2019/08/12(月) - 08:52
大分市で開催された「OITAサイクルフェス!!!2019」。2日目はUCI1.2クラスのロードレース「おおいたアーバンクラシック」が行われた。レースは序盤から先行した20名の中から抜け出した7名による勝負となり、ドリュー・モレが優勝。マラル・エデルネ・バトムンフが2位となり、トレンガヌ・INC.・TSG・サイクリング・チームが1-2フィニッシュを達成。日本人選手では椿大志(キナンサイクリングチーム)の5位が最高位となった。
大分市出身の黒枝士揮・咲哉兄弟と、鹿屋体育大時代の恩師・黒川監督 photo:Satoru Kato
スタートラインに揃った選手 photo:Satoru Kato
ラグビーワールドカップが開催される昭和電工ドーム前をスタート photo:Satoru Kato
UCIレースとなって2回目の「おおいたアーバンクラシック」。昨年の第1回大会は10月に開催されたが、会場となる大分スポーツ公園がラグビーワールドカップに使用されるため、今年は8月の開催となった。
住宅街の中を行く集団。奥に別府湾が見える photo:Satoru Kato大会名に「アーバン」と冠する通り、大分市郊外の住宅街を駆け抜ける1周11.6kmのコース。極端な登りや下りはないものの、平坦部が少なくコーナーが多いため、集団が長く引き延ばされる。昨年優勝した石上優大は、「集団で走るのが楽ではないコース」と評するハードなコースだ。今年は大分スポーツ公園にある「昭和電工ドーム」の周囲を周る施設内道路がコースに組み込まれた。
この日の天気は雲が多めながらも夏の太陽が照りつける1日。大分市の最高気温は前日よりも低い32.7℃だったが、体感はそれほど変わらない暑さだ。
丘陵地にある住宅街「パークプレイス大分」でアタック合戦が繰り広げられる photo:Satoru Kato
1周目から数人が先行するも、集団との距離は離れない photo:Satoru Kato
13周150.8kmのレースは午前9時にスタート。何度かアタックと吸収が繰り返された3周目、昭和電工ドームをまわる道を抜けたところで、20名の集団が先行。後続との差が30秒から1分と広がっていく。
3周目 20名の先頭集団が形成される photo:Satoru Kato
3周目 後方集団はチームブリヂストンサイクリングを中心に牽引 photo:Satoru Katoこの20名の中には、前日のクリテリウムで優勝した今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)、山本元喜、椿大志(以上キナンサイクリングチーム)、小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、木村圭佑(シマノレーシング)、ホセ・ビセンテ・トリビオ、小森亮平、安原大貴(以上マトリックスパワータグ )ドリュー・モレ、バトムンフ(トレンガヌ・INC.・TSG・サイクリング・チーム)、イーヴァン・バートニク、ニコラス・ディニズ(X-スピード・ユナイテッド・コンチネンタル)らが含まれる強力な集団。後方の集団との差はレース中盤にかけて3分以上まで開く。
先頭集団を追う中島康晴(キナンサイクリングチーム)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)、チェン・キンロ(HKSIプロ・サイクリングチーム ) photo:Satoru Kato
7周目、香港チャンピオンジャージを着るチェン・キンロ(HKSIプロ・サイクリングチーム)が単独で追走を開始。この動きに中島康晴(キナンサイクリングチーム)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)が合流して3人の追走集団を形成する。先頭集団との差は1分を切るところまで迫るものの、追いつくまでには至らない。一方、後方集団はタイムアウトとなり、先頭集団が最も人数の揃った集団となる。
11周目 米谷隆志(イナーメ信濃山形)が先行 photo:Satoru Kato
12周目 20名の先頭集団から飛び出した5名 photo:Satoru Kato
