2010/05/19(水) - 10:33
ジロ・デ・イタリア第10ステージを終えての選手たちのコメント。2勝目を挙げてジロ最強の地位を確立しつつあるタイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)、そして最後の1kmで光る脚を見せた新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)が心中を語る。
両手を挙げてゴールに飛び込むタイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)、後方でディーンも手を挙げる photo:Kei Tsuji
タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
僕にはリードアウトしてくれる世界最強のチームがある。だから楽に勝てるんだ。チームメイトたちには自信があるよ。
最後の数キロは道幅が狭くて曲がりくねっていたからとても危険だった。でも最後の瞬間まで最高の位置につけることができた。
今日のような少し上ったコースでのフィニッシュは僕にとって完璧だ。いや、僕じゃない、今日はディーンが最高の動きをした。最後のコーナーを曲ったとき、彼との間に少し距離があいた。だから彼に最後まで行かせようと思ったんだ。でもサバティーニがきたから僕が行ったんだ」。
ジロが始まったとき、僕は「一日一日調子を見て、ステージ優勝を狙っていく」と言ったけど、今はポイントジャージが僕のもとにある。それは大きな栄誉だ。だから今目標がちょっと違ってきた。このジャージを可能な限り長く着たい。山岳でどうなるか見ていて欲しい。可能な限り守ってみせるよ。
実は今日のステージ中はあまり調子は良くなかったんだ。ここ何日かハードな日々が続いたからね。でもチームは信じられないぐらい強かった。これ以上のリードアウトを期待することはできないね。昨年までの自分のスプリントを顧みたとき、タクティクス面でミスをしていた。僕はこのスポーツのトップの世界ではまだスプリントについて学んでいる途中だ。
僕らのトレインの進化は今まさにハマりつつあるね。これがこなれるまではもう少しだ。僕は後ろでイージーに構えていられるし、自分のスプリントだけを心配していればいいんだ。
マリアローザのアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)がサコッシュに手を伸ばす photo:Kei Tsujiアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)
落車には気を付けたけれど、今日が初めての「真の休息日」だった。おかげでもう一日マリアローザを着ることができる。
でも明日は全く違う。クラシックのようだから。
その地形が僕にアタックさせると人は言うけれど、他の選手がどれだけ僕に対してアタックしてくるか次第だと思う。
タイム差をつけるチャンスが有るなら、ラクイラのゴールも狙うよ。そして土曜と日曜の(山岳)ステージは今までと全く違うハードなものになると思う。
ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)
本当にいい一日だった。誰もが太陽を待ち焦がれていたんだ。サバティーニが2位になったからチームはハッピーだ。明日のステージはエネルギー満タンで臨まなくてはいけない。ジロでもっとも長い260kmステージだし、同時にとても(コースが)ハードだから。
調子の良さを見せつけた新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム) photo:Kei Tsuji新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)
長かったです。最後は苦しかった!
気付いたら後ろに(ボネが)いませんでした。そこから踏み直しても、脚が残っていなかったのでスプリンターに対抗出来なかった。いつも通りの脚があれば、ステージ3位までに入れたかも知れない。でも今日はスプリント出来る脚では無かった。
今日はボネがエースでしたけど、作戦はその日になってみないと分からないです。昨日のように雨が降ればキツい展開になるし、今日のようにゆっくりとした平坦ステージだとスプリント。だから特に『絶対ボネで』という訳ではないです。
今回は失敗しましたが、調子は良いですよ!
