてくれ、自分のタイミングでブリッジをかけていきましたが、頂上までに追いつけず、そこに織田選手がついてきてくれたので2人でなんとか追いつきました。最後はスプリント勝負にするつもりはなく、登りで一気に離すつもりだったのですが、その前に増田選手が仕掛けたカウンターではやめに行ってしまったので、登りで踏み切れずに追いつかれてしまいました。それは今日の反省点です。
今シーズンはレース数が少ないので一戦一戦が重要なので、その最初のレースで優勝出来たのは嬉しいですし、今回のようなレース展開で勝てたことはチームとしてもステップアップ出来たと思います。明日、明後日はまた違うレースが展開されると思いますが、今日は自分でしたけれど他のメンバーでも勝負出来るようにうまくやっていきたいです」
Jプロツアー第1戦 東日本ロードクラシックDay-1 結果(120km)
1位 | 山本元喜(キナンサイクリングチーム) | 2時間59分1秒 |
2位 | 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) | +0秒 |
3位 | 織田 聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) | +1秒 |
4位 | 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) | +39秒 |
5位 | 小森亮平(マトリックスパワータグ ) | |
6位 | 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム) |
Jユースツアー 結果(60km)
1位 | 神村泰輝(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ) | 1時間42分10秒 |
2位 | 中島 渉(DEVOTION BIKES) | +15秒 |
3位 | 塩野淳平(TEAM SPORTS KID GoMore) | +16秒 |
E1 結果(72km)
1位 | 森崎英登(TEAM ORCA) | 1時間52分8秒 |
2位 | 小林 亮(ALL OUT reric) | +0秒 |
3位 | 松木健治(VC VELOCE) | |
4位 | 紺野元汰(SBC Vertex Racing Team) | |
5位 | 東 優仁(VC福岡(エリート)) | |
6位 | 奥山太郎(アーティファクトレーシングチーム) |
E2・E3
E2 結果(60km) | E3結果(48km) | |||
---|---|---|---|---|
1位 | 本多晴飛(ALL OUT reric) | 1時間34分10秒 | 菊川実紀(Roppongi Express) | 1時間18分8秒 |
2位 | 鳥倉必勝(SBC Vertex Racing Team) | +23秒 | 山下太一(アーティファクトレーシングチーム) | +0秒 |
3位 | 五十嵐洸太(Yamanakako Cycling club) | 橘田和樹(リベルタスTOCHIGI BICYCLE CLUB) | +1秒 | |
4位 | 中野 圭(イナーメ信濃山形-EFT) | +24秒 | 仲平楓太(サイタマサイクルプロジェクト) | |
5位 | 村山浩司(作新学院大学) | 成毛千尋(ALDINA) | ||
6位 | 川勝敦嗣(MiNERVA-asahi) | +25秒 | 中林航大(VC福岡(エリート)) |
text&photo:Satoru Kato
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