2019/11/17(日) - 16:51
チェコ、ターボルを舞台にしたワールドカップ第4戦で、3日前に祖父を亡くしたばかりのマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)が勝利。女子レースではアンマリー・ワースト(オランダ、777)が勝利した。
重要レースが続く欧州シクロクロスシーズン。アイオワ、ウォータールー、ベルンに続くUCIシクロクロスワールドカップ第4戦の舞台は、2014-2015シーズンの世界選手権開催地となったチェコ、タボール。なだらかな丘にレイアウトされたコースは選手たちのパワーを試すものだ。
男子エリートはワールドカップ3連勝中のエリ・イゼルビッド(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)やコルヌ・ファンケッセル(ベルギー、テレネット・バロワーズ)の好スタートで動き出す。3日前に祖父レイモン・プリドールを亡くしたばかりのマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)は出走を選び、保有ポイントの少ないため3列目、20番手ほどからレースを進めた。
レース中盤を過ぎて先頭グループを形成したのはワールドカップリーダージャージを着用するイゼルビッドとラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・バロワーズ)、そしてマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)。巧みなバイクコントロールで魅せるファンデルポールはレース開始後40分を過ぎてトップグループに合流。そこから全8周回中の7周回目にイゼルビッドとファンデルポールが抜け出し、ファンデルハールが合流。勝負は3名に絞られた。
最終周回に入るとイゼルビッドがアタックを繰り出したものの、ファンデルポールは逃さない。度重なるアタックによってファンデルハールは遅れ、間髪入れずにファンデルポールがカウンターアタックを放った。
コーナーのたびに爆発的な加速を続けるファンデルポールに、ここまでワールドカップ全勝を続けてきたイゼルビッドもたまらず離されてしまう。そのままリードを守ったファンデルポールが今季ワールドカップ初勝利、そして祖父プリドールに捧げる勝利を挙げた。
「(2015年に初めて世界王者にも輝いた)このタボールは自分にとって特別な場所であり、コース自体も自分向き。ただし今日は自分のリズムをなかなか見出すことができなかったけれど、最後はうまく走れた」とレース後に語ったファンデルポール。「ここ数日はものすごく辛かった。今日は勝てて嬉しかったけれど、自分が思っている以上に、体力的にも精神的にも厳しいレースだった」と加えた。
またこの日、トップ2人に食らいつく好走を見せたファンデルハールは3位表彰台獲得。トップ12位までをベルギー・オランダ勢が独占し、その層の厚さを今一度見せつけた。
全5周回で争われた女子レースは、今季好調の二人、セイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ、コレンドン・サーカス)とアンマリー・ワースト(オランダ、777)が最終盤まで激しい一騎打ちを繰り広げた。U23世界王者のインゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、CCC・リブ)や、チェコのスター選手であるカテリーナ・ナッシュ(クリフレーシングチーム)が好スタートを切ったものの、すぐさまアルバラードが独走態勢に持ち込む。ワーストが合流したのは3周目に入ってからのことだった。
3番手の新欧州王者ヤラ・カステライン(オランダ、777)や、テレネット・バロワーズに移籍したオランダ王者ルシンダ・ブラントは追いつかず、最終周回に入って先頭2名の優勝争いが激化する。芝生の登り区間でワーストが加速してリードを稼ぐと、追走するアルバラードが痛恨のミスでストップ。ここで勝負が決まった。
観客とハイタッチを交わしたワーストが今季ワールドカップ初勝利。アルバラード、カステライン、ブラントとオランダ勢がトップ4を独占したほか、アリーチェマリア・アルツィッフィ(イタリア、777)が5位に入ったことで777チームは選手3名全員をトップ5へと送り込むことに成功している。
重要レースが続く欧州シクロクロスシーズン。アイオワ、ウォータールー、ベルンに続くUCIシクロクロスワールドカップ第4戦の舞台は、2014-2015シーズンの世界選手権開催地となったチェコ、タボール。なだらかな丘にレイアウトされたコースは選手たちのパワーを試すものだ。
男子エリートはワールドカップ3連勝中のエリ・イゼルビッド(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)やコルヌ・ファンケッセル(ベルギー、テレネット・バロワーズ)の好スタートで動き出す。3日前に祖父レイモン・プリドールを亡くしたばかりのマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)は出走を選び、保有ポイントの少ないため3列目、20番手ほどからレースを進めた。
レース中盤を過ぎて先頭グループを形成したのはワールドカップリーダージャージを着用するイゼルビッドとラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・バロワーズ)、そしてマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)。巧みなバイクコントロールで魅せるファンデルポールはレース開始後40分を過ぎてトップグループに合流。そこから全8周回中の7周回目にイゼルビッドとファンデルポールが抜け出し、ファンデルハールが合流。勝負は3名に絞られた。
