2019/10/10(木) - 18:28
MTBプレ五輪のプロバイク特集第3弾(最終回)。今回は前女子世界王者ケイト・コートニー(アメリカ)や、フランスの次世代を担うヨルダン・サルー、そして男子レース3位に入ったルカ・ブライドット(イタリア)らのバイクを紹介します。
ケイト・コートニー(アメリカ):スコット SPARK RC
スタンフォード大学出身の前世界王者であり、今シーズンのワールドカップランキング総合優勝を収めるなど活躍したケイト・コートニー(アメリカ)。バイクはスコットのSPARK RCで、今回は世界選手権のために準備されたメタリックレッドのスペシャルペイントを持ち込んだ。
ブレーキキャリパーやシンクロスのFraser iC SLハンドルはフレームとマッチペイントされ、トピークのボトルケージやチェーンリングボルト、ホイールやリアショックのデカールまでカラー統一されたチャンピオンバイク。ブレーキレバーには世界王者だった証のアルカンシエルと、モチーフである鮫のイラストが加えられる。表面仕上げは同じくモチーフの「スパークル(ラメ)」だ。シンクロスのBelcarraサドルの裏側には星条旗があしらわれていた。
コンポーネントはスラムのXX1 Eagle AXSで、クランクセットにはクォークのパワーメーターを組み込んでいる。チェーンリングの端数は32Tで、フレームとカラー合わせしたボルトはウルフトゥース製。ロックショックスの電動ドロッパーポスト(Reverb AXS)を使用しているが、手元は専用コントローラーではなくスラムRED eTap用のボタン「BLIPS」をハンドルに取り付け、上からボタン部分をくり抜いたグリップを被せるという変則的な運用を行っている。
ホイールはDTスイスのXRC 1200 Spline 25mmで、組み合わせるタイヤはマキシス。試走では前後ともASPEN(2.25インチ)をセットしていた。リッチーのWCS XCを使うのはチームメイトであるニノ・シューター(スイス)同様だ。
ルカ・ブライドット(イタリア):オリンピア F1 X
双子のダニエーレと共に「ブライドット・ツインズ」として選手活動を行い、兄弟で国内選手権ワンツーフィニッシュ経験も持つルカ・ブライドット(イタリア)。今回のプレ五輪男子レースで3位に入ったルカが駆るのは、1893年にミラノで創業した歴史あるイタリアンブランド「オリンピア」のF1 X。イタリアらしいデザインが特徴のフルサスバイクで、今年デビューしたばかりのフラッグシップモデルだ。
コンポーネントはワールドカッパーの中では少数派のシマノXTR M9100シリーズ(機械式)。ハンドル周りもPRO製品で固め(THARSISシリーズ)、ドロッパーポストもPROのKoryakで揃えている。当然ペダルもXTRだ。
ホイールはXTRのハブと詳細不明のリムを組み合わせたもので、タイヤはヴィットリアのMEZCAL(2.25インチ)。フォークはフォックスの32 Float SC Factory、ショックはFloat DPS Factory。カラーシフトケーブルを使っているのも上位選手の中では珍しいポイントだ。
ティトゥアン・カロッド(フランス):BMC FOURSTROKE 01
2015、2016年のU23ワールドカップ総合優勝者で、2018年のエリートフランスチャンピオンであるティトゥアン・カロッド(フランス)。普段BMCのファクトリーチームに所属する彼のバイクはフルサスモデルのFOURSTROKE 01。今回のプレ五輪男子レースでは10位に入った。
コンポーネントはシマノXTR M9100シリーズで、チェーンリングの歯数は34T。ホイールは北イタリアに拠点を構える「CYPホイールズ」のカーボンリムとXTRのハブを手組みしたもので、タイヤはヴィットリア。2.1インチとやや細めのMEZCALを前後でセットしていた。
サスペンションはフォックスで、フォークはフォックスの32 Float SC Factory、ショックはFloat DPS Factory。ステムやハンドル、ドロッパーポストはBMCのオリジナルサドルはフィジークで、MTBラインナップではなくロード用のANTARES 00。
ヨルダン・サルー(フランス):BMC FOURSTROKE 01
