コロナウイルス感染蔓延によってキャンセルとなったポルトガルステージの代替コースを含め、ブエルタ主催者が改訂版コースの全貌を明らかにした。従来平坦ステージだったポルトガルでの2日間は逃げ屋向けの中級山岳に変更され、全体的な難易度が増している。



2018年大会第10ステージ。スペイン最古の大学、サラマンカ大学をスタート2018年大会第10ステージ。スペイン最古の大学、サラマンカ大学をスタート (c)CorVos
10月20日から11月8日にかけて開催される2020年ブエルタ・ア・エスパーニャ。主催者ウニプブリクはコロナウイルス感染蔓延を受けて開幕予定地だったオランダの第1、第2、第3ステージをキャンセルとして計18ステージに、さらに第15、第16ステージで予定していたポルトガル入国のキャンセルを発表していた。

今回、主催者はポルトガルに越境する予定だった第15ステージのフィニッシュ地点をスペインのプエブラ・デ・サンブリアに、そして第16ステージのスタート地点をスペインのサラマンカに変更することをアナウンス。サラマンカは過去幾度となくブエルタを迎えており、直近では2018年第10ステージのスタート地点となっている。

ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第15ステージブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第15ステージ (c)UNIPUBLICブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第16ステージブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第16ステージ (c)UNIPUBLIC


もともと第15、第16ステージは共にスプリンター向きの平坦ステージだったが、コース変更によって逃げ屋向きの中級山岳コースに変貌を遂げた。第15ステージは大会最長距離となる234.6kmで、主催者は「エスケープに好ましい日になるだろう。曲がりくねったコースなのでメイン集団の制御も難しく、難関ステージを終えた後なので集団の体力も削がれているはずだ」と説明している。

第16ステージも中盤に2級山岳を、残り40kmを切って1級山岳を越えるレイアウト。「1級山岳ではメイン集団にセレクションが掛かるだろう。30〜40人にまで絞られる可能性があるため、総合成績を狙う選手たちは大きな犠牲を払う可能性もある。かなりの集中力が要求されるだろう」と解説されている。

今回の総走行距離は2892.2kmで、18日間の内訳は平坦4、中級山岳8、難関山岳5、個人TT1というもの。ブエルタ出場予定のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)は「ブエルタはスペイン北部開催になるので寒さと悪天候との戦いになるが、それも選手全員がイコールコンディション」とコメントを残している。

text:So.Isobe

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