2019/09/15(日) - 10:06
「初めてのグランツールでステージ3勝を飾るなんて想像していなかった」と、独走勝利で総合表彰台を射止めたタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)はコメント。スロベニア勢の活躍が目立ったブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージを走り終えた選手たちのコメントを紹介します。
ステージ優勝 総合3位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
独走勝利を飾ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
忍耐強さが必要だった。脚の状態は良かったけど、ステージ前半はモチベーションが上がらず。でも冷たい雨でライバルたちが本調子ではないと感じて、最後の1級山岳でアタックした。その前にロペスがアタックを繰り返していたので、良いタイミングだったと思う。沿道のスロベニアファンや家族の声援が支えになったよ。彼らのおかげで最後の1時間を全開走行できたんだ。
初めてのグランツールでステージ3勝を飾るなんて想像していなかった。総合表彰台に上るなんて全くの想定外の結果。バルベルデやログリッチェという偉大なチャンピオンとともに総合表彰台に上るのは栄誉なこと。全く想像していなかったことが起こっている。
ステージ2位 総合2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
ステージ2位、総合2位のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) (c)CorVos
このブエルタにはとても満足している。ステージ1勝できれば良いと思いながら開幕を迎えたので、総合表彰台はおろか、総合2位という結果は予想していなかった。
雨の影響で無線の調子が悪くなり、最後はタイム差がわからない状態での走りになってしまった。音量を上げるために調整しようとしたらチャンネルを変えてしまい、全く聞こえなくなった。だからタイム差が分からなかった。
ペドレロとソレルがメイン集団を牽引してくれたおかげで、自分の仕事はただ最後の登りを全開で走ることだけだった。アスタナがアタックを繰り返したけどペースは上がりきらず、しかも彼らは協力しようとしなかった。そして彼らは全ての賞を失うことになった。沿道から「ポガチャルが2分先を走っている」というファンの声が聞こえて、タイムロスを抑えるために全開で走って、最後はボーナスタイムのためにスプリントしたんだ。
世界選手権をとてもいい状態で迎えることができると思う。スペインチームは来週アリカンテで合宿を行う予定で、強力な布陣でヨークシャーに乗り込むことになる。でも現実的には多くの選手にチャンスがあるコースなので、昨年のオーストリアよりも勝つチャンスは低いと思う。
ステージ3位 総合6位 ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
3週間にわたるチームの働きに恩返ししたくて、今日はステージ優勝を狙っていた。残念ながら目標は達成できなかったけど、今日も終盤までパウェル(ポリャンスキー)やフェリックス(グロスチャートナー)がそばにいてくれて、素晴らしい働きぶりを見せてくれた。明日はサム(ベネット)のスプリントを狙う。明日のステージが終わると数日間はバイクから離れるよ。
ステージ4位 ハーマン・ペーンシュタイナー(オーストリア、バーレーン・メリダ)
最初は逃げに乗ろうと思ったけど追いつかず、集団内でレースを展開することになった。あまりのペースに1級山岳ペーニャネグラで脱落したものの、ディラン(トゥーンス)と一緒に何とか復帰。最後の3級山岳に入ってから脚の調子が戻り、どういうわけかトップ選手の戦いに加わることができた。
信じられないほどハードなステージで、とても苦しんだけど、ステージ4位という結果をつかむことができた。このブエルタでの走りに満足している。風のステージで総合トップ10から脱落したことが唯一の心残りだけど、それもロードレースの一部。将来的にグランツールで総合トップ10を狙えるということが分かったよ。
ステージ5位 総合1位 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)
総合首位を守りマドリードに向かうプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
大会最後の山岳ステージを終えてほっとしている。今日もスロベニアの勝利。今日は終盤になればなるほどハードな展開になっていった。昨日は激しい落車に巻き込まれたけど、強力なチームのサポートを得て総合首位の座を守ることができて本当に嬉しい。チームメイトたちは全員がそれぞれ最高の走りをしてくれた。
明日の最終ステージが楽しみ。これまでは隠れたところでこっそりとしか笑っていなかったから、明日のステージが終わるともっと笑顔が出てくると思う。もう山岳ステージが残っていないのは良い気分だけど、まだ1ステージ残っていることを忘れてはいけない。
(デュムランの加入に関して)他のチームと比べる必要なんてないけど、どんなレースでも勝つことができるチームになる。チームとして勝利を狙えるということが何よりも重要で、ユンボ・ヴィズマは将来的にもっと強くなっていくと思う。
ステージ10位 総合7位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)