ドミニク・アルノー監督(Bboxブイグテレコム)
中盤までずっと平穏な展開だったが、とにかくラスト2kmはカーブの連続で危険な状態だった。ユキヤはボネを集団先頭まで引き上げようとしたが、ボネはテクニカルなコースでユキヤから遅れてしまった。ボネは後で『ユキヤに付いていけなかった』と言っていたよ。
このジロはユキヤにとって本当に大切な経験になるはず。そして、このジロでの走りは、ツール・ド・フランスの出場にも影響する。ここまでの走りを見る限りいい感じだ。
ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、主催新聞ガゼッタ・デッロ・スポルト紙、選手個人のウェブサイトおよびTwitterなど。
text:Makoto.AYANO
photo:Kei.TSUJI、CorVos
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タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
僕にはリードアウトしてくれる世界最強のチームがある。だから楽に勝てるんだ。チームメイトたちには自信があるよ。
最後の数キロは道幅が狭くて曲がりくねっていたからとても危険だった。でも最後の瞬間まで最高の位置につけることができた。
今日のような少し上ったコースでのフィニッシュは僕にとって完璧だ。いや、僕じゃない、今日はディーンが最高の動きをした。最後のコーナーを曲ったとき、彼との間に少し距離があいた。だから彼に最後まで行かせようと思ったんだ。でもサバティーニがきたから僕が行ったんだ」。
ジロが始まったとき、僕は「一日一日調子を見て、ステージ優勝を狙っていく」と言ったけど、今はポイントジャージが僕のもとにある。それは大きな栄誉だ。だから今目標がちょっと違ってきた。このジャージを可能な限り長く着たい。山岳でどうなるか見ていて欲しい。可能な限り守ってみせるよ。
実は今日のステージ中はあまり調子は良くなかったんだ。ここ何日かハードな日々が続いたからね。でもチームは信じられないぐらい強かった。これ以上のリードアウトを期待することはできないね。昨年までの自分のスプリントを顧みたとき、タクティクス面でミスをしていた。僕はこのスポーツのトップの世界ではまだスプリントについて学んでいる途中だ。
僕らのトレインの進化は今まさにハマりつつあるね。これがこなれるまではもう少しだ。僕は後ろでイージーに構えていられるし、自分のスプリントだけを心配していればいいんだ。
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落車には気を付けたけれど、今日が初めての「真の休息日」だった。おかげでもう一日マリアローザを着ることができる。
でも明日は全く違う。クラシックのようだから。
その地形が僕にアタックさせると人は言うけれど、他の選手がどれだけ僕に対してアタックしてくるか次第だと思う。
タイム差をつけるチャンスが有るなら、ラクイラのゴールも狙うよ。そして土曜と日曜の(山岳)ステージは今までと全く違うハードなものになると思う。
ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)
本当にいい一日だった。誰もが太陽を待ち焦がれていたんだ。サバティーニが2位になったからチームはハッピーだ。明日のステージはエネルギー満タンで臨まなくてはいけない。ジロでもっとも長い260kmステージだし、同時にとても(コースが)ハードだから。
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長かったです。最後は苦しかった!
気付いたら後ろに(ボネが)いませんでした。そこから踏み直しても、脚が残っていなかったのでスプリンターに対抗出来なかった。いつも通りの脚があれば、ステージ3位までに入れたかも知れない。でも今日はスプリント出来る脚では無かった。
今日はボネがエースでしたけど、作戦はその日になってみないと分からないです。昨日のように雨が降ればキツい展開になるし、今日のようにゆっくりとした平坦ステージだとスプリント。だから特に『絶対ボネで』という訳ではないです。
今回は失敗しましたが、調子は良いですよ!
ドミニク・アルノー監督(Bboxブイグテレコム)
中盤までずっと平穏な展開だったが、とにかくラスト2kmはカーブの連続で危険な状態だった。ユキヤはボネを集団先頭まで引き上げようとしたが、ボネはテクニカルなコースでユキヤから遅れてしまった。ボネは後で『ユキヤに付いていけなかった』と言っていたよ。
このジロはユキヤにとって本当に大切な経験になるはず。そして、このジロでの走りは、ツール・ド・フランスの出場にも影響する。ここまでの走りを見る限りいい感じだ。
ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、主催新聞ガゼッタ・デッロ・スポルト紙、選手個人のウェブサイトおよびTwitterなど。
text:Makoto.AYANO
photo:Kei.TSUJI、CorVos