7回目を迎えたツール・ド・フランスさいたまクリテリウム。その周辺イベントとしてすっかりお馴染みとなったのが「さいたまるしぇ」「サイクルフェスタ」「キッズロア」。今年ももちろんこの3つのイベントは健在。さいたま新都心を訪れた人達を味で、香りで、自転車で、大いに楽しませてくれた。その模様を写真たっぷりのフォトレポートでお届けします。



20種類のマイヨジョーヌが出迎えた、さいたま新都心駅改札前

さいたま新都心駅前にズラリと並べられたマイヨジョーヌさいたま新都心駅前にズラリと並べられたマイヨジョーヌ photo:Yuichiro Hosoda
まずは開催場所となるさいたま新都心駅出てすぐのコンコース。今年は、マイヨジョーヌがずらりと並んだ展示をプラス。これはルコックスポルティフがマイヨジョーヌ100周年を記念し、今季の各ステージごとに全く異なる20種類のデザインを施したスペシャルモデル。遠目には一見同じに見えるため、写真を撮ろうと近づいた人達を驚かせていた。

その横には今回出場する選手達の出走サインや、エガン・ベルナルやクリストファー・フルームなどのサイン入りマイヨジョーヌも飾られていた。

今年も埼玉新聞による、さいたまクリテリウム特別版の新聞が配られた今年も埼玉新聞による、さいたまクリテリウム特別版の新聞が配られた photo:Yuichiro Hosodaさいたまクリテリウム出場選手達直筆の出走サインボード。後ろはベルナルやフルームのサイン入りマイヨジョーヌさいたまクリテリウム出場選手達直筆の出走サインボード。後ろはベルナルやフルームのサイン入りマイヨジョーヌ photo:Yuichiro Hosoda



今年も来場者の食欲を刺激した「さいたまるしぇ」

駅の改札を出て左に行くと、食欲を誘う香りとともにさいたまアリーナの手前に現れるのが「さいたまるしぇ」。フランスの食祭を模したこの一大イートスペースは、今年も多くの人達の足を、その匂いのする方向へと誘っていた。自転車乗り、とりわけロードバイクに乗る人達はストイックな印象もあるけれど、そんな人々にとってはその戒めを破ってしまいかねない、なんとも罪なイベント。

今年も多くの人が、漂う食の香りに誘われたさいたまるしぇ今年も多くの人が、漂う食の香りに誘われたさいたまるしぇ photo:Yuichiro Hosoda
毎年出現するハッピーワインサイタマのワインボトルさんは2人。今年もしっかりポーズをとってアピールしていただいた。今年の開催はまだ10月と言うこともあり、ワインやフランス的な食とは別に、ハロウィン向けのお菓子やキャンペーンを行うお店もあった。

中心部から出て周りに目を向けると、地元埼玉発の大宮ナポリタン、岩槻ねぎの塩焼きそばと言ったグルメも並ぶ。特大のフランクフルトなども食欲をそそった。大会のメインスポンサーであるJ:COMは、ハロウィンにちなんだフォトブースを設置。ここで記念撮影した人には、特製スティックバルーンをプレゼント。さらには自転車で発電することで動くUFOキャッチャーも楽しげで、子ども達が次々と列を作っていた。

今年もいました、ハッピーワインサイタマのワインボトルさんたち今年もいました、ハッピーワインサイタマのワインボトルさんたち photo:Yuichiro Hosoda間もなくやってくるハロウィン向けのお菓子を用意したお店も間もなくやってくるハロウィン向けのお菓子を用意したお店も photo:Yuichiro Hosoda

桜の木で燻された、プリっとしたフランクフルト桜の木で燻された、プリっとしたフランクフルト photo:Yuichiro Hosoda
洋食レストラン アン・ドゥ・トワの大宮ナポリタン洋食レストラン アン・ドゥ・トワの大宮ナポリタン photo:Yuichiro Hosoda見ているだけでヨダレが垂れてくるスペアリブ見ているだけでヨダレが垂れてくるスペアリブ photo:Yuichiro Hosoda

ハロウィンデコレーションのフォトブースで写真撮影するとスティックバルーンをプレゼントしていたさいたまるしぇのJ:COMブースハロウィンデコレーションのフォトブースで写真撮影するとスティックバルーンをプレゼントしていたさいたまるしぇのJ:COMブース photo:Yuichiro HosodaJ:COMブースでは自転車で発電して動かすUFOキャッチャーコーナーもJ:COMブースでは自転車で発電して動かすUFOキャッチャーコーナーも photo:Yuichiro Hosoda

今年の個人的目玉は、ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムのオリジナルビール。生ビールとしてその場で味わうことも出来たのだが、仕事中のため次々と売れていくそれを横目に自重……!その後も夜までみっちり動いていたため、帰りに買うことも出来ず二重の悲しみに見舞われてしまった。ロードレース観戦は、ワインも良いけどビールもうまい。これと他のブースで買った料理を手にコース沿道へと繰り出した皆さんは、さぞレースも陽気に見られたことでしょう……。

