2019/06/18(火) - 07:05
ツール・ド・スイス第3ステージは石畳坂のスプリントで決着。ライバルチームのリードアウトを巧みに利用して勝負に持ち込んだペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)がステージ通算17勝目を飾るとともに総合首位に立った。
フラマットからムルテンまでの162.3kmで行われたツール・ド・スイス第3ステージ。フィニッシュから遠い位置に3級山岳が2つ設定されただけの平坦ステージはスプリンター向きだが、残り200mの最終コーナーから先は平均勾配5%の上り坂でしかもその路面は石畳。パンチ力を要する登りスプリントに向けて、ボーラ・ハンスグローエとドゥクーニンク・クイックステップの2チームが徹底的にレースをコントロールした。
獲得標高差1,500mの平坦ステージでスプリンターチームに勝負を挑んだのはウィリー・スミット(南アフリカ、カチューシャ・アルペシン)、ベルトヤン・リンデマン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)、ライアン・アンダーソン(カナダ、ラリーUHCサイクリング)、シモン・ペロー(スイス、スイスナショナルチーム)の4名。タイム差は4分強まで広がり、チームメイトの山岳賞ジャージを守る立場のペローが3級山岳を連続先頭通過していく。
残り26km地点で一旦フィニッシュラインを通過した時点でタイム差は1分30秒。選手たちはそこからほぼ真っ平らなムルテン湖を1周ぐるっと走る。位置どり争いを繰り広げながら湖周道路を平均スピード51.4km/hで駆け抜けたメイン集団が、残り10kmを切ってから先頭で独走に持ち込んだペローを残り6km地点で捉えた。
スイスのドイツ語圏とフランス語圏のちょうど境界線に位置し、2つの文化が入り混じるムルテンの街(フランス語名はモラ)。湖の畔に位置する人口6,000人の街に向かってスプリンターチームが主導権争いを繰り広げる。エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)を勝利に導きたいドゥクーニンク・クイックステップがマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)とミケル・モルコフ(デンマーク)を動員して残り1kmを駆け抜けたが、残り200mの最終コーナーを前にトレック・セガフレードが先頭を奪った。
ジョン・デゲンコルプ(ドイツ)のためにジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー)がタイミングよく先頭に立って最後のリードアウト。しかしそのトレック・セガフレードの2人の間にサガンが割って入った。スピードを殺すことなく最終コーナーを曲がった先頭ストゥイヴェンの後ろから、石畳坂が始まったタイミングでサガンが発進。番手につけるデゲンコルプとの距離を確認したサガンが、石畳坂のスムーズな路面を選びながら飛び出した。
ヴィヴィアーニもデゲンコルプも、イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)やベン・スウィフト(イギリス、チームイネオス)も届かず、石畳坂で完全に一人抜け出した状態となったサガンが先頭フィニッシュ。13秒間にわたって1,230Wで踏み、最大出力1,500Wをマークしたサガンが圧勝した。
「スイスでステージ17勝目を飾ることができて、しかもイエロージャージまで手に入れることができて嬉しいよ」。カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)とタイム差0秒で総合2位につけていたサガンがボーナスタイム10秒によって総合首位に立った。
サガンはプロ1年目の2010年から毎年欠かさずこのツール・ド・スイスに出場しており、さらに2011年から毎年欠かさずステージ優勝を飾っている。2011年2勝、2012年4勝、2013年2勝、2014年1勝、2015年2勝、2016年2勝、2017年2勝、2018年1勝と勝利を積み重ねたサガンがステージ通算17勝目。春のクラシックシーズンに思うような成績を残すことができなかったサガンが、相性の良いこのスイスレースでシーズン3勝目を飾った。
「素晴らしい働きをしてくれたチームメイト全員に感謝。彼らはレースをコントロールして、勝利に向けて完璧なポジションまで連れて行ってくれた。誰もが前に上がりたいと競り合う混沌としたフィニッシュだった。フィニッシュラインを1回通過した際に、(残り200mの)最終コーナーを集団前方で抜ける必要があると確認できた。最後はチームとして最終コーナー前の位置どりに専念して、最終ストレートでアタックした」。サガンはアスグリーンから総合タイム差10秒のリードで第4ステージを走る。第4ステージは残り19km地点に3級山岳が登場する再びサガン向きのレイアウトだ。
フラマットからムルテンまでの162.3kmで行われたツール・ド・スイス第3ステージ。フィニッシュから遠い位置に3級山岳が2つ設定されただけの平坦ステージはスプリンター向きだが、残り200mの最終コーナーから先は平均勾配5%の上り坂でしかもその路面は石畳。パンチ力を要する登りスプリントに向けて、ボーラ・ハンスグローエとドゥクーニンク・クイックステップの2チームが徹底的にレースをコントロールした。
獲得標高差1,500mの平坦ステージでスプリンターチームに勝負を挑んだのはウィリー・スミット(南アフリカ、カチューシャ・アルペシン)、ベルトヤン・リンデマン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)、ライアン・アンダーソン(カナダ、ラリーUHCサイクリング)、シモン・ペロー(スイス、スイスナショナルチーム)の4名。タイム差は4分強まで広がり、チームメイトの山岳賞ジャージを守る立場のペローが3級山岳を連続先頭通過していく。
残り26km地点で一旦フィニッシュラインを通過した時点でタイム差は1分30秒。選手たちはそこからほぼ真っ平らなムルテン湖を1周ぐるっと走る。位置どり争いを繰り広げながら湖周道路を平均スピード51.4km/hで駆け抜けたメイン集団が、残り10kmを切ってから先頭で独走に持ち込んだペローを残り6km地点で捉えた。
スイスのドイツ語圏とフランス語圏のちょうど境界線に位置し、2つの文化が入り混じるムルテンの街(フランス語名はモラ)。湖の畔に位置する人口6,000人の街に向かってスプリンターチームが主導権争いを繰り広げる。エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)を勝利に導きたいドゥクーニンク・クイックステップがマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)とミケル・モルコフ(デンマーク)を動員して残り1kmを駆け抜けたが、残り200mの最終コーナーを前にトレック・セガフレードが先頭を奪った。
