2010/04/12(月) - 18:50
2010年4月11日、トルコで第46回ツアー・オブ・ターキー(UCI2.HC)が開幕。トルコ最大の都市イスタンブールで行なわれた初日の5.8km個人タイムトライアルは、アンドレ・グライペル(ドイツ、チームHTC・コロンビア)が制した。初出場の土井雪広(日本、スキル・シマノ)は54位で初日をスタート。
1968年に第1回大会が開催され、今年で開催46回目を迎えるプレジデンシャル・サイクリング・ツアー・オブ・ターキーは、その名の通りトルコで開催されるステージレース。2008年からUCI(国際自転車競技連合)ヨーロッパツアーにクラス1レースとして組み込まれている。
UCIのレースカテゴリーがクラス1からHC(超級)に昇格した今年は開催規模が過去最大に。ヨーロッパからビッグチームが出場するビッグレースに変貌した。
ヨーロッパからトルコに降り立ったのはチームHTC・コロンビア、リクイガス、ランプレ、フットオン・セルヴェットのプロツアー4チームを始め、スキル・シマノやISD・ネーリなどの強豪プロコンチネンタルチーム。出場選手の豪華さではヨーロッパレースに決して退けを取らない。日本からは土井雪広(スキル・シマノ)も出場した。
レース日程は4月11日から18日までの8日間で、コースはトルコ西部が中心。初日の第1ステージは、同国最大の都市イスタンブール(人口1130万人)を舞台に、5.8kmの個人タイムトライアルが行なわれた。イスタンブールの歴史地区を駆け抜けるコースには、終盤にかけて高低差30mほどの石畳の上りが設定されている。
このショート個人タイムトライアルでトップタイムを叩き出したのは、チームHTC・コロンビアのエーススプリンターを務めるグライペルだった。グライペルのタイムは8分40秒・平均スピードは40.2km/h。チームHTC・コロンビアはトップ10にチームメンバー5名を送り込む独壇場だった。
これまでスプリント勝負で多くの勝利を飾っているグライペルだが、個人タイムトライアルでの勝利はこれが初めて。グライペルはチーム公式サイトの中で勝因を以下のように語っている。「今日のキーポイントは、終盤の上りに向けて力をセーブすることだった。特別このプロローグに絞って連勝したわけじゃないけど、下見は2回も済ませていたし、やれるだけのことはやってみようという意気込みで走ったんだ」。
グライペルはサミュエル・ドゥムラン(フランス、コフィディス)に並ぶ今シーズン7勝目。チームHTC・コロンビアは今シーズン13勝目で、トップのリクイガス(15勝)に2勝まで迫った。
「パリ〜ニースの後、数週間に渡ってレースに出場していなかったから、今日の勝利で安心した。自宅でのトレーニングの成果が出たと思う。タジェイ(ヴァンガーデレン)とワンツー勝利を飾ったことも特別だ。2人がリードしていることで、これからのステージで選択肢が増える。でも明日のステージは細かな上りが続くから、総合リードを守りきれるかどうか分からない。とにかくチームとしては最高のスタートを切ったよ」。スピードマンを揃えたチームHTC・コロンビアは、平坦ステージでグライペルのスプリント勝利に全力を尽くすだろう。
総合成績が期待される選手たちは、レイン・ターラマエ(エストニア、コフィディス)が4位、フランティセク・ラボン(チェコ、チームHTC・コロンビア)が5位、ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD・ネーリ)が11位と好スタートを切っている。
日本から参戦の土井はグライペルから43秒遅れの54位でゴール。チーム内で3位の成績を残した土井は、自身のブログの中で「こんな成績でスタートできるとは思っていなかったのでびっくりしています。今回の(大会を通しての)オーダーは総合成績を無視して毎日逃げること。逃げてひそかに総合成績トップ10を狙っていきます!第2ステージからは何かするぞ!」とコメント。スキル・シマノは元U23世界TTチャンピオンのドミニク・コルニュ(ベルギー)がステージ7位に入る走りを見せた。
ツアー・オブ・ターキー2010第1ステージ
1位 アンドレ・グライペル(ドイツ、チームHTC・コロンビア) 8'40"
2位 タジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、チームHTC・コロンビア) +06"
3位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、リクイガス) +09"
4位 レイン・ターラマエ(エストニア、コフィディス) +10"
5位 フランティセク・ラボン(チェコ、チームHTC・コロンビア) +11"
6位 ジャン・ジセリンク(ベルギー、チームHTC・コロンビア) +13"
7位 ドミニク・コルニュ(ベルギー、スキル・シマノ) +15"
8位 クリストフ・ケルヌ(フランス、コフィディス)
9位 ベアト・グラブシュ(ドイツ、チームHTC・コロンビア) +16"
10位 ティツィアーノ・ダラントニア(イタリア、リクイガス)
54位 土井雪広(日本、スキル・シマノ) +43"
個人総合成績
1位 アンドレ・グライペル(ドイツ、チームHTC・コロンビア) 8'40"
2位 タジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、チームHTC・コロンビア) +06"
3位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、リクイガス) +09"
4位 レイン・ターラマエ(エストニア、コフィディス) +10"
5位 フランティセク・ラボン(チェコ、チームHTC・コロンビア) +11"
6位 ジャン・ジセリンク(ベルギー、チームHTC・コロンビア) +13"
7位 ドミニク・コルニュ(ベルギー、スキル・シマノ) +15"
8位 クリストフ・ケルヌ(フランス、コフィディス)
9位 ベアト・グラブシュ(ドイツ、チームHTC・コロンビア) +16"
10位 ティツィアーノ・ダラントニア(イタリア、リクイガス)