残り3周となる11周目、米谷隆志(イナーメ信濃山形)が先頭集団から単独先行。積極的に追わない後続との差は10秒ほどまで開くものの、12周目までに吸収。その直後、バトムンフがコントロールラインに向かう登りで加速したのをきっかけに、モレ、トリビオ、椿、ディニズが追従。さらに今村とバートニクが合流し、7人が先行する。後続との差は開き、勝負は7名に絞られた。
最終周回直前 アタックするドリュー・モレ(トレンガヌ・INC.・TSG・サイクリング・チーム) photo:Satoru Kato
最終周回 椿大志(キナンサイクリングチーム)がアタックするも決定打とならず photo:Satoru Kato
最終周回に入る直前にモレがアタック。ほどなく吸収されたものの、この動きでホセが遅れる。コース後半に入ると椿がアタック。しかし「足が攣ってしまった」と言う椿は失速して捕まる。そして残り1kmを前にディニズがアタック。これで決まったかに見えたが、フィニッシュに向かう最後の登りでモレ、バトムンフ、バートニク、椿が追いついて最後の勝負へ。
先頭で登ってきたドリュー・モレ(トレンガヌ・INC.・TSG・サイクリング・チーム) photo:Satoru Kato
トレンガヌ・INC.・TSG・サイクリング・チームが1-2フィニッシュ photo:Satoru Kato
昭和電工ドーム前のフィニッシュに先頭で姿を現したのはモレ。その直後にバトムンフが続き、トレンガヌがワン・ツーフィニッシュを決めた。Xスピードの2人が続き、最後まで粘った椿が5位に入った。86名のスタートに対し、完走は22名。完走率3割を切るサバイバルレースとなった。
表彰式 photo:Satoru Kato優勝・ドリュー・モレ コメント
「暑さと厳しいコーススタートからハードなレースだった。勝てて嬉しい。チームのサポートとレースのオーガナイザーに感謝したい。来年もまた出場したい。今年のツアー・オブ・ジャパンで総合5位になったが、日本のレースはオーガナイズが素晴らしくて気に入っている。次は9月のツール・ド・北海道に出るよ」
最後まで粘った椿大志(キナンサイクリングチーム)が5位 photo:Satoru Kato5位・椿大志 コメント
「この暑さがあったので前に行ったもの勝ちだなとみんな思っていたと思うが、前に前に展開して残れるように動いた。20名の集団に(山本)元喜選手と2人で入ったが、後ろとの差が開いていったのでこのまま決まるなと感じた。X-スピードとトレンガヌ、マトリックスは踏めるメンバーが揃っていたのでペースをあげていく中で、後半に向けて足をためられるように回していった。
残り2周で自分が行こうと思っていたタイミングでX-スピードの選手が行ったので追ったら、後ろの動きが止まったので決まったと思った。最終周回のアタックで足が攣ってしまったが、他の選手も似たり寄ったりな状況だった。最後のフィニッシュへの登りで先行していたX-スピードの選手を捕まえたが、そこからは個人TTのようになり、全力で行ったが最後は力負けしてしまった。
怪我から復帰してから余裕がなくて空回りしてしまうことが多かったけれど、ようやく体力レベルが戻ってレース展開を落ち着いて見られるようになってきた。シーズン後半もUCIレースでポイントを取れるように頑張りたい」
終盤に積極的な走りを見せた米谷隆志(イナーメ信濃山形) photo:Satoru Kato米谷隆志 コメント
「このコースは前にいる方が楽だと聞いていたので、大きめの集団が出来たら乗って行こうと考えていた。ごそっと大きな集団が抜けて行くのが見えたのでブリッヂしたら決まったので、狙い通りだった。
終盤にローテーション回って後ろを見たら止まっていたので、それなら1人で自分のペースで行って後ろから絞れた集団が追いついてきてくれることを期待したが、泳がされただけになってしまった。でも20人の中にクラブチームとして唯一入れたし、見せ場は作れたと思う。吸収された後の展開で勝負が決まると思っていたが、足が攣りかけてついて行けなかった。
今回のレースや昨年の山口のレース(Jプロツアーのやまぐちカルストロードレース)のように全員消耗するようなレースは残れる自信はあるが、そこからさらに勝負できるようにしたい。」