最終周回に入るとイゼルビッドがアタックを繰り出したものの、ファンデルポールは逃さない。度重なるアタックによってファンデルハールは遅れ、間髪入れずにファンデルポールがカウンターアタックを放った。
コーナーのたびに爆発的な加速を続けるファンデルポールに、ここまでワールドカップ全勝を続けてきたイゼルビッドもたまらず離されてしまう。そのままリードを守ったファンデルポールが今季ワールドカップ初勝利、そして祖父プリドールに捧げる勝利を挙げた。
「(2015年に初めて世界王者にも輝いた)このタボールは自分にとって特別な場所であり、コース自体も自分向き。ただし今日は自分のリズムをなかなか見出すことができなかったけれど、最後はうまく走れた」とレース後に語ったファンデルポール。「ここ数日はものすごく辛かった。今日は勝てて嬉しかったけれど、自分が思っている以上に、体力的にも精神的にも厳しいレースだった」と加えた。
またこの日、トップ2人に食らいつく好走を見せたファンデルハールは3位表彰台獲得。トップ12位までをベルギー・オランダ勢が独占し、その層の厚さを今一度見せつけた。
全5周回で争われた女子レースは、今季好調の二人、セイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ、コレンドン・サーカス)とアンマリー・ワースト(オランダ、777)が最終盤まで激しい一騎打ちを繰り広げた。U23世界王者のインゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、CCC・リブ)や、チェコのスター選手であるカテリーナ・ナッシュ(クリフレーシングチーム)が好スタートを切ったものの、すぐさまアルバラードが独走態勢に持ち込む。ワーストが合流したのは3周目に入ってからのことだった。
3番手の新欧州王者ヤラ・カステライン(オランダ、777)や、テレネット・バロワーズに移籍したオランダ王者ルシンダ・ブラントは追いつかず、最終周回に入って先頭2名の優勝争いが激化する。芝生の登り区間でワーストが加速してリードを稼ぐと、追走するアルバラードが痛恨のミスでストップ。ここで勝負が決まった。
観客とハイタッチを交わしたワーストが今季ワールドカップ初勝利。アルバラード、カステライン、ブラントとオランダ勢がトップ4を独占したほか、アリーチェマリア・アルツィッフィ(イタリア、777)が5位に入ったことで777チームは選手3名全員をトップ5へと送り込むことに成功している。
男子エリート結果
1位 | マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) | 1:01:56 |
2位 | エリ・イゼルビッド(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | |
3位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・バロワーズ) | +12” |
4位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 42” |
5位 | トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・バロワーズ) | +1’00” |
6位 | コルヌ・ファンケッセル(ベルギー、テレネット・バロワーズ) | +1’10” |
7位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・バロワーズ) | +1’14” |
8位 | ティム・メルリエ(ベルギー、クレアフィン・フリスタッズ) | +1’17” |
9位 | ローレンス・スウィーク(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | +1’22” |
10位 | イェンス・アダムス(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | +1’32” |
女子レース結果
1位 | アンマリー・ワースト(オランダ、777) | 44:45 |
2位 | セイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ、コレンドン・サーカス) | +10” |
3位 | ヤラ・カステラリン(オランダ、777) | +20” |
4位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、テレネット・バロワーズ) | +23” |
5位 | アリーチェマリア・アルツィッフィ(イタリア、777) | +1’20” |
6位 | サンヌ・カント(ベルギー、IKO・コレンドン) | +1’28” |
7位 | アンナ・カイ(イギリス、エクスプレサ・プロCX) | +1’29” |
8位 | ケイトリン・キオー(アメリカ、キャノンデールp/bシクロクロスワールド.com) | +1’41” |
9位 | パック・ピーテルス(オランダ) | +1’59” |
10位 | エヴァ・リヒナー(イタリア、クレアフィン・フリスタッズ) | +2’01” |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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