男子レースで4位に入ったヨルダン・サルー(フランス)。ジュリアン・アブサロンが指揮するチーム「アブソリュート・アブサロン」に所属する26歳で、バイクはカロッドと同じくBMCのフルサスモデルFOURSTROKE 01だが、所属チームが異なるためパーツアッセンブルは大きく違う。
コンポーネントはスラムのXX1 Eagle(機械式)で、クランクセットはローター。パワー計測可能な2INPOWERクランクと34TのQRING(楕円チェーンリング)を組み合わせており、チェーンガイドは使用していない。
サスペンションはワールドカッパーの中で少数派のSRサンツアーで、フォークはAXON 34 BOOST、ショックはUNAIR LOR AIR RS17という組み合わせ。ホイールはデュークレーシング、タイヤはミシュランのFORCE(前)+JET(後)とフランス色濃いセットアップだ。その他ステムはFRMで、ハンドルはBMC。グリップはリザードスキンズ、サドルはタイオガ。ペダルはタイムのATAC XC 12だ。
リー・ダヴィソン(アメリカ):フェルト EDICT FRD
2012年ロンドン五輪で11位、2016年リオ五輪で7位、2016年世界選手権で2位、2019年の世界選手権では11位とコンスタントに成績を収めているリー・ダヴィソン(アメリカ)。3度目の五輪出場を狙うベテランが駆るのはフェルトのEDICT FRD。日本国内には入荷されていないフルサスモデルだ。
コンポーネントはスラムのXX1 Eagleだが、クランクはプラクシスワークスのLYFTで、XX1 Eagleのチェーンリングは32T、星条旗柄が目立つSLFのビッグプーリーを取り付けているのもアクセントだ。
ボトムブラケットやカーボンホイール(C32)もプラクシスワークスで揃えている。フォークはフォックスの32 Float SC Factoryで、ショックは同Float DPS Factory。ドロッパーシートポストもフォックスのTransferだ。ブレーキ系統はスラムだが、ブレーキローターとペダルはシマノのXTR。サドルはスペシャライズドのWomen's S-Works Power、タイヤはマキシス。取材時はフロントにIKON、リアにASPENという組み合わせだった。その他グリップはトゥルヴァティブ、ステムはジップ、ハンドルはフェルト。
text:So.Isobe
ケイト・コートニー(アメリカ):スコット SPARK RC
スタンフォード大学出身の前世界王者であり、今シーズンのワールドカップランキング総合優勝を収めるなど活躍したケイト・コートニー(アメリカ)。バイクはスコットのSPARK RCで、今回は世界選手権のために準備されたメタリックレッドのスペシャルペイントを持ち込んだ。
ブレーキキャリパーやシンクロスのFraser iC SLハンドルはフレームとマッチペイントされ、トピークのボトルケージやチェーンリングボルト、ホイールやリアショックのデカールまでカラー統一されたチャンピオンバイク。ブレーキレバーには世界王者だった証のアルカンシエルと、モチーフである鮫のイラストが加えられる。表面仕上げは同じくモチーフの「スパークル(ラメ)」だ。シンクロスのBelcarraサドルの裏側には星条旗があしらわれていた。
コンポーネントはスラムのXX1 Eagle AXSで、クランクセットにはクォークのパワーメーターを組み込んでいる。チェーンリングの端数は32Tで、フレームとカラー合わせしたボルトはウルフトゥース製。ロックショックスの電動ドロッパーポスト(Reverb AXS)を使用しているが、手元は専用コントローラーではなくスラムRED eTap用のボタン「BLIPS」をハンドルに取り付け、上からボタン部分をくり抜いたグリップを被せるという変則的な運用を行っている。
ホイールはDTスイスのXRC 1200 Spline 25mmで、組み合わせるタイヤはマキシス。試走では前後ともASPEN(2.25インチ)をセットしていた。リッチーのWCS XCを使うのはチームメイトであるニノ・シューター(スイス)同様だ。
ルカ・ブライドット(イタリア):オリンピア F1 X
双子のダニエーレと共に「ブライドット・ツインズ」として選手活動を行い、兄弟で国内選手権ワンツーフィニッシュ経験も持つルカ・ブライドット(イタリア)。今回のプレ五輪男子レースで3位に入ったルカが駆るのは、1893年にミラノで創業した歴史あるイタリアンブランド「オリンピア」のF1 X。イタリアらしいデザインが特徴のフルサスバイクで、今年デビューしたばかりのフラッグシップモデルだ。