54位 土井雪広(日本、スキル・シマノ) +43"
チーム総合成績
チームHTC・コロンビア
text:Kei Tsuji
photo:www.tourofturkey.org
1968年に第1回大会が開催され、今年で開催46回目を迎えるプレジデンシャル・サイクリング・ツアー・オブ・ターキーは、その名の通りトルコで開催されるステージレース。2008年からUCI(国際自転車競技連合)ヨーロッパツアーにクラス1レースとして組み込まれている。
UCIのレースカテゴリーがクラス1からHC(超級)に昇格した今年は開催規模が過去最大に。ヨーロッパからビッグチームが出場するビッグレースに変貌した。
ヨーロッパからトルコに降り立ったのはチームHTC・コロンビア、リクイガス、ランプレ、フットオン・セルヴェットのプロツアー4チームを始め、スキル・シマノやISD・ネーリなどの強豪プロコンチネンタルチーム。出場選手の豪華さではヨーロッパレースに決して退けを取らない。日本からは土井雪広(スキル・シマノ)も出場した。
レース日程は4月11日から18日までの8日間で、コースはトルコ西部が中心。初日の第1ステージは、同国最大の都市イスタンブール(人口1130万人)を舞台に、5.8kmの個人タイムトライアルが行なわれた。イスタンブールの歴史地区を駆け抜けるコースには、終盤にかけて高低差30mほどの石畳の上りが設定されている。
このショート個人タイムトライアルでトップタイムを叩き出したのは、チームHTC・コロンビアのエーススプリンターを務めるグライペルだった。グライペルのタイムは8分40秒・平均スピードは40.2km/h。チームHTC・コロンビアはトップ10にチームメンバー5名を送り込む独壇場だった。
これまでスプリント勝負で多くの勝利を飾っているグライペルだが、個人タイムトライアルでの勝利はこれが初めて。グライペルはチーム公式サイトの中で勝因を以下のように語っている。「今日のキーポイントは、終盤の上りに向けて力をセーブすることだった。特別このプロローグに絞って連勝したわけじゃないけど、下見は2回も済ませていたし、やれるだけのことはやってみようという意気込みで走ったんだ」。
グライペルはサミュエル・ドゥムラン(フランス、コフィディス)に並ぶ今シーズン7勝目。チームHTC・コロンビアは今シーズン13勝目で、トップのリクイガス(15勝)に2勝まで迫った。
「パリ〜ニースの後、数週間に渡ってレースに出場していなかったから、今日の勝利で安心した。自宅でのトレーニングの成果が出たと思う。タジェイ(ヴァンガーデレン)とワンツー勝利を飾ったことも特別だ。2人がリードしていることで、これからのステージで選択肢が増える。でも明日のステージは細かな上りが続くから、総合リードを守りきれるかどうか分からない。とにかくチームとしては最高のスタートを切ったよ」。スピードマンを揃えたチームHTC・コロンビアは、平坦ステージでグライペルのスプリント勝利に全力を尽くすだろう。
総合成績が期待される選手たちは、レイン・ターラマエ(エストニア、コフィディス)が4位、フランティセク・ラボン(チェコ、チームHTC・コロンビア)が5位、ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD・ネーリ)が11位と好スタートを切っている。
日本から参戦の土井はグライペルから43秒遅れの54位でゴール。チーム内で3位の成績を残した土井は、自身のブログの中で「こんな成績でスタートできるとは思っていなかったのでびっくりしています。今回の(大会を通しての)オーダーは総合成績を無視して毎日逃げること。逃げてひそかに総合成績トップ10を狙っていきます!第2ステージからは何かするぞ!」とコメント。スキル・シマノは元U23世界TTチャンピオンのドミニク・コルニュ(ベルギー)がステージ7位に入る走りを見せた。
ツアー・オブ・ターキー2010第1ステージ
1位 アンドレ・グライペル(ドイツ、チームHTC・コロンビア) 8'40"
2位 タジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、チームHTC・コロンビア) +06"
3位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、リクイガス) +09"
4位 レイン・ターラマエ(エストニア、コフィディス) +10"
5位 フランティセク・ラボン(チェコ、チームHTC・コロンビア) +11"
6位 ジャン・ジセリンク(ベルギー、チームHTC・コロンビア) +13"
7位 ドミニク・コルニュ(ベルギー、スキル・シマノ) +15"
8位 クリストフ・ケルヌ(フランス、コフィディス)
9位 ベアト・グラブシュ(ドイツ、チームHTC・コロンビア) +16"
10位 ティツィアーノ・ダラントニア(イタリア、リクイガス)
54位 土井雪広(日本、スキル・シマノ) +43"
個人総合成績
1位 アンドレ・グライペル(ドイツ、チームHTC・コロンビア) 8'40"
2位 タジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、チームHTC・コロンビア) +06"
3位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、リクイガス) +09"
4位 レイン・ターラマエ(エストニア、コフィディス) +10"
5位 フランティセク・ラボン(チェコ、チームHTC・コロンビア) +11"
6位 ジャン・ジセリンク(ベルギー、チームHTC・コロンビア) +13"
7位 ドミニク・コルニュ(ベルギー、スキル・シマノ) +15"
8位 クリストフ・ケルヌ(フランス、コフィディス)
9位 ベアト・グラブシュ(ドイツ、チームHTC・コロンビア) +16"
10位 ティツィアーノ・ダラントニア(イタリア、リクイガス)
54位 土井雪広(日本、スキル・シマノ) +43"
チーム総合成績
チームHTC・コロンビア
text:Kei Tsuji
photo:www.tourofturkey.org