ステージ10位、総合7位のウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ) (c)CorVos
大会最後の山岳ステージで、総合順位を守るために全力を尽くした。ロブ(パワー)は終盤にかけてとてもよく働いてくれた。ツール・ド・フランスが終わってからこのブエルタに挑むために最善の調整を行なってきた。だから総合7位という結果には満足している。チーム内の雰囲気は良くて、やる気に満ちていた。3週間を振り返りたいけど、その前にマドリードでのステージを終わらさないといけない。
ステージ11位 総合5位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
アレハンドロ・バルベルデアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)と会話するミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) (c)CorVos
チームは出来ることを全て行い、フィニッシュラインまで全力を尽くした。まずはチームメイトたちが逃げグループに入るためにアタックを繰り返したけどどれも吸収され、次にメイン集団の人数を絞るためにペースを上げる作戦に切り替えた。
1級山岳ペーニャネグラで何度も何度もアタックしたけど飛び出すことはできず。昨日の落車の影響で調子が良いとは言えない状態だった。加速するたびに痛みを感じて、100%の力で踏み込むことができなかった。それでも総合表彰台に上るためにアタックを続けたんだ。でも最後は自分よりも強い選手たちに先行を許してしまった。チームとしてベストを尽くした結果なので悔いはないよ。
ステージ敢闘賞 タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームイネオス)
ベストを尽くした。まだグランツール出場2.5回目で、最終山岳ステージを調子よく走れたことは大きな進歩だと思う。だから結果には失望していない。後ろからポガチャルが追走していたので(ゲレイロと)待ったけど、彼はただ強すぎた。それからモビスターの4人が引くメイン集団を待つことにしたんだ。
メイン集団に合流してからはできるだけ長く食らいついた。プリモシュ(ログリッチェ)を除いて全員が限界を迎えているように見えたよ。あと(ステージ敢闘賞の)表彰台に上っている最中に自分のバイクからガーミンを盗んだ奴は誰だ。
ステージ36位 総合11位 ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
総合11位に脱落したジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)と励ますフィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:Kei Tsuji
フィリップ・ジルベールとゼネク・スティバルが自分をフィニッシュラインまで連れて行ってくれた。彼らへの感謝の気持ちを言葉で言い表せない。今日はキャリアの中で一番苦しんだ。彼らのサポートがなければ走りきることはできなかった。精神的にも身体的にも疲れ切っている。明日のマドリードでしっかりとレースを締めくくりたい。
text:Kei Tsuji
ステージ優勝 総合3位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
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忍耐強さが必要だった。脚の状態は良かったけど、ステージ前半はモチベーションが上がらず。でも冷たい雨でライバルたちが本調子ではないと感じて、最後の1級山岳でアタックした。その前にロペスがアタックを繰り返していたので、良いタイミングだったと思う。沿道のスロベニアファンや家族の声援が支えになったよ。彼らのおかげで最後の1時間を全開走行できたんだ。
初めてのグランツールでステージ3勝を飾るなんて想像していなかった。総合表彰台に上るなんて全くの想定外の結果。バルベルデやログリッチェという偉大なチャンピオンとともに総合表彰台に上るのは栄誉なこと。全く想像していなかったことが起こっている。
ステージ2位 総合2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
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このブエルタにはとても満足している。ステージ1勝できれば良いと思いながら開幕を迎えたので、総合表彰台はおろか、総合2位という結果は予想していなかった。
雨の影響で無線の調子が悪くなり、最後はタイム差がわからない状態での走りになってしまった。音量を上げるために調整しようとしたらチャンネルを変えてしまい、全く聞こえなくなった。だからタイム差が分からなかった。
ペドレロとソレルがメイン集団を牽引してくれたおかげで、自分の仕事はただ最後の登りを全開で走ることだけだった。アスタナがアタックを繰り返したけどペースは上がりきらず、しかも彼らは協力しようとしなかった。そして彼らは全ての賞を失うことになった。沿道から「ポガチャルが2分先を走っている」というファンの声が聞こえて、タイムロスを抑えるために全開で走って、最後はボーナスタイムのためにスプリントしたんだ。
