2019/05/26(日) - 08:49
大会最高難度を誇る山岳ステージで繰り広げられた登坂勝負。ステージ優勝とマリアローザを手に入れたリチャル・カラパス(エクアドル、モビスター)はじめ、総合勢のコメントを紹介します。
ステージ優勝&マリアローザ:リチャル・カラパス(エクアドル、モビスター)
自分のことなのに信じられない。長年努力を積み重ねてきたことが遂に今報われた。今日のチーム戦略としては全員で”徹底的にやる”ことだった。ミケルと僕にチャンスがあるとわかっていたし、サンカルロの登りは僕の脚質にぴったりだった。2枚のカードを持ちながら淡々と展開し、頂上まで残り3km地点でチャンスをみいだしてアタック。全力で飛び出してスピードを維持し、頂上までに30秒を稼ぎ出すことができた。ライバルたちを苦しめるには十分だったし、最後の峠でもタイム差を広げ続けることができた。ステージ優勝とマリアローザを同時に手にするなんて信じられない。最高に嬉しい。
ステージ2位:サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
昨日(第13ステージ)は総合勢に付いていくことができず、自分のペースで峠を登るしかできなかった。今日も同じ状況ではあったけれど、彼らがレースをするのではなく、お見合い状態になったことで復帰できた。
今の僕のテーマは戦い続けること。まだまだジロの道のりは長いんだ。もちろん今現在苦しい状況に置かれていることは分かっている。(自分の力を)錯覚したわけじゃないし、特に今ライバルたちの状態を見ればよくわかる。けれど、この数日でどう動くかよく見極めていきたい。
今日は序盤にアタックを試みたが、総合上位勢は僕を見逃してくれなかった。すごくマークが厳しかったんだ。総合成績で大きく遅れているのに、あそこまで厳しいチェックが入るとは思わなかった。総合バトルが繰り広げられている舞台からは遅れを取ってしまっているが、日々着実にコンディションを戻していきたいと思う。
ステージ3位:ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
最も厳しいサンカルロの登りでリードを奪おうとしたが、成功しなかった。ステージ3位のボーナスタイムで稼いだ4秒は、自分だけではなく、献身的に働いてくれたチーム全体に対してのものだった。
今朝は”非常に調子が良い”とは言えない状態だったが、走るうちに上向きになってきたのでセレクションを試みた。明日もまた何かしらの展開が潜むはずなので、厳しい展開になるだろう。コモ湖に至るフィニッシュはロンバルディアと同じものなんだ。
ステージ4位:ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
チームメイトは素晴らしい働きをし、僕を最終山岳の戦いまで送り届けてくれた。パウェルとチェザーレは山岳の麓まで良い位置取りをし、その先ではダヴィデが麓からの5kmで総合勢に囲まれた中ペースを作ってくれた。彼のペーシングは絶妙で、パーフェクト。厳しい山岳ステージ明けのハードな展開だったが、今日の展開には満足しているよ。
ステージ6位:ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
良い1日を過ごすことができた。ライバル勢の中で常に先頭をキープできたんだ。何度もアタックを試みたものの決まらず。脚の動きも良かったけれど、この数日でもっとコンディションを上げていきたい。ただし今日のパフォーマンスは満足できるものだった。明日も第3週目非常に厳しいステージが待っている。
ステージ7位&マリアビアンカ:パヴェル・シヴァコフ(ロシア、チームイネオス)
最初の峠からフルガスだった。数人が逃げを試みたが、総合上位勢のチェックが厳しく不可能だった。平坦区間で数名が逃げ、その中にはイヴァンが入った。今日は彼でステージ優勝を狙う作戦だったので、彼の動きは素晴らしかった。
最後は勾配がキツく、おそらく総合勢の中で最も体重が重い僕には少しキツすぎた。ただただマイペースで登るしかなかったものの、イヴァンをはじめ他のチームメイトが復帰を助けてくれたんだ。総合勢は引かないか、もしくはチームメイトがいないという状態であることは分かっていた。マイペースを保ちつつ最終山岳までに復帰することができた。
ステージ8位:プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)
最初から、特にスタートから13kmはものすごく速い展開だった。調子は良いし、チームは精いっぱい働いてくれている。彼らの働きを賞賛するほかないよ。最後の登坂は男と男の戦い。誰もがそれぞれの限界レベルで勝負を繰り広げた。
総合7位に転落したヤン・ポランツェ(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
最初の山岳では調子が良かったけれど、その後苦しむことになった。ヴァレリオと僕で差が広がらないように試みたものの、届かず。今日でマリアローザにサヨナラを言わないといけない。ただしまだジロは終わっていないので、将来的なチャンスを掴むために、そしてチームにより良い結果を残すために挑戦していく。
初山翔(日本、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)
奇跡的に帰り着きました。最初の登りで脱落した時はやばいと思いました。単純に千切れてしまったので、アップしなかったことは反省しています。一緒に遅れたバルディアーニCSFの選手(バルビン)がリタイアしたので、かなりの危機だったと思います。逃げが決まっていなかったら危なかった。メイン集団に復帰してから次の山岳はデマールよりも前のグループで走り、昨日よりは余裕を持って走れました。明日からも楽になるとは思っていないので、肩の荷が下りたような感覚はないです。ジョルノ・ペル・ジョルノ(毎日毎日)で頑張ります。そしてアオスタの山奥まで駆けつけて応援してくださった日本人の皆様に感謝しています。まさかあんなに大勢で駆けつけてくれるとは、本当に驚きました。
