2019/08/16(金) - 17:49
山岳賞を獲得したロマン・バルデ(フランス)のStockeu69、オリヴァー・ナーセンがシャンゼリゼで駆ったスペシャルオーダーのスチールCORSA。ツールでアージェードゥーゼル・ラモンディアールが駆ったエディ・メルクスを紹介します。
エディ・メルクス Stockeu69、CORSA、Dean FAST?
最終日に用意されたマイヨアポワカラーのStockeu69 photo:Makoto AYANO
バルデの山岳賞獲得を祝うスペシャルカラー photo:Makoto AYANO
ぎりぎりまでバーテープを巻き、ブラケットを内向きにした特殊なセッティング。このバイクにはブラケットフード下のゴムブロックは使われなかった photo:Makoto AYANO
ルックのKEOペダルもマイヨアポワカラーでコーディネイト photo:Makoto AYANO
シャンゼリゼステージのホイールはツール・ド・フランスリミテッドエディションのCOMETE PRO CARBON photo:Makoto AYANO
今期、ファクターからエディ・メルクスに機材を切り替えたアージェードゥーゼル・ラモンディアール。今ツール・ド・フランスではロマン・バルデ(フランス)のマイヨアポワ獲得と一定の成功を収めた。バイクは新たにラインナップへと加わった軽量オールラウンドバイクのStockeu69のみで、TTバイクはラインナップにはないモデル。形状から察するにエディ・メルクスを傘下に収めたリドレーのDean FASTだと思われる。スペアとしてEM525も持ち込まれていたようだが、全体的にディスクブレーキはまだレース投入されていない。
全身水玉ジャージで走るロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) photo:Makoto.AYANO
シーズンイン当初はカンパニョーロのRECORD EPS(11速)を使用していた同チームだが、ローターのクランクとの兼ね合いにより春先にはシマノR9150系DURA-ACEに戻されたのは知られた話(ただしスペアTTバイクの一台にはRECORDを搭載したバイクが確認できた)。駆動系はローターの2INPOWER(53-39T)、セラミックスピードのオーバーサイズプーリーケージ、そしてKMCのX11SLチェーンと複数ブランドで構成されている。リアカセットは平坦ステージの場合でもULTEGRAの11-30Tで統一されていた。スペアバイクはTTバイクにはULTEGRAのリアディレイラーが取り付けられている場合も。
ロマン・バルデ(フランス)のStockeu69 photo:Makoto AYANO
ブラケット下側にゴムブロックを仕込むバルデの特殊なセッティング photo:Makoto AYANO
サドル中央部分にはバーテープを貼り付けてグリップを稼ぐ photo:Makoto AYANO
バルデのバイクにはイニシャル「RB」のロゴが加えられる photo:Makoto AYANO
TTバイクはエディメルクスのラインナップにない製品。形状的にリドレーのDean FASTだ photo:Makoto AYANO
スペアTTバイクの前輪はマヴィックのIO(イオ) photo:Makoto AYANO
メインバイクにはローターの2INPOWERクランクを使用。TTバイクのアウター歯数は55T photo:Makoto AYANO
ホイールはマヴィックのCOSMIC ULTIMATEもしくはCOMETE PRO CARBONのチューブラー。TTでは前輪に既に廃盤となっているIO(イオ)で、後輪はCOMETE ROAD。選手によってはリムに特別なグラフィックを施したツール・ド・フランス限定ホイールを使用していた。チームタイヤはブレデシュテインだが、実際に使われているのはコンチネンタルのCOMPETITION PRO LTDだ。
バルデはかなり独特なセッティングを施していることが知られている。STIレバーをかなり内側に向け、ブラケットフード下側にはゴムブロックを入れるのはフィッティング向上のため。サドル(フィジークのARIONE)にも先端部分中央にバーテープを貼り付けている。最終日にはマイヨアポワ獲得を祝うスペシャルカラーのStockeu69(フード下のゴムブロックはなし)が渡され注目を集めていた。
オリヴァー・ナーセン(ベルギー)のCORSA。ツールのステージをスチールバイクが走ったのは何十年ぶりだろうか photo:Makoto AYANO
トップチューブ前側にはゼッケンプレートホルダーも用意されている photo:Makoto AYANO
ヘッドチューブに輝くバッヂ。チューブはコロンブスのXcrとスピリットだという photo:Makoto AYANO
チェーンステーとシートステーにはメッキ処理が施される photo:Makoto AYANO
このバイクのみシルバーのチェーンでコーディネイト。クランクはパワーメーター無しのALDHU photo:Makoto AYANO
もう一人、最終日に注目を集めたのがオリヴァー・ナーセンだ。チーム唯一のベルギー人選手であるナーセンにはコロンブスのXcrとスピリットチューブでハンドメイドされたクラシックな「CORSA」が渡された。カスタムジオメトリーで作られた現代版スチールレーシングバイクで、ホワイトベースにゴールドの胴抜き、ベルギー国旗をあしらうほか、リア三角にはメッキ処理が施されている。チェーンがゴールドではなくシルバーでカラーマッチされているなど細部までこだわり抜かれている。