コンポーネントはワールドカッパーの中では少数派のシマノXTR M9100シリーズ(機械式)。ハンドル周りもPRO製品で固め(THARSISシリーズ)、ドロッパーポストもPROのKoryakで揃えている。当然ペダルもXTRだ。
ホイールはXTRのハブと詳細不明のリムを組み合わせたもので、タイヤはヴィットリアのMEZCAL(2.25インチ)。フォークはフォックスの32 Float SC Factory、ショックはFloat DPS Factory。カラーシフトケーブルを使っているのも上位選手の中では珍しいポイントだ。
ティトゥアン・カロッド(フランス):BMC FOURSTROKE 01
2015、2016年のU23ワールドカップ総合優勝者で、2018年のエリートフランスチャンピオンであるティトゥアン・カロッド(フランス)。普段BMCのファクトリーチームに所属する彼のバイクはフルサスモデルのFOURSTROKE 01。今回のプレ五輪男子レースでは10位に入った。
コンポーネントはシマノXTR M9100シリーズで、チェーンリングの歯数は34T。ホイールは北イタリアに拠点を構える「CYPホイールズ」のカーボンリムとXTRのハブを手組みしたもので、タイヤはヴィットリア。2.1インチとやや細めのMEZCALを前後でセットしていた。
サスペンションはフォックスで、フォークはフォックスの32 Float SC Factory、ショックはFloat DPS Factory。ステムやハンドル、ドロッパーポストはBMCのオリジナルサドルはフィジークで、MTBラインナップではなくロード用のANTARES 00。
ヨルダン・サルー(フランス):BMC FOURSTROKE 01
男子レースで4位に入ったヨルダン・サルー(フランス)。ジュリアン・アブサロンが指揮するチーム「アブソリュート・アブサロン」に所属する26歳で、バイクはカロッドと同じくBMCのフルサスモデルFOURSTROKE 01だが、所属チームが異なるためパーツアッセンブルは大きく違う。
コンポーネントはスラムのXX1 Eagle(機械式)で、クランクセットはローター。パワー計測可能な2INPOWERクランクと34TのQRING(楕円チェーンリング)を組み合わせており、チェーンガイドは使用していない。
サスペンションはワールドカッパーの中で少数派のSRサンツアーで、フォークはAXON 34 BOOST、ショックはUNAIR LOR AIR RS17という組み合わせ。ホイールはデュークレーシング、タイヤはミシュランのFORCE(前)+JET(後)とフランス色濃いセットアップだ。その他ステムはFRMで、ハンドルはBMC。グリップはリザードスキンズ、サドルはタイオガ。ペダルはタイムのATAC XC 12だ。
リー・ダヴィソン(アメリカ):フェルト EDICT FRD
2012年ロンドン五輪で11位、2016年リオ五輪で7位、2016年世界選手権で2位、2019年の世界選手権では11位とコンスタントに成績を収めているリー・ダヴィソン(アメリカ)。3度目の五輪出場を狙うベテランが駆るのはフェルトのEDICT FRD。日本国内には入荷されていないフルサスモデルだ。
コンポーネントはスラムのXX1 Eagleだが、クランクはプラクシスワークスのLYFTで、XX1 Eagleのチェーンリングは32T、星条旗柄が目立つSLFのビッグプーリーを取り付けているのもアクセントだ。
ボトムブラケットやカーボンホイール(C32)もプラクシスワークスで揃えている。フォークはフォックスの32 Float SC Factoryで、ショックは同Float DPS Factory。ドロッパーシートポストもフォックスのTransferだ。ブレーキ系統はスラムだが、ブレーキローターとペダルはシマノのXTR。サドルはスペシャライズドのWomen's S-Works Power、タイヤはマキシス。取材時はフロントにIKON、リアにASPENという組み合わせだった。その他グリップはトゥルヴァティブ、ステムはジップ、ハンドルはフェルト。
text:So.Isobe
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