text:So.Isobe
ステージ優勝&マリアローザ:リチャル・カラパス(エクアドル、モビスター)
自分のことなのに信じられない。長年努力を積み重ねてきたことが遂に今報われた。今日のチーム戦略としては全員で”徹底的にやる”ことだった。ミケルと僕にチャンスがあるとわかっていたし、サンカルロの登りは僕の脚質にぴったりだった。2枚のカードを持ちながら淡々と展開し、頂上まで残り3km地点でチャンスをみいだしてアタック。全力で飛び出してスピードを維持し、頂上までに30秒を稼ぎ出すことができた。ライバルたちを苦しめるには十分だったし、最後の峠でもタイム差を広げ続けることができた。ステージ優勝とマリアローザを同時に手にするなんて信じられない。最高に嬉しい。
ステージ2位:サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
昨日(第13ステージ)は総合勢に付いていくことができず、自分のペースで峠を登るしかできなかった。今日も同じ状況ではあったけれど、彼らがレースをするのではなく、お見合い状態になったことで復帰できた。
今の僕のテーマは戦い続けること。まだまだジロの道のりは長いんだ。もちろん今現在苦しい状況に置かれていることは分かっている。(自分の力を)錯覚したわけじゃないし、特に今ライバルたちの状態を見ればよくわかる。けれど、この数日でどう動くかよく見極めていきたい。
今日は序盤にアタックを試みたが、総合上位勢は僕を見逃してくれなかった。すごくマークが厳しかったんだ。総合成績で大きく遅れているのに、あそこまで厳しいチェックが入るとは思わなかった。総合バトルが繰り広げられている舞台からは遅れを取ってしまっているが、日々着実にコンディションを戻していきたいと思う。
ステージ3位:ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
最も厳しいサンカルロの登りでリードを奪おうとしたが、成功しなかった。ステージ3位のボーナスタイムで稼いだ4秒は、自分だけではなく、献身的に働いてくれたチーム全体に対してのものだった。
今朝は”非常に調子が良い”とは言えない状態だったが、走るうちに上向きになってきたのでセレクションを試みた。明日もまた何かしらの展開が潜むはずなので、厳しい展開になるだろう。コモ湖に至るフィニッシュはロンバルディアと同じものなんだ。
ステージ4位:ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
チームメイトは素晴らしい働きをし、僕を最終山岳の戦いまで送り届けてくれた。パウェルとチェザーレは山岳の麓まで良い位置取りをし、その先ではダヴィデが麓からの5kmで総合勢に囲まれた中ペースを作ってくれた。彼のペーシングは絶妙で、パーフェクト。厳しい山岳ステージ明けのハードな展開だったが、今日の展開には満足しているよ。
ステージ6位:ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
良い1日を過ごすことができた。ライバル勢の中で常に先頭をキープできたんだ。何度もアタックを試みたものの決まらず。脚の動きも良かったけれど、この数日でもっとコンディションを上げていきたい。ただし今日のパフォーマンスは満足できるものだった。明日も第3週目非常に厳しいステージが待っている。
ステージ7位&マリアビアンカ:パヴェル・シヴァコフ(ロシア、チームイネオス)
最初の峠からフルガスだった。数人が逃げを試みたが、総合上位勢のチェックが厳しく不可能だった。平坦区間で数名が逃げ、その中にはイヴァンが入った。今日は彼でステージ優勝を狙う作戦だったので、彼の動きは素晴らしかった。
最後は勾配がキツく、おそらく総合勢の中で最も体重が重い僕には少しキツすぎた。ただただマイペースで登るしかなかったものの、イヴァンをはじめ他のチームメイトが復帰を助けてくれたんだ。総合勢は引かないか、もしくはチームメイトがいないという状態であることは分かっていた。マイペースを保ちつつ最終山岳までに復帰することができた。
ステージ8位:プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)
最初から、特にスタートから13kmはものすごく速い展開だった。調子は良いし、チームは精いっぱい働いてくれている。彼らの働きを賞賛するほかないよ。最後の登坂は男と男の戦い。誰もがそれぞれの限界レベルで勝負を繰り広げた。
総合7位に転落したヤン・ポランツェ(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
最初の山岳では調子が良かったけれど、その後苦しむことになった。ヴァレリオと僕で差が広がらないように試みたものの、届かず。今日でマリアローザにサヨナラを言わないといけない。ただしまだジロは終わっていないので、将来的なチャンスを掴むために、そしてチームにより良い結果を残すために挑戦していく。
初山翔(日本、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)
奇跡的に帰り着きました。最初の登りで脱落した時はやばいと思いました。単純に千切れてしまったので、アップしなかったことは反省しています。一緒に遅れたバルディアーニCSFの選手(バルビン)がリタイアしたので、かなりの危機だったと思います。逃げが決まっていなかったら危なかった。メイン集団に復帰してから次の山岳はデマールよりも前のグループで走り、昨日よりは余裕を持って走れました。明日からも楽になるとは思っていないので、肩の荷が下りたような感覚はないです。ジョルノ・ペル・ジョルノ(毎日毎日)で頑張ります。そしてアオスタの山奥まで駆けつけて応援してくださった日本人の皆様に感謝しています。まさかあんなに大勢で駆けつけてくれるとは、本当に驚きました。
text:So.Isobe