UCIレースとなって2回目の「おおいたアーバンクラシック」。昨年の第1回大会は10月に開催されたが、会場となる大分スポーツ公園がラグビーワールドカップに使用されるため、今年は8月の開催となった。

この日の天気は雲が多めながらも夏の太陽が照りつける1日。大分市の最高気温は前日よりも低い32.7℃だったが、体感はそれほど変わらない暑さだ。


13周150.8kmのレースは午前9時にスタート。何度かアタックと吸収が繰り返された3周目、昭和電工ドームをまわる道を抜けたところで、20名の集団が先行。後続との差が30秒から1分と広がっていく。



7周目、香港チャンピオンジャージを着るチェン・キンロ(HKSIプロ・サイクリングチーム)が単独で追走を開始。この動きに中島康晴(キナンサイクリングチーム)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)が合流して3人の追走集団を形成する。先頭集団との差は1分を切るところまで迫るものの、追いつくまでには至らない。一方、後方集団はタイムアウトとなり、先頭集団が最も人数の揃った集団となる。


残り3周となる11周目、米谷隆志(イナーメ信濃山形)が先頭集団から単独先行。積極的に追わない後続との差は10秒ほどまで開くものの、12周目までに吸収。その直後、バトムンフがコントロールラインに向かう登りで加速したのをきっかけに、モレ、トリビオ、椿、ディニズが追従。さらに今村とバートニクが合流し、7人が先行する。後続との差は開き、勝負は7名に絞られた。


最終周回に入る直前にモレがアタック。ほどなく吸収されたものの、この動きでホセが遅れる。コース後半に入ると椿がアタック。しかし「足が攣ってしまった」と言う椿は失速して捕まる。そして残り1kmを前にディニズがアタック。これで決まったかに見えたが、フィニッシュに向かう最後の登りでモレ、バトムンフ、バートニク、椿が追いついて最後の勝負へ。


昭和電工ドーム前のフィニッシュに先頭で姿を現したのはモレ。その直後にバトムンフが続き、トレンガヌがワン・ツーフィニッシュを決めた。Xスピードの2人が続き、最後まで粘った椿が5位に入った。86名のスタートに対し、完走は22名。完走率3割を切るサバイバルレースとなった。

「暑さと厳しいコーススタートからハードなレースだった。勝てて嬉しい。チームのサポートとレースのオーガナイザーに感謝したい。来年もまた出場したい。今年のツアー・オブ・ジャパンで総合5位になったが、日本のレースはオーガナイズが素晴らしくて気に入っている。次は9月のツール・ド・北海道に出るよ」

「この暑さがあったので前に行ったもの勝ちだなとみんな思っていたと思うが、前に前に展開して残れるように動いた。20名の集団に(山本)元喜選手と2人で入ったが、後ろとの差が開いていったのでこのまま決まるなと感じた。X-スピードとトレンガヌ、マトリックスは踏めるメンバーが揃っていたのでペースをあげていく中で、後半に向けて足をためられるように回していった。
残り2周で自分が行こうと思っていたタイミングでX-スピードの選手が行ったので追ったら、後ろの動きが止まったので決まったと思った。最終周回のアタックで足が攣ってしまったが、他の選手も似たり寄ったりな状況だった。最後のフィニッシュへの登りで先行していたX-スピードの選手を捕まえたが、そこからは個人TTのようになり、全力で行ったが最後は力負けしてしまった。
怪我から復帰してから余裕がなくて空回りしてしまうことが多かったけれど、ようやく体力レベルが戻ってレース展開を落ち着いて見られるようになってきた。シーズン後半もUCIレースでポイントを取れるように頑張りたい」

「このコースは前にいる方が楽だと聞いていたので、大きめの集団が出来たら乗って行こうと考えていた。ごそっと大きな集団が抜けて行くのが見えたのでブリッヂしたら決まったので、狙い通りだった。
終盤にローテーション回って後ろを見たら止まっていたので、それなら1人で自分のペースで行って後ろから絞れた集団が追いついてきてくれることを期待したが、泳がされただけになってしまった。でも20人の中にクラブチームとして唯一入れたし、見せ場は作れたと思う。吸収された後の展開で勝負が決まると思っていたが、足が攣りかけてついて行けなかった。
今回のレースや昨年の山口のレース(Jプロツアーのやまぐちカルストロードレース)のように全員消耗するようなレースは残れる自信はあるが、そこからさらに勝負できるようにしたい。」
おおいたアーバンクラシック 結果(150.8km)
1位 | ドリュー・モレ(オーストラリア、トレンガヌ・INC・TSG・サイクリング・チーム) | 3時間36分31秒 |
2位 | マラル・エデルネ・バトムンフ(モンゴル、トレンガヌ・INC・TSG・サイクリングチーム) | +0秒 |
3位 | イーヴァン・バートニク(カナダ、X-ススピード・ユナイテッド・コンチネンタル) | +3秒 |
4位 | ニコラス・ディニズ(カナダ、X-スピード・ユナイテッド・コンチネンタル) | +6秒 |
5位 | 椿 大志(キナンサイクリングチーム) | +10秒 |
6位 | 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング) | +28秒 |
7位 | 山本元喜(キナンサイクリングチーム) | +1分21秒 |
8位 | 横塚浩平(チーム右京) | +1分26秒 |
text&photo:Satoru Kato
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