ジョン・デゲンコルプ(ドイツ)のためにジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー)がタイミングよく先頭に立って最後のリードアウト。しかしそのトレック・セガフレードの2人の間にサガンが割って入った。スピードを殺すことなく最終コーナーを曲がった先頭ストゥイヴェンの後ろから、石畳坂が始まったタイミングでサガンが発進。番手につけるデゲンコルプとの距離を確認したサガンが、石畳坂のスムーズな路面を選びながら飛び出した。
ヴィヴィアーニもデゲンコルプも、イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)やベン・スウィフト(イギリス、チームイネオス)も届かず、石畳坂で完全に一人抜け出した状態となったサガンが先頭フィニッシュ。13秒間にわたって1,230Wで踏み、最大出力1,500Wをマークしたサガンが圧勝した。
「スイスでステージ17勝目を飾ることができて、しかもイエロージャージまで手に入れることができて嬉しいよ」。カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)とタイム差0秒で総合2位につけていたサガンがボーナスタイム10秒によって総合首位に立った。
サガンはプロ1年目の2010年から毎年欠かさずこのツール・ド・スイスに出場しており、さらに2011年から毎年欠かさずステージ優勝を飾っている。2011年2勝、2012年4勝、2013年2勝、2014年1勝、2015年2勝、2016年2勝、2017年2勝、2018年1勝と勝利を積み重ねたサガンがステージ通算17勝目。春のクラシックシーズンに思うような成績を残すことができなかったサガンが、相性の良いこのスイスレースでシーズン3勝目を飾った。
「素晴らしい働きをしてくれたチームメイト全員に感謝。彼らはレースをコントロールして、勝利に向けて完璧なポジションまで連れて行ってくれた。誰もが前に上がりたいと競り合う混沌としたフィニッシュだった。フィニッシュラインを1回通過した際に、(残り200mの)最終コーナーを集団前方で抜ける必要があると確認できた。最後はチームとして最終コーナー前の位置どりに専念して、最終ストレートでアタックした」。サガンはアスグリーンから総合タイム差10秒のリードで第4ステージを走る。第4ステージは残り19km地点に3級山岳が登場する再びサガン向きのレイアウトだ。
ツール・ド・スイス2019第3ステージ結果
1位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 3:39:25 |
2位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
3位 | ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード) | |
4位 | イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ) | |
5位 | ベン・スウィフト(イギリス、チームイネオス) | |
6位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | |
7位 | レイナルト・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、ディメンションデータ) | |
8位 | ファビアン・リーンハルト(スイス、スイスナショナルチーム) | |
9位 | トマ・ボダ(フランス、トタル・ディレクトエネルジー) | |
10位 | ダニエル・ホールゴール(ノルウェー、グルパマFDJ) |
個人総合成績
1位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 7:51:31 |
2位 | カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:00:10 |
3位 | ローハン・デニス(オーストラリア、バーレーン・メリダ) | 0:00:11 |
4位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | |
5位 | ローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーションファースト) | 0:00:16 |
6位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) | 0:00:20 |
7位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:27 |
8位 | ゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス) | 0:00:28 |
9位 | ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームイネオス) | 0:00:29 |
10位 | ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ) |
ポイント賞
1位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 22pts |
2位 | ローハン・デニス(オーストラリア、バーレーン・メリダ) | 12pts |
3位 | ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ) | 12pts |
山岳賞
1位 | クラウディオ・インホフ(スイス、スイスナショナルチーム) | 21pts |
2位 | ギャビン・マニオン(アメリカ、ラリーUHCサイクリング) | 12pts |
3位 | ファビアン・グルリエ(フランス、トタル・ディレクトエネルジー) | 9pts |
ヤングライダー賞
1位 | カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 7:51:41 |
2位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス) | 0:00:24 |
3位 | ケヴィン・ジェニツ(ルクセンブルク、グルパマFDJ) | 0:00:26 |
チーム総合成績
1位 | サンウェブ | 12:37:17 |
2位 | EFエデュケーションファースト | 0:00:15 |
3位 | チームイネオス | 0:00:28 |
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