ペダルはルックKEO BLADE CARBONのツール・ド・フランス仕様で、ハンドルはデダエレメンティ。バルデはステム一体式のALANELAを好んでいる模様。ボトルやボトルケージはエリート、バーテープはリザードスキン。
山岳ステージではマヴィックのCOSMIC ULTIMATEを使用 photo:Makoto AYANO
平坦ステージではCOMETE PRO CARBONチューブラーを使用 photo:Makoto AYANO
スペアバイクとして今シーズン序盤に使用していたEM525が用意されていた photo:Makoto AYANO
チェーンはKMCのX11SL。リアカセットは平坦ステージでもULTEGRAの11-30Tで統一されていた模様 photo:Makoto AYANO
こちらはULTEGRAのリアディレイラー。スペアバイクの機材統一はまちまちといったところだろうか photo:Makoto AYANO
シーズン序盤に使用していたカンパニョーロのメカをスペアTTバイクに発見 photo:Makoto AYANO
text:So.Isobe
photo:Makoto AYANO
エディ・メルクス Stockeu69、CORSA、Dean FAST?
![最終日に用意されたマイヨアポワカラーのStockeu69](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf21e-3.jpg)
![バルデの山岳賞獲得を祝うスペシャルカラー](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf21e-5.jpg)
![ぎりぎりまでバーテープを巻き、ブラケットを内向きにした特殊なセッティング。このバイクにはブラケットフード下のゴムブロックは使われなかった](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf21e-7.jpg)
![ルックのKEOペダルもマイヨアポワカラーでコーディネイト](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf21e-10.jpg)
![シャンゼリゼステージのホイールはツール・ド・フランスリミテッドエディションのCOMETE PRO CARBON](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf21e-6.jpg)
今期、ファクターからエディ・メルクスに機材を切り替えたアージェードゥーゼル・ラモンディアール。今ツール・ド・フランスではロマン・バルデ(フランス)のマイヨアポワ獲得と一定の成功を収めた。バイクは新たにラインナップへと加わった軽量オールラウンドバイクのStockeu69のみで、TTバイクはラインナップにはないモデル。形状から察するにエディ・メルクスを傘下に収めたリドレーのDean FASTだと思われる。スペアとしてEM525も持ち込まれていたようだが、全体的にディスクブレーキはまだレース投入されていない。
![全身水玉ジャージで走るロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/29/ayano2019tdf21e-848.jpg)
シーズンイン当初はカンパニョーロのRECORD EPS(11速)を使用していた同チームだが、ローターのクランクとの兼ね合いにより春先にはシマノR9150系DURA-ACEに戻されたのは知られた話(ただしスペアTTバイクの一台にはRECORDを搭載したバイクが確認できた)。駆動系はローターの2INPOWER(53-39T)、セラミックスピードのオーバーサイズプーリーケージ、そしてKMCのX11SLチェーンと複数ブランドで構成されている。リアカセットは平坦ステージの場合でもULTEGRAの11-30Tで統一されていた。スペアバイクはTTバイクにはULTEGRAのリアディレイラーが取り付けられている場合も。
![ロマン・バルデ(フランス)のStockeu69](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf7e-26.jpg)
![ブラケット下側にゴムブロックを仕込むバルデの特殊なセッティング](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf7e-42.jpg)
![サドル中央部分にはバーテープを貼り付けてグリップを稼ぐ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf7e-46.jpg)
![バルデのバイクにはイニシャル「RB」のロゴが加えられる](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf7e-49.jpg)
![TTバイクはエディメルクスのラインナップにない製品。形状的にリドレーのDean FASTだ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf13e-223.jpg)