世界選手権をとてもいい状態で迎えることができると思う。スペインチームは来週アリカンテで合宿を行う予定で、強力な布陣でヨークシャーに乗り込むことになる。でも現実的には多くの選手にチャンスがあるコースなので、昨年のオーストリアよりも勝つチャンスは低いと思う。
ステージ3位 総合6位 ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
3週間にわたるチームの働きに恩返ししたくて、今日はステージ優勝を狙っていた。残念ながら目標は達成できなかったけど、今日も終盤までパウェル(ポリャンスキー)やフェリックス(グロスチャートナー)がそばにいてくれて、素晴らしい働きぶりを見せてくれた。明日はサム(ベネット)のスプリントを狙う。明日のステージが終わると数日間はバイクから離れるよ。
ステージ4位 ハーマン・ペーンシュタイナー(オーストリア、バーレーン・メリダ)
最初は逃げに乗ろうと思ったけど追いつかず、集団内でレースを展開することになった。あまりのペースに1級山岳ペーニャネグラで脱落したものの、ディラン(トゥーンス)と一緒に何とか復帰。最後の3級山岳に入ってから脚の調子が戻り、どういうわけかトップ選手の戦いに加わることができた。
信じられないほどハードなステージで、とても苦しんだけど、ステージ4位という結果をつかむことができた。このブエルタでの走りに満足している。風のステージで総合トップ10から脱落したことが唯一の心残りだけど、それもロードレースの一部。将来的にグランツールで総合トップ10を狙えるということが分かったよ。
ステージ5位 総合1位 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)
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明日の最終ステージが楽しみ。これまでは隠れたところでこっそりとしか笑っていなかったから、明日のステージが終わるともっと笑顔が出てくると思う。もう山岳ステージが残っていないのは良い気分だけど、まだ1ステージ残っていることを忘れてはいけない。
(デュムランの加入に関して)他のチームと比べる必要なんてないけど、どんなレースでも勝つことができるチームになる。チームとして勝利を狙えるということが何よりも重要で、ユンボ・ヴィズマは将来的にもっと強くなっていくと思う。
ステージ10位 総合7位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)
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大会最後の山岳ステージで、総合順位を守るために全力を尽くした。ロブ(パワー)は終盤にかけてとてもよく働いてくれた。ツール・ド・フランスが終わってからこのブエルタに挑むために最善の調整を行なってきた。だから総合7位という結果には満足している。チーム内の雰囲気は良くて、やる気に満ちていた。3週間を振り返りたいけど、その前にマドリードでのステージを終わらさないといけない。
ステージ11位 総合5位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
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チームは出来ることを全て行い、フィニッシュラインまで全力を尽くした。まずはチームメイトたちが逃げグループに入るためにアタックを繰り返したけどどれも吸収され、次にメイン集団の人数を絞るためにペースを上げる作戦に切り替えた。
1級山岳ペーニャネグラで何度も何度もアタックしたけど飛び出すことはできず。昨日の落車の影響で調子が良いとは言えない状態だった。加速するたびに痛みを感じて、100%の力で踏み込むことができなかった。それでも総合表彰台に上るためにアタックを続けたんだ。でも最後は自分よりも強い選手たちに先行を許してしまった。チームとしてベストを尽くした結果なので悔いはないよ。
ステージ敢闘賞 タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームイネオス)
ベストを尽くした。まだグランツール出場2.5回目で、最終山岳ステージを調子よく走れたことは大きな進歩だと思う。だから結果には失望していない。後ろからポガチャルが追走していたので(ゲレイロと)待ったけど、彼はただ強すぎた。それからモビスターの4人が引くメイン集団を待つことにしたんだ。
メイン集団に合流してからはできるだけ長く食らいついた。プリモシュ(ログリッチェ)を除いて全員が限界を迎えているように見えたよ。あと(ステージ敢闘賞の)表彰台に上っている最中に自分のバイクからガーミンを盗んだ奴は誰だ。
ステージ36位 総合11位 ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
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フィリップ・ジルベールとゼネク・スティバルが自分をフィニッシュラインまで連れて行ってくれた。彼らへの感謝の気持ちを言葉で言い表せない。今日はキャリアの中で一番苦しんだ。彼らのサポートがなければ走りきることはできなかった。精神的にも身体的にも疲れ切っている。明日のマドリードでしっかりとレースを締めくくりたい。
text:Kei Tsuji
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