さいたまクリテリウムのオリジナルビールが登場!さいたまクリテリウムのオリジナルビールが登場! photo:Yuichiro Hosoda


サイクルフェスタはツールな展示にブースのイベント盛りだくさん

ところ変わって、スタート/フィニッシュ地点に程近い場所に設定された「サイクルフェスタ」へと足を運んだ。こちらはもちろん名前の通り、自転車をハブとしたブースが立ち並ぶエリア。まず目に入ってくるのはJ:COMによるツール・ド・フランスさいたまクリテリウムコーナー。ツールの各賞ジャージの選手サイン入りジャージに加え、そのカラー&デザインの折り鶴が、ビンに入れて並べられていたり千羽鶴になっていたり。さらには当大会の歴代ポスターが飾られていたりと、見る者を惹きつける展示となっていた。

少し奥へ進むと、サイクルトレーナーなどを手掛ける「wahoo」とコラボレーションしたタイムトライアルイベントも。良いタイムが出ても出なくても、トライするだけでwahooオリジナルTシャツとボトルがもらえると言う太っ腹ぶりに長蛇の列が出来ていた。また、大宮競輪でもサイクルタイムトライアルを実施。スタートすると、現役競輪選手がハッパをかけてくれた。さいたまるしぇでたっぷり食べてしまった人達は、ここでひと汗かくのも良き。

各賞ジャージカラーの折り鶴を詰め込んだジャージ型ガラスビン各賞ジャージカラーの折り鶴を詰め込んだジャージ型ガラスビン photo:Yuichiro Hosoda各賞ジャージカラーの千羽鶴各賞ジャージカラーの千羽鶴 photo:Yuichiro Hosoda

さいたまクリテリウム5年の歴史を綴ったポスターたちさいたまクリテリウム5年の歴史を綴ったポスターたち photo:Yuichiro Hosoda
J:COMとwahooのコラボブースではwahoo製サイクルトレーナーによるタイムトライアルを開催J:COMとwahooのコラボブースではwahoo製サイクルトレーナーによるタイムトライアルを開催 photo:Yuichiro Hosoda
wahooのタイムトライアルにチャレンジすると、なんとオリジナルTシャツとボトルがもらえてしまったのだ!wahooのタイムトライアルにチャレンジすると、なんとオリジナルTシャツとボトルがもらえてしまったのだ! photo:Yuichiro HosodaJ:COMエリア横のオープンカフェも賑わいを見せたJ:COMエリア横のオープンカフェも賑わいを見せた photo:Yuichiro Hosoda

大宮競輪ブースでは、サイクルTT開催。服部正博選手がハッパをかける!規定タイムクリアでタオルやバッグがプレゼントされた大宮競輪ブースでは、サイクルTT開催。服部正博選手がハッパをかける!規定タイムクリアでタオルやバッグがプレゼントされた
他にもカペルミュール、静岡県などなど、各ブースでアンケートや投票を行うと特製サコッシュやピンバッヂがもらえるキャンペーンを展開しているブースがいくつもあり、来場者はお目当てのブースに次々と列を作った。アウローラ&ろんぐらいだぁすとーりーず!では声優の東城咲耶子さんや漫画原作者・三宅大志さんによる撮影会やサイン会が実施された。

物販をメインに展開していたブースには毎回特価品が並ぶとあって、多くの人達が自分に合う物を探しに訪れ、気に入ったサイクルジャージやシューズなどを手にとってレジに持ち込んだ。また、市内のお母さんが集う「さいたま市交通安全保護者の会(母の会)」や地元の自転車チーム「さいたまサイクルプロジェクト」など、子どもも楽しめる催しを用意したブースも多く、翌週行われるサイクルモードとはまた違うほのぼのした雰囲気があるのもサイクルフェスタの特徴と言える。

お買い物をした人に特製サコッシュをプレゼントしていたカペルミュールお買い物をした人に特製サコッシュをプレゼントしていたカペルミュール photo:Yuichiro Hosoda
「ろんぐらいだぁす!」でパカさんを演じる声優の東城咲耶子さんがアウローラのブースに「ろんぐらいだぁす!」でパカさんを演じる声優の東城咲耶子さんがアウローラのブースに photo:Yuichiro Hosoda「ろんぐらいだぁすとーりーず!」では、作者の三宅大志さんのサイン会を開催「ろんぐらいだぁすとーりーず!」では、作者の三宅大志さんのサイン会を開催 photo:Yuichiro Hosoda