![スペアTTバイクの前輪はマヴィックのIO(イオ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf2ettt-581.jpg)
![メインバイクにはローターの2INPOWERクランクを使用。TTバイクのアウター歯数は55T](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf2ettt-574.jpg)
ホイールはマヴィックのCOSMIC ULTIMATEもしくはCOMETE PRO CARBONのチューブラー。TTでは前輪に既に廃盤となっているIO(イオ)で、後輪はCOMETE ROAD。選手によってはリムに特別なグラフィックを施したツール・ド・フランス限定ホイールを使用していた。チームタイヤはブレデシュテインだが、実際に使われているのはコンチネンタルのCOMPETITION PRO LTDだ。
バルデはかなり独特なセッティングを施していることが知られている。STIレバーをかなり内側に向け、ブラケットフード下側にはゴムブロックを入れるのはフィッティング向上のため。サドル(フィジークのARIONE)にも先端部分中央にバーテープを貼り付けている。最終日にはマイヨアポワ獲得を祝うスペシャルカラーのStockeu69(フード下のゴムブロックはなし)が渡され注目を集めていた。
![オリヴァー・ナーセン(ベルギー)のCORSA。ツールのステージをスチールバイクが走ったのは何十年ぶりだろうか](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf21e-14.jpg)
![トップチューブ前側にはゼッケンプレートホルダーも用意されている](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf21e-20.jpg)
![ヘッドチューブに輝くバッヂ。チューブはコロンブスのXcrとスピリットだという](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf21e-16.jpg)
![チェーンステーとシートステーにはメッキ処理が施される](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf21e-17.jpg)
![このバイクのみシルバーのチェーンでコーディネイト。クランクはパワーメーター無しのALDHU](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf21e-18.jpg)
もう一人、最終日に注目を集めたのがオリヴァー・ナーセンだ。チーム唯一のベルギー人選手であるナーセンにはコロンブスのXcrとスピリットチューブでハンドメイドされたクラシックな「CORSA」が渡された。カスタムジオメトリーで作られた現代版スチールレーシングバイクで、ホワイトベースにゴールドの胴抜き、ベルギー国旗をあしらうほか、リア三角にはメッキ処理が施されている。チェーンがゴールドではなくシルバーでカラーマッチされているなど細部までこだわり抜かれている。
ペダルはルックKEO BLADE CARBONのツール・ド・フランス仕様で、ハンドルはデダエレメンティ。バルデはステム一体式のALANELAを好んでいる模様。ボトルやボトルケージはエリート、バーテープはリザードスキン。
![山岳ステージではマヴィックのCOSMIC ULTIMATEを使用](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf14e-170.jpg)
![平坦ステージではCOMETE PRO CARBONチューブラーを使用](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf7e-21.jpg)
![スペアバイクとして今シーズン序盤に使用していたEM525が用意されていた](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf12e-62.jpg)
![チェーンはKMCのX11SL。リアカセットは平坦ステージでもULTEGRAの11-30Tで統一されていた模様](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf7e-35.jpg)
![こちらはULTEGRAのリアディレイラー。スペアバイクの機材統一はまちまちといったところだろうか](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf6e-141.jpg)
![シーズン序盤に使用していたカンパニョーロのメカをスペアTTバイクに発見](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/08/16/ayano2019tdf2ettt-576.jpg)
text:So.Isobe
photo:Makoto AYANO
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