2019/08/04(日) - 18:16
スペインのバスク地方を舞台にした第39回クラシカ・サンセバスティアンは終盤の2級山岳で独走態勢を築いたレムコ・イヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)が優勝を飾った。
ビスケー湾沿いの海岸線沿いを行くプロトン (c)CorVos
ツール・ド・フランスが終幕した翌週、39回目となるクラシカ・サンセバスティアンが開催された。フランスやベルギーといった自転車大国に勝るとも劣らないサイクルロードレース人気の高いスペイン・バスク地方を舞台としたワンデークラシックだ。
クラシカ・サンセバスチャン2019 コースマップ (c)Clasica San Sebastian
クラシカ・サンセバスチャン2019 コースプロフィール (c)Clasica San Sebastianその名の通り、ビスケー湾に面した港湾都市サンセバスティアン(バスク語ではドノスティア)をスタート/フィニッシュする227.3kmのコースには、2つの1級山岳、3つの2級山岳、3つの3級山岳、計7つのカテゴリー山岳が登場し、累計獲得標高は5,000mに達する難易度の高いコース。
スタートラインには昨年覇者であり、今ツールで輝きを見せたジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)、戦後最年少でのマイヨジョーヌを獲得したエガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)を筆頭に、グレッグ・ファンアーヴェルマート(ドイツ、CCC)やミケル・ランダ(スペイン、モビスター)、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)など多くのスター選手が集まった。
クーン・ボウマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)、グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ)らを筆頭に、レース序盤に9名の逃げが形成される。上昇する気温とアップダウンの連続に、アラフィリップが80km地点で降りるほど、過酷なレースとなった。
いくつものアップダウンを超えていく (c)CorVos
レース序盤に9人の逃げが生まれた (c)CorVos
メイン集団をけん引するのは、バルベルデ擁するモビスター。逃げとのタイム差は最大で3分程度にコントロールされ、残り50km地点で最後まであらがったフェルナンド・バルセロ(スペイン、エウスカディ・バスクカントリー)を吸収。
だが、その間にベルナルやランダも集団からドロップすることに。残り20km、ラストのヒルクライムへのアプローチで攻撃を仕掛けたのが、ベルギーの期待の新星イヴェネプールとトムス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)だった。
残り20km、ラストのヒルクライムへのアプローチでイヴェネプールとトムス・スクジンス(ラトビア、トレック・セガフレード)が抜け出す (c)CorVos
ラスト8kmで独走態勢に持ち込んだイヴェネプール (c)CorVos
レムコ・イヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)が独走勝利 (c)CorVos
瞬く間に40秒以上の差をつけた二人だったが、ラスト8km地点でイヴェネプールのペースアップに耐えきれず、スクインシュが脱落。イヴェネプールが得意の独走態勢に持ち込んだ。
各チームのエース級が残された後方のメイン集団も追い上げを見せるが、最後の2級山岳を超えた時点で35秒差あったタイム差を覆すことはできず。勢いが衰えない19歳がキャリア最大の勝利を掴み取った。
メイン集団の先頭はグレッグ・ファンアーヴェルマート(ドイツ、CCC) (c)CorVos
「このレースで勝つことは大きな夢の一つだったんだ。まさか最初のチャレンジでこの夢を実現できてしまうなんて、信じられないほど素晴らしいことだ」とイヴェネプール。「このレースをスタートするときの目標は、一つでも多くの経験を積むことだった。ラスト20km地点では、勝利を目指して走ることになっていたんだ。ラスト3kmあたりだったかな、自分のキャリアの中でも大きな分岐点にいるのだと気づかされ、自然と涙ぐんでしまった。チームメイト、そして私を支えてくれる全ての人に感謝したい」と史上3番目の若さでクラシックを制した気鋭の選手はコメントしている。
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ツール・ド・フランスが終幕した翌週、39回目となるクラシカ・サンセバスティアンが開催された。フランスやベルギーといった自転車大国に勝るとも劣らないサイクルロードレース人気の高いスペイン・バスク地方を舞台としたワンデークラシックだ。
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スタートラインには昨年覇者であり、今ツールで輝きを見せたジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)、戦後最年少でのマイヨジョーヌを獲得したエガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)を筆頭に、グレッグ・ファンアーヴェルマート(ドイツ、CCC)やミケル・ランダ(スペイン、モビスター)、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)など多くのスター選手が集まった。
クーン・ボウマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)、グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ)らを筆頭に、レース序盤に9名の逃げが形成される。上昇する気温とアップダウンの連続に、アラフィリップが80km地点で降りるほど、過酷なレースとなった。
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メイン集団をけん引するのは、バルベルデ擁するモビスター。逃げとのタイム差は最大で3分程度にコントロールされ、残り50km地点で最後まであらがったフェルナンド・バルセロ(スペイン、エウスカディ・バスクカントリー)を吸収。
だが、その間にベルナルやランダも集団からドロップすることに。残り20km、ラストのヒルクライムへのアプローチで攻撃を仕掛けたのが、ベルギーの期待の新星イヴェネプールとトムス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)だった。
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瞬く間に40秒以上の差をつけた二人だったが、ラスト8km地点でイヴェネプールのペースアップに耐えきれず、スクインシュが脱落。イヴェネプールが得意の独走態勢に持ち込んだ。
各チームのエース級が残された後方のメイン集団も追い上げを見せるが、最後の2級山岳を超えた時点で35秒差あったタイム差を覆すことはできず。勢いが衰えない19歳がキャリア最大の勝利を掴み取った。
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「このレースで勝つことは大きな夢の一つだったんだ。まさか最初のチャレンジでこの夢を実現できてしまうなんて、信じられないほど素晴らしいことだ」とイヴェネプール。「このレースをスタートするときの目標は、一つでも多くの経験を積むことだった。ラスト20km地点では、勝利を目指して走ることになっていたんだ。ラスト3kmあたりだったかな、自分のキャリアの中でも大きな分岐点にいるのだと気づかされ、自然と涙ぐんでしまった。チームメイト、そして私を支えてくれる全ての人に感謝したい」と史上3番目の若さでクラシックを制した気鋭の選手はコメントしている。
クラシカ・サンセバスティアン2019 結果
1位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー,ドゥクーニンク・クイックステップ) | 5:44:27 |
2位 | グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー,CCCチーム) | 0:00:38 |
3位 | マルク・ヒルシ(スイス,サンウェブ) | |
4位 | ゴルカ・イサギレ(スペイン,アスタナ) | |
5位 | バウケ・モレマ(オランダ,トレック・セガフレード) | |
6位 | パトリック・コンラッド(オーストリア,ボーラ・ハンスグローエ) | |
7位 | イエール・ファネンデル(ベルギー,ロット・スーダル) | |
8位 | エンリク・マス(スペイン,ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
9位 | マイケル・ウッズ(カナダ,EFエデュケーションファースト) | |
10位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン,モビスター) |
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