2020五輪自転車競技コースの観戦したい場所を投票するとオリジナルピンバッヂをプレゼントしてくれた静岡県のブース2020五輪自転車競技コースの観戦したい場所を投票するとオリジナルピンバッヂをプレゼントしてくれた静岡県のブース DJI製アクションカムをPRしていたTOTEC✕JDRONEDJI製アクションカムをPRしていたTOTEC✕JDRONE

母の会のベテランお母さんが、反射材付き交通安全お守りをペイントする子どもを見守る母の会のベテランお母さんが、反射材付き交通安全お守りをペイントする子どもを見守る 自転車のホイールにフックをかける輪投げ(?)も子どもたちに人気自転車のホイールにフックをかける輪投げ(?)も子どもたちに人気 photo:Yuichiro Hosoda

土曜はさいたまクリテリウム出場の松崎琢仁選手が出迎えてくれたさいたまサイクルプロジェクトのブース土曜はさいたまクリテリウム出場の松崎琢仁選手が出迎えてくれたさいたまサイクルプロジェクトのブース photo:Yuichiro Hosodaサイクルジャージなどが多くのブースで特価販売され、来場者が商品をじっくりセレクトしていたサイクルジャージなどが多くのブースで特価販売され、来場者が商品をじっくりセレクトしていた

道一つ挟んでエリアが設けられた今年の試乗コーナーは、初心者の方が多く見受けられた印象。自転車を貸し出すスタッフの方も、そんな皆さんが戸惑わないよう乗車前に変速方法からブレーキのかけかた、自転車の降り方に至るまでしっかりレクチャーをしてくださっていた。試乗車はe-Mobility協会の提供によるe-Bikeも充実。従来の自転車とは違う新しい乗り心地に、感動の声を上げる方も。


e-Mobility協会のブースでは、BESV、パナソニック、メリダのE-Bikeを試乗可能e-Mobility協会のブースでは、BESV、パナソニック、メリダのE-Bikeを試乗可能 photo:Yuichiro Hosoda
初心者の方にも、試乗前に丁寧に変速の仕方などをレクチャーしていたサイクルベースあさひ初心者の方にも、試乗前に丁寧に変速の仕方などをレクチャーしていたサイクルベースあさひ photo:Yuichiro Hosodaド派手なBMXショーを開催していたのはムラサキスポーツド派手なBMXショーを開催していたのはムラサキスポーツ



ベルナルも来た!キッズロア

サイクルフェスタに併設された、こちらも恒例キッズロア。子どもたちの自転車天国。筆者が訪れた時は、親子レース「ニンジャスロン」を開催中。コース途中に設置された手裏剣ダーツを外すと親御さんが腕立てするハメになると言う、ちょっぴり身体のなまったお父さんなんかにはなかなか面白シビアなレースで、見ているだけでも楽しめる。

そんなキッズロアには、今季マイヨジョーヌのエガン・ベルナルをはじめとしたワールドツアーライダー達も訪問。子どもたちより大人がコーフンしちゃったとか。エリア内のグルメもさいたまるしぇとはまた違った趣があり、そのナチュラルな空気感が心地よかった。

キッズロアに参加したエガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)らキッズロアに参加したエガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)ら photo:Kei Tsuji
子どもと一緒にお父さんもダッシュ!子どもと一緒にお父さんもダッシュ! photo:Yuichiro Hosoda子どもが手裏剣ダーツを失敗すると、お父さんが腕立てするハメに…子どもが手裏剣ダーツを失敗すると、お父さんが腕立てするハメに… photo:Yuichiro Hosoda

大会アンバサダーのマルセル・キッテルやエガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)が子どもと一緒に走る!大会アンバサダーのマルセル・キッテルやエガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)が子どもと一緒に走る! photo:Kei Tsuji
おなじみチャリンコーヒーも出店おなじみチャリンコーヒーも出店 photo:Yuichiro Hosoda新鮮な自家製野菜の他、それらを使ったミネストローネやパウンドケーキなども提供していたあらい農園新鮮な自家製野菜の他、それらを使ったミネストローネやパウンドケーキなども提供していたあらい農園

シンプルで美味しそうなパンを販売、自家製酵母ばん「いちあん」シンプルで美味しそうなパンを販売、自家製酵母ばん「いちあん」 パクリと食いつきたくなるサイズのあんバターサンド&ラムレーズンクリームサンドパクリと食いつきたくなるサイズのあんバターサンド&ラムレーズンクリームサンド



さいたまるしぇ、サイクルフェスタ、キッズロア、いずれも各日の出店数は違ったものの、今年も土日の両日に開催された。行ってみたいブースや欲しい物がある人は、比較的空いている土曜に行くのもオススメだ。

新城幸也選手による日本人初優勝で盛り上り、幕を閉じた2019年のツール・ド・フランスさいたまクリテリウム。これらの周辺イベントも含めてどんな大会になるのか、来季大会にも期待したい。

text: Yuichiro Hosoda
photo: Yuichiro Hosoda, Kei Tsuji

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