ブールスドルマンスに所属する元世界王者2人、アンナ・ファンデルブレッヘンとシャンタル・ブラーク(共にオランダ)が2021年、2022年内での現役引退を発表。引退後は監督/コーチとしてチームに携わっていくという。



アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンス)アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンス) photo:CorVos
ベルギーのSDワークス社が新メインスポンサーに就き、2021年から2024年まで「SDワークスサイクリングチーム」として活動するブールスドルマンスが、世界王者経験を持つアンナ・ファンデルブレッヘンとシャンタル・ブラークの契約更新と、それぞれ2021年、2022年春での現役引退、そしてスポーツディレクター/コーチへの就任を発表した。

ファンデルブレヘンは2012年にプロ入りし、2014年から現チームに在籍する30歳。リオ五輪ロードレース優勝を皮切りに2018年の世界選手権優勝、2度のジロ・ローザ総合優勝、5度のフレーシュワロンヌ優勝など、屈指の実力を備えるトップレーサー。「自分の力が落ちる前に」と、2021年限りでの引退を表明した。

「2021年まで続ける大きな理由は東京オリンピック。そして充実したフルシーズンを過ごしてから引退したいと思っています」とファンデルブレッヘン。「特にパンデミックの影響で今シーズンの大部分が無くなってしまっただけに、その思いはとても強くなっています。ここ暫く引退後はチームの監督/コーチ業に就くことを考えていたため、チームからの提案はとてもエキサイティングでした。自分のキャリアの中で、新たな挑戦を模索していることに気づいたのです。2021年を最高の状態で走り抜け、その後は選手たちがより良い環境で過ごせるように力を尽くしていきたい。科学や栄養、メンタルサポートの分野でより多くを改善できればと考えています」と語っている。

今年のル・サミンを制したシャンタル・ブラーク(オランダ、ブールスドルマンス)今年のル・サミンを制したシャンタル・ブラーク(オランダ、ブールスドルマンス) (c)CorVos
現チームでキャプテンを務めてきたブラークもまた、2017年世界選手権優勝など実績を重ねてきた屈指のクラシックハンター。2022年のスプリングクラシックシーズンを過ごしてから引退し、同い年のファンデルブレッヘンと共に監督/コーチ業に就く。「6年間過ごし、もはや家にいるかのようなこのチームと、引退後も関わっていけることが嬉しい。女子ロードレース界では引退後に監督となる道はまだまだ一般的ではなく、チームとして長期的な強化を図る上ではとても大切なことと感じています」と、プレスリリースの中で語っている。

text:So.Isobe

最新ニュース(全ジャンル)